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2007-10-23 第168回国会 参議院 法務委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十九年十月二十三日(火曜日) 午前十時
開会
─────────────
委員氏名
委員長
山下
栄一
君 理 事
千葉
景子
君 理 事
前川
清成
君 理 事
岡田
広君
加賀谷
健君
風間
直樹
君
金子
恵美
君
松岡
徹君
簗瀬
進君
青木
幹雄
君
石井
準一
君
谷川
秀善
君
松村
龍二
君
若林
正俊
君
遠山
清彦
君
仁比
聡平君
近藤
正道
君 江田 五月君 山東 昭子君
松浦
大悟
君 ─────────────
委員長
の
異動
九月十日
山下栄一
君
委員長辞任
につき、その補 欠として
遠山清彦
君を議院において
委員長
に選 任した。 ─────────────
委員
の
異動
九月十日
辞任
補欠選任
石井
準一
君
丸山
和也
君
岡田
広君
山内
俊夫
君
松村
龍二
君
舛添
要一
君
若林
正俊
君
山崎
正昭君 九月十一日
辞任
補欠選任
山下
栄一
君
木庭健太郎
君 九月十三日
辞任
補欠選任
加賀谷
健君
鈴木
寛君
風間
直樹
君
今野
東君
金子
恵美
君
松野
信夫
君
簗瀬
進君
小川
敏夫
君 十月四日
辞任
補欠選任
谷川
秀善
君
岡田
直樹
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
遠山
清彦
君 理 事
千葉
景子
君
松岡
徹君
山内
俊夫
君
木庭健太郎
君 委 員
小川
敏夫
君
今野
東君
鈴木
寛君
前川
清成
君
松野
信夫
君
青木
幹雄
君
岡田
直樹
君
丸山
和也
君
仁比
聡平君
近藤
正道
君
松浦
大悟
君
国務大臣
法務大臣
鳩山
邦夫
君 副
大臣
法務
副
大臣
河井
克行
君
大臣政務官
法務大臣政務官
古川
禎久
君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 英明君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
理事辞任
の件 ○
理事選任
及び
補欠選任
の件 ○
国政調査
に関する件 ─────────────
遠山清彦
1
○
委員長
(
遠山清彦
君) ただいまから
法務委員会
を
開会
をいたします。 議事に先立ちまして、一言ご
あいさつ
を申し上げます。 去る九月十日の本
会議
におきまして
法務委員長
に
選任
をされました
遠山清彦
でございます。 本
委員会
の公正かつ円満な
運営
に努め、その
重責
を果たしてまいりたいと存じます。
皆様方
の御
指導
と御
協力
を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。(拍手) ─────────────
遠山清彦
2
○
委員長
(
遠山清彦
君)
委員
の
異動
について御報告いたします。 昨日までに、
岡田広
君、
松村龍二
君、
若林正俊
君、
石井準一
君、
山下栄一
君、
簗瀬進
君、
加賀谷健
君、
風間直樹
君、
金子恵美
君及び
谷川秀善
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
山内俊夫
君、
舛添要一
君、
山崎正昭
君、
丸山和也
君、
小川敏夫
君、
鈴木寛
君、
今野東
君、
松野信夫
君、
岡田直樹
君及び私、
遠山清彦
が
選任
をされました。 ─────────────
遠山清彦
3
○
委員長
(
遠山清彦
君)
理事
の
辞任
についてお諮りいたします。
前川清成
君から、文書をもって、都合により
理事
を
辞任
したい旨の申出がございました。これを許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
遠山清彦
4
○
委員長
(
遠山清彦
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
遠山清彦
5
○
委員長
(
遠山清彦
君)
理事
の
選任
及び
補欠選任
を行います。 去る八月十日の本
委員会
におきまして、一名の
理事
につきましては、後日、
委員長
が指名することになっておりました。 また、
理事
の
辞任
及び
委員
の
異動
に伴い現在
理事
が二名欠員となっておりますので、その
補欠選任
につきましては、先例により、
委員長
の指名に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
遠山清彦
6
○
委員長
(
遠山清彦
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、
理事
に
松岡徹
君、
山内俊夫
君及び
木庭健太郎
君を指名いたします。 ─────────────
遠山清彦
7
○
委員長
(
遠山清彦
君)
国政調査
に関する件についてお諮りいたします。 本
委員会
は、
今期国会
におきましても、
法務
及び
司法行政等
に関する
調査
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
遠山清彦
8
○
委員長
(
遠山清彦
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
遠山清彦
9
○
委員長
(
遠山清彦
君) この際、
鳩山法務大臣
、
河井法務
副
大臣
及び
古川法務大臣政務官
から発言を求められておりますので、順次これを許します。
鳩山法務大臣
。
鳩山邦夫
10
○
国務大臣
(
鳩山邦夫
君) このたび
法務大臣
に就任いたしました
鳩山邦夫
でございます。
委員長
を始め
委員
の
皆様方
には、平素から
法務行政
の
運営
につき格別の御尽力を賜り、心から御礼申し上げます。今後とも、なお一層の御
指導
、御
協力
をいただきますよう、何とぞよろしくお願いいたします。
法務省
は、民事、
刑事
の
基本法
と呼ばれる
法律
を所管し、これらは言わば国の骨組みであるとともに、
法務行政
の
遂行
は国の
根幹土台
にかかわるものばかりでございます。そして、
法務行政
における諸
課題
は、いずれも
国民
の
皆様
にとって基本的で大切なものばかりであると承知しております。 それゆえ、
法務大臣
の
責任
には誠に重大なものがあり、私は、
法務大臣
として、
法務行政
の
遂行
に当たって強い
指導力
を発揮して、その諸
課題
に取り組み、
重責
にこたえる決意です。 そこで、
臨時国会
における本
委員会開会
の冒頭に当たりまして、
法務行政
に対する
思い
の
一端
を申し述べさせていただきます。 昨今、
我が国
において、利潤や
効率性
が過度に優先される
余り
、情緒豊かで優しさにあふれ、和を尊ぶ
我が国
本来の美しい
文明
の姿が忘れられていないかと危惧しています。残虐で忌まわしい
事件
、親殺し、
子殺し
など悲惨な
事件
の続発と殺伐な世相は、和の
文明
、美と慈悲の
文明
と呼ばれる縄文以来の
我が国
の固有の伝統が危機に瀕している
状況
を表しています。 世の中に不易と流行があるとすれば、和を大切にする
日本
の心は不易であり、決して失ってはならないと
思い
ます。
法務大臣
に与えられた重大な責務の一つに、世界一安全な
国日本
の復活がありますが、このような
日本
の和の心をはぐくむ視点を忘れることなく、
治安関係部門一丸
となって
治安
の
回復
に全力を挙げてまいります。
大臣就任
後、幾つかの
矯正
及び
保護
の
施設等
を視察して、職員や
保護司
の
方々
と実際にお会いし、話をする機会を得ました。そこで、日々、
施設内処遇
や
保護観察
を通じて、
犯罪
を犯した者に自らの罪を自覚させるなどして、その
改善更生
を図り、
再犯
を
防止
するという
取組
の
一端
に直接触れました。
治安
の
回復
には、このような一連の基本的な
取組
が大切であることに改めて
思い
を致した次第です。 そして、実際に目の当たりにした
刑事施設
の
過剰収容
については、その緩和を図るため、
施設
の拡充と要員の
確保等
に努めてまいります。また、
受刑者
の
改善更生
及び円滑な
社会復帰
に資するため、
改善指導等
の効果的な実施に努めるなど、
矯正処遇
の
充実強化
を図ってまいります。 また、
更生保護
につきましては、
さき
の
通常国会
において成立いたしました
更生保護法
を円滑適正に施行してまいります。これに伴い、
保護観察所
において、
処遇
に特段の配慮を要する者を
中心
に
保護観察官
の直接
処遇
による
指導
をより積極的に行うほか、
保護観察対象者
の有する
問題性
に焦点を当てた
各種処遇プログラム
を開発、実施するなどして、
保護観察
の
充実強化
を図ります。また、
保護司
に対する
保護観察官
の
相談支援体制
を充実させて相互の
協働態勢
をより強固なものとし、
保護観察
の
実効性
を高めてまいります。
刑務所出所
後の
無職者
の
再犯率
が高いことから、これまで、
矯正施設
及び
更生保護官署
では、
公共職業安定所
と
連携
し
出所者
に対する
就労支援
を実施しておりますが、
再犯
を
防止
する上で
就労
の
確保
が極めて重要であるという
観点
から、今後とも引き続き
厚生労働省等
と
連携
して
就労支援
を
推進
してまいります。 また、少年院仮
退院者等
に対しては、
保護観察官
による強化された直接
処遇
と充実した
就労支援
を行い、その
改善更生
及び
再犯防止
を促進するため、
自立更生促進センター構想
を
推進
してまいります。 このように、
再犯
の
防止
は
我が国
の
治安
の
回復
を図る上で極めて重要な
課題
であることから、
法務省
全体で取り組むとともに、
関係省庁
の
協力
を得て、その効果的な
防止
に努めてまいる
所存
です。 他方、
治安
の
回復
を図り、真に安全で安心な
社会
を
実現
するには、
犯罪
の
被害
に遭われた
方々
の苦しみや悲しみに
思い
を致すことが必要であると考えます。そこで、
さき
の
通常国会
において成立いたしました
犯罪被害者等
の
権利利益
の
保護
を図るための
刑事訴訟法等
の一部を改正する
法律
の円滑かつ適正な施行に向けて
努力
するほか、
犯罪被害者等基本法
及び
犯罪被害者等基本計画
に基づくその他の
取組
についても、引き続き着実に進めてまいります。
死刑制度
は、
我が国
の
刑事司法制度
の
根幹
にかかわる問題です。
国民世論
の多数が、極めて悪質、重大な
犯罪
については
死刑
もやむを得ないと考えており、凶悪重大な
犯罪
がいまだ後を絶たない
状況等
を踏まえて考えていくべきです。そして、
死刑
の
執行
については、
司法
の判断を尊重しつつ、それが不可逆的な刑罰であることを踏まえ、再審や恩赦の
可能性等
、法の定めるあらゆる
観点
から慎重を期して検討した上で厳正に行うべきものと考えています。その
執行
の
在り方
については、
刑事訴訟法
の規定の
趣旨
を踏まえつつ、その現状の
問題点
を強く意識して勉強してまいりたいと考えています。
国際社会
と協調しつつ、麻薬、
テロ
などの
組織犯罪
や
サイバー犯罪
を
防止
し、処罰することは重要な
課題
であり、これに積極的に取り組むことは、世界の
主要国
として
我が国
が果たすべき
責任
でもあります。現在、
継続審議
となっている
犯罪
の
国際化
及び
組織化
並びに情報処理の
高度化
に対処するための
刑法等
の一部を改正する
法律案
は、既に
国会
で御承認をいただいている
国際組織犯罪防止条約
及び
サイバー犯罪条約
を締結し、
国際社会
と協調してこれらの
犯罪
に対処するために必要なものであり、
委員
の
皆様
及び
国民
の
皆様
に御
理解
をいただき、できる限り速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。
入国管理行政
につきましては、現在、
我が国
では、二〇一〇年までに
来日外国人
の一千万人突破を
目標
とした
観光立国実現
のための
各種施策
を講じているところであります。昨年、
我が国
への
外国人入国者
は初めて八百万人を超え、今年もその数は
増加傾向
にあります。そこで、引き続き
空海港
における
審査
の
効率化
、
迅速化
に努めてまいります。 一方、
平成
十六年に
開始
した
不法滞在者半減計画
については、
施策開始時点
では約二十五万人であった
不法滞在者
が本年初めには約二十万人まで減少しており、
目標
の
実現
に向けた道半ばです。その
達成期限
は
残り
一年
余り
と迫っていることから、今後とも
警察等関係機関
との
連携
を一層強化するなどして、
計画実現
への歩みを加速してまいりたいと考えております。
テロ
リスト、
犯罪者
、
不法滞在
をもくろむ者の
入国
を
未然
に
防止
することは、
我が国
の
治安対策
上非常に重要であり、本年十一月二十日に
開始
する
個人識別情報
を活用した
上陸審査
は、その
目的達成
のために大きな効果を発揮するものと考えております。そこで、新たな
上陸審査
を適正かつ円滑に実施できるよう、万全を期してまいります。 来年、
北海道洞爺湖サミット
の開催を控える
我が国
については、
テロ
の脅威も否定できません。
国際テロ調査
の
充実強化
をより一層図るとともに、内外の
関係機関
との
連携
を強化し、引き続き
テロ
の
未然防止
に努めます。
司法制度改革
につきましては、その成果が
国民
にしっかりと伝わるよう、更に
努力
を積み重ねます。
日本司法支援センター
は、昨年十月から
全国
で業務を
開始
しておりますが、真に
国民
に愛され、頼りにされる
センター
とすべく、引き続きその
体制
の
整備
に万全を期する
所存
です。 また、本年四月から
開始
いたしました
裁判外紛争解決手続
の
認証制度
については、認証した
紛争解決手続
を
国民
の
皆様
に身近なものとして利用していただけるよう、適正に実施
運営
してまいります。
開始
まで
残り
約一年半となりました
裁判員制度
につきましては、
国民
の
皆様
に参加への不安を払拭していただけるよう、
広報啓発
を更に進めてまいります。
司法試験
の合格者数については、既に閣議決定されているとおり、
平成
二十二年ころに、新たな
法曹養成制度
の
整備
の
状況等
を見定めながら、三千人程度とすることを目指してまいります。 なお、その後の将来的な
法曹人口
の
在り方
については、
我が国
の
経済社会
の
法曹
に対するニーズの
観点
、
法曹
の質の
確保
の
観点
、三千人では多過ぎるのではないかという
観点
から検討すべき問題であると考えております。 そして、新たな時代の担い手となる
子供たち
への
法教育
を
推進
し、
裁判
を
国民
の
皆様
により身近なものとし、
司法
に対する
理解
と
信頼
を深めていく
所存
です。 人一人一人が尊ばれる豊かな
社会
を
実現
するには、
人権擁護行政
の
充実強化
が不可欠であります。
人権啓発
に関する
施策
の
推進
に引き続き努めるとともに、現実に日々発生する
人権侵害
に対しては、
人権侵犯事件
の
調査
・
救済活動
をより一層強化し、適正かつ迅速に対処してまいります。 また、
人権侵害
による
被害者
の実効的な
救済
を図ることなどを
目的
とする
人権擁護法案
については、
人権擁護推進審議会
の
答申
を踏まえたものであり、同
答申
を最大限に尊重すべきとした
人権擁護施策推進法
の
附帯決議
の
趣旨
に照らし、
国会
への再提出を目指すべきものと考えておりますが、
与党
内においても様々な御議論があることから、
与党
を始めとする各般の御意見を承りながら、引き続き真摯に検討を進めてまいります。 その他、
国民
の
皆様
の利便を高めるべく
全国
の
都市部
における登記所備付け地図の
整備事業
を進めてまいるとともに、
我が国
に対する
国際的信頼
を高めるべく、アジアを
中心
に、
刑事司法
の
分野
に関する
国際連合等
への
協力
及び
民商事法
の
分野
を主とする
法整備支援
を
推進
してまいります。
委員長
を始め
委員
の
皆様
の御
理解
と御
指導
の下、
法務大臣
として、
河井
副
大臣
及び
古川大臣政務官
とともに、このような諸
課題
に対して誠心誠意取り組んでまいる
所存
です。 どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
遠山清彦
11
○
委員長
(
遠山清彦
君) 続きまして、
河井法務
副
大臣
。
河井克行
12
○副
大臣
(
河井克行
君)
皆様
おはようございます。
法務
副
大臣
の
河井克行
です。
鳩山邦夫法務大臣
のご
あいさつ
にありましたとおり、
国民
の
皆様
にとって基本的で大切な
法務行政
の諸
課題
に対して、
古川法務大臣政務官
とともに、
大臣
を誠心誠意支え、精力的に一生懸命取り組んでまいります。
遠山委員長
様を始め、
理事
の
皆様
、
委員
の
皆様方
から御
指導
、御
支援
を賜りながら、
法務
副
大臣
としての職責を果たしていく
所存
です。何とぞよろしくお願い申し上げます。
遠山清彦
13
○
委員長
(
遠山清彦
君)
古川法務大臣政務官
。
古川禎久
14
○
大臣政務官
(
古川禎久
君) おはようございます。
法務大臣政務官
の
古川禎久
でございます。
鳩山法務大臣
、
河井法務
副
大臣
の下、良き
補佐役
として、
法務行政
の
推進
のために
努力
をしてまいる
所存
でございます。
委員長
を始め
委員
の
先生方
の御
指導
、よろしくお願い申し上げます。
遠山清彦
15
○
委員長
(
遠山清彦
君) 本日はこれにて散会いたします。 午前十時十五分散会