○松下新平君 私は、自由
民主党の松下新平です。
先ほど
報告をいただきましたけれ
ども、
宮崎県で
発生しております
口蹄疫につきまして御
質問をいたします。
まず、
宮崎県選出の議員として、この
口蹄疫の集中審議をいただきました
委員長を始め理事の皆さんに御礼を申し上げます。また、
発生から三週間強になりますけれ
ども、先ほど
大臣からお見舞いの言葉もいただきました。これまで国、各
都道府県からの御
協力、そして取組に対する御礼を申し上げます。
冒頭に、今日、
宮崎県の方から
要望をしておりました、
宮崎の宝、
口蹄疫から守れということで、種牛六頭の特例での避難をお認めいただきましたことをお礼申し上げます。
宮崎牛のブランドを何とか
維持しないといけない、その思いを国の方で特例をいただきましたことをまず御礼を申し上げます。ただ、この運用につきましてはいろいろ
課題もございますので、これから注視してまいりたいというふうに
考えております。
さて、この
委員会の途中にも地元
宮崎の皆さんから悲痛な
連絡を次々に受けております。今日現在で七十六例、七万八千八百頭が埋却されることになっております。その
うち豚は七万二千五百二十八頭でして、
宮崎県全体のもう一割に迫る勢いなんです。四月二十日の第一例の確認からこのように
拡大してしまいました。この第一例の確認から一週間後の四月二十八日からは、毎日毎日
疑似患畜が確認されております。二十八日が三例、翌日が一例、翌々日が一例、五月に入ってから、一例、二例、二例、二例、四例、十二例、八例、六例、七例、十一例、四例、そして昨日が五例目でした。
私も、四月二十日の
疑似患畜の確認の
連絡を受けて直ちに
宮崎に戻りました。先ほど話がありましたけれ
ども、手塩に掛けて育てて家族同然の牛を、豚を元気なのに殺
処分する悲痛の叫び声が耳から離れません。その対象となられた
畜産農家の皆さん、そして、いつ患畜、
疑似患畜として認められるかおびえている
農家の皆さん、また、二十四時間態勢で
防疫や
対応に当たっておられる皆さんのお顔を思い浮かべながら
質問をしたいと思います。また、傍聴に来たくてもかなわない皆さんがインターネット等を通じてかたずをのんで見守っております。国の
防疫の最高責任者として、
大臣の力強い答弁を求めます。
この
口蹄疫、十年前にも
宮崎で
発生しました。私も、当時、
宮崎県議会議員、私の選挙区で発症いたしましたので鮮明に覚えております。当時は九十二年ぶりの
発生でして、だれも経験したことがありませんでした。どのようにこの
防疫を取っていくか、文献をあさりながら、あるいは民間のマニュアルを引用しながら必死の思いで態勢を取りました。
移動制限も二十キロ、五十キロ、今思えばかなり広
範囲だったんですけれ
ども、本当に試行錯誤で取り組んだわけです。
当時、地元の江藤隆美代議士が先頭に立ってリーダーシップでこの問題を取り組んでいったということは、
委員会でも、
衆議院の方でも取り上げられました。江藤代議士は、これは
宮崎で起きているんではない、
日本で起きているんだと、
日本で起きているんだと、そういう思いでこの
口蹄疫の
対策を取ってほしいと県内外に呼びかけたわけであります。
十年前と現在の
状況はかなり違っております。まず、
畜産農家自体の体力が相当弱っております。景気の低迷によって枝肉の価格は下落の一途、そして、一方で
えさは高騰を続けております。まさに
農家の
経営を直撃しています。そして今回の
口蹄疫、まさにダブルパンチなんです。十年前の
発生した
場所は、比較的小規模の
農家で、
畜産業が密接しているところではありませんでしたから
防疫体制も取りやすかった、そういった条件もありました。
もちろん、今は、今なすべきことは
防疫、広がらないことに全力を尽くしていただく。そして埋却、これは相当、七十二時間以内に埋却しないといけない
牛豚が今そのまま放置されている
状況、これにも全力を尽くさなきゃいけない。そして、心のケア、当面の資金繰り。
大臣、このことは国もそして県もそれぞれのセクションで取り組んでいただいております。
私が今日この場で
大臣に確認をしたいのは、すべての施策のベースとなるこの
口蹄疫の問題をどう
認識するか、ベースですよ、どう
認識をして事に当たるか。
大臣、横に首を振っていらっしゃいますけれ
ども、今から
質問しますからよく聞いていていただきたいと思います。
大臣が
宮崎に来られました。三週間たっておりました。地元では、もっと早く入ってほしい、
現地で実際の
現場を見てほしい、そういった声を届けておりましたけれ
ども、五月十日に
宮崎に入られました。実は
大臣、
大臣が
宮崎に入ってこられる最初の会合の県庁前では、前日まで農協青年部、若い
人たちを中心に、みんな県下から集まって
大臣にプラカードで訴えようという動きがありました。これは、仲間の
畜産農家、何とか助けたい、
自分たちにできることはないか、そういった若い
人たちの思いからだったんです。結果として、実はこのプラカード、
実施されませんでした。
大臣、なぜだかお分かりでしょうか。
一つは、
移動制限をしいていますので、それによって
感染が広がる
可能性がゼロではない、そういったこともありました。中には、
大臣がこれによって怒ってしまったら予算が付かないんじゃないか、そういった思いを巡らせた人もいたかもしれません。
私
たちは、そんな皆さんの思いをそれぞれの
現場でお聞きし、
大臣を迎えたんです。そして、県庁での会合が始まりました。
衆議院の
委員会でも取り上げられ、
大臣からその様子も皆さんの前で披瀝がありました。私は、その次の段階、古川代議士が発言をして、
大臣がこの発言を止めて次のようにおっしゃったんです。前段がありますけれ
ども、参議院選挙前だからいろいろ言いたいことはあるだろうと。
私は、選挙という言葉を出すのは不謹慎だと思います。確かに、我々政治家は選挙を全く意識しないわけではないんです。私も
大臣の隣の隣に座っておりました。それまでは黙って聞いておりましたけれ
ども、
大臣があのタイミングで選挙という言葉を使った
意味を
考えていただきたいんです。被災した
畜産農家の皆さん、二十四時間態勢で
防疫必死でやっている皆さんが、政治家は選挙のことばっかり
考えているのか、何しに来たんだと。
私は、
大臣の
認識、申し上げましたように、このこと、
認識が薄いからそういう言葉が出ちゃうんじゃないか、そのとき指摘しましたよね。
大臣、この
委員会で御答弁をお願いします。