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西田昌司君 そういうふうに
大臣はおっしゃるんですけれども、確かに
赤字国債と建設
国債とでは違うといえば違うんですね。違うんですが、じゃ、借金で飲み食いした、その飲み食いした代金を払ってもらったのは一体だれなのかといいますと、また
日本国民であるわけなんですよね。結局くるくるくるくるこれ国の中で回しちゃっているわけでして、その借金をしてとにかくどこかの国に物すごく大きな
お金を
投資して貸したり、ODAでも一兆円ないんですけれども、それで何十兆円もやったら、これは全く飲み食いして破綻したと、この家計の話と同じになるはずなんですが、損はしていないはずなんですよ。
これは家の中で回している話ですから、家全体で
考えてみると、今
大臣がおっしゃった面も、一説にはそうですけれども、一部はそうですけれども、後半
部分も実は違うんじゃないかなと私は思っているんです。
ですから、
大臣の立場としては、
余り借金をどんどんすることを奨励するようなことは言えないというのはよく私は分かりますが、しかし、
国民にこの間、
余りにも借金というのが物すごく大きくて、建設
国債も
赤字国債も一緒くたに扱われ、しかもそれ使っているのが、結局は、
国債を発行してやるというのは、要は国内に全部
お金使っているわけですから。逆に、
国債を使わずに、民間企業がどんどん銀行から、市中から借りて、これ海外にどんどん
投資しちゃうとどういうことになるのかと。そして、それで海外で
投資して
お金が、利益が、利息が入ってくればいいけれども、それが入ってこなくなったのがいわゆるリーマン・ショックなんですよね、これは。海外に
投資したやつが入ってこないと。それは全くの損なんですよ。
つまり、こう
考えてみると、やっぱりマクロ
経済というのは、もう少し家計では違う、もうちょっと違うんだということを
国民に
理解させておかないと私は絶対いけないと思うのは、この間の議論が
余りにも家計対比の例えばかりが多過ぎて、そのために、ようやく今回は
財政支出がされて景気刺激策されますけれども、いわゆる内需を大きくやる仕組みが後手後手に回ってきてしまうことになったんではないかと私は思っているわけなんです。
ですから、まずそこを私は説明を、もう少し上手な説明がないものかと思うんですが、是非そこをお
考えいただきたいなと思うのと、それで、じゃ内需をどうやって拡大していくのかといいますと、やっぱりまずは公的セクターが公共事業
投資も含めてやっていかなきゃならないと思うんですが、しかし、いずれにいたしましても、私は
日本国内でそれだけ、今までのように何%も成長するような産業が果たしてあるかというと、なかなかこれ難しいと思うんですよ。もっと言えば、
世界中であるのかというと、それも難しいと思うんです。といいますのは、要するにこれから
世界が抱えている問題といいますのは、今は取りあえずこの需給ギャップを調整するために公的資金をどんどん導入してとにかく需要をつくっていこうということは必要だと思います。これは大いに必要だと思うんですが、これから先の
世界といいますのは、要するにそういう形でどんどん不況のたびに
お金を出していった、そして成長を促してきたと。今までは技術革新があったり
世界で人口増をしますし、そこが様々な消費をしてくれる、そういうことで成長が担保できた。それが行き渡ったら、次は新しい技術革新だということでいけたということの繰り返しだったと思うんですが、一番大きな問題として、
世界の人口が一体どうなってくるのかと。
今、
日本の人口が一億二千万か三千万弱で、これが人口下がってくるというのを、
少子化で人口減で困るということをおっしゃる方もおられるんですけれども、確かに表面上はそういうところあると思うんですよ、いっときは。ところが、逆に言えば、
世界中がどんどん人口が大きくなって、隣の中国なんかは十三億か十六億か知りませんが、これが二十億、三十億となってくる、インドもそうだと、
世界全体で百を超えちゃうということになっちゃうと、確かに成長の余力はその後進国にあるように見えるけれども、一体そのときに中国の人民十三億が
日本と同じような生活をするときのエネルギーと
資源、食料はどこから調達するのか、インドはどうなるのか、またアフリカはどうなるのかと。これは
考えればもう一目瞭然でありますけれども、やはりそのための食料も
資源もエネルギーもないんじゃないのか、このまま成長路線の
経済政策というのは、結局は破綻をもたらしてしまうと。
ですから、今
日本が本当にしなけりゃならないのは、目先の問題としましては当然この景気回復のために
財政支出をやっていくということも大事なんですけれども、もっと、要するに外需に頼らなくて、国内で
お金をどうやって運用してこの
経済を守っていくかと。低成長というか、もう本当に低い成長であるけれども、民間では
仕事少ないかもしれないけれども、公的部門ならできる
部分があるんじゃないかということも含めた大きな、低成長
時代というよりも、もう少し均衡政策ですよね、成長政策ではなくて均衡政策を前提とした政策も
考えておかなければならないと思うんですが、
大臣のお
考えをお聞きしたいと思います。