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参考人(
原恒雄君) 定年まで
公務の職場でという
方針が既に示されているわけでございまして、具体的ないわゆる人事
制度をどう構築していくかというのはこれからの
部分もございます。
ただ、
先生おっしゃるように、そういう形になりますと、年齢の高い人間がかつてよりは当然増え、それを職制と連動させれば級別定数の上の方に膨らみ、結果として人件費も増えていくという形になろうかと思います。決してそれを是とした御
方針ということではないと思いますので、それからまた、年金との問題もありまして定年が徐々に延びていくということは、ある程度官民問わず
時代の趨勢だとは思います。
ただ、やはり
組織は
組織全体としていかに効果的なアウトプットを出すかということでございますので、若い人は若い人なりに活躍をしてもらわなければいけないわけで、そういった活力をいかに維持し、
組織をいかに効果的な
組織にするかということでございまして、やはり従来の仕組みを単純に延長線上にしたのでは、
組織が陳腐化し、活力が失われるということかと思います。
具体的な
制度設計はこれからになりますが、やはり従前の運用とは
基本的に変えていく
事柄というのが幾つか当然出てくるかと思います。
給与につきましても、年齢に応じて昇給がしていくという仕組みでまいりましたが、それがどこまでできるかといった問題もございますし、級別定数も本来
仕事をする上で上位職にはそれなりの数しかないということでございますので、級別定数も年齢構成に合わせるということにはなりません。そうしますと、結果としてはそういう上位職にならないで高齢期を
仕事していただく、そのためにはどういう仕組みがいいかといった形も出てまいります。
そういった点で現在
人事院でも定年延長を見据えて高齢期にどのように
仕事をするべきかといった点を勉強中でございまして、近いうちに
関係箇所との御
意見も承りつつ
一定の
考え方を示していきたいと思いますが、ただ非常に難しい問題を抱えていることは御
指摘のとおりでございますので、悩ましい
部分もたくさんございます。いろいろと御指導を今後とも賜りたいと存じます。