○
松村龍二君 自由民主党の
松村龍二でございます。
平成十九年度の予算の審査を行う
予算委員会にこうして同僚、上司の理解をいただきまして質問をさせていただきますこと、大変光栄に思います。
総理大臣始め皆様、よろしくお願いします。
今日ここに立ちまして、二月の初めに補正予算のやはり
予算委員会があったんですけれども、そのときはこの左側の議員席が全部空いておりまして、非常に寂しい思いをいたしました。
国会議員の
仕事というのは、やはり
憲法にありますとおり、
国会において審議を尽くすということがお
仕事かと思いますけれども、欠席戦術というのか、おられませんで、昨日も野党の御質問聞いておりますと、櫻井先生なんかは御自身でニートの方を相談をしてうまく立ち直らせたというふうな非常に傾聴に値するお話もありまして、与党の
先生方もそれぞれ地元の輿望を担って立派な見識を持っておられるわけですから、欠席戦術というようなことはされないようお願い申し上げたいと思います。
さて、この
国会は格差の声を聞かない質問はないわけでございますが、私もそのような問題について一言触れて、
総理大臣の政治に対する姿勢をお伺いいたしたいと思います。
バブルがはじけました後、
日本は本当にトンネルの中へ入ってしまって、先があるのかなと。また、中国が猛烈な勢いで追い上げてくるということで
国民が本当に意気消沈したわけですが、小泉さんは中国との競争はいいじゃないかと、それによって
日本も益するところがあるんだと、両方とも得しようじゃないかというふうな御発言もありまして、今痛みを伴う改革を通り抜けて
国民は明るい展望を持つことができると思います。また、若い方の就職についても売手市場になったというようなことも報道されるわけであります。
しかし、私の地元の問題について幾つか触れますと、やはり
公共事業が、この
平成十二、三、四年から十五兆円あった
公共事業が七兆円まで、十四兆が七兆円まで下がったということで、またその上に競争が激しくて買いたたくと。
公共事業が半減して、さらに昨日は
総理が、三・五%もまた
平成十九年度の予算で
公共事業を減らしておると、非常に緊縮の締まった予算であるというふうなお話もありましたけれども、
経済財政諮問
会議が半分まで減らすといった目標を達したにかかわらず、更にまた
公共事業に削減を掛けるということになりますと、昨日の
片山先生の御質問のように、
地方の
経済はたまったもんじゃないという面がございます。そして、その絶対的な金額が減った上に予定価格の六〇%とか五〇%というような価格で落札するというようなことが常態になっております。そうしますと、その下請、更に下請ということに、孫請ということになってきますと非常にしわ寄せがございます。
私もこの日曜日に地元の大工さんの集まりに顔を出しましたけれども、水道管を布設する
仕事をやっておるという方でしたけれども、本当に孫請の孫請ということでしわ寄せがあると、こんなお話がございました。
それから、
一つ酒屋さんの例を取り上げたいと思うんですけれども、
地方の酒屋さんというと、商店街のまあ顔役として商店街の世話役をやっていただいておるという方が多かったんですけれども、規制緩和に次ぐ規制緩和、初めは町の中に幾つの酒屋さん、あるいは人口割り、あるいは最後には二百メーター以内に酒屋をつくってはいかぬというような規制も取っ払われるというふうなことで規制が緩和されてきたわけです。その結果、酒屋さんも半分まで減るというような状況になっております。
これも先週地元へ帰ったときに酒屋さんにお話を聞いたところ、そのような規制緩和は差し支えないと。しかし、不当競争がその間あったんじゃないか。ビール一ケースが定価を割るような値段で量販店で売っている。これは、一括仕入れるお店ではリベートのビールが付いてきまして、そのリベートのビールでもうけているんでというようなお話でございまして、本当は公正取引
委員会が不当廉売を取り締まらないといかぬのにそれが行われていなかった。そういう中で規制緩和が進んできたというふうな
指摘もございます。
それから、保育士の問題なんですが、非常に私の県は特殊出生率が
日本でただ
一つ昨年伸びたんですね。それで、非常に保育が充実しているという印象を受けます。しかしその保育も、延長保育とか夜間保育とか休日保育とか、
国民の
要求するものを政府がどんどん推し進めてきたわけで、その限りにおいて裨益する方も多かったと思いますけれども、一面、保育士、保育所に負担が掛かっておるといった
実態もございます。
ある正月のときに、保育士の女性の方三人、私のところに見えまして、今保育所は、現場は大変なんですよと。非常に労働が過重で、保育士になり手がないんだというような
指摘もございまして、一面、すばらしい改革の中にそういう影があるといったことも感じるわけであります。
それから、もう
一つだけ例を挙げさせていただきますけれども、看護師さんですね。
病気になったとき、病院に入ると白衣の天使と、正に天使さんというような感じでございますけれども、その看護師さんも、三十歳過ぎたベテランを雇うと給料が高くなるので、そういう方には辞めていただいて、新人を採用して安い月給で病院を切り回していこうといったことが常態化しているというような
指摘もあるわけでございます。
このようなことで、いろいろ影があると思いますけれども、
安倍総理は、非常に、美しい国
日本ということをおっしゃるだけありまして、非常に優しく
国民のためを思って政治をやっておられるなということを私、感じます。諸外国の為政者がどうか知りませんけれども、これほど
国民に優しい、一人一人の
国民の痛みを考えて対応しておられる
内閣はないんじゃないかなというふうに私、思うわけでございますが、まず、
安倍総理の政治に対する姿勢についてお伺いいたしたいと思います。