○江田(康)
委員 それではさらにお聞きをしていきたいんですが、最近、外国人等による森林の買収が問題化しているところでございます。この所有者不明地の問題の
解決が急がれる背景の
一つとして、今、マスコミとか新聞等でも取り上げられておりますけれども、外国人による我が国の森林の買収という問題が挙げられます。
里地里山は、単に農林業の生産の場としてのみならず、水源の涵養や
国土の
保全という多面的な機能を有するわけでございますが、しかし、近年、外国人または外国資本の法人が、仲介者やダミー会社を介在させて本当の当事者を明らかにしない形で、我が国の森林、特に水源林を買収しているという話も聞こえてまいります。
この問題について、我が党の加藤修一参議院議員が提出した
質問主意書に対する政府答弁書によりますと、「外国人等による不動産の取得の
実態について調査等を行い、詳細を把握することは困難である。」との回答がなされました。これはやはり
実態調査をすべしという公明党の主張に対して、この調査は困難であるという回答であったわけであります。
しかし、その
土地でだれが本当の所有者なのか明らかでない状態で、政府として何も手を打たないまま、気がついたときには既に外国人に渡っていて、森林が買い占められてしまっていたことになれば、我が国の森林等の貴重な
国土資源の適正な
保全にとっては大きな脅威となるわけであります。所有者不明地の問題の
解決というのは、やはり政府によって速やかに行われるべき重要
課題であると思います。この
法案の審議をするに当たって、やはりこういう問題に対してどうしていくのかということが問われるわけであります。
そこで、所有者不明地の問題に対処するために、関係各省が一層緊密に
連携して
実態調査をしっかりと行っていくということが大変重要だと思うわけでありますが、この
実態調査をいつ始めていくのか、また、法制上の問題も含めてどのように
解決をしていくのか、その具体的な
取り組み方針が
検討されている、またいくのであれば、農林水産省に明確な答弁を
お願いしたいと思います。
また、
大臣にも、所有者不明地問題の早急かつ着実な
解決に向けてどのように取り組まれていくのか、その点についてもお聞かせをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。