○
政府参考人(齋木
昭隆君) 外交日程でちょっと遅れて参りまして申し訳ございません。ただいまの御質問についてお答え申し上げます。
先週の火曜日でございますけれども、火曜日、水曜日、ワシントンに出張いたしまして、主として六か国協議の現状と今後の見通しを含めて、アメリカの国務省のヒル次官補、それから先ほどおっしゃいましたようにホワイトハウス、国家安全保障会議の
関係者、それから副大統領府、議会の補佐官たちと意見交換してまいりました。
まずは、今一番問題になっておりますのは、北朝鮮から提出された核計画、
活動についての申告、これを基にした六か国としての検証をどういう形でやっていくのかというその検証の枠組みを早くつくること、これが六か国協議の中で最も今急いでやらなきゃいけない話なんでございますけれども、これにつきましては、早くそういうしっかりとした
内容の検証の枠組みを六か国としてつくっていく、しかも、
文書を作って
文書でもって六者としての合意をつくるということが大事であるということについて、改めてアメリカ側の
関係者と意見が一致して
確認してまいったわけでございます。
また、先ほど白先生からおっしゃいましたように、エネルギー支援の絡みにつきましても意見交換いたしまして、これは御案内のように、いわゆる第二段階と言われている六か国協議の交渉のプロセスの中で、これが終わるまでの間に北朝鮮側が
自分たちの保有している核の施設の無能力化と言われている
措置を進めている。それを進めていくそのタイミングと並行する形で他の国々が重油百万トンに相当する経済・エネルギー支援を行うという、そういう一応合意が六か国内であるわけでございますけれども、その際、どの国がどれだけの分量を北朝鮮側に対して行うかということも含めていろいろな議論というものをこれまで六か国の中で行ってきたわけでございます。
御案内のように、
日本はこのエネルギー支援の話を昨年いたしまして、六か国で一定の了解に達しましたときからずっと主張しておることでございますけれども、日朝
関係について、そのようなエネルギー支援を行うに際しては
日本がエネルギー支援を行えるような環境が整うことがまず大事であると。換言すれば、拉致問題を含めてそういった環境がまだないんだということを理由として
日本は参加しませんということを主張してきたわけでございます。
ヒル次官補からは、アメリカとしてこの無能力化のプロセスを前に進めていくためには重油の供給も含めたエネルギー支援をやっていくということが大事であるということを言ってきたわけでございますので、アメリカなりにいろいろな国々に対して働きかけを行ってきているという、その働きかけの
状況についていろいろと
説明を受けたわけでございます。
我々としては、アメリカがそのような
努力を払っているということにつきまして、
日本からほかの国に対して働きかけをする立場にはございませんから、アメリカがエネルギー支援を行うに当たって協力することを期待している国々との
関係で行っている
努力については、これは我々としては異を唱える立場にはないということは私の方から伝えたわけでございます。
当然のことながら、拉致問題を含めて日朝
関係が早く前進するように、我々としてはアメリカも含めて六か国協議の中でも改めて、これまでもそうでございますけれども、
各国からも北朝鮮に対して強い働きかけを行うべきであると、このことはヒル次官補との間でも日米間でしっかりと
確認をしたところでございます。