○伊東
委員 まず冒頭、東日本大震災に見舞われました
地域の皆様、また犠牲になられました皆様、さらにはまた、今なお行方不明として捜索をされている多くの皆様に、心からお
見舞いを申し上げたいと思います。
そしてまた、
我が国の
農林水産業における大
打撃という
部分も、
小野寺先生あるいはまた
皆さんから今御
指摘のあったところでありまして、
農林水産省として、ぜひ、この
災害復旧につきましては、生活が成り立つ、あるいは、できることなら
漁業も
農業もかつての仕事ができる、そうした
環境整備に、一刻も早く立ち上がるよう取り組んでいただきたいというふうに思います。
また、従来の
考え方では、自治体も事業者もあるいは個人も、自己負担のあるところでは復旧はなかなか難しいということも想像されるわけでありまして、先ほど
篠原副
大臣が何度も
お話ございますように、ぜひ、国を挙げて、特別な
法律をつくってでも、この
災害復旧に取り組んでいただきたいというふうに思うところであります。
実は、私の地元も、
北海道釧路でありますけれども、釧路、根室地方は夏場になるとたくさんのサンマ
漁船、サケ・マスの
漁船がやってまいります。大半が
東北地方からの船でありまして、今回の
津波によりまして、
お話ありましたように、ほとんどの船が大きな
被害を受けております。船だけではなくて、漁具、漁網の果てまでこれからまた用意をするということになりますと、本当に、ことしのシーズンに、これからの盛漁期を迎えて、漁期を迎えて着手できるかどうかもなかなかわからないという
状況にあるわけであります。
日本の水産そして
農業を守るため、特段のひとつ配慮と、あるいは国の指導、お力添えがなければならない、このように思うところでありますので、先ほど力強い
お話もいただきました、早急なる
対策、検討をお願いしたいと、冒頭、まずお願いを申し上げる次第であります。
さて、私は、ただいま江藤拓
議員が
畜産を主として
お話しされましたので、先ほど
仲野博子議員が
お話ありましたように、
酪農関係を重点に
お話しさせていただきたいと思います。
まずもって、
酪農家にとりまして今最大の関心事は、
加工原料乳の
生産者補給金制度、そして、一方ではまた、
飼料価格、さらにはTPPの将来ということであります。
お話にありましたように、去年の
猛暑は牛を相当疲弊させました。生産量の減少あるいは乳成分の
低下、さらに疾病の増加や
受胎率の減少、
低下によりまして、ことしの
酪農経営に大きな
影響が出てきているわけであります。
実は、ことしの春の出産頭数が減少いたしまして、これが即、今後の生産量の減少につながってくるというふうに見通されているわけであります。特に、
北海道におきましては、二十二年度、昨年度のプール
乳価は、三円九十銭、約四円近く
低下をいたしまして、
生産者所得を大きく押し下げたのであります。
私ども、この間、春先に、私ども自民党の中の
畜産、
酪農の小
委員会で
農家の意見聴取を行いました。実際に現場に行ってみましたところ、極めて優良な
農家が大幅な
収入の
低下に本当に苦しみあえいでいたところでもあります。
これは先ほど
仲野議員から
お話しのとおりでありまして、
農家の
意欲の減退、そして、もうこんなことであればやめてしまおうかという声があちらこちらから聞こえてくる。さらにはまた、
農家を自分で
経営してやっているより
酪農のヘルパーになった方が
収入がいいのではないかなどという話も聞こえてくるわけであります。若い人たちあるいは担い手の人たちが生産
意欲を持ち得ないような
酪農であってはいけない、このように思うところでもあります。
ぜひ、新年度の
加工原料乳の
生産者補給金単価につきましては、
現行の十一円八十五銭でありますけれども、これを引き上げていただきたい、こういう強い声があることをお知らせし、私からもまたお願いを申し上げる次第であります。
一方、日本
酪農乳業協会、Jミルクといいますけれども、ここが、
平成二十三年度
生乳の需給見通しの中で、
需要が
供給を上回る見通しであるという話がございました。また一方、バターの
国際価格が、普通は年末の
需要期を越えると年明けて安定するのでありますけれども、年明けてからもトン当たり五千ドルを超える上昇基調にあるわけでありまして、
国内のバターの在庫も減ってきているというふうに聞いているところであります。
さて、このような
状況でありますので、ここら辺を勘案いたしますと、将来の、新年度の
生乳の需給見通し、あるいは
乳製品の
国際価格の動向等を
考えて
加工原料乳の
補給金単価を
考えていかなければならないと思うところであります。
今般の
地震の
影響等々もありましょうけれども、まず、この点につきまして、近々これが
決定されるという
お話でありますので、副
大臣の見通し、あるいは農水省としての
考え方をお聞かせいただきたいと思います。