○三
ッ林委員 NICUの施設また設備がつくられても、その中で働くスタッフというのがやはりしっかりと
確保できなければ絵にかいたもちになってしまうわけでありますので、そこのところを十分注意して進めていただければと思います。
そして、今話題になっております新臨床研修医
制度についてお聞きいたします。
私のころは、卒業後すぐにどこかの医局に入局するというふうなことだったので、過酷な現実を知る前に入局先をもう決めてしまいますので、そのような中で、人手が余りないながらも、どうにか
地域の
病院などへ
医師を送るということもできておりました。
ところが、新臨床研修医
制度、これによりまして、指導する
医師が必要となり、派遣先からの
医師の撤収につながったり、また私は、基本的には、今でも医学生時代には
産科や
小児科を希望している学生は多いというふうには思っておりますが、そのような学生も、研修医となって、研修医期間中にそれぞれの科を回ってそこの過酷な
勤務状況等の現実を見てしまいますと、
勤務がきついことにより忌避されてしまうというふうなことが、また現在の
産科、
小児科医不足の
原因の一つにもなっているというふうに感じております。
また、標準的なカリキュラムによりますと、二年目に
小児科や産婦人科を研修することになっておりますが、期間がそれぞれ大体一カ月ずつということで、これでは短過ぎてなかなか十分な経験を積むというふうなことにはならないと思っております。
小児科になりますと、赤ちゃんから大きな子までの採血でありますとか、点滴でありますとか検査というのをまず最初にやらされるんですが、泣き叫ぶ
子供を数人で押さえながらもそのような処置をするというふうなことをやっていくうちにうまくなっていくんですが、そこがうまくなる前に一カ月が過ぎてしまえば余りいい印象を持たずに、また、中には、当直等につき合えば、その
勤務の厳しさみたいなものを目の
当たりにするわけでありますから、なかなか後で、
小児科をもう一度やろうというふうに思ってもらえないという点もあるのではないかと思っております。
それに、もう既にある程度自分の専門を
考えている研修医の人によりますと、もう今さらほかの自分の専門と全然
関係ないところに回ったところで、余りそこを一生懸命勉強しようという気も起きないというふうな人もいますし、自分のところに研修に来たい人を教える方としても、ここで一生懸命教えても後でうちには全然来ないんだなというのがあると、忙しい
診療をしている中で指導をしながらも、なかなか疲れが大きいということで、双方にとって余り歓迎すべき状態ではないのではないかというふうに思っております。
小児科でしたらば、二年目には
関係する皮膚科でありますとか耳鼻科なんかを回るということになれば、やはり直接自分の専門に
関係することですから、じっくりもしくは十分に研修しようというふうな意欲のもとで研修
制度ができるのではないかと思いますので、より有効な研修
制度に変えていくということは必要だと思っております。
そして、現在、新臨床研修医
制度の改正について検討しているところだと聞いておりますが、ぜひとも、現場の声をよく聞いていただくとともに、新臨床研修医
制度を
考える会が先週
大臣に提言した内容もよく検討していただくことをお願いいたします。また、これに対しての
大臣のお
考えをお聞かせください。