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村井委員 まず、
ダムについては本当にありがとうございました。
大臣から、まさにゼロベースで、
事業仕分け的な形になるのかどうかはともかくとして、ゼロベースで解散も含めて検討していただけるということに、本当にありがたいと思っています。
次の課題に入りたいと思います。
今週の週刊ダイヤモンド、
馬淵副
大臣は
ごらんになられたでしょうか。衝撃的な記事が出ています。夕刊紙とかじゃないんです、週刊ダイヤモンドです。
全国三万二千のクリーニング
業者のうち八割が廃業されるだろうという予想。何が起こっているかというと、中身は、見るもきつい
国交省批判がずらずらずらと書いてあるわけです。何が起こったのか。
これが
全国ドライ新聞というクリーニング業界の新聞です。ここでもいろいろな問題が今上がっていて、
国交省がクリーニング業界にやっている取り締まりについて書いてあるわけです。何が一体起こっているのか、そしてこの取り締まり、捜査、
調査が本当にいいのかどうか、妥当なものなのかどうかについて、きょうはぜひお話をしたいと思っています。
だから、もう一つ、きょうは
ダム以外に、
配付資料二ということで建築基準法とクリーニングについておまとめさせていただきました。
確かに今、新聞記事で見れば、いや、あのクリーニング屋も住宅地にあった、このクリーニング屋も住宅地にあった。クリーニング屋さんは工業用地にしかつくれなくて、住宅地や商業用地につくっちゃだめなんだという建築基準法になっているんですが、ここにおられる全
議員の皆さんにお聞きします。本当に皆さんの
選挙区でクリーニング屋さんは工業用地にありますか。それとも住宅地や商業地にありますか。ですよね、住宅地や商業地に普通あるんです。それを建築基準法上、いやあ、工業用地でしか、建築基準法違反になるんですといって、今、次から次へと新聞で、片っ端から住宅地や商業地にあるクリーニング屋さんが上がっているんです。
さて、一枚おめくりいただきたいんです。さらにこの
調査が厳しくなっています。
全国三万カ所立ち入りが発表されました。きょくとうさんの
名前がちょっと出ているんですが、きょくとうさん以外に、今
調査が入ったところは片っ端から違反、違反といってやられています。でも、正直私は、違反じゃないクリーニング屋さんというのを本当にほとんど見たことがないんです。左側できょくとうの社長の会見の記事が上がっています。いやあ、
業者の八五%がそんなの言ったら抵触していますよと。そうなんです。
実際、これが、本当にがちがちにやることで、今、魔女狩りという言葉が上がっています。
調査が入ったところはどこの
会社でも上がっていく。上がらないところはこういうところなんです。商業地もしくは住宅地に取次店だけあって、工業地に持っていってクリーニングをするようなところだけは上がりづらいんですが、実際、世の中のクリーニング屋さんというもののほとんどは、一部の大手チェーン店を除けば、その場でやっておられるんですよ。
さて、その次へおめくりいただいて、実態
調査を一月二十八日に始めましたという
国交省の記事です。同じものがこの
全国ドライ新聞でも上がっていて、違反が判明した場合は是正指導をというふうに書いてある。
今、順番にマスコミがばばっと入っていって、こいつも住宅地にあったといって書かれたらどうするか。廃業するか、もしくは工場地へ移ってくださいと言われる。でも、皆さん、工場地でクリーニング屋をやって商売になりますか、どうでしょうか。ちょっとそこを冷静に考えて、今もっと現実的な対応をしなきゃならないという話をきょうしたいと思うんです。
その次のページを見ていただきたいんです。六種類のクリーニング溶剤について書かせていただきました。
石油系溶剤がだめだ、だめだというふうに書いてある。
国交省の人から言われました。いや、石油系溶剤がだめなんだから、別の溶剤だったらいいんじゃないかと。ところが、クリーニング屋さん、今回、いろいろな人にも話を聞きました。いや、今まで役所から言われて、ほかの溶剤を使っていたのを石油系溶剤に変えるように言われてやった。具体的に言うと、実は建築指導課じゃなくて、保健所から言われて、ほかの溶剤を使っておられた方が石油系溶剤に移っているんです。
まず、一番上にあるフロン、もう御存じのとおり、フロンは製造、輸入が禁止されています。それからトリクロロエタン、これも製造、輸入が禁止されました。代替フロンも二〇二〇年に全廃が決定しています。
そして四番目、今、石油系溶剤が九〇%近いシェアを占めています。正確に言うと、この
全国ドライ新聞によれば、八八・二%が石油系溶剤です。
そして、その次がパークロ溶剤、パークロロエチレンとかと言われるんですが、これは約一〇・二%。ただし、このパークロ溶剤を使っていたところも保健所から言われるんです。いや、これは土壌汚染防止法違反になるから石油系溶剤に変えてくださいと言われて変えるんです。大体、このパークロロエチレンというのは、二十五メートルプールにスプーン一杯ぽんと落ちただけで水質汚染防止法にひっかかってしまうぐらい、本当に扱いづらいんです。
最後に言うのは、もう一個、ソルカンという、もう本当にシェアが一パーもない珍しい溶剤があるんですが、結局、今、事実上、石油系溶剤とほとんどないソルカン系溶剤以外は、ほぼ制限されて、禁止されているんです。
そんな中で、
馬淵副
大臣、本当に今回、住宅地にあるクリーニング屋さん、商業地にあるクリーニング屋さん、ほとんどのクリーニング屋さん、実際は、このパネルにあるように、赤いのが石油系溶剤、青いのがパークロ溶剤です。ほとんど石油系溶剤を使っているのが実際なんです。それ以外のものは事実上使えない。そして、パークロ溶剤は土壌汚染防止法や水質汚染防止法で徹底的に取り締まって、今、さらにシェアを下げて石油系溶剤へ移すように指導しておきながら、住宅地や商業地で石油系溶剤を使っちゃだめだということが本当に現実的なのかどうか。
そして、後で
お答えいただきたいのが、では、この六種類の溶剤のうち、どれを使うのかということをお聞きしたいんです。ソルカン系溶剤と石油系溶剤の二つが残っているというふうに役所が
説明しますが、ソルカン系溶剤が何で一%もシェアがいかないのか。
その次のページをめくっていただきたいんです。「溶剤特性比較表」というのをつけさせていただきました。
KB値というのが油脂溶解度、つまり、汚れ落ちがこのKB値なんです。ソルカン系溶剤がほとんど使われなかった理由というのは、実は汚れ落ちが弱いからなんです。大手メーカー、チェーン店などは、実はソルカン系溶剤も使うんです。例えば女性がパーティーとか何かのときに着るような、あと、ファッション系の、ドレス系のものとか、本当に繊維の弱いものは、ああいうのはもちろんソルカンで洗うんです。ところが、それ以外のものは、大体、石油系かパークロでやらないと汚れがきちんと落ちない。
さて、だから、実際ソルカンが今こういう状態になっている中で、まず、
馬淵副
大臣、一体、住宅地や商業地のクリーニング屋さんに、この六種類の溶剤のうち、どれを使っていただくべきだとお考えでしょうか。