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大門実紀史君 ありがとうございます。
じゃ、本題に入ります。
まず、この間、いろいろちょっと変化といいますか、
議論が出てきております
証券優遇税制の問題でございます。お手元に資料をお配りをいたしました。私、この
証券優遇税制を早くもう廃止するべきだということをもう四年前から、
自民党政権のときから申し上げてまいりました。二〇〇七年ぐらいですかね、
自民党の尾身
大臣のときには、いったんもうこれは延長しないといいますか、やめるんだというような
方向まで行ったんですけれども、またずっと延長されてきたという問題でございます。
配りましたこのグラフも、これ
政府税調の専門
委員会で配られたということですけれども、この資料そのものがよくまあ
政府税調で配られているというのは大変な大きな変化だなと思います。
最初このグラフを作ったのは私でございます。なかなか
財務省がこういうものを出しませんで、この
委員会で配って、三年前、私が書いた本にちょうど同じものが載っております。出典はもう私の方にしてもらいたいぐらいでございますけれども。
何を表しているかというと、累進税が崩れているということなんですね。
通常、累進税というんですから、所得が増えれば負担が増えるというのは当たり前なんですけれども、一億円の所得を超えると負担率が下がるという驚くべき現象になっているというのは、もうこれ三年前にこのグラフ出して
指摘しているんですけれども、その理由は何かといいますと、もう
一つのグラフにございますが、この所得に占める株式譲渡の割合、つまり、この
証券優遇税制によって優遇されているから、株の譲渡のところでがあっと負担が下がって、こういうおかしな現象、高額所得者ほど負担率が下がるという現象になっているわけでございます。それが非常にリアルなのは、百億円以上のところからまた負担率が上がっております。これは、逆に見ますと株式譲渡の占める割合も減っているわけですね。株式譲渡の所得が減ると負担率が上がるわけですから、明らかにこの
証券優遇税制がこういうゆがんだ税制をもたらしているというのが明らかでございます。
野田大臣にお聞きする前に、せっかく
櫻井さん来てもらっていますので、
櫻井さん、私とずっとこの
委員会あるいは予算
委員会で小泉・竹中批判の急先鋒ということで
一緒に追及した仲だというふうに思っております。そういう点では、この
日本の格差拡大について
櫻井さんも厳しく批判をされてこられました。まさにこの累進税、税で崩れているというのは格差が拡大している大きな原因でございますけれども、いかがこういうものを見てお
考えか、
コメントをもらえればと思います。