○
井澤分科員 自由民主党の
井澤京子でございます。
きょうは、
予算委員会の
分科会で
質問の
機会を与えていただきまして、ありがとうございます。限られた時間でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
私の選挙区は、京都六区という、京都・宇治から以南の十二市町村から成ります。京都府下二十六市町村ある中の半分が私の選挙区ということで、大変大きな選挙区を日々駆け回っているところですが、十二市町村、京都府下唯一の村、南山城村までありまして、それぞれ
地域が
歴史と
文化と自然にあふれて大変いい町並みを持っております。
きょうは、私が事務所を持ち、そして住んでおります宇治市の
歴史、
文化、伝統についてお
伺いしたいと思っております。
実は、昨年、ちょうど一年前の
予算委員会の
分科会におきましても、源氏物語の千年紀にちなんで地方自治法施行六十周年関連
施策の記念硬貨や記念切手の発行について、あるいは四百年前の太閤堤の史跡指定に向けた取り組みなどについてもお
伺いをさせていただきました。その後、昨年の十一月には、
文化審議会において、宇治市が
文化的景観として重要
文化的景観に選んでいただくなど、昨年は、宇治市やその周辺
地域にとっては、まさに分岐点とも言えるような大きな節目を迎えた年でありました。
私も、ふだんは文部科学委員としていろいろと活動させていただいておりますけれども、きょうは、
地元の
歴史、
文化、伝統ということに絞り、御
質問をさせていただきたいと思っております。
まず最初に、太閤堤についてです。
太閤堤は、私から改めて申し上げるまでもありませんが、簡単に御
説明をいたしますと、京阪宇治駅という駅がございまして、その西側一帯に計画された土地区画整理事業という事業が宇治市を
中心に進められておりまして、その発掘調査が一昨年の六月から開始され、その調査の中で、宇治川旧護岸遺跡太閤堤が発見されました。太閤堤とは、四百年前、豊臣秀吉が、伏見城築城に伴い、宇治川の川筋のつけかえに
関係して築いた堤防のことです。何せ四百年以上前の一五九四年と推測される遺跡になります。
私も、発見当時、現地を視察しましたが、その余りのスケールの大きさや迫力に圧倒されまして、これが四百年以上前につくられたそのものなのかと。当時はどういう形でその護岸をつくったのか、道路網ももちろんありませんし、人がどういう形でその重い石を運び、河川の土木、河川工学、そういう
時代は、ないわけですから、どのような形でそこが築かれたのかというのはかなり工学的にも注目をされていると、昨年の答弁でも
文化庁の方がおっしゃられておりました。
その後、宇治市では、太閤堤の国の史跡指定を目指してこの
場所を、世界遺産が宇治にはありまして、平等院の鳳凰堂、宇治上神社、また、昨年指定されましたこの太閤堤の真横には、奈良
時代から残るウジノワキイラツコの墓というのがあります。そして、宇治茶はもう御存じでいらっしゃるかと
思いますが、宇治茶とも連携連動させて、宇治茶と
歴史・
文化の香るまちづくり構想というのが宇治市からも発表され、周辺
地域を新たな観光集積地の目玉として、
歴史まちづくり法なども活用しながら、今後一体的な区画整理事業に向けた計画を策定中と聞いております。また、昨年三月には宇治茶手もみ製茶技術が京都府の指定無形民俗
文化財にも指定されるなど、宇治とお茶というものはもう密接に関連して、
歴史的にもずっと受け継がれているところでございます。
先日、二月の十六日に宇治市が発表した
平成二十一年度の
一般会計の当初
予算案では、宇治川太閤堤跡保存活用計画策定として四百万円を
予算計上し、この六月には宇治市のまちづくり構想を発表すべく、現在、計画策定中と伺っております。
このように、太閤堤の史跡指定に向けた取り組みが具体的にされる中で、現在は、この一月に宇治市の
教育委員会から意見具申書が
文部科学大臣に提出され、国ではその中身について精査中でいらっしゃると伺っております。
そこで、まず
文化庁にお
伺いいたします。
今後、この史跡指定に向けた検討の中で、順調に進んだ場合の今後のスケジュール、また史跡に指定されますと、民間の土地区画整理事業が中止される可能性があります。宇治市がその土地を公有化するに当たり買い取ることになるわけですけれども、それに対して、国がどのような補助、
支援をしていただけるのか、お
伺いしたいと
思います。