○
国務大臣(
菅義偉君) 私は昨年の末にこの夕張市を視察をいたしました。私の思いとしては二つありまして、一つは、やはり国が
一定水準の住民サービスは保障しますと、ですから長年にわたり住み慣れた夕張市で生活をしてほしいという、そういう一つの私自身のメッセージを発したいと、そういう思いもありました。それと、再建
計画をするに当たって、やはり現場に行って、見て、自分が納得した上で同意をしたいと、そういう思いもありまして、ちょうど仕事納めの翌日ですか、十二月二十九日、夕張市を私は視察をさせていただきました。で、現場に行って今はよかったなという思いが何点かありました。
まず、高齢者の皆さんの生活というのはバスが主体であります。このバス代が私
どもが想像している以上の何倍もしているんですよね。例えば、病院の端から端まで行くのに、同じ市であっても千円ぐらい掛かるというんです。これは、多分私の生活の観点はそんなことはなかったわけですから、それも実は廃止することになっていましたので、高齢者の皆さんにとって、やはりこれ生活の足ですから、その辺のことはやはり配慮する必要があったかなというふうに実は思いました。
それと、よく、子供のことでありますけれ
ども、これについて総理からも、子供やお年寄りへは、できるだけ中で配慮するようにという指示も実はありました。
で、この保育料でありますけれ
ども、北海道の中でも国
基準でやっているところもあるんです。しかし、一挙に月一万上がるというのは、やはり生活に
支障を来しますから、それはやはり暫定
期間を置いて時間を掛けてやってもいいじゃないかなという、そういう実は思いもいたしましたし、小学校のプールもすべてなくなることになっていたんですね。しかし、子供たちに夏だけのプールはあっていいだろうと、これは一年間通してでなくてですね。あるいは、小学校も今七校あるんですけれ
ども、それを一校にするという案でありました。で、町も細長いんですから、もし
調整ができれば、それも二校ぐらいでもいいのかなという実は思いもしないわけでなかったものですから、ある
意味では実際に現場に行ってきてよかったなというふうに私自身は思っています。
そうしたことに基づいて、夕張市から再建
計画という素案が公表されました。これについてはいろんな批判も受けています。夕張だけ特別扱いじゃないかなという批判もありますし、いろんな批判がありますけれ
ども、私はそういう
意味で、私自身の
考え方、正にこの理屈と情のぎりぎりの選択がこの案ではなかったかなというふうに思いますし、やはり夕張で生活をしていた方が将来に希望もなければならないということも私は事実であるというふうに思いましたので、そういう中の私はぎりぎりの判断であると、このように御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
さらに、この
財政再建
期間中であっても市民サービス、これはやはり
一定水準というものはこれは
確保しなきゃならないわけでありまして、私
ども総務省の仕事というのは、
全国どこに行っても、やはり
一定水準の
行政サービスを保障するのが私
どもの役割でもありますので、そうしたことはしっかりと取り組んでいきたい。それと同時に、やはり北海道が、道庁が北海道全体の
地方のことについては一番よく理解をしていますから、周辺の市町村との兼ね合いもあると思います。そうしたことを踏まえて、北海道と私
どもは連携を取らせていただきながら道の支援策に協力していきたい、そういう思いであります。