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平野達男君 今のような議論を私は松岡
大臣と何回もやりました。だから、だからこそ
担い手の、要するに四ヘクタール、二十ヘクタールは間違っていると言ったんです。何が間違っているか。繰り返しになりますけれ
ども、
経営体というものに注目して、この
経営体をつくると言ったことが間違いだと言っているんです。私の今の現状の
認識は市川
委員と全く同じです。基幹的
農業従事者の六割は六十五歳以上、岩手県ではもっと
高齢化が進んでいます。
これは先般の
委員会のところでも例としてたしか
お話をさせていただいたと思いますけれ
ども、あるところでちょっと座談会をやって集まっていただいたら平均年齢は六十八歳を超えていました。米作りを
中心でやっています。そして、米作り、その中で出てきたのは、おら、要するに年金出して米作っていると言うわけですよ。それは、よく聞いてみますと、苗代、肥料代、それから機械での油代、それから、作業委託に出してもそれ一定の経費が取られる、だから手元に残った
お金で足りねえというわけですよ。じゃ、何で米作るんですか。答えはこうでした。おれやめたら、これ、田んぼ耕す人いないんだと。そうしたら、もうだれもいないから、だからやらなくちゃならないんだと、こういう
状況ですよ。それが先ほど言われた、多分、市川
委員の言われた主業
農家というか、そういう要するに
受け手がいないという
状況だと思うんです。
そして、今ここでこのまま何もしない
状況をやったら、いずれ、そうやって
赤字覚悟で今
農地を守っている人がどっかでやめるかもしれない。やめたら
受け手がいなくなりますよ。そして、だから、そういう中で、その
地域の中で、やめた人の
農地をどうするか、
地域で
考えていくことが大事です。
集落営農もいいんです。しかし、私は、
集落営農の現場感覚でいくと、
集落営農がうまくいっているところは時間が掛かります。圃場
整備やりながらここの将来の
農業をどうしようかとか、参加者がいろいろ話をして
集落営農をつくっていくと。それで成功しているところもあります。しかし、
集落営農をやろうと思って
失敗したところはどうなるか、感情問題になるんですよ。だから、これは絶対焦っちゃ駄目です。ましてや、今回みたいに経理の一元化をしろとか
生産法人の計画を作れとか、こんなこといきなり言ったって分からないですよ。だから、
経営体育成やって、そこだけに注目して、この入口の中でこれをつくったら
支援をしますよというのは間違いだというのはそういうことなんです。
そういうことじゃなくて、まずは、今そうやって守っている
農地の
農家の意欲の人を大事にしましょうと、そのためにせめて、繰り返しになりますけれ
ども、
赤字を出さないような
所得補償をしようじゃないかと。その上で、市川
委員も言われたように、五年後、十年後、この
後継者この
地域いませんね、どうしましょうかということを農協さんも自治体も
地域の人も入ってやっぱり
考えてもらうんです。
考えてもらって、ひょっとしたら、言い方悪いですけれ
ども、何もできないところがあるかもしれません。何もできないところは残念ながら
人口減少社会ですから荒れていくかもしれない。だけど、その中でもやっぱりおらほのところはおらほのところで守るんだという意識があってきちっとした計画を作っているところはやりますよ。ところが、繰り返しになりますけれ
ども、そういうタイミング、時期、その場さえ今、今回の
政府は与えてないじゃないかということが私
たちの明確な問題意識なんです。
そして、繰り返しますけれ
ども、そういった
方々は、四ヘクタールだ、十ヘクタールだ、二十ヘクタールだ、何でもいいですよ、そんなもの今いきなり言われたって分かんねって言うんですよ。要綱を今日持ってきませんけれ
ども、
担い手の何だかの要綱なんてこんな厚いんですよ。私読んだって分かんないですよ。そして、ましてやリーフレット、雪だるまとか何か知らないけれ
どもいろんな小冊子作って、最後は七十ページぐらいのを作っている。あんなのだれが分かるんですか、あんなの。そんなものでやって、今、だからこういうことやって現場で混乱起きていますよ。だから、全国で
品目横断対策見直せ見直せの大合唱じゃないですか。自民党さんだってあの
品目横断対策に対しての批判というのはたくさんあるわけでしょう。
そういうことに対して、私
どもはこういう
政策で、こういうきちっとしたある程度の一定の
所得補償をすれば少なくとも今の現状打破する上での
一つの大きな方策となり得るじゃないんでしょうかということで提案をしているということであります。