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国務大臣(二階
俊博君) ただいま
北川先生がおっしゃったとおりであります。しかし、
アメリカに端を発したこういう
世界経済の危機的な
状況、それが
しわ寄せが力の弱い
中小企業に押し寄せてくるということを察知した場合には、これは洪水と同じでございますから、まずは土のうを積んででも畳を積んででもこの濁流をいっとき阻止して、後に
反転攻勢を考えていかなくてはならないと、こう判断したからまずは
融資ということに懸命の
努力をしたわけでありますが、私は今、
北川議員がおっしゃったとおりであります。
融資はどこまでも
融資でありまして、やがてこれはまた返済していただかなきゃいけないものでもあります。利息も付いているわけであります。そういうことを考えますと、今おっしゃったように、次なることは何かということ、これに取り組んでいかなくてはなりません。今、しかし、
関係者の
皆さんも相当
現下の
状況を御理解いただき、前にも申し上げましたが、
日本の
中小企業も奮起をしていただければ、一人でも二人でも人を雇用していただくことができるんではないかということで、
お願いを申し上げるその目標を一千社と置いて、全国の
経済産業局を総動員して、文書を配るんではなくて、
局長自らが訪問して
お願いをして歩きました。そうしたところ、御
案内のとおり
日本の各社から、一千社の
皆さんに
協力を
要請しましたところ、それを軽々突破して千四百社の
皆さんから、私のところは
不況になっても首を切らない、
不況のときこそいい人材を求められるんだからこういうときに採用するんだと立派な哲学をおっしゃって、採用に
協力いただいた
方々が一千四百社。
そのことを私
たちは各県に流しました。
経済産業省が手の届きかねるようなところまでも今一生懸命やっているわけですから、県はもっと身近にそれぞれ
発展している
企業、お付き合いのある
企業があるわけですから、
要請していただきたいということを申し上げましたら、二十一の県で五千八百社の
皆さんから
協力の
要請がありました。昨日、三人の知事がお見えになりましたのでこのことを
お話ししましたら、うちも二十五人か三十社、三十人ぐらいこの
要請にこたえたということを言っているが、もっとやらしていただきたい、私も陣頭に立ってこのことを
協力を呼びかけたいということをおっしゃっておりましたが、まず、今度はそこから先何をするかということですね。
私も幾つかの
企業を訪問してみましたが、みんなおっしゃるんです。オートメーションで
会社も人がほとんどいなくても回るようになっているんだけど、幾ら作っても
製品が売れないんですから、これ以上作ったら今度
自分のところが
製品の山になってしまってどうにもならない。仕方がないから
ロボットにも人間と同じように休みを与えております。土曜、日曜は止めておるんです。夜も止めております。こんなことではしようがないんです。私は今このときに買い増しをしてここへ
工場を建てようと思っておったところが、そういう思惑どおりいかないものですから、これを畑に変えて、
ロボットを活用して
農業をどうすればいいかということを今研究しております。人は整理をするということは私の性に合わないからしない。その間、
農業をみんなやってもらっております。その
農業を、ただ
農業をやるということだけではなくて、本当に
農業ということを
機械化していくためにはどうすればいいかという、この
チャンスに考える。そして、農産物ができ上がるわけでありますが、それは、市場へ持っていったんでは
農業に迷惑を掛けてはいけないから、社員でみんな分けて家へ持って帰るようにして今
農業をやってもらっておりますと。
私は、そういう
経営者はやがて新たなものを開発研究してこられるということを
期待をしておるわけでありますが、どうぞ、今、
北川先生の御主張のようなことをもっと幅広くやっていきたいと。農商工連携もその一つでございます。少しずつ
成果を上げていく。
そして、対外的なこともやっていきたいと思っております。中国との間でも、農産物オリンピックということをやってみまして、成功を収めました。カナダ及び
アメリカの閣僚
たちもそのことを聞いて、うちとの間もやりたい、
日本とオリンピックがやりたいと、こういうことでございますから、一緒にそういうことに対しても
努力をしてまいりたいと思っております。