○平(将)
委員 何か
自民党の税調のインナーの方と
お話をしているような感じがしますけれども、これからちょっとこれは引き続き
議論をさせていただきたいと
思います。今の発言、ちょっといいのかどうかわかりませんが。
あと、先ほど、冒頭、
松岡先生からも
お話がありましたけれども、
制度加入の促進ですね。これはやはり知らない人が結構多くて、私もこの間地元で、たまたま
中小企業の
おやじさんが隣に来て、平さん、これはどうなのと言うから、いやいや
社長、これほど有利な
金融商品はないですよ、これほど確実、有利な
金融商品はないですよと言ったら、ああ、平さんがそう言うなら、じゃ、おれは入るわと言っていました。
どれだけこれが有利かということです。みんな商売人ですから。だから、まず、本当に大丈夫なのかと、その信頼性がちょっと揺らいでいるところがあって、大丈夫だということ、それはスキームを
説明してあげればわかる話と、あともう一つは、有利なんだ、入っておいて損はないんだということをよく、わかりやすく
告知してあげれば、まだまだ広がると
思います。もう時間がないので、これは意見だけにさせていただきたいと
思います。
そして、もう一点、
法案とは若干ずれますが、この
法案の
提案理由には、近年、
小規模企業者の七割を占める
個人事業主の数は減少の一途をたどっています、このような中、
金融危機に伴う
実体経済の悪化により、
個人事業主は依然として厳しい
経営環境に置かれていることから、
小規模企業の
資金繰り支援や
雇用対策といった
セーフティーネット機能の強化を図る必要がありますと。まさにそのとおりだと
思います。そのような中で、確かに政府がセーフティーネットを準備する、
金融を準備するというのも大事なんですが、民間が担っている役割というのも当然あるんですね。
そういった中で、ちょっとこれは大塚さんと
議論をしたいと思うんですが、貸金業法の
改正が六月から完全施行だと。当然、
企業をやっていて、銀行からお金が借りられるのであれば、それにこしたことはないですよ。でも、銀行から借りられないときに、ではどうするか。そのときには、ノンバンクがあったり公的な
金融網があったりするんだと
思います。
今回、そもそものこの
議論は、多重債務者がふえて、自殺に至るような悲惨なケースもあって、また、その多重債務者が今度やみ金に行ってとか、そういう社会問題からきたんだと
思います。それはそれとして
対策を打たなければいけないですけれども、実際に今、回っている
金融の世界を、恐らくグレーゾーンというのは全部で二十兆円ぐらいあったんだと
思います、それを法律でばさっとやったときに、その多重債務者の部分は多分全体の
融資残高の二割ぐらいだと
思います、その八割のところを、ではどう手当てするんだということですね。
それで、これはいろいろな問題があって、いろいろな
議論があってやってきたんだけれども、なかなかやはり、ノンバンクからお金を借りている人が、私はノンバンクからお金を借りていて苦しいですという声は、政治の情報を収集するルートには上がってきにくいんですよ、言いにくいから。しかしながら、最近になっていよいよ、やはり
個人事業主、小規模の
企業から、迅速にお金を借りられなくなっちゃったと。
例えば、この間、NHKのテレビでは、庭師の親方の話がありました。庭の受注を受けると、仕入れ代金をノンバンクから借りて、庭をつくって代金をもらうんだと。でも、この貸金業法の規制強化で借りられなくなっちゃった、借りられなくなっちゃったから、今何をやっているかというと、庭をつくるのをあきらめた、職人さんを五人抱えていたんだけれども全部やめてもらった、庭のメンテナンスだけしか今できないということが出てきているんですね。
さらに、これは六月になると、そのグレーゾーンもありますけれども、総量規制というのが出てきます。この総量規制の発想は、何か安易に金を借りて、ばんばん使っちゃって転落していく人がいるから、では総量規制をしましょうねという話だと思うんだけれども、実際は、
個人事業主が、銀行へ行っても借りられない、会社へ行っても借りられないから、自分が消費者
金融からお金を借りて運転
資金に回しているという人も結構多いんですね。そういう
資金需要からいったら、総量規制は全くナンセンスだと思うんです。
ですから、それは全体の問題は確かにあるんだけれども、これを六月から完全施行したときに、そういう
人たちはどうなるんですか。確かに多重債務者で命を落とす人がいる、それは政治として何か手を打たなければいけないけれども、今まで回っていたものを、政府が規制強化をばんとやって、それに対する手当てを何もしなくて、金が借りられないことによって
事業が破綻して自殺する人だって出かねないですよ。
この辺についての問題認識をぜひお願いします。