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加藤敏幸君 印刷局ね、うまくいったわけですよね。できないことじゃなかったけれども、やればできるかも分からないと。それから、先ほど同僚議員の
質問の中にもありましたけれども、やっぱり十万、二十万給料を上げることもできないわけじゃないんでしょう。問題は、そういうふうなことが果たして
法律事項、そういうふうなことの変更によってのみなし得るのか、逆に言えば、それをやったら必ずできるのかというところが実は組織運営で一番難しいことなんです。
これは、私どもは、三十何年私もやってきたんですよ、
民間企業の中にあってね。あるところは
民間企業もお
役所も変わらないんです。これは
制度がどうだこうだということで幾ら
制度をいじくり回しても、なかなかあなたが言っている岩盤というのは、ばあんとはね返してくるということはそのとおりなんです。
そのときに、どういう問題の提起、立て方、アプローチの仕方をつくっていくかというところにこの手の
仕事をするときの職人の腕の見せどころがあるわけですから。だから、そこがやっぱり
ポイントは土壌なんですよ。
法律制度に由来しない、しかし土壌と言われる、組織風土と言われる、この訳の分からない妖怪のような怪物のようなこのものをどうやって変えていくのかというのが正に
ポイントでしょう。それこそあなたが言っている岩盤なんですよ。今、あなたは岩盤を、この
法律を参議院で重要広範にもかかわらずつい最近送ってきて我々迷惑しておるんだけれども、よく考えてくださいよ。この
法律だけでぴしっといくということじゃなくて、あなたの
説明を聞くほど、やっぱり岩盤を何とかせないかぬということなら、この方法論はやっぱりいろいろありますねと。
だから、後で我が郷土のヒーローである塩崎長官にも意識
改革ということで私はお尋ねをしたいということで
質問を構成をしてきているということですから、別に私はけちを付けるとかそういうことではなくて、本当にこのことを
議論するならば、問題の大きさとともに、その方法論をやっぱり相当巧妙に丁寧にしっかりやっていかなきゃいけないんですよと、多分同感されると
思いますけれども、ということでお伺いをしたわけです。
さて、三つ目に、じゃ、官民交流のお話も出ました。官民交流も、あれは
役所の体質を変える、風穴を空けたいということで始めたことなんですからね、あれは。そこで、官民交流だとかいろんなことを言われますけれども、じゃ、お
役所の
仕事というのは、
業務構成あるいは職務構成と言われていますジョブストラクチャー、これは一体どうなっているんですか。
日本とアメリカの企業で一番違うのは、職務についての記述書が
日本の場合はほとんどないんです。会社の規則で
総務課長は何とか何とか、
総務についてその他全般を扱う、会計は経理と原価計算と何とかをやるという、職制表によって記述されている
説明書きのようなものなんです。その次のレベルで職務権限と職務の範囲、やるべきこと、やってはいけないこと、気を付けないかぬこと、そのことについて、やっぱり職務記述ということをこれは相当きめ細かく分析をして記述していくと。その上で
人事交流は可能なんですよ。
私は電機会社におりましたから、電機会社たくさんありますけれども、経理の
仕事は専門家だから、専門職だから、A社、B社、C社、どこに行ったってその経理という
仕事が通用するのかしないのか。する場合もありますけれども、しない場合も多いんです。なぜかというと、経理の
仕事の中でも原価計算とかいろいろありますけれども、半分以上は結局工場の配置だとか人的な環境がどうなっているとか、そういうきめ細かな事情に由来する知識でもって初めて経理の職務
能力が遂行できると、そういう構造になっている場合もあるわけなんです。
したがって、私は林副
大臣にお尋ねしたいのは、
能力主義、
実績主義、この後この定義についてもお伺いしますけれども、仮にそういうふうなものを導入したり、官民交流を促進したり、いきなりの抜てきをやって組織の活性化を図るとかそういうふうなことをするときに、やっぱり大事なことは
業務構成を明確にして、責任と権限、そのことをはっきりさせるということが基礎
作業として必要ではないんでしょうかということで、お考えをお伺いしたいと
思います。