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平井委員 今、
民主党政権も新しい
エネルギーのポートフォリオをつくろうというふうにされていますけれども、結局、原子力が減り、水力とか火力が横ばいからちょっと上がるとし、太陽光とか風力、地熱、バイオマスを伸ばしたとしても、もう一つポートフォリオに加えなきゃいけないのは節電なんですよね。ここを、我慢して節電するのではなくて、要するにいろいろなユーザーオリエンテッドなプラットホームをつくることによって、そして節電も発電も価値が同等だという世界を入れ込まないと、恐らく実現できないと思うんですよ。それを考えると、やはり
通信の世界の役割が非常に大きいんですよ。
ちょっと話は横に行っちゃいますけれども、例えばスマートメーターなんというのも、秋葉原でみんなが買えるようにして、自分で取りつけられるような世界にしちゃった方が手っ取り早いと私は思います。
電力会社だけがつけているんだったら、十年に一回の更新のときにぼちぼちかえるというようなことでしょう。ここはやはり
通信を所管する
総務省がスマートメーターなんかにももう一歩踏み込んで、そういう
情報を
国民が得ることによって前向きな節電ができる。
最近は、メガワットじゃなくて、ネガワットという概念がいろいろなところで言われています。つまり、発電も節電も同じ価値だと。そのためにいろいろなことを取り組んでいく
政策というのは、まさに
技術革新に伴ってこれからいろいろあると思うので、ぜひその
あたりも積極的にお取り組みをいただきたいというふうに思います。
そこで、私
自身が勝手に、今の
通信行政に足りないものということでまとめさせていただきます。
まず一番目は
多様性。いろいろな
技術やいろいろなプレーヤーが存在することが、災害に強いし、最終的には
国民の
利便性の
向上につながる。大手三社だけがLTEに行っただけで満足するような世界ではないというのが一つ。
それと
省庁の横断性。
省庁の
垣根を取っ払う。
通信だけとか放送だけでなくなったように、これから、
通信業界だけ、
電力業界だけというような世界ではなくなってくるのではないか、そういう時代に備えた戦略が必要であろうということ。
もう一つは、柔軟性がこれからの
政策は必要だと思います。この柔軟性という
意味は何かというと、今までは、放送とか
通信とか、目的別
割り当てだったんですよ、全部。要するに、管理者側の都合の
割り当てです。しかし、考えてみたら、いざとなったら、その
電波はそれ以外のものにも使える
可能性がある。だから、私、WiFiなんかはその最たるものだと思って、結局何にでも使えちゃうわけでしょう。つまり、目的以外の
利用というものもこれから、いざというときに考えていくのが世界のトレンドではないかなというふうに私は思っています。
そういう
意味で、これから皆様方の役割は大きいと思うし、これは、はっきり言って与党だ野党だといって争うような話ではないので、ぜひ、我々がまた
政権に戻ったときにちゃんとそういうものが整合性をとって進められるような骨太の
政策を今からやはり準備しなきゃいけないし、それには我々は協力もさせていただきたい。ですから、やはり思い切った発想の転換というものが必要だと思います。
時間も余りなくなってきたので、
地デジの話は私の方から一方的に。
要するに、九五%を超えたとしても、やはりデジタル難民は出てきちゃうんですよ。私は、七月二十四日の十二時ですか、その前後は万全の体制で臨まなきゃいけないと思うんですね。万全な体制で臨んでも文句を言う人がたくさん出てくると思うんです。ですから、そこは、画竜点睛を欠かないように、今まで積み上げた努力が無駄にならないような、
最後に丁寧な仕事をぜひしていただきたいと思います。
同時に、
被災地に対しても、今後、最大一年ぐらい延期するという
法律をここで出すはずですよね。そのときも、これもだらだらやらないように、ちゃんと後ろを区切って、責任ある推進体制を構築してやっていただきたいと思います。デジサポなんというのも、これは非常に有効でしたね。
ですから、今まで大変うまくやってきておられるので、ここのところはぜひ、これから失敗をしないようにしていただきたいなというふうに思います。
もう時間が余りないので、ぜひきょうは聞いていただこうというふうに思って、
最後に私の方からグローバル回線のこととジャパン・パッシングと言われている
状況について、少し、
情報提供もさせていただきますし、また今後考えていただきたいというふうに思うので、
問題提起をさせていただきたいと思います。
アメリカ—アジア間の国際
海底ケーブルというのは、これまで日米主要
通信事業がイニシアチブをとっていました。ところが、近年、成長著しい香港、シンガポールと米国との基幹ルートがどんどんふえているんですね。香港、シンガポール、米国ですから、
日本は、陸揚げされないで行っちゃっている。というのは、予想トラフィックに対して投資が生まれるわけですから、トラフィック量が減ればそこに対する投資というのはなくなっていくんですよ。
私は、今後、次世代の光ファイバー
ネットワーク整備において、
日本が基幹ルートから外れるようなことが起きちゃうとまずいと。要するに、グローバル
ネットワークのバックボーンを持たないブランチ拠点になっちゃうと、まさに
ネットワーク上のガラパゴスになってしまうというふうに思うんです。
日本経済のこれからの成長、国際
競争力の観点からも、ここはぜひ
関心を持って
政策を考えていただかなければならないと思います。
現在の光ファイバーの陸揚げなんですけれども、
海底ケーブルの陸揚げ地としては、今、千葉県を中心に、神奈川、三重、宮崎、沖縄、そしてロシア、韓国方面に向けて新潟があるわけですね。
東日本大震災では、この千葉の陸揚げ地を中心に、KDDIを初め、複数の
海底ケーブルが切れちゃったんです。ですから、関西に陸揚げしている方から回って何とか海外からつながったということなんですが、ここはやはり陸揚げ地を、災害ということを含めて、考え直す必要があるんではないかなというふうに思っているんですよ。このことをぜひ御
検討いただきたいと思います。そして、現在、
海底ケーブルの……