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2010-09-09 第175回国会 参議院 外交防衛委員会 閉会後第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十二年九月九日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員異動  九月六日     辞任         補欠選任      佐藤 正久君     藤川 政人君  九月七日     辞任         補欠選任      岡田 直樹君     猪口 邦子君      藤川 政人君     佐藤 正久君  九月八日     辞任         補欠選任      大石 尚子君     大野 元裕君      山口那津男君     石川 博崇君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         田中 直紀君     理 事                 佐藤 公治君                 山根 隆治君                 佐藤 正久君                 山本 一太君                 山本 香苗君     委 員                 大野 元裕君                 北澤 俊美君                 斎藤 嘉隆君                 榛葉賀津也君                 徳永 久志君                 福山 哲郎君                 猪口 邦子君                 大家 敏志君                 岸  信夫君                 島尻安伊子君                 西田 昌司君                 石川 博崇君                 小熊 慎司君                 山内 徳信君    国務大臣        外務大臣     岡田 克也君        防衛大臣     北澤 俊美君    内閣官房長官        内閣官房長官  福山 哲郎君    副大臣        内閣府副大臣   大島  敦君        外務大臣    武正 公一君        防衛大臣    榛葉賀津也君    大臣政務官        外務大臣政務官  吉良 州司君        外務大臣政務官  西村智奈美君        外務大臣政務官  徳永 久志君        防衛大臣政務官  楠田 大蔵君    事務局側        常任委員会専門        員        堀田 光明君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○外交防衛等に関する調査  (普天間飛行場移設問題に関する件)  (普天間飛行場代替施設に関する専門家会合報  告書に関する件)  (在沖縄米軍基地への垂直離着陸輸送機オスプ  レイの配備に関する件)  (在沖縄海兵隊グアム移転経費に関する件)  (外務省職員人材育成に関する件)  (外交文書公開に関する件)     ─────────────
  2. 田中直紀

    委員長田中直紀君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  昨日までに、岡田直樹君、山口那津男君及び大石尚子君が委員辞任され、その補欠として猪口邦子君、石川博崇君及び大野元裕君が選任されました。     ─────────────
  3. 田中直紀

    委員長田中直紀君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 田中直紀

    委員長田中直紀君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事佐藤正久君を指名いたします。     ─────────────
  5. 田中直紀

    委員長田中直紀君) 外交防衛等に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 佐藤正久

    佐藤正久君 自由民主党佐藤正久です。  まず、防衛大臣感謝申し上げます。  今年の富士総合火力演習におきまして、多くの来場者を得て成功裏のうちに終了しましたが、その事前訓練で九〇式戦車砲身破裂事故が発生しました。事故原因の速やかな究明再発防止策が講じられ、二十八日の教育演習そして二十九日の一般公開演習に際しましては、九〇式の戦車の射撃も実施されました。これは、御殿場市など地元方々の御理解をいただいた上での実施であり、富士学校を始め各部隊そして南関東防衛局富士防衛事務所地元皆さんと長年築き上げてきた信頼関係のたまものだと確信いたしております。また今回、陸幕、内局が一丸となり対応され、それを受けた防衛大臣の御英断によるものであり、心から感謝の意をまずお伝えしたいと思います。  ありがとうございました。  ここでも大事なことは、地元とのやっぱり信頼関係あるいは国民との信頼関係が大きな要素だと思います。  しかしながら、昨日残念ながら民主党政権信頼を失墜するかのようなことがありました。それは、最高裁による鈴木宗男外務委員長上告棄却です。これで異議申立てが認められなければ、鈴木委員長は失職、収監されることになると思います。  外務大臣、国権の最高機関一つである国会の、しかも安全保障の中核をつかさどる外務委員長犯罪者となり収監される可能性が高まった、これは非常に重たい問題だと思います。国会の権威を辱めることになると思いますが、岡田大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
  7. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 鈴木外務委員長は、外務委員長として様々な御尽力をされ、私は非常に立派な外務委員長であったというふうに思っております。しかし、その鈴木議員が、こういった判決が出て、そして収監の可能性が高まったということは非常に残念なことでございます。
  8. 佐藤正久

    佐藤正久君 これは残念というレベルの問題では私はないと思いますよ。多分前代未聞のことだと思います。これまで委員長犯罪者となり収監されるということはなかったと思います。しかも、民主党が推して鈴木氏は外務委員長になられたと思います。  岡田外務大臣も、その委員長就任に際して起立採決があったと思いますけれども、そのときも賛成の方に回られましたか。
  9. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) もちろん私も委員長選任に当たって賛成したわけであります。これは党で決めたことでありますので、私はそれに従ったわけで、そのこと自身は当然のこと、党所属議員として行ったというふうに考えております。  ただ、若干私自身葛藤がなかったわけではありません。そういう有罪判決を受ける可能性のある方を国会の公職に就けるということについていろいろな議論があり得るというふうには思います。ただ、最終的にはそれは党の方でお決めになったことで、私としてはそれに従ったということでございます。
  10. 佐藤正久

    佐藤正久君 今の外務大臣から率直な言葉があったと思いますけれども、党が決めたと。まさに民主党が推したんですよ。自民党はやっぱり鈴木議員外務委員長就任反対していました。やっぱり鈴木議員刑事被告人であり、状況によってはこのような状態になるということは容易に予測できたわけですよ。  鈴木氏を推したのは民主党自身なんですよ。この責任は、私は大きなものがあると思います。まさに数に物を言わせて、強引に無理やり反対を押し切って外務委員長に就任させたと。これは国民を愚弄するような行為であって、また日本の安全保障は大丈夫かと同盟国あるいは友好国からも思われかねない私は信用問題、外交にとっても大きな問題だというふうに思います。  今党の意向と言われましたけれども、岡田外務大臣、これは当時の小沢幹事長意向が強く働いたんでしょうか。
  11. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 党の意向というより党で決めたことであります。私は党の議員でありますから、私ももちろんその責任を共有しているわけでございます。  ただ、やはり国会ということを考えたときに、そういった有罪判決を受ける可能性があったということを見たときに、しかも最高裁まで行っていたわけですから、もう少し慎重な判断というのはあり得ただろうと、率直にそう思っております。
  12. 佐藤正久

    佐藤正久君 ただ、まだ途中で替えるチャンスはあったと思うんですよ。鳩山政権から菅政権に移りますと、そのときに脱小沢路線ということも言われておりました。まさにそのときに、やはり脱小沢というイメージを、さらに今言われたような犯罪者になる可能性がある方をそのまま外務委員長でいいのかという議論があったと思います。  なぜ外務大臣という立場で、いろんなことが鈴木委員長から外務省に対しても批判をされていたと、また犯罪者になる可能性があることも、今外務大臣がおっしゃったように、であれば、まさに菅政権になるときに交代ということもできたと思います。なぜそのタイミングで党の中で議論がなかったのか、また外務大臣として意見具申をされなかったのか、それについて率直なコメントを聞きたいと思います。
  13. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) これは、特定人意向鈴木議員委員長にしたわけではありません。党としてきちんと決めたことであります。したがって、総理が替わってもそこの基本線は変わらなかったということであります。
  14. 佐藤正久

    佐藤正久君 やはりこの問題は党の問題というよりも党の体質に私はあるような感じがしますよ。やはりある権力者に対して物が言えなかった、それにみんな倣ってしまった。今それが出ているのが今の代表選挙じゃないんですか。まさに党内考え方が違う方が今出て議論をしていると、まさにその象徴が今出ているような感じがするんですよ。体質の問題、その問題点が今出ている。ばらばらなんですよ。まさに外交普天間問題についても、今回の代表選挙見ていて非常にばらばら感、これが本当に同じ政党なのかと思うぐらいかなり路線が違うような感じがします。  小沢氏は、普天間移設に関しまして、沖縄県民アメリカ政府が納得できる解決策を目指して改めて話し合うと、日米交渉を再交渉とも取れる公約を出されました。三人寄れば文殊知恵とまで言われています。あたかも岡田大臣北澤大臣知恵が足らないかと言われるような失礼な発言だと私は思いますよ。  北澤大臣小沢氏の普天間移設公約、どのように評価されておられますか。
  15. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) お答え申し上げます。  前段の私に知恵がないというのは半ば当たっているところもあるのかなという反省をしながらでありますが、ただ、世間的に言いますと、文殊知恵というようなことで極めて重要な問題をくくるということは、なかなか文殊知恵というのは出ていないんだろうということでありまして、党内代表を決める選挙での発言でありますから、こういう場で私が一々コメントするのは適当でないというふうに思いますので、その辺は佐藤委員政党人として御活躍をなさっておりますので、是非また惻隠の情をもってお願いをしたいと思います。  冒頭に申し上げるべきだったんですが、今回の総合火力のことについての評価をいただきまして、本当に私も感謝を申し上げております。  これ一言言わせていただきたいのは、実は今言われたその背景における地域との非常な長年積み上げてきたコミュニケーション、これはまず一つのバックボーンとしてあったんですが、もう一つは、陸自の方で非常に演習の予行を映像でもってとらえておりまして、原因究明が極めて早かったということ、そしてまたそれを明らかにしたという陸自姿勢、こういうものが問題解決を早くしたのではないかと。  御評価に心から感謝を申し上げます。
  16. 佐藤正久

    佐藤正久君 この場だから代表選についてコメントしないというのはやっぱりおかしな話であって、外交問題あるいは防衛問題、非常に大きな関心国民も海外も寄せている。大臣自らも閣議後の記者会見でやっぱりいろいろコメントされておられます。やはり改めて話し合うんだと、再交渉と、これは非常に大きな私は変換点だと思っています。  さらに、小沢氏は、今月三日のテレビ番組で、沖縄海兵隊実戦部隊は要らないと、ここまで言われています。これは、普天間基地代替施設を含めてすべての海兵隊沖縄から出ていってもらいたいということにもつながり、まさに五月の日米共同声明、これを覆すような私は発言だと思います。こういうことを民主党代表選挙小沢氏が言われている、本当に抑止力が分かっているのかという思いすらします。岡田外務大臣、この実戦部隊は要らないと言われた小沢氏の発言、どのように評価されますか。
  17. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) この番組での小沢さんの発言は、やや誤解があるかなというふうに聞いておりました。沖縄からグアム移転するということをもって実戦部隊が要らないということを言われたかに聞くわけですが、沖縄に、移すのは司令部要員中心としたもので、実戦部隊は残るわけです。ですから、沖縄からグアムへの移転をもって、いや実戦部隊要らないというのは少し誤解があるのではないかと、そういうふうに私は記者会見でも申し上げたところであります。
  18. 佐藤正久

    佐藤正久君 誤解があるかどうか私は分かりませんけれども、やっぱり大きな問題発言だと思いますよ。そのまま聞いたら、一体小沢代表民主党の閣僚の方々、本当に意思疎通が取れているのかという感じすらします。  特に鳩山首相は、五月になってですよ、五月になってやっと沖縄海兵隊抑止力が学べば学ぶにつけ理解してきたと言われて、県外移設公約をそれをほごにしたわけですから。また同じようなことを小沢氏が言われていると、抑止力分かっていないんじゃないかという感じがします。  岡田大臣小沢氏と話をするおつもりはありませんか。やっぱり話をして、誤解があるならしっかり誤解を解くと、今のうちに。代表選挙、まだあと六日残っていますから。話をして説得したらどうですか、大臣、いかがでしょうか。
  19. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 今まさしく代表選の真っ最中でありますので、まあ私は余り今それにかかわるような、先ほどの御質問のような事実関係について私お答えしますが、何か今のようなちょっとくせ球のような質問には余りお答えしない方がいいんじゃないかというふうに思います。  もちろん、小沢先生であれだれであれ、外務大臣意見を聞きたいということであれば、私はいつでも御説明に上がる、そういうつもりでございます。
  20. 佐藤正久

    佐藤正久君 要望があれば行ってもいいという発言でしたけれども、やはり代表選挙のさなかといえ、これだけ国民、多くの国民関心を持っているんですよ。沖縄方々もすごく関心持っていますよ。もう必要であれば鳩山氏の仲介を頼んだらいかがでしょうか。多分やってくれますよ、あのぐらい一生懸命やった方ですから。必要があれば北澤大臣と二人で行かれても私はいいと思います。そのぐらい、今、小沢さんの主張が非常に民主党菅首相路線と違うと。今までお二人の大臣がずっと頑張ってこられた路線と違うことを言われている。再交渉、これは大変なことだと思いますね、アメリカにとっては。そういう誤解を早いうちに摘んでおくと、誤解であればですよ。本心であれば、それは大きな私は民主党の中の路線の対立だと思いますよ。多分私は後者だと思いますけれども、これは是非やっていただきたいと思います。  吉良外務大臣政務官小沢氏の一連普天間移設にかかわる発言を聞かれてどのような認識をお持ちですか。
  21. 吉良州司

    大臣政務官吉良州司君) 先ほど両大臣からもございましたように代表選のことでありますので、外務大臣政務官としてのお答えについては控えさせていただきたいというふうに思っていますが、一連小沢幹事長発言の中で、まずは日米関係が二国間関係の中で最も大事な関係であるということは常々発言をされており、かつ抑止力についても最も分かっておられる方の一人だというふうに私自身は受け止めております。  そういう意味で、今回の沖縄の問題について発言されておりますけれども、長期的に日米同盟と国連とそして自主防衛、このバランス取れた国防観というのを持っておられるんだろうというふうに思っておりますし、足下でいえば、やはり日米合意は重視しながら沖縄皆さんの声に真摯に耳を傾けると、そのような姿勢で臨んでいるんだというふうに理解をして受け止めております。
  22. 佐藤正久

    佐藤正久君 真摯な御答弁、ありがとうございます。  ただ、沖縄海兵隊実戦部隊は要らないと言われた小沢氏の発言に対して、岡田大臣米海兵隊抑止力として必要だと、北澤大臣日米合意の見直しと疑念を持たれる可能性があると批判をされています。そうであれば、やっぱり同じ閣内で、しかも政務三役の中でいろんな考えを持つ、個人的にはあるかもしれませんけれども、やっぱりその辺り議論をしていただかないと、党内ばらばら閣内ばらばらでは困ってしまうと思うんですよ。その辺りは、今回代表選通じて多くの国民が見ているのは、民主党ってどういう政党なのと。全然言っていることが違う、党内議論もなかなかできない、そういうふうにやっぱり思わざるを得ないというふうに思います。  それで……、(発言する者あり)私まだ質問中ですから、黙っていてください。  今党内の方がばらばらと言ったもう一つの出来事がありました。非常に私もびっくりしました。  民主党川内議員を含め、普天間基地国外移設を求める沖縄等米軍基地問題議員懇談会のメンバー約二十名、これほとんどが民主党ですよ。この二十名が、先月の二十六、二十七日に沖縄を訪問しています。当然彼らの行動防衛大臣の下には伝わっていると思いますけれども、まさに移設反対派応援活動のような日程ですよ。彼らは仲井眞知事と会っていますか、会っていないんですよ。会ったのは知事ではなく、十一月の知事選出馬を表明して普天間県外移設を訴えている宜野湾市の伊波氏ですよ。しかも、訪問の時期は日米専門家報告書が出される直前、また代表選挙直前にこのような行動民主党方々中心となってやられる。日米共同声明と全く逆な行動であり、専門家報告書ともまた違ったことを言われている。これは、沖縄県民あるいは米国に間違ったメッセージを与えかねないと私は思いますけれども、防衛大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  23. 榛葉賀津也

    ○副大臣榛葉賀津也君) 民主党沖縄等米軍基地問題議員懇談会というものが沖縄を訪問したということは私も承知をしておりますし、具体的にどこに行ったとか、その詳細について我々は承知をしていないわけでございますが、二十六日に沖縄防衛局からキャンプ・シュワブに訪問する際にブリーフィングを実施したという事実はございます。  他方、それぞれの議員がそれぞれの議員活動をするわけでございまして、この方々行動について逐一こちらでコメントする立場にはないというふうに考えております。
  24. 佐藤正久

    佐藤正久君 それで本当にいいのかと、政権与党として本当にいいのかというやっぱり疑問がわきますよ。全然政府と違う行動をされている。掌握していないと言われていますけれども、絶対掌握しているはずですよ。そんな防衛省ではないはずですから、情報は絶対取っている。ただ、言えないだけだと。でもそこは、私が言いたいことは、党内議論がなされていないからこれだけばらばら行動が起きてしまう。ここに一つの問題があると思うんです。それは、これまでの安全保障にかかわる議論党内で十分してこなかった、そのツケが今ここの一年間やっぱり出てきている。党内議論が十分できない。ある人はこう言い、違う人はこう言う。また、首相は学べば学ぶにつけ抑止力重要性が分かってきたと。  自由民主党は、党内議論をして防衛計画の大綱の提言をまとめて政府の方に出させていただきました。民主党の方はまだできていません。議論もまだ中途半端だと思います。あと政府がまとめるまで三か月しかないんですよ。今この状況で本当に与党をまとめることができますか。中期防衛力整備計画あと三か月だと、今これだけ党内安全保障議論ばらばらで本当大丈夫かと。しかも、今党代表選のためになかなか説明もできない、説明をしても生体反応がないというコメントまであるぐらいですから。  やはり菅首相参議院選挙の結果を受けて言われているように、重要なテーマについては与野党でこのねじれというものを利用しながら話し合うべきだということを言われました。税の問題については言われています。私は、普天間問題と安全保障の問題についてはやはり与野党間で協議機関を設けるべきだと通常国会で三度平野官房長官に申し入れましたが、すべて断られました。でも、状況が変わりました。  防衛大臣安全保障にかかわる普天間問題を含めた与野党協議というものを立ち上げる、やりたいというお考えはありませんか。
  25. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) この問題は、与野党を問わず国の重要な施策として御協議をいただくわけでありまして、衆参両院でも極めて濃密な議論はされておるわけでありまして、必要があれば協議をするということは私はやぶさかではないというふうに思っております。  しかし、これは与野党協議ということになると政府を離れて政党間の問題になってくるわけでありまして、もちろん政権を担当している与党とすれば我々内閣とも十分に協議をしていただかなきゃなりませんが、そういう道筋を立てていくと。私も国対とかそういうところは少し経験をしておりますので、まず佐藤委員のように大きな視点で問題提起をされるということは極めて重要でありますけれども、それと同時に、それが実現していくような手だてというのは、極めてきめ細かく国対あるいは委員会協議、そういうものから政党間の協議に発展していくというような道筋は十分御承知だというふうに思いますが、是非また問題提起を更に濃密なものにしていただくように政党間の協議を続けていただければ大変有り難いというふうに思っています。
  26. 佐藤正久

    佐藤正久君 大臣発言は随分何かトーンが変わったなという感じがしますけれども、でも、政策や法律を通す責任、第一義的には与党ですから、政権与党の方がやっぱりそういうことを真剣に考えて野党の方に持ちかけるというのが本来の筋だと思います。その件についてまた今後とも議論をしていきたい。  ただ、今本当に民主党議論できるような状態にあるのかと。ばらばらなんですよ。そこはやはり防衛大臣なり外務大臣なり、安全保障、これは与野党関係ないと言われている民主党議員も多いわけですから、だったらそこは党の方に働きかけるなりしてやらないと本当私はいけないと思います。  また、民主党代表選挙今やっていますけれども、その陰で沖縄名護市議会選挙も今行われております。岡田外務大臣名護市議会選挙、どのような関心を持って今見ておられますか。
  27. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 今まさに選挙が行われているわけですから、その選挙について予断を持たせるようなそういう発言は控えたいというふうに考えております。
  28. 佐藤正久

    佐藤正久君 今その名護市議会選挙市長派が勝つか前市長派が勝つかによってこの普天間の移設問題、大きな影響を与える、これは当然承知だと思います。今条件付移設容認派の前市長派を応援しているのは自民党国会議員自民党県会議員民主党議員はだれもやっていないんですよ。政府方針名護でしょう。移設する。ただ口を開けて見ている、全く無責任だ。なぜ民主党沖縄議員たちはそういう政府方針を支援するような前市長派を応援しないんでしょうか、岡田外務大臣
  29. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 選挙でだれを応援するかしないかというのは、一つの問題だけで決まるわけではありません。それは総合的に判断するわけであります。ですから、政府方針に明らかに反することをすれば、それは党公認地方議員であれば当然そのことは問題になり得るということでありますが、そういう事態にはなっていないというふうに私は理解をしております。
  30. 佐藤正久

    佐藤正久君 私が言いたいのはそういう上っ面ではなくて、ばらばらなんですよ。本人も分かっている、大臣も分かっておられるように、民主党沖縄県連は普天間移設県外移設でしょう。政府方針と違うんですよ。党内ばらばら、中央と地方もばらばらなんですよ。沖縄の方から見て、沖縄との信頼関係云々言う前にまず自分の身内を固めたらどうだという意見が出るのは当たり前ですよ。そういう議論がなされていない、あるいはするような体質になっていない、これが民主党の今の現状ということがこういう代表選名護市議会選挙を見ていると非常に浮かび上がってくる。  しかも、今回の市議会選挙、本当かわいそうだと思いますよ。たった人口六万ぐらいの市議会選挙で、そこで国の安全保障の重要な普天間移設というものの結果が左右されるかもしれないような大きな判断を一つの争点として行われている。しかも、八月末に日米専門家検討の報告書が出された、これも今回の選挙に影を落としているんですよ。特に今回の報告書の中で有視界の飛行経路が明示されなかった。  岡田大臣、次の日米の2プラス2で合意をする前に沖縄県や名護市の方々にオスプレイの配備とかあるいは有視界飛行の経路について正直に説明する考えはありますか。
  31. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) まず最初に委員の言われたことですが、私の記憶では沖縄自民党も県外という決議に参加をしておられると思うんです。自民党本体も県外というお考えなのかですね。ばらばらだということをそれだけ批判されるわけですから、沖縄の県議会と同じ考えなのかと思いますが、その辺はどうなんでしょうか。あるいは、参議院選挙でどういうふうに、まあここにおられますけれども、候補者はどういうふうに発言されたのかと、そういうことも併せて言わないと余りにも一方的ではないかと、そういうふうに私は思っております。  やはり沖縄には沖縄の事情がある、そこのところについては少し丁寧にやっていかないと、単にあげつらうだけでは私は駄目だと、そういうふうに思っております。  オスプレイの話は、私は従来の経緯を聞きまして、旧政権時代ですが、アメリカからはオスプレイの導入は言ってきていないということをもってそのことを考えてこなかったというのはやや正直ではないというふうに思います。可能性はあるわけです。可能性があるのであればそういう前提でやっぱりいろんな議論をすべきで、アメリカが言ってこないことをもって可能性がないということでそれを考えてこなかったと、それは私は国民に対して正直ではない。したがって、可能性があるのならそういう前提で、まあ最終的にそれがないということになれば別ですが、可能性があるのならあるということで物事を組み立てていくべきだと、そういうふうに考えているところであります。
  32. 佐藤正久

    佐藤正久君 ということは、可能性があるんであれば沖縄の方と話し合うというふうに今取りました。  実際に岡田大臣記者会見でオスプレイに言及をされ、新しい要素も加わるんだ、オスプレイをどうするかという議論もある、いろいろな可能性について正直に話し合い沖縄皆さん説明することが必要だ、どこかの段階で示したいと言われています。どこかの段階というのは、普通に考えれば2プラス2の前でなければそれは正直と私は言えないと思います。  もう一度確認します。日米の2プラス2で合意をする前にオスプレイの配備の可能性があるんであればそれは沖縄県民に正直に説明する、そういう理解でよろしいですか。
  33. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) オスプレイを導入するということになれば飛行経路その他に影響も出てまいります。ですから、そういうことについて、アメリカ可能性がないと断言すれば別ですけれども、そうでなければそういうことも含めてきちんと説明をする必要があると、そういうふうに私は考えております。
  34. 佐藤正久

    佐藤正久君 質問に答えてください。  2プラス2の前かどうかですよ。それは政府合意ですよ、2プラス2は。非常に大きな話ですよ。そこを明確にお願いします。
  35. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 2プラス2の折には飛行経路についても示さなければならなくなる可能性高いと思うんですね。そういうことであればそれまでにオスプレイをどうするかということについてきちんと方針を決めて、そしてそのことを前提に飛行経路をかき説明をしなければいけないと、こういうことになると思います。
  36. 佐藤正久

    佐藤正久君 極めて重要な答弁ありがとうございます。今のは結構初めてここまで踏み込んだ、2プラス2で有視界飛行の飛行経路も示さないといけない、そう思っていると。であれば、その前にこの問題については沖縄の方に説明をする、当たり前のことだと思いますけど、当たり前のことを言っていただいたと。  ただ、そのためには本当に汗をかかないといけないと思います。だから、場合によってはいろんな人の知恵を借りる。それは与党野党関係ない部分もあるかもしれませんけれども、これ問題は日本の安全保障に大事なんだと思えば、やっぱり説得し切るという覚悟が私は必要だと思います。  もう一つ与党の足並みの乱れというふうな懸念があるのはグアムです。グアムのインフラ整備。  内閣参与で前田匡史さんという方がおられます。防衛大臣、御存じですか。
  37. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 名前は承知しております。
  38. 佐藤正久

    佐藤正久君 会ってお話をされたことはありますか。
  39. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) ありません。
  40. 佐藤正久

    佐藤正久君 福山官房副長官、前田氏はJBICの駐留軍再編促進金融部長も兼務しています。駐留軍再編促進金融部長とはどのような職務を行う方ですか。
  41. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) まさにそのとおりの役職だというふうに思っております。
  42. 佐藤正久

    佐藤正久君 極めて何か不誠実な答えだと思いますけれども。まさにこれはグアムの再編特措法でやる融資の話でしょう。なぜ言わないんですか。再編特措法に基づいてグアムのインフラ整備の融資を所掌する部長でしょう。前田参与は公務でアメリカの方に七月二十七から八月五日まで出張し、グアムのインフラ整備の融資、七・四億ドルを超える追加融資について意見交換をされています。  岡田外務大臣、その出張の概要、成果等を承知されておられますか。いや、外務大臣に聞いているんです。外務大臣
  43. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 先ほどは前田氏の国際協力銀行における役職について問われましたので、まさにその役職のとおりで、佐藤委員が言われたようにグアム移転にかかわるロードマップ合意における住宅及びインフラへの日本側からの融資等に関する業務を行っている方でございます。  そして一方で、前田氏は、佐藤委員御案内のように、内閣総理大臣により内閣官房参与として任命をされています。内閣官房参与は、内閣官房に置かれる非常勤の一般職であり、内閣総理大臣の諮問にこたえ意見を述べることを任務としています。前田参与は、国際協力銀行等における勤務を通じて国際金融や国際経済問題などにおいて優れた識見を有しているので、菅内閣の目指している強い経済の実現、国際マーケット等に対して総理大臣に対して助言を行っています。  一方で、一方で前田氏は、先ほど言われたようにグアム移転のインフラ整備の融資についての業務をJBICでずっとかねてよりやられておられたので、この度、官房長官の指示に従って、成長戦略と国際マーケットと併せて在沖海兵隊グアム移転にかかわるアメリカ側の動向に関してアメリカ側と意見交換をしてきたものでございます。
  44. 佐藤正久

    佐藤正久君 聞いたのは外務大臣に聞いたんですよ。答弁の邪魔をしないでください。あなたは政府側でしょう。今度こんなことをやったら本当止めますからね。いいかげんにしてください。外務大臣に聞いたんですよ。  要は、報告してないんですよ。中身も、今の七・四億ドルのインフラの今の既定の額ではなく、追加融資の話なんですよ。  防衛大臣、六月十六日付けの文書で、ゲーツ国防長官からグアムのインフラ整備の追加融資の依頼文書が来ていると思います。防衛大臣、間違いありませんか。
  45. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 文書が届いていることはそのとおりであります。
  46. 佐藤正久

    佐藤正久君 昨日もテレビでその文書が公開されていましたけれども、その文書によりますと、日本からの追加融資、これはグアムへの海兵隊移転には不可欠だと、早期の回答を求められています。返事は出されましたか。
  47. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 昨日のテレビでそれが放映されたということは今朝私も職員から聞きましたけれども、内容については承知をしておりません。  それからまた、これの文書について返信を出したかどうかということについて、この場でお答えすることは控えさせていただきたいと思います。
  48. 佐藤正久

    佐藤正久君 私が言いたいことは、ばらばらだということなんです。まさにインフラの追加融資、これは外務大臣防衛大臣が書簡をいただいたりいろいろとやられている。その一方で、仙谷官房長官の指示だと思いますけれども、前田氏がアメリカの方に行っていろんな追加融資の調整をされている。その成果報告も防衛大臣外務大臣に行っていない。アメリカの大使館の方も、勝手に動かれているから全く分からない。  そういうことをやると、以前の鳩山政権のときと全く同じじゃないですか。また同じ過ちをやるかもしれない。しかも、今追加融資だけではなく今の七・四億ドルの融資についても回収が難しくなってきたと、もしもその融資をしたとしても回収が難しいという状況も今グアムの方で出ている。  外務大臣承知されていますよね。
  49. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 融資は、これは約束ですから、きちんとお返しいただくということは当然であります。
  50. 佐藤正久

    佐藤正久君 今アメリカの方で公開されている環境影響評価報告書においても、なかなか今のグアムの水道事業庁においては非常に負債があったり回収率が悪い、非常に日本からその融資を受けても回収は難しいということが言われている。  このグアムの融資やあるいは無償、これに最も厳しく反対してきたのは民主党なんですよ。当時のグアム協定も反対されたのは民主党。そのぐらい厳しく今までこの融資やあるいは無償について言ってこられたのであれば、やはりそういう今グアム状況がいろいろ難しくなっているのであれば、本当にこの融資、まず追加融資の前に、元々ある七・四億ドルの融資をしっかりした後回収するということをまずやった上で追加融資、これが筋だと思いますけれども、防衛大臣のお考えを聞きたいと思います。
  51. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 後段の御説は私も全くそのとおりでありまして、今日米の中でグアムのインフラについては、七・四億ドルで整備をする、しかもそれは融資で回収をすると、こういうことになっておりまして、それ以上のものは何も決まっておるわけではありません。  一部米側から、米側のグアム再編の中でグアムのインフラ整備というのは、日本から行く八千人、九千人の整備だけでは追っ付かないと、特に処理場の能力の問題等が問題だと。先ほどおっしゃいました環境影響評価手続についてもそうでありまして、そういう問題は非常にまだ低いレベルのところで問題提起をされておるということは私は承知をいたしておるわけでありまして、これが日米の正式なルートの中で本格的に議論に入っておるということではないわけでありまして、私の基本的な考え方は、日米の友好そしてまた日米安全保障条約の円滑な運行、そういう面は十分重視しますが、米国の領土であり、米国の国民のインフラについてこれを混同するというようなことは、基本的に独立国同士の協議とすれば、なかなかなじまないのではないかと、こういうふうに思います。
  52. 佐藤正久

    佐藤正久君 私は、グアムのインフラ整備というのは、日本にとってのメリットがあれば、私はしっかりと議論をして国民理解を得てやるべきだと思いますよ。本当沖縄の負担の軽減とか日本の安全保障にとってグアムが大事だというのであればそれはしっかり説明すべきだと。ただし、融資をしっかり回収できるというやっぱり担保を取らないと駄目であって、また政府内で、防衛大臣の方は七・四億ドルの融資のことをやっている、仙谷官房長官の方はそれを超える追加融資について前田参与がいろんな動きをやっている、ばらばらなんですよ。だから、そういうばらばら感がどうしても今政権与党の中に見えて仕方がない。代表選におけるのもそう、あるいは沖縄との関係もそう、是非そういうことをなくしていただきたい。  最後に、防衛大臣、何かコメントあれば、それを聞いて私の質問を終わります。福山長官もどうぞ。
  53. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) この件については、日米間のことでありますから、正式な会談ではありませんが、私が官房長官と話す中で、今おっしゃられたようなことは私も正式なルートではありませんが仄聞もしておりますので、きちんとした協議は、どこかからバイパスが出てきて頭越しに決まるとか、そういう統一性のないことは一切しないということはお互いに確認をし合っておるわけで、ただ、政府の参与というような立場で、私はその人とは知りませんが、特命を受けていろいろな情報を集めてくると、こういうことは政府とすれば極めて重要なことでありまして、そのことが即ばらばらであるというような決め付け方をすると多様な選択肢というのはなくなってくるんだと。そういうものを集約して、日米のより良い関係に構築していくためのプラスにしていけばいいのではないかというふうに思います。
  54. 猪口邦子

    猪口邦子君 自民党猪口邦子でございます。本日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。  佐藤先生の残り時間の中でやらせていただきます。十五分余りですので、普天間飛行場移設問題につきまして集中的にお伺いしたいんですけれども、先ほどの佐藤委員質問に対して2プラス2の前には沖縄に赴いて説明されるという意味のお答えがありましたが、その2プラス2、次回はいつ開催される予定なのでしょうか、外務大臣に。
  55. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 特に予定は決めておりません。
  56. 猪口邦子

    猪口邦子君 予定は決まっていない。APECの前に、APEC首脳会議、十一月中旬でございますけれども、そのときの前に2プラス2を開いて、八月末に出ました今問題となっています専門家会合の報告、この中でそこにおいて決定を発表するというふうに書いています。決定を発表する次回のこの2プラス2、日米安全保障協議委員会というような表現ですね、非常に強い英語の表現になっています。具体的にはフイッチ・ウィル・アナウンス・ア・デシジョンという表現で書かれています。  ですから、この次回の2プラス2におきましてはそもそもこの決定事項を発表するということで、その開催時期について決まっていない、APECの前であるかどうかも決めていないということでしょうか。つまり、そうしますと、2プラス2は一体いつになったら本当に開かれて、この普天間移設についての、代替の施設についての決定が発表されるのかということについて見通しがあるのか、お伺いします。
  57. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) この問題は要するに普天間基地の辺野古への移設の問題であります。政府間で合意すればそれで済むという問題ではありません。沖縄理解ということが必要であります。  したがって、そういう作業も進めていく中で最終的にある程度の見通しを持って決定をしなければ、単に2プラス2で決めたからと、それで済む問題じゃないことは委員もよくお分かりだと思います。
  58. 猪口邦子

    猪口邦子君 民主党政府とされまして、世界各国から大勢の首脳が集まりますAPECの首脳会議、オバマ大統領も訪日されます。それを節目に、それを目指して一生懸命やると、できるだけこの八月末の合意に書かれているようなことをそのときまでに実現するというような姿勢、お願いしたいと思います。その決意のほど、また時間がありましたらお伺いいたします。  沖縄の方の負担軽減について誠実な日米協議がこれまでなされてきたのか、特に菅政権の中でなされてきたのかということをお伺いいたしたく思います。  個別のことでございますけれども、負担軽減の中の例えば訓練移転につきまして、これは五月の報告書の中で非常にきちっとした項目立てが出ていまして、この関連で適切な施設が整備されることを条件として徳之島の活用が検討されると書かれていますね。  今回の専門家会合の報告は、このテーマは対象外です。しかし、並行してこのことを精力的に追求する、協議する可能性はあったんではないか、そのような時間の使い方されてこなかったんではないか、そういうふうにちょっと残念に思います。菅総理は、そもそも六月に就任されましたときに、移転計画あるいは負担軽減について沖縄県の皆様、県等に対して誠心誠意説明するというふうにおっしゃっていたんですけれども、実際にそのような形跡、ここを見ますとないように思うんですが。  そもそもそこで予定地とされましているところ、それは今でも訓練移転移転先と考えられているんでしょうか。そして、この間この訓練移転と負担軽減についての日米協議政府としてきちっとやってきたんでしょうか。お伺いします。
  59. 武正公一

    ○副大臣武正公一君) 猪口委員にお答えをいたします。  徳之島については、五月二十八日の日米安全保障協議委員会の共同発表における米軍の活動の沖縄県外への移転の拡充との文脈の中で、適切な施設の整備を条件とした上でその活用につき言及されております。他方、徳之島への言及は共同発表の訓練移転の箇所において行われておりまして、普天間飛行場の移転先として言及されているものではありません。  政府としては、五月二十八日の共同発表において、普天間飛行場の代替の施設はキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に設置されていることに受けまして、日米専門家が代替の施設の位置、配置及び工法について検討を行い、公表したところでございます。
  60. 猪口邦子

    猪口邦子君 訓練移転についてお伺いしたんですけれども、結構です。きちっとしたお答えお持ち合わせでないようですので結構です。  それでは、I字案、いわゆるI字案についてちょっとお伺いしたいと思います。  これは、さきの八月の専門家会合の報告の中で新たに、かなり急に出てきた感じはあるんですけれども、その五月の方の2プラス2の共同発表の中でこういう言葉があるんですね。閣僚は、代替の施設の位置、配置及び工法に関する専門家による検討を速やかに、八月末までに完了させということで、ですからこの報告出てきたんですけれども、このI字案の配置計画図というのはあるんですか。
  61. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 御案内のように、I字案は日本側から提示をしております。  しかし、現在の段階で申し上げられることは、V字案の陸寄りの、こうなっていますから、陸寄りの滑走路より約二百メートル南下したところにあります。  それ以上のものは、要するに、V字案において環境影響評価準備書で示して、多分それお持ちだと思いますが、その段階にはまだ至っておりません、提案の段階でありますから。
  62. 猪口邦子

    猪口邦子君 I字案につきましては配置の計画のようなもの、これもかなりV字案についても簡単なものでございますが、このようなものも用意されていないということで、そのようにかなり急ごしらえである案、これがあたかも現実的な案であるような印象を与えながら、我々自民党政府の下で本当に艱難辛苦の果てに合意をしましたそのV字案、これとあたかも対等に比較考量するようなそういう構えというのは問題ではないかと私は感じております。  特に五月末のその共同発表において、今読みましたとおり施設の位置、配置及び工法、はっきりとコンフィギュレーションという言葉で書かれていまして、これは共同発表の内容で、これを八月末までに整えるということであったと思いますので、そのことはちょっと残念に思います。指摘申し上げておきます。  それでは、岡田大臣にお伺いしたいんですけれども、大臣はドイツから、核軍縮推進のための協議をするためにドイツに行かれて帰国したばかりと伺っているところでございます。核軍縮への取組は、自民党政府の下でも積極的にやって、それを更に進めていただいていることを評価させていただいております。例えば前任の中曽根外務大臣の時代には十一段階、イレブンステップスという核軍縮への具体的かつ段階的な取組のロードマップをつくってございます。それと同様の方向性、テンプレートで推進しておられますので、それについて評価申し上げるんですけれども、なぜ普天間移設問題についてそのような堅実性を発揮されなかったのでしょうか。なぜ自民党政府が苦労して構築しましたその貴重な合意、これを更に実施に向けて確実にするという核軍縮外交について、岡田大臣がイレブンステップスを踏襲してやっているような、そのような堅実性、なぜ発揮できなかったのか、私はとても残念に思うんです。  最初のちょっとボタンの掛け違い、これは就任当初のことなので今更という感じもしますけれども、去年の十月の時点で嘉手納空軍基地への滑走路の集約案、これをお話しされたこと、これによって同盟国であるアメリカのやはり専門筋からどうかなというような疑念が示された点、ここが大きな問題の出発点ではなかったかなと。これがきっかけにいろんな案が次々と出てきましたし、また滑走路集約というのは万が一のときのバックアップのこととかいろいろと専門筋からは疑念が示されます。直ちにまたこれはアメリカ側から完全否定しましたのでそのまま収束したようにも思いますけれども、岡田大臣は就任当初そのようなことを発言されたということ、それについての今所感があればということと、あとアメリカからなぜそれが問題なのかの詳細説明受けてそれで納得されているということか、ちょっとその辺、簡単で結構ですので、お伺いしたく思います。
  63. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) まず、核軍縮についていろいろ御意見いただきましたが、私は、野党時代に政府の核軍縮政策について極めて不満足でありました。したがって、それを全体について見直すということで組み立てたものが私の核軍縮の考え方であります。核の役割の低減とか核リスクの少ない世界という概念は新たに持ち出されたものであって、別に従来の、もちろん前大臣時代のことも参考にはさせていただきましたけれども、それをそのまま踏襲しているつもりは全くございません。  それから、今嘉手納の話がありました。専門家筋とおっしゃいましたが、専門家筋がこう言っているからこうだというような発想は私は取りません。やはり自分自身が担当大臣ですから、納得をして、なぜ統合ができないのかということをきちんと検証する責任があると、そういう思いでやってまいりました。だれかがこう言っているからということ、それが合理的なものかどうかということをきちんと一つ一つ検証していく必要があると、そういうふうに思っております。  私が嘉手納を唱えたのは、これは十月二十三日の記者会見でありますが、私は事実上県外というのは選択肢として考えられないということを申し上げた上で、嘉手納統合について問われ、これは一つの案である、したがって検証する価値があると、こういうふうに申し上げたところであります。
  64. 猪口邦子

    猪口邦子君 いずれにしましても、海兵隊の機能そして空軍の機能、非常に違う。海兵隊はかなりピンポイントでエアカバーをきちっと迅速に与えるというこういう機能。空軍はもう少し伝統的な機能。まあ議論すると長くなりますので、その二つの機能を統合するということ、しかも嘉手納にある滑走路に集約するということ、大臣就任当初ですので、そういうときに信頼関係があるいは崩れるかもしれないようなそういう重大なことについて発言あったことは振り返ってみると残念に思うので、今後そういうことのないようにお願いしていきたいと思っております。  それから、ここで私は沖縄の皆様に対する民主党姿勢民主党政府姿勢、何かちょっと勘違いがあるかなと思うことがありますので、せっかくの機会ですからお伝えしたいと思います。  まず、沖縄は本当に日本の宝で、その苦難の歴史にもめげずに非常に前向きな対応力を発揮して発展してきたところなんです。そして、沖縄にこれ以上の苦労を掛けたくないという気持ち、私たち全員持っているんです。でも同時に、私は、この世の中にはその人にしか担えない物すごく尊い役割や苦労がある場合があると、やむを得ずそういう場合ってあると思います。そのような場合、いや、別の人にもできるから、いや、あなたに必ずしも頼まなくていいからと、そういう態度では、その人にしか担えない苦労を担おうとしている人たちに対する究極の失礼であると、そんなふうに感じます。  辺野古崎への移転、これ普天間機能のうち固定翼の十二機の方ぐらいは岩国に移転するとしても、主要整備の大半、そこに移転しなければならない、抑止力維持できない。もう本当に日本の平和、アジアの安心のために沖縄にしか担えないそういう尊い機能を、別の県でも大丈夫かも、ほかの受入先でも十分に大丈夫、そんな論法を用いることで本当に日本の平和のために絶大な任務を担おうとしている人の覚悟やある種の到達点を理解していないことになりませんかということをちょっと問題提起しておきたいと思います。そこにしか担えないことを頼むときに、もう少しその態度があるのではないかということです。  それと同時に、その人にしか担えないことでしっかりとお願いしたいと、大変でもお願いしたいということがありまして、それは外務大臣自身です。非常に大事なお仕事ですね。外務大臣としてドイツに赴くのも大事でしたけれども、例えば沖縄に直ちに行って、そもそも五月二十八日の2プラス2の共同発表、これを正式に沖縄にお伝えされたのは、赴いて伝えたのは八月になってから。内閣官房がハンドルするというのであれば官房長官行くべきところ、そうではなかったし、そのように助言することが外交担当のミニスターとしての仕事ではなかったかと。これからでも直接自らが赴くか、あるいは総理を補佐して、総理をお支えして総理が赴くようにするとか、そういう決意が必要だと思います。  私は政治家としてはまだ経験が短いんですけれども、やはり政治は自分のたった一つしかない身柄が今日どこに置かれているかということで優先的価値を示します。外務大臣、日本でただ一人ですから、是非自らのそのザインといいますか、存在をもって沖縄がいかに大事かと、そして先ほど申し上げたような論法でお願いできますか。
  65. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 私は昨年、二度沖縄に行きましてかなり率直な意見交換をさせていただきました。  歴代外務大臣でこの基地の問題で沖縄に行って直接やられたという方は、私は余りいらっしゃらないんじゃないかというふうに思うんです。(発言する者あり)ちょっと静かにしてくれますか。もちろん私は、それ以降でも行くのは全くやぶさかではありません。  ただ、これは内閣全体として取り組んでいることであって、だれがどういう役割を持ち、果たしていくかということは、これは内閣の中で決めることで、それはお任せいただきたいと、私自身は必要があればいつでも参りますということであります。
  66. 猪口邦子

    猪口邦子君 ですから、そうであれば、外務大臣として、内閣官房でハンドルするというのであればそこの官房長官そして総理大臣、その方が行くように自らが支えてさしあげるというような姿勢、それをお願いしたいというふうに思います。  時間もなくなりまして、世界からはこのAPECに大勢の首脳が集まり、我が国の政治的な混乱が大きい中、そのような大勢の首脳が一堂に会すような国際会議の議長国日本としてちゃんと務められるんですかという質問、海外メディアからたくさん寄せられるんですね。私はそれに接するたびに、そのような目線で日本というのはついに見られるほど、そこまでの地盤沈下してしまっているんだなと、そんなふうに残念に思います。  この地盤沈下、対外的に日本のプレゼンス、役割の、その地盤沈下、イメージの地盤沈下、これがポイント・オブ・ノーリターンのところまで陥る前に自民党政権を取り戻して、日本再浮上の戦略、きちっと進めなければならないということを申し上げまして、私の質問を終わります。
  67. 山本香苗

    山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。  まず、冒頭に一言申し上げます。  本日の委員会普天間基地問題を質問するために官房長官の御出席をお願いいたしまして、田中委員長にも山根理事にも御尽力をいただいたのですが、出席できないとの連絡を今朝いただきました。大変遺憾に思っております。その代理として本日は福山官房副長官にお越しいただきました。菅内閣代表して明快な御答弁をいただけますようよろしくお願い申し上げます。  早速質問に入ります。  普天間施設代替に関する専門家会合の報告書を八月三十一日に出されました。なぜV字案とI字案の両論併記になったんでしょうか。
  68. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 先ほど佐藤委員質問には、済みません、若干想定外の質問が最初来たのであれだったんですが、外務大臣としてお世話になった外防の委員の先生方には、また立場変わりましたが、よろしくお願いしたいと思います。  今のお答えは、防衛大臣からお答えいただく方が本当は適切のような感じもいたしますが、御案内のように本報告書専門家としての検討の結果であります。V字案、I字案の各要素について技術的な評価を行っているわけで、専門家レベルにおいて総合的な優劣を付けることは適当ではなく、むしろ専門家によるオプションを参考意見とともに閣僚レベルに提示して、地元とも、沖縄とも十分に協議してから決めていくことが適当であると考えたため両論併記となった次第でございます。
  69. 山本香苗

    山本香苗君 この報告についての検証及び確認を次回のSCC、すなわちいわゆる2プラス2までに完了することになっておりますけれども、次回のSCCで最終決定、結論を出すということでよろしいでしょうか。
  70. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 今、山本委員お答えのように、この問題については、本年五月二十八日の2プラス2共同発表において代替の施設の位置、配置及び工法に関する専門家による検討を経て次回のSCCまでに検証及び確認を行うこととなっております。  この検証と確認のプロセスにおいては、沖縄とも話し合い、沖縄理解を得るように努力をしながら、どういう案が適切か今回の報告書を参考に議論をして決定していきたいと考えております。
  71. 山本香苗

    山本香苗君 次回のSCCについては、先ほど岡田大臣、特に予定は決まっていないとの御答弁でございましたけれども、政府全体としてこの問題についていつ開催するというお考えをお持ちでしょうか。
  72. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) SCCは2プラス2、私と防衛大臣会議でありますので、担当の私からお答えした方がいいかと思います。  なるべく早くという気持ちはございます。ただ、これはやはり勝手に日米両国政府で決めてそれで話が済むものではありません。やっぱり沖縄皆さん理解がなければ話は前に進まないわけであります。  したがって、そういう理解を得るための作業ということも併せ行っていきながら、おおむねこれでいけそうだと、完全に合意理解は得られないにしてもおおむねこれでいけそうだという、少なくともその見通しを持った上で2プラス2での決定ということにならなければならないというふうに思っているところであります。
  73. 山本香苗

    山本香苗君 政府が勝手に決めることができないから、ですから今まとめてやっていただく統一した見解を福山官房副長官にお答えいただきたかったんです。  時間が短いので次行きますが、次のそのSCCが今のような見通しの中でいつ開かれるにせよ、この間一番大事なのは、今先ほどおっしゃったように沖縄理解を得ることであります。菅総理も国会沖縄皆さん理解が得られなければ実際物事は進まないとはっきり答弁をされておられますが、この沖縄理解を得る、沖縄理解を得るということは具体的にどういう意味なんでしょうか。
  74. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 沖縄理解を得るというのは大変難しい課題だという認識の中で、御案内のように菅総理大臣は就任直後沖縄の全戦没者の追悼式典に出席をされ、そのときにまず最初に仲井眞知事と会談をされました。その後、仙谷官房長官もいろんな場面で仲井眞知事とも会談をさせていただき、大変力不足ではございますが、私も八月の十一日、十二日に、普天間基地の県内移設についての理解を求めるために五月の二十八日の日米共同発表の御説明に上がらせていただきました。  一つ一つ沖縄の負担軽減の具体策について検討を進めながら誠心誠意説明をし理解を求めていくと、そういう方法を取っていきたいと思っております。
  75. 山本香苗

    山本香苗君 済みません、私は、何をやったかを聞いているのではなくて、沖縄理解を得るということはどういうことですかというふうに聞いているわけなんです。  政府の言う沖縄理解を得るというのは、沖縄知事沖縄市町村長、沖縄県民合意を得る、了解をいただくということでなければ総理がおっしゃっていたように前へ進みません。ですから、ここで言う沖縄理解を得るということは、沖縄皆さんに了解していただく、合意していただくと当然同じことになるはずです。  そこで、もう一度お伺いします。  政府の言う沖縄理解を得るということは、沖縄合意を得る、了解を得ると同じ意味だと解してよろしいですね。明快な御答弁をお願いいたします。
  76. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) そのことも含めて誠心誠意説明し、理解を求めていく決意でございます。
  77. 山本香苗

    山本香苗君 極めて不誠実な御答弁だと思います。  五月二十八日の日米合意については、沖縄合意なく決められたわけです。地元の頭越しに決められたわけです。それで沖縄皆さん方は、反発や不信感を更に強められたわけですよね。こうした厳しい現実があるわけです。それを前にして、沖縄合意を得るではなくて理解を得るという言葉で済まそうとかごまかそうなんて、とんでもないことだと思うんです。  そんなことは考えていないとおっしゃるんであれば、この場ではっきりさせていただきたいということで、もう一回伺いますけれども、沖縄理解を得るという意味は、沖縄県民合意を得ると同じことでよろしいですか。同じかどうかということを聞いているんです。それに対してきちっと答えてください。
  78. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) ごまかすつもりはありません。沖縄理解をいただくのは厳しいというふうに先ほども私も申し上げたはずでございます。しかし、日米合意を踏まえながら進めていくという政府方針の下で誠心誠意説明をしていく、理解を求めていくしか今はないというふうに思っておりまして、今、山本委員のおっしゃられたようなことも含めて我々としては理解を求めるために努力をしていきたいと思っております。
  79. 山本香苗

    山本香苗君 全くお答えになっておられないわけです。同じかどうかということを聞いているわけです。  岡田外務大臣、五月二十八日の日に記者会見で、理解を得るということは、これから様々議論があると思うけれども、少なくともこの埋立権限を持った知事の了解がなければ進まないことは法律的に明らかでありますというふうにおっしゃいました。同日に北澤大臣も、最低限の理解を得ていく相手はだれかという問いかけに対して、まず知事であり地元の市町村長であるということでありますと、これは民意に基づいて選挙という手法を経て代表しておるということでありますというふうに発言をされておりました。  両大臣はそのように御発言されているわけなんですけれども、福山長官選挙で選ばれた人がオーケーしたら県民が猛烈に反対して納得しないといった場合でも理解を得たということになっちゃうんでしょうか。
  80. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 今の山本委員のお答えは非常に難しい質問で、我々は民主主義の中にいます。選挙で選ばれるというのは一定の合意形成があるというふうにも考えられますし、しかし一方で反対の声があると、そういう流れの中で我々はいろんな決断をしていかなければいけません。  今回は日米合意を踏まえて、そして沖縄皆さん理解を得るために、誠心誠意説明をして、説得をし、お願いをしていくと、今はそのことを我々は全力を尽くすべきだと思っております。
  81. 山本香苗

    山本香苗君 副長官、本当に申し訳ないんですが、繰り返し繰り返しになりますけれども、その理解を得ることをどういうふうにやるかということを聞いているわけではなくて、その理解を得るという意味は、政府がおっしゃっている理解を得る努力を最大限頑張りますと言っている意味を伺っているわけです。  それは、今厳しい沖縄皆さん方の反発がある中で、大変厳しいことではありますけれども、合意を得ていくというところの努力をしていくというのと、ただ単に説明をします、行きました、お話ししました、それで理解を得ましたというふうなことにならないように、ここがうやむやになったらこの後進まないわけですよ。  ですから、是非この理解を得るという意味を、合意を得る、了解を得る、これと同じですよと、そこを目指して頑張っていくんですということを明確に言っていただかないとと思うんですが、どうでしょう。
  82. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 山本委員の思いを私は理解をしているかどうか自信はありませんが、しかしながら、合意を得る、ではどの部分で、どういう形で合意を得るのかということも実は重要でございまして、その合意を得るという形が、今の委員の御指摘では、私の中でどのレベルでどういった形の合意なのか、それは先ほどおっしゃられたように選挙の問題なのか、例えば何人の方がオーケーをすればということも含めて考えると、今その合意を得るということの正直申し上げて中身が分かりませんので答えにくいですが、しかしながら、今、山本委員が言われたことも含めて、我々としては理解を得るために懸命に誠心誠意説明をしていきたいと思っております。
  83. 山本香苗

    山本香苗君 少なくとも政権交代前には一生懸命地元合意を得て、また米軍の合意を得てやってきていた前政権の営みがあるわけです。それをひっくり返されて今の事態に至っているわけであります。  ですから、私が申し上げているのは、理解を得るという言葉をしっかり今の状況の中でここまでやっていきますということを考えてやらなきゃいけない。今の副長官のお話でありますと、理解を得るということは、明確に合意でもない、合意を得るということでもない、了解を得るということでもないということだけがはっきりしたということをもって、次、質問が、もうあとちょっとしか時間がございませんので次の質問に移らせていただきたいと思いますが、──済みません、質問しておりませんので。  理解を得る努力ということを、じゃ、具体的には何なんですか。
  84. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) それは、沖縄県側とも御相談をしながら、先ほども申し上げたように、総理が沖縄に入り沖縄知事と会談をされたことを皮切りに、我々としては、いろんな場面でいろんな立場政府の人間が沖縄皆さん理解を深めていただくために一つ一つ積み上げていくこと、具体的なことを一つ一つ積み上げていくことだと思いますし、一方で沖縄の負担の軽減についても努力の姿勢を示すことだというふうに思っております。
  85. 山本香苗

    山本香苗君 沖縄の負担軽減とは何ですか、これも具体策をお願いします。
  86. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) これは、米軍施設や区域の設置又は運用によりその周辺地域において騒音等の障害や土地利用上の制約等の負担を掛けているのがまず第一ですし、委員の先生方はもう百も承知だとは思いますが、国土面積の〇・六%しかない沖縄県内に全国の約七四%の在日米軍専用施設・区域が集中している現状は、沖縄県民にとって大変大きな負担になっているというふうに認識をしております。
  87. 山本香苗

    山本香苗君 いろいろと基地の負担軽減ということをおっしゃったわけでございますけれども、そもそも辺野古への移設を拒否している沖縄方々にとって、辺野古への移設を前提としたパッケージをもって沖縄の負担軽減だと言われても負担軽減にならないわけですよ。日米合意の中にある負担軽減の措置についても代替の施設にかかわる進展に従って取られるわけで、辺野古への移設抜きにはどんどん進められるという話とは違いますよね。  そこで、改めて確認をさせていただきたいわけでありますが、沖縄の負担軽減の具体策ということ、具体策です、ということは、辺野古への移設を前提としたパッケージだけなんでしょうか。それ以外、政府として具体策というものをお持ちなんでしょうか。
  88. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) 具体的には、訓練移転の拡充やホテル・ホテル訓練区域の使用制限の一部解除、嘉手納以南の施設・区域の返還の着実な実施等各種負担の軽減策について、沖縄皆さんの要望も踏まえながら、アメリカの協力を求めつつ最善を尽くしていきたいと考えております。
  89. 山本香苗

    山本香苗君 ですから、五月二十八日のこのパッケージの中で、それ以外のもので具体策はあるんですか、ないんですかと聞いているんです。
  90. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) あらゆる可能性について検討していきたいと思っております。
  91. 山本香苗

    山本香苗君 具体策は、じゃ持っていないということでしょうか。
  92. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) あらゆる可能性について検討していきたいと思っております。
  93. 山本香苗

    山本香苗君 あらゆる可能性について検討していくという意味がよく分からないわけなんですけれども、結局そういうあいまいな言葉で、さっきの理解を得るもそうなんですが、あいまいな言葉でやることが問題なわけです。  沖縄の負担軽減とおっしゃっていますけれども、基地負担を減らす具体的なこの努力も見えないし、具体策も今ないわけです。ただでさえ、この八か月間迷走に迷走を重ねてきたじゃないですか。沖縄皆さんは、本当に今の政府のやり方自体に対して激しい怒りを持っていらっしゃるわけです。こうした中で、ただ沖縄の負担軽減に尽くすと繰り返されても言葉の空回りにすぎないんですよ。もちろん政府が勝手に決めて何かぽんと落とすということにはいきませんけれども、沖縄との間でまだ正式にも協議はなされていませんし、政府に具体策もないと。この状況をどう打開していくんだということを一致団結をして真剣に取り組んでいくような姿勢も見られないわけです。こんな状況でどうやってこの問題を解決するんですか。  基地の問題は、日本の安全保障のみならず東アジアの平和と安定に直結する極めて極めて重要な問題です。普天間の固定化も許されません。問題の先送りもできません。具体的にこの状況をどういうふうに打開していくのかということについて、もう一度はっきりとした政府の見解を求めたいと思いますが、お願いいたします。  政府のということですから、副長官に。ごめんなさい、副長官に言っていただきたいんですよ。
  94. 田中直紀

    委員長田中直紀君) では、福山長官、その後、北澤防衛大臣に。  まず、福山長官、答弁。
  95. 福山哲郎

    内閣官房長官福山哲郎君) まさに山本香苗委員のおっしゃられたとおりの我々としても問題意識がありまして、日本の安全保障の問題を考えても、そして沖縄皆さんの御負担を考えても、日米関係考えてもこの問題については具体的な進展を進めるように努力をしてまいりたいと思います。
  96. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 今副長官山本委員のおっしゃるとおりと言いましたが、山本委員のおっしゃるとおりではなくて、この普天間の移設というのは沖縄の負担を軽減するためにスタートしているんですよ。しかも、これを返還することによって嘉手納基地から以南の米軍の基地はなくなる。(発言する者あり)いや、そういうことが一つずつ具体的なことなんです。  さらに、沖縄はこの問題とは別個に長年にわたって二十数項目の要求をしています。それは今まで解決しなかった。しかし、それは今副長官が言われたように、ホテル・ホテルの海域の問題とか射爆場の問題とか、そういうものを提案し、更に米軍の訓練移転を全国に振り分けるという提案もして今進んでいるんです。これが一つだけのパッケージであとほかは何もないではないかというのは、長年参議院に在籍して、私も委員会で御一緒しています賢明な方ですから十分また分かっていただけると思いますが、今の論調でこの問題がこの普天間移転沖縄の沖合に出しただけで何の解決もないじゃないか、負担が軽減されないじゃないかというのは全くの論理のすり替えでありまして、現にこれが成功すればグアムへ八千人の海兵隊移転するんですよ。そういうことを真剣に列挙した上で、更におかしいじゃないかというんであれば十分議論させていただきます。
  97. 山本香苗

    山本香苗君 もう時間でございますので、申し訳ないんですが、本当にここのところをしっかり政府で団結してやるという姿勢になっていないことが今日の質疑の中でもよく分かりました。  終わらせていただきます。
  98. 石川博崇

    石川博崇君 皆様、おはようございます。公明党の石川博崇でございます。  私、さきの参議院選挙で公明党の伝統の一議席でございます大阪の選挙区でトップ当選させていただいて、本日初めて質問をさせていただきます。一生懸命国民の皆様の大きな御期待におこたえするためにも質問をさせていただきますので、どうぞ短時間でありますが、誠意ある御答弁をいただきますようによろしくお願い申し上げます。  私は、昨年の十一月まで十四年間、外務省の職員として仕事をさせていただいてまいりました。岡田大臣のサポートなどもいろいろさせていただいておりましたけれども。  私は、我が国の平和を守り、またこれからの国際社会における日本の国益というものを維持するためにも、日本の経済もなかなか伸び悩んでおります、また国防上も様々な制約を抱えております、そういった中で我が国の存在感というものを示していくためには、やはり外交能力の強化、様々な地球規模の課題などを日本がリードしていく、知的所有権の問題やまた気候変動の問題など様々な分野で我が国がリードをしていく、そうしたことで我が国国民の生命、財産、また企業の海外における活動などを守っていく、そういう外交能力を鍛えていかなければいけないと常々痛感しております。  まず、この点について岡田大臣の御所見をお聞かせいただければと思います。
  99. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 外交課題たくさんありますが、一つ委員先ほど言及されたようにやっぱりグローバルな課題ですね。特に私は、核軍縮・不拡散とかそれから貧困の問題、MDGsの達成ですね、それから温暖化、そういった問題により積極的に日本外交として取り組み、展開していきたいというふうに考えてまいりました。  もちろん二国間関係も、私は政権交代が行われて、その後のアジア外交というのはかなり順調に進んでいるというふうに思いますが、同盟国であるアメリカとの関係普天間基地の問題でいろいろな、何といいますか議論もありますけれども、しかし基本的には日米関係信頼関係に基づいて強固な関係が築かれているというふうに私は考えております。  この間、クリントン長官とも一年間で六回議論する場を持ちましたが、議論中心はイランの問題とか北朝鮮とかパキスタンとかそういう問題が多いわけで、普天間の問題というのはそのうちの一部であるわけですが、メディアの報道は普天間一色になると。そういうところに非常に矛盾を感じながら、やはり日本外交として非常に大きな構えでしっかり展開していきたいというふうに考えているところであります。
  100. 石川博崇

    石川博崇君 ところが、最近の民主党政権外交に対する私は態度というのは、非常に疑問またおかしいんではないかということを感じざるを得ないことが多々ございます。  民主党のパフォーマンスの一つであります事業仕分におきましても、在外公館の維持・運営経費の見直しを指摘しておりますし、また人件費の二割削減というものを掲げておられますけれども、やはり無駄を削減していくということはもちろん必要なことでありますが、特に選択と集中ということを考えたときに、外交機能の強化ということを考えたときに、我が国、まだまだ外交におけるインフラ遅れていると私は認識しております。在外公館の数におきましても、また人員、外務省の定員におきましても、G8の中で下から二番目でございます。先日、八月の二十六日、武正大臣記者会見で五年程度掛けて大使館数を百五十に向けて拡大していくことを努力するというふうに述べられておりますが、これが仮に実現したとしてもG8の中での公館数は下から二番目でございます。  そうした現状の中にあって、パフォーマンスである事業仕分でそうした在外公館の削減あるいは人員について削減していくというようなことが取られているわけでございますが、こうした現状についていかにお考えか、あるいはこれからどう強化されていくおつもりなのか、具体的にお答えいただければ幸いです。
  101. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 在外公館の数については、先ほど武正大臣発言を引用されましたが、まさしくそういうことで百五十というものを目指していきたいと。特にアフリカを中心にまだ大使館のないところについてこれから重点的にやっていきたいというふうに考えております。  ただ一方で、もっと、選択と集中ではありませんが、整理すべきものもあるというふうに思います。率直に申し上げて、私も各国へ行ったときに公邸とか大使館とか見る機会があるんですが、これほど立派なものが要るんだろうかと、そういうふうに思わないこともないわけではございません。もう少しコンパクトにした方がかえって維持費も掛からないし使い勝手もいいんじゃないかと、そういうふうに思うことも多々ございます。そういう、特に公邸ですけれども、についてそういうコンパクト化ということも考えたいと思いますし、それから同じ総領事館でも一つの国にたくさんあるわけですが、基幹となる総領事館とそうでないものに分けて、やはり機能をある程度集約化していくと、総領事館としては残しますけれども、よりコンパクトにしていくということも必要ではないかというふうに考えているわけでございます。  大使館員の数は増やすべきだと私は思っておりまして、そのことを先般も閣議でも発言をいたしました。大使館員というか外交官ですね、外交官の数。ただ一方で、様々な努力も必要だというふうに考えておりまして、先般発表させていただきましたが、欧米のいわゆる先進国と言われる、そういったところの公館から約百名を新興国を中心にこれから三年から五年掛けて移すということを発表したところであります。  例えばEUなどにおきましては、もうEUで統合がなされて経済的にはある程度一つの市場になっているときに、各大使館にそれぞれ経済関係の人間を手厚く置く必要があるのか、一人で幾つかの国を見るというそういうやり方もできるんじゃないかと、そういうふうに考えております。    〔委員長退席、理事山根隆治君着席〕  それから、省庁の合併が行われましたけれども、例えば国土交通省とかその他の省庁で、旧運輸省、旧建設省のその枠がそのまま残って一つの大使館に二名いると、国土交通省から。そういう例が、これはほかの役所もそうなんですが、多々見られます。そういうものについてはやっぱり整理して一つでいいんじゃないかと。残りの一つをもっと新興国に振り向けて、例えば様々なプロジェクトを進めていくためにも、新幹線とかですね、そういったことについての見識のある人が必要な公館もあるわけですから。  そういう一方で見直しを行いながら、しかしそれでも絶対量としては足らないと、そういうふうな私の認識でございます。
  102. 石川博崇

    石川博崇君 おっしゃられるとおり効率的な人員の配置というものは必要だと思いますが、やはり各国との比較ということを考えたときに、私はまだまだ日本の外交能力というものはインフラ整備も含めて遅れているというふうに申し上げたかったわけでございます。  他方でまた、外務省職員の能力強化ということも力を入れていかなければいけない課題だと私は考えております。私自身、アラビア語の天皇陛下通訳、総理通訳、代々の総理の通訳官を務めさせていただいた人間として、外務省外務省職員の語学については非常に力を入れて研修等を行ってきておりますけれども、一方で、専門分野に関する能力の研修あるいは人事配置というものがうまく効率的に進められていないんではないかという問題意識を持っております。  今後、例えばでございますが、語学別の採用に限らず専門分野別の職員の採用あるいは専門分野別の研修制度、そういったものを強化していくお考えはございませんでしょうか。
  103. 徳永久志

    大臣政務官徳永久志君) 我が国外交の幅が拡大をしておりますので、そのことにかんがみまして、語学、地域、分野ごとの専門家の育成は大変重要だと認識をしているところであります。従来より研修の充実を図るとともに専門性を重視した人事配置をやっているところでもあります。  特に外務省専門職員採用試験の合格者につきましては、地域、分野ごとの専門家として採用、育成をしてきております。御存じのとおりだと思います。専門職職員等の中にも高度の専門性を有する職員については専門官として認定する制度を設けるなど専門性に配慮した人事配置、対外的な肩書の付与、給与面での処遇等の措置をとることといたしておりますけれども、今後ともそのような取組を強化してまいりたいと考えているところであります。
  104. 石川博崇

    石川博崇君 今おっしゃられた専門性というのは、地域の専門性のことだと思うんです。今やはり日本の外交が直面している課題というのは、先ほど大臣もおっしゃられましたが、核軍縮の分野、気候変動また国際機関、国際経済、そういったテーマ別の専門性というものを非常に求められているわけでございまして、そうした専門官の育成というものを採用の段階から検討していくべきではないかと私は思っております。  時間もございませんので、最後になりますが、この一年間の民主党政権がなされてこられた外交政策というのを見るにつけ、普天間基地の問題にしても、また今年初めに停止されましたインド洋の補給艦活動の停止につきましても、ともすると国内政治情勢最優先あるいは選挙対策最優先ということが目立つこの一年間ではなかったかと思っております。外交というものが非常にこれから日本の国益を維持していく中で重要である中で、国内の政局あるいは選挙というものを重視している姿勢というものはいかがなものかと、今後ともこうした点について私自身追及させていただきたいと考えておりますことを強調しまして、私の初めての質問とさせていただきます。  これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
  105. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 みんなの党の小熊慎司です。  三点ほど質問をさせていただきます。  まず初めに、来年三月に期限切れとなる在日米軍駐留経費負担、いわゆる思いやり予算の特別協定の改定についてお伺いをいたします。  まず確認させていただきますけれども、民主党としては過去に、野党時代にこの経費は高いという認識、またほかの判断もあったんでしょうけれども高いという認識の下で反対をされております。また、事業仕分の中でも基地の日本人労働者の給与が地域の他の労働者に比べて高いということでの見直しを、判断を迫っているところでありますけれども、そうした野党時代とこの政権を担ってからの経費負担に関しての認識というものの変化があったのかないのか、まず確認をさせていただきます。
  106. 榛葉賀津也

    ○副大臣榛葉賀津也君) 小熊委員にお答え申し上げます。  冒頭事実関係だけお答え申し上げますが、今高過ぎるということで民主党はかつて反対をしてきたということがございました。私はまだ国会議員になって十年しかたっておりませんが、御党の浅尾慶一郎先輩とともにこの安全保障問題やらせてきております。民主党は、過去一度反対をしたことが事実としてございますが、それ以外はすべてこの思いやり予算の関係は賛成をしてきております。  言うまでもなくこの在日米軍駐留経費、いわゆるホスト・ネーション・サポートは、我が国の安全保障にとって大変重要なものでございますし、日米体制の円滑かつ効果的な運用に大変大きな役割を果たしているということは言うまでもございません。  他方で、過去に国民世論の中でもそしてこの議会の場でも議論になったのがいわゆる娯楽性の高い職種ですね、バーテンダーであるとか、そういった人件費の負担と日米同盟関係はどうなんだとか、なぜ日本だけが光熱水料費を負担しなければならないのかとか、提供施設整備が自衛隊の施設と比較いたしましても大変に過剰ではないかというようなごもっともな議論が交わされたことも事実でございます。  いずれにいたしましても、この特別協定が今委員おっしゃったように二十二年度末ということで、しっかりと包括的な議論をしていかなければならないと思っております。  防衛省といたしましても、この思いやり予算の重要性というものを十分に考慮しながら、財政状況も大変厳しゅうございますので、この問題を勘案して国民皆さんにまず御理解を得られるように、効率性であるとか透明性を担保しながらしっかりとこの交渉に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  107. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 我が党もこの見直しについてはしっかりなされるべきで、財政的な観点もありますけれども、やはり国民と国土を守る、生命、財産を守るという観点からもこの在日米軍のプレゼンスをしっかり確保しながら、そしてまた日本が自国をしっかり守るという世界に対するメッセージを確保する上で適切な予算の執行をしていかなければならないというふうに思います。  我が党は対等な同盟関係ということの立場での見直しを迫っているところでありますけれども、具体的にこの予算の見直しの精査という方向性、これをもう少し具体的にお示しをいただきたいと思います。
  108. 榛葉賀津也

    ○副大臣榛葉賀津也君) これは相手のあることでございますし、国民理解も得なければならないことでございます。具体的にこれからしっかり詰めていきたいと思います。  私たちも日米が対等な関係でということは極めて重要でございます。しかし、対等であるならばそれに見合う我々が安全保障分野でどのような努力をしているのかと、そういうこともしっかりと見せていかなければならないというふうに認識をしております。
  109. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 まあ相手のあることということですから、アメリカ軍側も増額を求めるということも聞き及んでおりますけれども、またこの一方でアフガンの支援とか更なる米軍にかかわる経費も日本は拠出をしているわけでありますから、そういった包括的な観点からこの見直しをしていただきたいというふうに求めるところであります。  時間がないので次にお尋ねいたしますけれども、普天間の移設問題については今日もこれまで様々審議をなされてきましたけれども、やはり残念ながらこれまでのこの迷走劇、我が党の幹事長政府のスタッフとしてかつてかかわって、ガラス細工のような合意を壊されてしまったと。そして、その中ではやはり沖縄県民に対する心をも翻弄したと言わざるを得ません。  そこで、この信頼を取り戻していくことは並大抵のことではありませんけれども、まず確認をさせていただきたいんですが、これまでこの沖縄の県民に対する理解を求めるために外務大臣防衛大臣が何回沖縄に赴かれて、そしてどのような形でどのような方々とお会いしたのかをお聞きいたします。
  110. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 私は、昨年の十一月と十二月の二回訪れております。仲井眞知事始め関係の市町村長それから米側の関係者、経済界や労働界、言論界の関係者と意見交換を行っております。また、名護市においては地元住民との対話集会を、それから糸満市においては懇談会を行いました。そのほか普天間飛行場を始め関係施設の視察も行ったところであります。    〔理事山根隆治君退席、委員長着席〕  外務大臣がこの普天間の問題で沖縄に行くということは今まで余りなかったようですが、私は直接行って率直に説明したいと、そういう思いで二回参りました。これからも必要があれば沖縄に赴きたいというふうに考えておりますが、この問題は内閣全体で対応すべき問題でありますので、官房長官中心にチームを組んで進めております。だれがいつ沖縄に対して、どなたに対してどう説明するかということも、政府の中でよく調整をしながら進めているところであります。
  111. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 私は、九月十六日の就任直後、九月二十五日から二十七日にかけて沖縄を訪問いたしまして、このときは、沖縄知事はもちろんでありますが、北部の市町村長さんそれから普天間、嘉手納の周辺の市町村長さんと懇談をし、さらに個人的に沖縄の経済界、労働界そしてまた政界の皆さん、私は学生時代にも何度か沖縄へ渡っておりますので、当時からの友人は沖縄の政界に何人かおられまして、今はもう大半引退をしておりますが、ほとんどが自民党方々だったわけでありますので、その人たちにもおいでをいただき、さらに民主党の県連あるいは労働界の皆さんにもおいでをいただいて忌憚のない意見交換をいたしました。  その後三月二十五日から二十六日にかけて沖縄を訪問して、県知事と移設問題について懇談をいたしました。そのほかに知事あるいは関係市町村長さんが上京する折に必ずのように防衛省をお訪ねいただきますので、懇談をさせていただいております。  今後の沖縄に対する政府のいろいろな訪問するとか説明をするとかということは、今外務大臣が答弁されたとおりであります。
  112. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 非常に心情的な問題でありますから、もちろん沖縄に対する基地負担の軽減また中長期の振興策といったことはこれは考えなければならないところではありますけれども、非常に心情的なところを壊してしまったということであります。  外務大臣は今までなかったことというふうには言いますけれども、いや当然で、前政権下では何とか合意に取り付けたものを壊して、覆水盆に返らずということになってしまいました。そういう意味では、殊更に行く例が少ないということじゃなくて、まだまだ私の認識としては足りないというふうに思っております。これは理屈で解決できる問題ではないというふうに私は認識しております、人の心の問題でありますから。  そこで、これは内閣全体として取り組んでいく、その中心が官房長官と言っていながらこの委員会に官房長官が出席していないということ自体が沖縄の県民に対する真摯な態度を表していないというような証左であるというふうに言わざるを得ません。心の問題、心情の問題というのは答えがないと思います。様々な手だてを講じて真剣にこの壊された信頼関係を取り戻すためには、今のこのままの延長線上では沖縄の県民の皆さん理解は得られないというふうに思いますし、また各地方選挙、市議会議員選挙そして県知事選挙責任を転嫁するような発言も見られています。  これはしっかり内閣として決断をしなければならない問題であります。そうしたある一部で逃げるような態度が見え隠れするからこそ沖縄県民皆さん理解が得られないというふうに私は考えるところであります。この委員会に対してそうした態度を取っていることが結局は沖縄に対する県民の皆さんへの真摯な態度が見透かされているという、真摯な態度とみなされていないというふうに思うところでありますけれども、御所見をお伺いいたします。
  113. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 沖縄皆さんの御理解をいただくために政府として真摯な努力をしなければいけない、それはそのとおりであります。
  114. 小熊慎司

    ○小熊慎司君 ですから、この委員会、この国民代表する委員会としてこの問題を審議している中で、そして官房長官中心であると言っている以上ここに官房長官が来て出席をするべきであるというふうに主張するところでありますけれども、今日はどういう理由であるか分かりませんが出席をされておりませんけれども、このそうした態度が沖縄県民に対する失礼な態度であるというふうに私は言わざるを得ません。今後はこの委員会に対しても官房長官が出席をされて、この問題に対してしっかりと検証できることを求めるものであります。  時間がありませんので、次に移りたいというふうに思います。  最後の問題になりますけれども、いわゆる外交文書についての問題であります。  岡田大臣におかれましては真剣な取組の下でこの公開にしっかりとしたルールを導入されてきましたけれども、私も会津出身であります。いまだに長州、薩摩に対するじくじたる思いがありますので、菅総理が奇兵隊内閣と言ったときには、やはり連立は組めないというふうに判断をさせていただいたところでありますけれども、我々が、私たち会津人がこの百四十二年前にこだわりがあるということは、単に恨みつらみということではなくて、しっかりと過去を検証して、二度と同じような悲惨な争いが起きないために過去を検証していかなければならないという態度で、これからもこの薩長との関係はこだわっていくというのが会津人の生き方です。未来に対しての平和構築のためのこだわりであります。  そうした意味においては、この外交文書をしっかりと管理をして、そして一定時期に公開をしていくということが、これは政治家としての責務で、国家としての責務でありますけれども、これはスピード感を持って対処をしていくという岡田大臣発言もありましたけれども、実際このシステム化、例えばデータベース化をしてこの管理をしていくということが求められるというふうに私は思っておりますけれども、この外交文書の取扱いについて更なる充実を目指すためのこのシステム化、データベース化、例えの例でありますけれども、に対しての取組をお伺いいたします。
  115. 武正公一

    ○副大臣武正公一君) 小熊委員にお答えいたします。  外務省として今御指摘の文書保存、必ずしも十分なものではなかったという認識の下、本年三月に外務大臣を本部長とする対策本部を設置し、そしてまた、もう既に御紹介のように、三十年自動公開の原則、文書の非公開、廃棄に対する政務レベルの了承の必要性などを盛り込んだ規則制定のほか、文書管理部門の体制の強化などの改善措置を決定しております。これを受けまして今その実施に取り組んでいるところであります。  また、今御指摘のそうしたデータファイルについては、これは外務省の行政文書ファイルの件名等はシステム管理されまして総務省電子政府の総合窓口からの検索が可能であります。また、今後さらに文書管理マニュアルの作成、これはちょうど来年四月に公文書管理法がまた施行されますので、それに基づいた政令、規則を踏まえて作成中でありまして、さらに文書管理におけるシステム等の活用を検討してまいりたいというふうに考えております。
  116. 山内徳信

    ○山内徳信君 私は、社民党・護憲連合の山内徳信でございます。  まず最初に、徳永政務官、しっかり頑張ってください。沖縄問題を見誤ることがないようによろしくお願いいたします。そういう立場から、大臣を支えて頑張ってください。  さて、お手元にも配付してございますが、これは八月二十五日の沖縄タイムスの新聞に出ております。アメリカ、飛行経路変更要求、「普天間代替 集落に接近 騒音拡大 辺野古移設 前提崩れ」、こういうふうな見出しになっております。  沖縄の新聞はこういうふうにしっかり報道しておりますが、ほとんど東京の大手の新聞にはこういう詳しい説明は出ておりません。それが沖縄問題について政府沖縄に対する認識を誤ってしまっている一因ではないかと、今日一連質問を聞いていてもそれを私は感ずるわけでございます。  八月三十一日に公表されました日米専門家協議の辺野古移設に関する報告書について、幾つか質問をいたします。  報告書では、米軍機の飛行経路が集落に接近し爆音被害の拡大の可能性がありますが、その説明がほとんどやられておりません。委員の皆様方には八月二十五日の沖縄タイムスの記事を配付をして今説明を申し上げたところでございます。  この新聞資料によって御理解いただきたいと思いますが、日本政府が従来説明してきた台形の飛行経路は、実はアメリカが求めている飛行経路とは違うとしてアメリカが修正を求めてきているということであります。県知事、宜野湾市長、名護市長らはそろって不信感を表明し、県民の間からは住民不在の日米協議、日本政府うそつき、愚弄するにも程があると厳しい批判の声が出ております。  なぜアメリカが求めている飛行経路と違う説明をしてきたのか。米軍機の飛行経路が集落に接近し爆音被害の拡大のおそれ、それを隠すために日本政府説明であったと沖縄県民は受け取っております。政府の隠ぺい体質がつくり上げた結果であり、県民や名護市民の不信感を取り除く道はもはやありません。辺野古移設を白紙に戻し、改めて普天間基地の閉鎖、返還を求める対米交渉以外に普天間飛行場の危険性の除去はありません。  まず、このことについて外務大臣のお答えをいただきますが、時間が十五分でありますから長い説明は要りません。結論的な御答弁をいただきます。
  117. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 委員御指摘の従来日本政府が言ってまいりました台形の飛行経路につきましては、二〇〇六年にV字案に合意した当時、住宅地上空の飛行を回避する観点から、ヘリの有視界飛行の考えられる飛行経路として日米間の協議の過程において作成されたものであるというふうに認識をしております。ただ、それが果たして日米間、我々は合意したというふうに、我々といいますか、旧政権ですが、合意したと考えていたものがアメリカ側は必ずしもそういう認識ではなかったということで、ここで認識の違いというものが出てまいりました。  私は、沖縄の県民の皆さん理解を得る、そのためにはやっぱり正直でなければならない、政府は、というふうに考えております。ですから、どういう経緯があったにしろ今日米間で考え方が違うわけですから、そのことは率直に申し上げ、じゃどうするのかということについてはこれから話し合っていく。当然次回の2プラス2までに日米間で協議をして、地元の負担が少ない、しかし実際の運用上の必要性も満たされる、そういったぎりぎりの線というものを議論していかなければいけないと、そういうふうに考えているところであります。
  118. 山内徳信

    ○山内徳信君 私はこれは国民性もあろうかと思いますが、アメリカ側は率直で正直でしかもしたたかな、転んでもただ起きないというそういう面もありますが、私は、日本の政府はとりわけ防衛外交関係はやはり国民に情報をきちっと開示をしていく必要があると思います。隠ぺい体質を続けていくと、国家そのものを戦前と同じように滅ぼしてしまうおそれがあります。  そこで、外務大臣について私はいつも辛口で申し上げてきておりますが、今日は少し。今回の報告書が発表されて後、岡田外務大臣記者会見で米国が主張する飛行経路の見直しについて沖縄に導入予定のMV22オスプレイの配備が背景にあると言及されました。そして、環境アセスのやり直しも示唆されました。  この点について、やはり記者会見じゃなくしてここは外交防衛委員会ですから、ここで改めてこのオスプレイと環境アセスのやり直しについて結論的に簡単に見解を述べていただきたいと思います。
  119. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 最初に、我々は正直でなければならないというふうに考えております。私はルース大使とよくこういう問題で議論するんですが、正直に出すということがまず重要であるということでは二人の間で完全に意見は一致しているわけでございます。従来どういう経緯があったか分かりませんが、日米間でこの飛行経路について違いが出てきたということは、私は誠に遺憾なことだというふうに思っております。  さて、御質問にお答えいたしますが、オスプレイの配備の問題だけではないと思います、その違いが出てきたのは。ほかにも理由があるんだと思いますが、オスプレイに関して申し上げますと、これは配備されるかどうか現時点でははっきりしておりません。しかし、可能性はあると。その可能性があるのであれば、将来オスプレイが配備されたときにまた全部やり直すというわけにはいきませんから、そういったことを念頭に置いてきちんと議論を行うべきであるというふうに考えております。  しかし、オスプレイが配備されたとしても、その結果としてどういう飛行経路になるかということについては、これは実際議論してみないと分からないわけで、アメリカの言っていることがそのままなのかどうかというと必ずしもそうではなくて、やっぱり地元の負担軽減という観点から更に議論する余地はあるというふうに考えているところであります。
  120. 山内徳信

    ○山内徳信君 爆音被害については、普天間飛行場の爆音訴訟、これは政府は敗訴であります。それから、嘉手納爆音訴訟も、第一次、第二次ともこれは違法な爆音だということで敗訴であります。したがいまして、そういう現在の飛行場の幾つかをきちっと検証しながら、日本政府が言っておるとおり、あるいはアメリカ軍が言っておるとおり飛行機は旋回しておるかというと、そうではありません。そうでないから、ああいうふうに爆音の問題が市民から大きく提起をされてくるわけであります。そのことを是非念頭に置いて、このオスプレイ問題については県民は拒否反応でございます。  さて、時間がありませんから次に進めていきますが。  八月、この報告書について、その翌日の沖縄の新聞を拾ってみました。沖縄県内においては、国政野党の自民党、公明党、共産党、社民党の四党はそろって厳しく批判をしております。与党民主党国民新党も報告書を疑問視し、実現性は不可能であるとコメントしております。  現地沖縄の民意を無視しても日米合意を貫く考えであるのか、合意だといって強引に押しまくるのであればもはや日本には民主的な政治、行政は存在しないということになりますが、今までずっと日米合意を優先をしてきたわけですね、前の政権も。そして、県民合意とか三党合意ということを言いながら、全くアメリカとだけ合意をして、県民不在、県民無視の辺野古問題の進め方でございました。したがって、こういう質問を申し上げておるわけでございます。  日米合意だから強引に押しまくっていくのか、そういうことならば日本には民主的な政治、行政ありませんよ、それについて外務大臣はどういうふうにお考えですかと、こういうふうに質問をしております。
  121. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 確かに前政権時代の辺野古への移転という合意につきましても知事は必ずしも合意そのものには納得してないという状況は続きましたし、もちろん地元で強硬に反対する運動もあったわけであります。ですから、非常に難しい問題ですが、しかし我々、菅総理も言われておりますが、やっぱり沖縄理解がなければこれは前に進まない話でありますので、しっかりと沖縄理解が得られるような努力を誠心誠意続けていく、そういう覚悟でございます。
  122. 山内徳信

    ○山内徳信君 時間、あと三分しかありませんから前に進めていきます。  防衛大臣にお伺いいたします。  無理に無理を重ねて編み出したV字形滑走路。なぜ無理に無理と表現しておるかといいますと、これができていく背景を私は知っておるからであります。前政権時代のものでございますが、それに今回、民主党政権はI字形の滑走路を加えて報告書を作成しております。  選択肢を一つから二つに増やせば、あるいは旧政権のV字形だけではいかぬだろうというお考えか知りませんが、一つから二つに増やせば環境に配慮したと言い訳や弁明もしやすくなり県民世論を分断、誘導しようとする防衛省のこそくな常套手段であると県民は批判しておりますが、このI字形滑走路の発案者は現防衛大臣であるのか、防衛省なのか、防衛官僚なのか、一言簡単に御答弁をいただいておきたいと思います。
  123. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 日米協議でありますから政府の案だというのが正式でありますが、それでは山内先生、長年にわたってこの問題を取り組んでこられておりますので少し経緯を申し上げますが、防衛省のありとあらゆる能力を結集して作り上げた案であります。
  124. 山内徳信

    ○山内徳信君 V字形は額賀大臣と守屋事務次官と島袋、当時の名護市長で作り上げていく背景を私は知っておりまして、それで伺ったわけでございます。政府の案だと、こういうふうに答弁でございます。  少し三月の春の甲子園大会についても防衛大臣にもお伺いしましたが、難しい問題ばっかり提起をしておりますが、沖縄はこういうこともありますよと、こういうことで、第九十二回全国高校野球選手権大会最終日、八月二十一日、全国民の目が甲子園球場に注がれました。沖縄県内は道行く車も止まり、仕事の手を休め、百三十八万県民はテレビの前にくぎ付けになりました。沖縄全島が燃えに燃えた日であります。強豪神奈川県代表東海大相模高校を相手に、〇・六%の面積しかない小さい島、基地は七五%を押し付けられておる苦悩に満ちた沖縄県でございますが、沖縄県を代表して興南高校の球児たちはおくすることなく堂々と自分たちの野球で十三対一で優勝、真紅の大優勝旗が海を渡りました。しかも春夏連覇という快挙を成し遂げました。  基地の重圧に日々苦しみながら多くの県民は普天間問題を一日も早く解決してほしいと、こう願っております。そういう島の若い高校生たちがたくましく生きて、そして野球を通してみますと、本当に彼らは勝つまで頑張る、負けないと、こういう思いで必死に頑張っております。  ピースアイランド、スポーツアイランド、文化創造の島であります。  基地問題で沖縄県民に無理難題を押し付け、政治的に差別し続けている日本政府外務大臣防衛大臣として、興南高校の球児たちの春夏連覇という歴史的な偉業を達成した沖縄県民と球児たちに対する為政者としてのお言葉がございましたら承りたいと思います。  この興南高校のキャプテンは、沖縄県民が勝ったと、こう言っているんですね。自分たちが勝ったと言っていないんです。そういう意味で、いつもいじめておる側に立っております外務大臣防衛大臣、少し思いを込めて防衛大臣から先にお願いいたします。
  125. 北澤俊美

    国務大臣北澤俊美君) 快挙を成し遂げられたメンバーに大いにエールを送りたいと思いますし、あわせて沖縄県民にもエールを送らせていただきます。  たまたま私、三日ほど夏休みを取らせていただきまして、その日は一年以上ゴルフをしておりませんのでゴルフをしようかと、こう思いまして、余りにも暑いということもあったのかも分かりませんが、テレビの版を見ましたら決勝戦でありましたので、そっちを優先して見させていただきました。私自身も興奮をしながら見ておりました。  今の立場でどっちを応援したということは申し上げられませんが、沖縄の興南高校が快挙を成し遂げたということについては大変大きな喜びを感じた次第であります。
  126. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) 準決勝を除くと圧勝ですから、それぞれですね、大変なものだということで心からエールを送りたいというふうに思います。  私は高校野球以外に、北澤大臣じゃありませんが、ゴルフを見ることが好きですが、女子ゴルフでも大変な沖縄出身の選手の世界の舞台での活躍と……
  127. 山内徳信

    ○山内徳信君 宮里藍といいます。
  128. 岡田克也

    国務大臣岡田克也君) はい、よく存じております。  その活躍も、何が彼女をあれだけ強くさせているんだろうかという思いで、すばらしいなと思っていつも拝見しているところであります。
  129. 山内徳信

    ○山内徳信君 ありがとうございました。  終わります。
  130. 田中直紀

    委員長田中直紀君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時六分散会