○大口
委員 ところで、仙谷官房長官は十日の記者会見で、国土交通
大臣と、それから海上保安庁法第十条の二項の国交
大臣の指揮監督を受ける
海上保安庁長官の責任について、政治職と執行職の
トップでは責任のあり方が違う、強制力を持った執行部門はそれなりの強い権限があるかわりに重い責任を負うと述べているわけですね。この仙谷長官の発言というのは、要するに、政治職の方はそんなに責任がない、
海上保安庁長官の方は強制力を持った執行機関で強い権限があるから重い責任がある、こういうふうに言っているんですね。政治主導というのは一体何なんですか。
また長官は、政治職は企画立案の方をやる、それから執行職の方は執行の方をやる。そうじゃないでしょう。今、執行についても、電卓たたきながらやっているのが今の民主党政権、政務三役じゃないですか。当然、執行についても責任があるわけであります。しかも、こういう形で政治職と執行職を切断をする。
今回の問題も、本来、政治が
判断すべきことですよ。実際には、陰で政治
判断しているわけです。ですから、釈放のことでありますとか、あるいはビデオの公開についても、これは公開しないというのも政治
判断です。そこから今回こういう事件も誘発したわけであります。
しかも、これは私も
大臣経験者二人から聞いていますけれども、こういう映像というのは、海上保安庁の保安官というのは命がけでやっているわけですから、こういう海上における職務の映像というのは教材としても非常に必要なものであって、お互いに勉強していくべきことは慣行になっているわけであります。一定の幹部まではそれは見られるようになっているわけです。
それが当たり前という現場の慣行を、結局、国交
大臣が知らないで、そして九月七日、事件が発生して、前原さんそして馬淵さんと
大臣がかわったわけでありますけれども、十月十八日になって、四十一日目にビデオの管理の厳格化を通知したというような、本当に、ビデオを公開しないという政治
判断をしておきながら、結局、現場のことを知らないために、おくればせながら厳格化をした。その結果、こういうことになっているわけです。
だから、これは政治職が相当いろいろ、今回の問題を全部
判断したのは政治職なんですよ。そして、現場は命がけで頑張っている。現場がそういう形で責任を押しつけられて、そして海保の長官を更迭するなんということを言っている。しかし、政治家の方は全く責任をとらない。こういうことであれば、海上保安官が命がけで頑張っている、それに対する思いが余りにもないじゃないですか。
私は、この仙谷長官の発言というのはとんでもないことだ、こういうふうに思いますが、
法務大臣、これはある
意味では執行機関の検察庁を持っている
法務大臣としてどうお
考えなのか、お伺いしたいと思います。