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有田芳生君 今
皆様方にお聞きいただいたのは、
特定失踪者問題調査会という民間団体が今から十年前、二〇〇五年の十月から短波放送で
北朝鮮も含めてアジアに向けて発信しているラジオ放送からの訴えなんです。
実は、これは当たり前のことですけれ
ども、「ショーシャンクの空に」という映画がありますけれ
ども、無実の罪で獄中に捕らえられた主人公が、本当に苦労するときに、希望こそ命であるというせりふを語っております。あるいは、ナチズムのアウシュビッツの収容所から生還をしたあのヴィクトール・フランクルも、希望がなかったら生きていけなかったということを語る中で、究極の状態では精神的な
支えを失ったら生きていけないのだと。恐らく、
北朝鮮に
拉致をされた
横田めぐみさんを始めとした多くの
拉致被害者も、毎日毎日
日本に帰りたいという思いを奮い立てながらも、しかしどこかで
支えを持っていらっしゃるというふうに思えば、今、横田早紀江さんの
めぐみさんへの訴えですけれ
ども、それが短波放送を通じて
北朝鮮国内にも確実に届いているんです。私は平壌で録音された音声を聞きましたけれ
ども、はっきりと聞こえるんです。
これは、
皆様方に今お配りをしましたけれ
ども、この「しおかぜ」という短波放送がどこまで聞こえているかということなんですが、
日本国内はもちろんのこと、
北朝鮮国内、平壌でもしっかりと聞くことができるようなそういう短波放送。ですから、
拉致被害者に希望を与える仕事というのはもっともっと
政府も含めてやっていかなければいけないというふうに私は思います。
この「しおかぜ」という短波放送は、
先ほども申しましたように、二〇〇五年の十月から、三百六十五日毎日、朝の五時半から六時まで、夜の十一時から十一時半まで、一日一時間放送しているんですよね。そこでは、横田早紀江さんだけではなく、
拉致被害者御
家族の皆さんの自分の肉親への訴えというものもずっと放送されていて、確実に
北朝鮮にも、平壌にも届いている。
そういう希望の
支えをもっと強化しなければいけないというふうに思ったときに、
先ほど、
民主党政権になって、安否
情報確認の予算が八億を超えるようになりました。そこにおいて、しかし、今、「しおかぜ」というのは民間団体ですから、このラジオを放送するのに一か月に五十万円掛かるんですが、それを全部カンパで賄っているんですよね。それでも大変なんですよ、
拉致問題が風化する中で。しかし、
政府がこのラジオ放送について、
政府の広報も少し、一分間だけ入れることによって一年間三百万円ほどの補助が出るようになりました。
中井
大臣から
柳田大臣に替わって、
民主党政権でも徐々にではありますけれ
ども拉致問題の体制の強化が図られているときに、こういう民間の
努力に対して三百万円を出してくださったというのはとても有り難いことなんだけれ
ども、これはお金の問題ではなく、今でも
北朝鮮にとらわれている
人たちに希望を届けるんだという立場に立てば、もう少ししっかりとした財政的な
支援もしていただけないかというふうに強く思いますので、
柳田大臣、いかがでしょうか。