○江藤
委員 自由
民主党の江藤拓でございます。
先週に引き続きまして
質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
一般質疑でございますから、聞きたいことはいっぱいあるんですけれども、
セシウムをやらなきゃしようがないので、これを中心にやらせていただきます。
実は、一昨日と昨日にかけまして、椎葉村に行ってまいりました。いわゆる森林・林業再生プラン、この実施モデル事業が行われている。外国の、ドイツ製の機械が入っている現場に行って、部会長もそれから谷さんも行って、オペレーションも実際にやってきました。なかなかすばらしい機械ですよ。
ですから、前もって言っておきますが、我々は、この再生プラン自体がだめだと、あら探しに行ったわけではありません。ただ、現場に即しているのか、さらに手を入れればもっとよくなるのか、ほかの、例えばヤードを敷いて、いわゆる昔のように谷を渡して材木をおろした方が有効なのか、そういった現場を見ないで与党を批判するのはこれは無
責任ですので、やはり見てこようということで、行ってまいりました。
結果からいきますと、結局、作業道ありきの機械なんですよ、この機械は。すばらしい性能です。特にアタッチメントなんかは、あれだけの機能がついていて、三つの作業が一遍にできて、一千万でできるというのはすばらしいですよ。(発言する者あり)一千百万、まあ一千万ですわ。与党から突っ込みが入りましたけれども、与党じゃない、仲間から。一千百万だそうです。(発言する者あり)まあ、いいじゃないですか。
その結果、路網を整備しなければ、結局この機械は入れないと。
いろいろ話を聞きますと、急傾斜も登れます、そういう能力は持っていますということなんだけれども、実際、山をずっと三十年、四十年守ってきた
人たちに話を聞くと、あんなでかい機械が山に入っていったら再植林ができないと、踏み固められてしまって。だから、結局は路網整備ありきの機械なんですよ。
ですから、条件のいいところでは十分に性能を発揮するでしょう。作業効率も上がる、単価も下がる、そして作業員のリスクも下がる。いいことはありますけれども、やはり椎葉村では、正直なところ、使えてあと一年かなというような、適地がない。実際、行ったところも、県有林だったんです。ラクダみたいな山で、
皆さんが行ったらすごい田舎だなと思うかもしれませんが、我々からいえば、全然急傾斜じゃない。頂上に行ったら、上の方は平らになっていて、非常に作業のしやすい山でした。
そういう適所適材というのがあるじゃないですか。ですから、この施業プランを進めるに当たっては、やはり場所を考えてやらないかぬなというのが私の考えであります。
それから、あと、
日本の森林というのは、一〇%未満の小規模な所有者が全国の九〇%を占めていることは、
委員の皆様方もよく御存じのとおり。所有権も、相続を繰り返して、いろいろややこしいことになっておる。これは大変問題になっておるわけでありますが、一番問題なのは、施業しやすいところじゃなくて、例えば今回、国道から見て、谷があって、沢が流れていて、その向こうには、全く下刈りも伐採も間伐も枝打ちもされていない鉛筆みたいな松がいっぱい立っているわけですよ。これをやらないと大規模災害にもつながるので、ここに手を入れなきゃいけない。これが現場の一番の問題なんだけれども、コストが合わないからだれもやらない。
実際ありますのは、下刈りが一ヘクタール当たり八万円から十万円程度、今お金が出ていますね。それから、間伐や造林は、事業費の六八%を出す、これに市町村が上乗せをするということで今やっているわけでありますけれども、やはり、特に私有林を持っている
人たちは、これではちょっと厳しい、もうちょっと上乗せしてほしいという声をたくさん聞かせていただきました。
それで、再生プランの
一つの問題は、間伐の補助は、集約化施業、搬出間伐、これをやったもののみが
対象となるということになると、急傾斜地で集約化しろといったって、これは難しいんですよ。林野庁に説明を聞くと、あっちとこっちとこっちとこっちとこっちで集めて一個でいいですよと言うけれども、そこをつなぐ道がないんですね、現実には。ですから、ここもぜひ与党の中で御検討をいただきたいというふうに思います。
それから、もう
一つ問題にしたいのは、いわゆる森林整備加速化・林業再生事業、これは自民党が最後につくった
政策で、三年間の事業なんですけれども、これは一千二百八十億でずっとやってきました。
これは
民主党が、
皆さん方いつもおっしゃるように、
地元の裁量権を生かせる、基金をつくって、
地元が自分
たちのやりたい森林施業ができる、これはすばらしい
制度だと私は思っています、金額的には若干不満がありますが。これが切れてしまうわけですよ。ですから、
大臣、これを、名前を変えてもいいですから、自民党の名前が残ると気分が悪ければ名前を変えても結構ですから、内容は残してください。やはり来年の予算編成を考えると、当初予算でこれを確保するのはなかなか厳しいんじゃないかなと私は予想するんですよ。となると、今度の補正予算、三次補正、ここでやはり押さえてほしい、必要な額を。押さえてほしいな、これは私の
お願いです。
そして、
民主党さんは、自給率五〇%。
目標を掲げることは大変結構ですよ。別にけちはつけません。鳩山さんは、CO2二五%、国際公約されました。これを実現するのであれば、それに見合うだけの
政策とお金の裏づけがなきゃだめじゃないですか、結局のところは。ですから、私は、この
民主党の
政策を実現するんだったら、自民党に倍する三千億、加速化プランで、ぜひとも補正で押さえてほしい。五千億ならもっといいですけれどもね。それぐらいないと、公約は守れませんよ。
ですから、このことについては答弁は求めませんが……(発言する者あり)求めていいですか。時間が足りないんですけれども。では、簡単に御答弁を
お願いします。