○盛山
委員 おはようございます。兵庫一区の自民党盛山正仁でございます。
参議院選挙の後の初めての臨時国会
質問ということでございますので、その参議院選挙の結果その他を踏まえまして、
大臣ほか皆様にお尋ねをさせていただきたいと思います。
御案内のとおり、参議院選挙の結果といいますのは、我々与党にとりまして大変厳しいものでございました。
地方の一人区におきましては六勝二十三敗という、与党側から見ると惨敗と言っていい、
国民の皆様から大変厳しい審判を受けたわけでございます。
私がおります兵庫県は二人区でございます。あるいは、ほかの大
都市圏のあります複数人区のところにおきましては、それほど大きな
影響を受けていないかのように見えますけれ
ども、私の
地元神戸なんかで話をしておりましても、特にお年寄りの方を
中心に大変厳しい御叱責をいただくことが多かったわけでございます。
その
内容は、
地方とある程度共通しているところがあるんじゃないかと思うんですが、生活がよくなった、この国に暮らしていてよかった、ここでこういう政権与党の政策その他を支持してきてよかった、そういう実感がないじゃないか。生活感がなかなかよくなっていない、年金の問題もそうでございますし、医療その他いろいろ厳しいことが多くてなかなか生活実感としていいという感じがない、こういう大変厳しい結果だったかと思います。
やはり、我々政権与党として、そういう
国民の、有権者の皆様の厳しい御
意見を十二分に尊重してというんでしょうか、受けとめて、我々の政策を
見直していかないといけないんじゃないか、こう思う次第でございます。
これまでの小泉・安倍政権の競争政策、競争原理を重視しました政策、これはこれで、郵政の改革その他、なかなかいい結果というんでしょうか、これまでできなかったことを推し進めたというところで
評価すべき点は多々あるわけでございますが、あわせまして、
国民の皆様に、ああ、ここで暮らしていてよかったな、こういうふうによくなっているなとやはり実感してもらえるような、そういうような目配り、これまで足りなかった部分を、この福田新政権においてはある程度政策の
見直しを進めていく、こういうことが必要でないかと思っているわけでございます。
例えば日本でいいますと、東京の一極集中、あるいは東京に本社を置きますような輸出関連の企業がひとり勝ちをするというんでしょうか、大きく空前の利益その他で潤っているわけでございますが、なかなか
地方においてはその経済の好況という感じが実感できない。日本は東京だけで成り立っているところではありません。やはり
地方が支えてこそ、水ですとか電気ですとか食料ですとか、いろいろなことを支えてこその日本、日本全体がよくならないといけない。
また、働き盛りの世代というんでしょうか、二十代から五十代ぐらいの人々が一生懸命、首都圏を
中心に、皆さん朝早くから夜遅くまで、また休日も、残業、休日出勤で働いておられます。しかしながら、日本というのはやはりそういう働き盛りの世代だけの社会ではありません。お子様もいらっしゃれば御高齢の方もいらっしゃるわけでございます。そういう方みんなにとってよくなっているなというふうに感じられる、そういうような社会にしていく必要があるというふうに常日ごろ感じているわけでございます。
それで、
地元の話というんでしょうか、
地元の皆さんからよく言われますことの一つに、高齢者の皆さんにとって、商店街その他へお買い物に行くのもなかなか厳しいんです、買い物に行きたいんだけれ
どもなかなか行けないのよというような話を聞くことが多いわけでございますね。
これまでも我々、ここの
国土交通委員会で、シャッター通りを何とかしようということでまちづくり三法の
見直しその他もやってきたところでございます。私の
地元神戸は政令指定
都市でございますので、
国土交通委員会で視察に行きましたような県庁所在地のところとは違ってまだまだ恵まれているところだとは思うんですが、それでもやはりシャッターのおりている商店街が多くなっております。それは、一つには、やはりお客様がなかなか、幾ら駅前の便利な商店街であってもお越しいただけない、そういうことも一つの背景にあるんではないのかなと思うわけです。
例えばの例でございますけれ
ども、
大臣の御
地元も通っておられます国道四十三号線、第二阪神国道という五十メートルの広い幹線
道路がございます。私も小学生のときに、横断歩道橋ができたというのでみんなで渡り初めをした。これで交通
事故が起こらなくなってなんて、そんな時代を思い出すわけでございます。私自身も五十代になっておりますし、私の親の世代はもう七十代、八十代になっているわけでございます。そういうような高齢者の方にとりましては、昔は横断歩道橋を元気に渡れた。しかしながら、今、少しやはり足元がおぼつかなくなってきた。歩行器や何や、あるいはつえを使って歩いておられる方もいらっしゃる。そういう方にとっては、横断歩道橋というのは大変なバリアになるわけでございます。あれを渡らないといけないかと思うと、毎日行っている買い物を二日に一回だとか減らさないといけない、そういうような悲痛な叫びも聞こえてくるわけでございます。
これまで日本は、国交省に限らないわけでございますが、戦後、追いつけ追い越せということで経済の発展を最優先にしてやってきたかと思います。例えば
道路行政についても、やはり車優先ということでやってきた。その一つのあらわれが横断歩道橋ではないかと私は思うわけでございます。
しかしながら、
行政の本当の対象というのはだれのためにあるのか。
産業の
活性化、経済の
活性化ということももちろんでございますが、それはやはり一つの手段でございまして、究極の目的は
国民のためにある。
国民の生活が安全、
安心で潤っていくものになる、それが本当の目的ではないかと思うんです。
道路行政にしても同じではないかと思うんです。これまでは、幹線
道路の
整備、そういうことを
中心に
行政を進めてこられたと思いますが、これからの
道路行政といいますのは、少子高齢化、世界で群を抜いて進んでいる状態でございます。六十五歳以上を高齢者というならば、五人に一人が四人に一人という超高齢社会を迎えるわけでございます。これまで日本の経済発展を支えてこられたお年寄り、そういう方の今後の生活を考えても、ぜひ
道路行政、人のためにということで政策転換をする。あるいは、これまでも十分お考えになって進めてこられたんだろうとは思いますが、やはり
国民重視、ヒューマンコンシャスというんでしょうか、ユーザーである人間を
中心に置いたということを一層考えていただく必要があるんじゃないかと思うんですが、
大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。