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西島英利君 自由
民主党の
西島でございます。
今日は
新型インフルエンザについて御
質問をさせていただきたいと思います。
今、
新型インフルエンザが世界的に報告をされまして約一か月ちょっとがたちました。
日本にも国内感染が発生をしているところでもございます。そして、今、直近では、全国の八都道府県だったでしょうか、八都道府県でございます、八都道府県で今
新型インフルエンザが発生しているというところでございますけれども、神戸とそれから大阪が少し著明な数が出ているというところでございますが、そのほかは何とか抑えているのではないかという評価を私自身もしているところでございます。
ただ、先日、私、福岡に、医師会に行きまして、そのときに福岡で一件発生をいたしました。県とそれから県の医師会で話合いをしまして、こういう方針でやろうということで福岡県内に通知を出されたわけでございますが、医者の理解とそれから保健所の方の理解とがなかなかうまくいっていないというふうなところでございまして、やはり
情報提供というのはいかに難しいのかなということをつくづく感じたところでもございます。
今日はそういうことも含めまして御
質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、今回、数年前からWHO、世界保健機関が
新型インフルエンザ、特に鳥インフルエンザが人に感染したときの重大性というものを警告をいたしました。そこで世界各国がその
対策に取り組んできたわけでございます。
日本でもその
対策のために行動計画が作られまして、まずは二〇〇五年、
平成十七年の十二月に第一回の行動計画が発表をされました。さらに、二〇〇九年、
平成二十一年の二月に改訂版が発表されまして、来るべき
新型インフルエンザの発生に関し着々と準備を進めてきたということでございます。
私も、与党の
新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチームの一員といたしましてこの行動計画に関与をしてきたところでもございます。今日はその点から
確認も含め、今日
出席していただいています専門家の方々に御
質問をさせていただきたいというふうに思います。
この計画を作っているときの、
新型インフルエンザが発生し、そして
日本に侵入をしてきたら、もし何もしなかったらどうなるだろうかと。全人口の二五%が感染をし、そして医療機関を受診する患者さんは千三百万人から二千五百万人、入院患者は五十三万人から二百万人、死者は十七万人から六十四万人に達するという予測がされたわけでございます。この数を可能な限り少なくするということを目的として様々な計画が練られてきたということでございます。そして、今年の四月の二十四日にWHOがメキシコ及びアメリカにおいて
新型インフルエンザが発生していることを発表しまして、その後、世界に感染が拡大しているということで世界に警告をするように注意をしたということでございます。
今日は、先ほど
鈴木委員から御
質問されましたお二人の
参考人の方がいらっしゃいますけれども、この方々の過去の御意見、これは
森兼氏、
木村氏でございますが、一つには、水際
対策について、やはりこれは余り
意味がないのではないか的な
お話をされておったと聞いております。また、
木村氏に関しましては、タミフルとかワクチンについても
意味がないのではないかと、重大な訴えをいろんな週刊誌等々でされているということでございまして、
国民はこういう言葉が発せられますと本当に不安になってしまうということでございます。
そこで、さらに、このことについてずっと専門的にされてきた方々に
お話をさせていただきたいと思うんですが、ちょっとパネルを表示させていただきたいと思いますけれども、(資料提示)まず今回の
新型インフルエンザは、これは世界各国どこでも侵入を防ぐことはできないというのが共通の認識でございます。ですから、侵入してきたときにピークになる期間をいかに先送りするのか、そのために様々な行動計画が練られているということでございます。
例えばワクチンの製造に関しましても、発生して初めてどういうウイルスか分かりまして、それからワクチンの製造に掛かるわけでございますから、ワクチンが完成するのに数か月掛かります。ですから、数か月の間、何とか時間稼ぎをする。それから、例えば急にピークが来た場合には、そのときには医療提供
体制もこれはがたがたになってしまいます。破綻をしてしまいます。ましてや企業活動も全くできない
状況が起きるということでございますので、まさしくこの時間を先送りしながら、何とか
発生件数を抑えながら、そういう形で
対策を練っていくというのが今回の行動計画の一番大きなねらいであろうというふうに思っております。
そこで、今日御
出席をいただいております
尾身参考人に、今回のこの
新型インフルエンザの特徴、また一連の
日本の
対策について、また世界的な動きを含めて御所見をお伺いしたいというふうに思っております。
尾身さんはWHOの西太平洋
地域の事務
局長をされておりまして、先ほどもちょっと
お話出ましたが、この重症呼吸器感染症、SARSと言われた、これは極めて死亡率の高い実は感染症でございますけれども、この
対策を指揮をされていた方でもございますし、またその後に鳥インフルエンザ
対策も指揮を執られた方というふうにお伺いをしておりますので、グローバルな視点からの御所見をお伺いすればと思います。よろしくお願いいたします。