○長沢広明君 事実、
捜査資料であるから厳重に管理されると、もうそういうふうに繰り返されますけれ
ども、現実的には
捜査資料だということのたがしかはまってない、これはもう先ほど来私、申し上げたとおり、通常の範囲に収まっているということなんですよ。通常の管理
体制のままで来たということなんですよ。ここは私は判断のミス。
同時に、
官邸からの
指示もなかったというふうに今
大臣おっしゃいました。その
官邸からも含めてこのきちんとした管理の
指示ということがなかったということも、これも
一つの大きな問題だというふうに思います。いや、それは結構です。
それで、そもそもこの
体制をしく初動の
段階からこのセキュリティーが甘かったということを指摘せざるを得ないというふうに思っているわけですね。
それで、この問題は、ちょっとほかのこともやりたいんですが、この問題は、そもそも九月七日に
事件が起きて逮捕をした、そして勾留した、勾留延長をした、ここまではやはり
官邸にも
報告が上がり、判断がなされているわけですね、当然。そういう
報告、判断がなされていることについて考えれば、これはもうその当初の
段階から政治責任、発生しているわけです。
先日、官房
長官が政治責任と職務執行責任、要するに執行責任は別だというような話をされましたけれ
ども、この問題は当初から、出発点は、
尖閣諸島沖でこの
衝突事件が起きて、それに対する政府の対応、姿勢ということに当初からこの問題があると私は指摘をしておきます。
もし、先ほど、今日午前中、
大臣の方から、故意に
情報を流出させたとすれば、それはあってはならないという、
大臣、発言を午前中されましたが、なぜこうした行為に出たかと。もし、この保安官がその当事者であれば、なぜこういう行為に出るという、そういう衝動を生じさせた原因は何なのかということをこれはきちんと見詰める必要があると私は思います。同時に、この保安官の行為については、これを擁護する
国民の声が非常に多く上がっているというふうなことも出ております。
この保安官が本当に当事者であれば、もちろん動機の解明ということが急がれます。しかし、逮捕の
段階で本来政治責任は生じている。問題の基本、出発点がこの
尖閣諸島沖の
衝突事件に対する政府の対応と姿勢に問題があったということは、これは否めない事実であります。この
情報の公開にも消極的であったし、釈放したことについては、これは地検の判断だといって一気に、政治家の方の責任、政府の方の判断が一気に手を引いた、こういうことに対する
現場の、
海上保安官の
現場の思いというものも私はあったと思う。
今回、このネット上に
流れた
映像を多くの
国民の
皆さんがネット上で、あるいは
テレビを通じて、
報道を通じて御覧になったと思います。御覧になった
国民の多くは、あの何もない海の真っただ中で、
海上保安官の
皆さんがまさに切っ先を突き合わせるようにして体を張って国を守る、そういう
業務に真剣になって命を懸けて取り組んでいらっしゃる、そういう姿を私は
国民の多くの皆様、御覧になったと思います。
そして、そこで起きているということが
国民に対して知らされてこなかったということについての
国民の思いもある。そして、結果的には逮捕し、そして勾留し、延長し、しかし釈放されてしまった。その判断を、最後は、政権は、政治家は全くその責任を担わない、そういうことに対する、私は、
現場の保安官の
皆さんの中には、もしかしたら
自分たちのやっている仕事は何なんだと、こういう思いに対する何かマグマのようにたまったものがもしかしたらあったかもしれない。そういうことも含めまして、この問題は個人の問題ではないというふうに思います。
そう考えますと、こういう領海を守る実行部隊という海保は、最前線からの重要な
情報が、この起こった
情報がいともたやすく簡単に
流れたという面においても、これは、
日本に対しては、諸外国から見れば外交とか防衛上の機密
情報を
日本に渡すことができないという
日本の信頼を失墜する結果にもつながっていきかねないというふうに思います。
その
意味では、大きく国益を損なったとも指摘せざるを得ませんし、その点で、
大臣及びこれは執行の
現場として
海上保安庁の責任も重いと思います。原因究明への
調査を尽くすということももちろん重要ですけれ
ども、この流出問題に対する自らの責任ということについて、まず
海上保安庁長官の
認識と、そして自らの責任ということについて
大臣の
認識をそれぞれ伺いたいと思います。