○池坊
委員 公明党の池坊保子でございます。
質問に先立ち、今回の
東北地方太平洋沖地震で亡くなられた
方々とその御
遺族に対し、心から
哀悼の意を表したいと
思います。
それとともに、すべての
被災者の
皆様方に、今なお苦しい生活をしていらっしゃると
思います。私どもは、国としてまた政治家として、それぞれができる精いっぱいのことをしてまいりたいと今強く思っているところでございます。
私は、この未曾有の国難に際しても、ああ日本人ってすばらしいなと
思い、感激したり涙したことがございます。ブログにも書きましたけれども、
大臣、副
大臣、政務官、ごらんになったでしょうか。
被災地の小学生、中学生、高校生が、自分
たちも苦しい、つらい生活を強いられている。でも、その中にあって、炊き出しを手伝ったり荷物を片づけたり、もしかしたら、その中には安否がわからない身内を抱えている
子供たちもいると
思います。でも、その子
たちが生き生きと明るい笑顔でおみそ汁を手渡している。私はそこに日本のすばらしい希望の光を見た
思いがいたします。この
子供たちがいる限り日本の未来は大丈夫だ、そして、きっとすばらしい
復興を遂げることができると私は思ったのです。
そして
二つ目には、
原発の
事故で、自分だって怖いはずです。でも、
国民のために自分の命を賭して与えられた業務をただ黙々とやられていた
方々、その責任感、使命感、私
たちはそういう
方々に支えられて今日があるということを心からその
方々に感謝するとともに、私は本当に敬服いたしました。
大臣や副
大臣がもしそういう
現場にいらっしゃったならば、どうぞ、心から感謝と
敬意をあらわしていただきたいと
思います。
外国のニュースなどでも、日本人は本当にいい民族だ、冷静で沈着で、そして、不自由な中にあっても、一杯の温かいおみおつけにありがとうございますという感謝の心をあらわしている。私は、それを見たときに、日本人のDNA、これこそが、この日本に生きている一人一人の生きる力、人間力、
教育力ではないかと
思います。私の両親
たちがあの敗戦の中から今日の繁栄を遂げてくれた、それを思うときに、必ず
復興できるんだ、そういうふうに思っております。
そういうことを考えますと、この
委員会は極めて重要な意義と価値を持っている
委員会だと私は
思います。そういう意味では、みんな一人一人が真摯に審議をし合わなければいけないのだと
思います。
先ほど、ちょっとこの
被災のことで、
現場にぜひ行ってほしいという
委員からの声がございました。私も同じ
思いでございます。ただ、その中で、
大臣が自己完結とおっしゃいましたことを私は大変に重要なことだと思っております。なぜならば、
閣僚がいらっしゃれば
現場の人は受け入れに大変なんです。ですから、私は総理がそんなにいらっしゃる必要はないと思うんです。だって、総理は全部をごらんになることはできないんですよ。ぜひ総理に、私は一
国民として
思いを
大臣にお伝えしたいので、
閣僚としておっしゃっていただきたいんです。
例えば東電で三時間いらっしゃる。叱咤激励なさるんでしょうけれども、その間の三時間、東電では業務に支障を来すのです。そして、受け入れのために、本当は
現場でいろいろなことをしたいのに、その準備にすごい時間を労するんです。そういうことの想像力もぜひ持っていただきたいと
思います。
おいでいただいて激励していただくこと、私だって
子供たちをぎゅっと抱き締めたい、その
思いは今だってあります。親を亡くした
子供たちが抱き締められたらどんなにほっとするか、その
思いはあります。でも、その
現場のこともいろいろとぜひ想像力を働かせていただきたいというふうに
思います。
それからちょっと一点、スクールカウンセラーのことで。今、百四十四人のスクールカウンセラーを配置していらっしゃると
思います。細かいことをさっき
大臣がおっしゃいました、どこの県に何人かと。新潟中越
地震のときはスクールカウンセラー百四十二人をすぐ配置したんですね。そのことを思うと、もうちょっと潤沢に、十分にケアをしてほしいということを思わずにはいられません。
支援体制も、冷静に組織立った
支援体制をぜひやっていただきたいということを私は心からお願いしたいと
思います。
それでは、
公立義務教育諸
学校の
学級編制及び
教職員定数の
標準に関する
法律の一部を改正する
法律案についてお尋ねしたいと
思います。
先日の一般
質疑でも私は幾つかの各論に入って
質問させていただきましたので、もしかしたら重複するところも多々あると
思いますが、きょう改めて、法案が出てまいりましたので、ちょっと重なる部分もあることを承知の上で、これは
政府・与党が出していらっしゃる極めて重要な法案だと
思いますので、と同時に、私
たち公明党にとっても、
現場の人
たちとともに連携しております点において極めて重要な法案ですので、きっちりと私は
質疑をしていきたいと思っております。
公明党は、
教育こそが
子供の幸せの原点であるという考え方のもとに、
子供の個性、能力、創造性、
思いやりの心をはぐくむための施策をこれまで一貫して推進してまいりました。教師が真摯に
子供と向き合い、
子供一人一人に対しきめ細やかな
対応をすることができる少人数学級の推進もその一つでございました。
このような、公明党が政権を担っていた時代からの
取り組みや地方自治体での独自の
取り組みにより、
皆様も御存じのように、現在、三十五人学級については、小
学校一年生では約九三%、小
学校全学年でも約八八%と、既にほとんどの
学校現場では実現されております。
公明党は、この数字を一〇〇%、つまりすべての学年で三十五人学級が実現されるよう、また、活力ある
教育環境の整備を促進するという観点から、昨年の参議院選挙の際にも三つの政策を挙げました。
先回の
委員会でも私は述べさせていただきましたけれども、一つ目は、「
子どもたちの学力向上を図るため、教員が
子ども一人ひとりに向き合う環境をつくります。そのために
教職員等の増員や資質の向上に
取り組みます。」
二つ目は、「少人数学級やチームティーチングの導入など
学校の実情にあった学級編成ができるようにします。」三つ目は、「将来のわが国を支える人材を育成するために、
子どもの理科離れ
対策に
取り組みます。実験や観察に必要な設備などを充実させるとともに、外部人材を活用した魅力ある授業の実施など理科
教育を充実します。」でございます。
ですから、そういう意味では、
政府が提出された本改正案、三十五人学級や市町村
教育委員会などによる
学級編制の自主性という方向性をこれは示すものと認識しておりますから、私
たち公明党が目指す
教育の方向性と同じであるとは考えます。その意味では一定の評価はできるというふうに考えております。
ですけれども、目指す方向が同じでも、内容がもしそこで欠けている点があったならば、私はそれは正していただきたいというふうに思うのです。
本改正案は、その内容において十分なものになっているとは言えないと私は思っております。
例えば、本改正案では単に小
学校一年生のみの三十五人学級の実現にとどまっておりますし、また、市町村
教育委員会の
学級編制に関しての自主性についても、これを十分に裏づけるだけの
法律上の担保に欠けております。私はやはり、
法律というのは何よりも基礎になるものだと思っておりますから、しっかりと
法律に担保すべきというふうに思うのです。
そして、このような、私が今指摘いたしました、まだほかにございますけれども、これから指摘したいような不備、これは決して看過できるものではございません。
ですから、このままの原案では私はいいですよというふうに賛成できかねるという
思いはいたしますけれども、さきの
質問のときにも
鈴木副
大臣は、どうか立法府の方でよりよいものがあるならば、そのよりよいものをどうぞ審議なさって、そしてお出しくださいとおっしゃったことに対して、私は、やはり
現場の人
たち、あるいはこれから育ち行く
子供たちのためにも、いいものをつくっていけたらなというふうに思っております。
子供一人一人に対するきめ細やかな
教育の実現につながり、そして
子供の
教育に資するものになるのかどうか、そのことについてこれから私は
質問していきたいと思っております。
前も申し上げました。私どもは、いつも
学校現場を大切に、そして三千人の地方議員との連携というものを大切にしておりますので、三十五人学級の実現のためのよりよい
現場からの発信ということで、公明党としての私は
意見を述べさせていただきたいと
思います。
まずその一つ目に、
被災した
子供への
対応です。
先ほど、私どもの富田
委員からも
質問があり、そして
大臣も
お答えいただきましたけれども、今回の
東北地方太平洋沖地震により著しい
被害を受けた地域の公立の小中
学校においては、
子供の学習に対する
支援を行うことや心のケアを行うことが、現在、私どもが果たさなければならない義務ではないかと思っております。このような課題に対して、国としてしっかりとした
対応を示していくことが重要であると私は思っております。
対応策としては、例えばこれに専従で
対応する加配教員、これは加配ということが今回も出ておりますから、配置することなどが考えられると
思います。そして特に、その
被災地の児童並びに
学校だけでなく、児童は、ほかの沖縄だとか関西とかに移住もいたします。その
子供たち、受け入れの
学校、そうしたことにも加配の教員の手だてがあったならばというふうに思っておりますが、それに対しての
大臣のしっかりとした御見解をお伺いしたいと
思います。
大臣にお伺いいたします。