○新藤
委員 自由民主党の新藤義孝でございます。
防衛、
外務両
大臣の
所信に対する
質疑をさせていただきたいと
思いますが、まず、外交と
安全保障、これは
国家の礎であるということは言をまちません。そして、この進路を誤ることは絶対にあってはならないことだ、このように、言わずもがなのことでございますが、私は、まず最初にこれを
皆さんと一緒に誓いたいと
思います。
そして、この私たちの国がかつて大きく進路を誤ってしまったことがありました。もうこれは二度と繰り返してはいけない、二度と戦争の道に歩んではいけない、こういうことで我々は平和
国家をつくってきたわけです。しかし、その大もとの進路を誤ってしまった最大の
原因は何かというと、一つの大きな力があって、独善的になって、非民主的な
国家運営が行われるようになって、そして誤った進路を転がり落ちるように、また戻れなくなってしまった。私は、これは今の
日本の
国会議員として全員が絶対に犯してはならないことだということ、これをしっかりと最初に確認したいと思うんです。
ですから、
安全保障委員会の
議論というのは、
与党だとか
野党だとかそういったものの枠にとらわれなく、国のために、みんなのために、そして全体のために、こういうことで真摯な
議論をしていきたい、このように思っているんです。そして、
日本の、一国だけのことではなくて、世界の平和と安定のためにも我々が十分な貢献と活動を行うんだ、こういう根本は変えてはいけない、このように思っております。
その
意味におきまして、まず、この
委員会の審議をしっかりと充実させていただかなきゃならない。ですから、十分な審議時間と日程はぜひ確保していただきたいということ、これは私、
委員長にもお願いをしておきたいというふうに
思います。
それから、
政権交代が起きて、皆様方がそちらにお座りになっているわけでございます。これは
大臣、副
大臣、政務官ということで大変激務だと
思います。私も多少経験しておりますから、本当に切りがないほど仕事があるわけですね。そういう中で、
国家の運営と
国民の暮らしに責任を持つ、そして
国民の生命と身体の安全と自由、財産を守る、こういう極めて重い覚悟を持たなければいけないよということを申し上げて、そして、まずは頑張っていただきたいとエールを送りたいというふうに思うんです。
そこで、まず、米軍再編、普天間基地の移転の問題、これについてやはり私も聞かせていただきたい、このように思うのでございます。
岡田大臣、本当にお疲れさまで、顔に疲れが出ていますよね。本当に悩みも深いんじゃないか、眠れないときもあるんじゃないか、このように
思いますけれども、とにかく一国の、これは
日本の基軸を揺るがす問題に発展しかねない。
この米軍の普天間基地の移転の問題、これは、日米
安全保障体制を基盤とする日米同盟、それは我が国の
安全保障の基軸であると両
大臣が
所信で述べられました。そして、この
鳩山政権は同盟
関係をさらに五十年先まで持続可能なものにするんだ、それには、来年の安保の
条約改定五十年を迎えて、さらに日米
関係を重層的に深化、発展させていこう、そのための協議
機関も設けるということですね。その中で行われるのは、
米国の核の傘による拡大の抑止、それから
ミサイル防衛や宇宙利用、こういうことに対して米軍と
自衛隊の相互の連携強化、こういったものをやっていこうということが私は大きなイシューになると思うんです。
だとするならば、その大もととして、これらの日米
安全保障体制の大前提は基地問題になるわけです。ですから、この問題で、極めて良好だった、そして良好であると今も思っておりますが、その日米
関係にぎくしゃく感が出ている。そして、
アメリカからは鳩山の歌舞伎ショーだなんというような声も聞こえてくるようになってしまった。これはお二人の
大臣は心を痛めているに違いない、このように思うんです。
特に、
政権がかわって
検証するんだ、あらゆることを含めて
検証して結論を出すんだ、こういうふうにおっしゃっているけれども、
米国側は、二〇〇六年の日米合意のときの実務責任者だったローレスさん、この人が言っている話、これは、我々は自民党でなく
日本政府と合意した、オバマ
政権もブッシュ
政権が行った合意を尊重している、普天間基地は日米同盟のエンジンだ、これが
アメリカ側の
考えではないかな、このように思うんです。
そして一方で、これまた、今の
鳩山政権の普天間飛行場の移設問題の取り扱いは外交の内政化ではないか、東大の先生でしたけれども、こういう
指摘が出ておりまして、私は、これはまことに言い得て妙だな、こういうふうに思っているんです。
総選挙のときにマニフェストで出しました、それから沖縄の民意で、選挙で民主党の
皆さんがたくさん勝ちました。しかし、いろいろな争点があって、マニフェストの中にたくさんのことがあって、そして何よりも、今回の
政権交代というのはやはり今までの自民党
政治を変えたい、こういう中で起きたものだとするならば、その大きな流れと、マニフェストの中に一つ書いてあったからこれもやらなきゃいけませんよという、まさに外交の内政化が進んでいるんだとするならば、これは早くどこかの時点で切りかえなければいけない。いつまでも
野党のころのものに縛られていてはいけない。
今、
皆さんは重い責任を持って、
政権をとり、
日本の
大臣として活動するわけですから、私は、ここのところをぜひ、追及するというよりは、こういうことをお互いに了解しようじゃないかということがとても大事だと思っているんです。これまでの日米政府間の外交合意が国内
政治事情で否定されていることはあってはならないことですよ。普天間の先送りは絶対にやってはいけない、これを基本に置いて
質問したいと思うんです。
まず
防衛大臣、
防衛大臣はこれまで、今回の
所信でも、日米両国の合意を極めて重く受けとめる、米側と十分に意見交換、
関係閣僚との連携を密に解決の道筋を追求すると述べられております。そして九月二十六日には、県外か国外だとかなり時間がかかる、こういう
お話をされました。十月の二十七日には、現行案が公約を満たしていないという
認識は間違いだ、こういう御発言もされています。そして十一月の十二日には、迅速に解決策をつくり上げたい、こういうふうにずっと今までおっしゃっていますが、これは、現行合意案を基本に年内に決着させたい、そういうお
考えを述べたものと受け取ってよろしいでしょうか。