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石破委員 総理、恒久
政策には恒久財源をということを私たちは申し上げているのですよ。
鉄道建設支援機構、そのお金というのは、それは恒久財源ですか。たまたまあったお金でしょう。それは、鉄道の建設あるいは三島会社の支援、貨物の支援、本来の目的に沿って使うのが筋でしょう。そして、一部は国債の返済に充てるのが筋でしょう。そういうものではありませんか。
今回、四十四兆円と言っていますけれども、百年に一度と言われた、そのときの
対応をする、そのときの国債発行額がちょっと減った、そんなことは威張ることでも何でもないですよ。そのほかに、埋蔵金と称して、外為特会、財投特会、今回の剰余金、そういうものを全部かき集めて、これというのは赤字国債と本質的には一緒でしょう、次の時代の
人たちが使うべき金を全部集めて。
だとすれば、今度の公債発行額というのは五十兆円になるんですよ。それは、財政危機をさらに進める、それ以外の何物でもない。税制の改革というのができないとするならば、まだできないですからね。だとするならば、それは
予算の規模を抑える、公債の発行金額を抑える。
そして、私は思うんだけれども、さっき、子ども手当について
理念が違うようなことをおっしゃった。ですけれども、みんなに同じようにお金を払う、所得制限を設けずに払うということは、困ってない人にもお金を払うということなのですよ。本当に困っている人に手当が行き届かないということなんですよ。
高速道路の無料化の社会実験、これは
意味がほとんどないということが明らかである。JRも打撃を受ける、トラック運送も打撃を受ける、込む場所が続出する。これはほとんど
意味がないということが明らかになっているにもかかわらず、なお続ける。高校の無償化だってそうでしょう、何で裕福な家庭にまでそれをやるのか。
私は、そういうものを切っていって、それこそ無駄の削減というものでしょう。
予算の規模を縮小する、そして公債の発行金額を抑える、そして本当に重点的なところに投資をする。法人減税だって、私は、そういうような恒久財源が充てられたというふうには全く思っていませんよ。
この後説明しますが、私どもの新しい
予算の
考え方、それは今申し上げたこと、そういうことに資するものだと思っています。いいですか。どうやって金額を減らすか、公債を減らすか、無駄遣いを抑えるか。税制の抜本改革というのは急ぐはずですよ。
総理は、本当はマニフェストは見直すべきだと思っておられるのではないですか。なぜ九月ですか。衆議院任期の折り返し点だからですか。そんなことは
国会の都合でしょう。
国民生活にとって、もっと
予算を改めるべきだ、
野党の主張も聞くべきだ、そうおっしゃるのであれば、それこそ一緒に協議をすべきじゃないですか。だとすれば、
予算案も成立するでしょう。
ましてや、関連法案をばらばらに採決するというのは一体何ですか、これは。どういうような歳入があるかもわからず、
予算案だけ通して参議院に審議をしろと。これは、一体どういうことなんですか。今までそんなことはありません。だとするならば……(発言する者あり)過去一回あったからいいというような話にはならぬですよ。本来あるべきではないということを申し上げている。
私たちは、本当に
予算を通さなければならない、財政の破綻は避けなければならない、本当に重点的な、成長を促すような、そういうところに
予算を回していくということが必要です。今、わからないでやじっている人がいっぱいいるけれども、
総理はわかっておられるはずだ。本当はわかっておられるはず。
私は、
予算委員会で昨年申し上げましたね、
総理、恐れないでくださいと。本当に必要だと思うものであれば、
党内に反対があってもきちんと提示をしてください。
党内に反対勢力がある、マニフェストを守るべきだ、消費税を上げることは絶対に許さない、無駄を省けば金は幾らでも出てくる、そういう
人たちは御党に間違いなくいますね。沖縄だってそうじゃないですか。今でも、グアムだ、テニアンだ、沖縄では知事選挙の候補者も出さなかった。公然と、グアムだのテニアンだの、そういうのを応援する方々もおられた。
総理、本来あるべき姿はこれだということを示してください。そして、
国民にそれを訴えてください。我々は
野党であっても、本当にそれが正しいものであればそれは応援はしますよ。
何を恐れるのか。国家のために何をするべきかという、本当に菅さんの……(発言する者あり)国対がどうのこうのじゃありません。
総理のお声を聞きたい。私は、その
総理のお答えをぜひお伺いしたい。