○大野
委員 自由民主党の大野
功統でございます。
私のふるさとは、香川県の豊浜町という小さな町でございまして、愛媛県との県境にあるのでありますが、私のおじいさん、祖父がこの豊浜町で
郵便局長をやっておりました。そのころでございますから、三等
郵便局長というふうに呼んでおりました。したがいまして、私の血管の中は赤い
郵便ポストの血が脈々と流れております。私も、政務次官をやるときは、ぜひとも
郵政政務次官をやらせてもらいたいということで、当時、そこに座っておられます長谷川さんは四国の
郵政局長をおやりになる、
郵政の未来、我がふるさとの未来を語り合ったことを今懐かしく
思い出しているのであります。
そういう私ですら、今の
郵政民営化、これは国際的視野、
基本的、長期的視野から見て、この構造
改革というのは正しい方向である。なぜならば、構造
改革という
意味では、構造
改革とは言うまでもありません、民でできることは民でやる、効率的にやっていくということでありますが、この正しい方向へ進み出している構造
改革、その構造
改革という哲学の
もとで
郵政民営化が始まっているのでありますけれども、
郵政民営化の列車が走り出して、もっともっと走ってから
検証するならいいんですけれども、走り出した途端にストップ。これはわかりませんね。ストップどころか、逆行しろと。逆行した上に、
もとへ戻るのかと思ったら、
もと以上に巨大な官業になってきている、こういうような感じがしてなりません。
したがいまして、あらゆるいろいろな問題があるのでありますが、その前に皆さんに問いかけていきたい。
それは何かというと、今、国会
運営を見ておりますと、特に
総務委員会の
委員会運営を見ておりますと、これはもう民主主義の危機だというふうに感じざるを得ないんですよ。
なぜならば、昨日、
近藤総務委員長解任決議案が本
会議で審議されました。私は二十年以上国
会議員をやっておりますけれども、
近藤委員長ほど温厚で篤実で誠実な国
会議員は見たことがないんですよ。こんなすばらしい人がなぜ解任決議案を出されなければいけないんだ。こんなに誠実な
近藤委員長の背景には、やはり操り師がいるんだな、こんな気がしてならないんですよ。
特に申し上げたいのは、当日ですね、その日に修正案が出てきて、その日のうちに
質問をしろ、その日のうちに緊急に採決してしまう。こんなことはかつてなかったことですよ。それ以上に、筆頭間協議も
理事会での協議もなく、いきなり
委員長が単独で
委員会立てを
委員長職権で決めてしまう。こんなことがあっていいのかどうか。
私は、今までの国会
運営のやり方を見てきておりますと、やはり少数政党に対する
思いやり、少数政党の意見をできる限り聞いてあげよう、その上で自分
たちの主張を通していこう、相手と議論し合おうという気持ちがここにあったと思うんです。この国会の
委員会の中にあったと思うんです。それがいきなり
法案製造機になってしまった。きょうの新聞に書いてありましたよ、
法案製造機と。
法案製造機みたいになってしまっている、これは大変残念なことである。
ある新聞ですが、「国会は多数派による機械的な
法律製造工場ではない。」こう書いてありますよ。「少数派の異論にも耳を傾けながら、
法案や政策を議論し、
内容をよりよくしていく」のだと。少数党の意見も、少数派の意見も聞いて中身をよくしていこう、ああ、こういう意見もあったんだな、これが与党の
基本的な立場ではないでしょうか。今この
総務委員会の審議を見ていると、その
基本を本当に忘れてしまっている。残念ですよ。
だから、私は、政治家がそこにお二人、
亀井大臣、
原口大臣がお座りでございますが、これは
郵政改革法案担当としてではなくて、一人の政治家として、高い見識をお持ちのお二人のすばらしい政治家として、今の国会
運営、特に
総務委員会の一方的な
運営について感想をお述べください。