○
参考人(
野田彰彦君)
みずほ総合研究所の
野田と申します。(
資料映写)
私は、これだけの国会議員の先生方を前にして話をするというのは本当に初めてでございまして、緊張はしておりますけれ
ども、大変光栄に存じております。
本日の話ですけれ
ども、私、昨年、リバースモーゲージについて論文、レポートをまとめましたので、その流れに沿って、前のお二方の先生は割と総論的なお話だったんですけれ
ども、私はより各論的な話という位置付けになるかと思いますけれ
ども、このリバースモーゲージについて
現状と展望を述べさせていただきたいと思います。
まず、今回の話の流れを簡単に申し上げておきますと、まず、リバースモーゲージとは何ぞやというところをおさらいした上で、その活用が今後求められる
背景について整理をいたします。その後、海外、アメリカ、イギリスのリバースモーゲージがどういうものかということを見た上で、
日本ではどうかという
状況も見てまいります。以上を踏まえまして、今後
日本においてリバースモーゲージが普及していくためにはどのような
課題があるのか、また、どのような普及経路をたどっていくのかということについて私なりの考え方を申し上げたいと思います。最後に、今、
日本のリバースモーゲージ、ほとんどは一戸建て
住宅だけが
対象になっていてマンションは
対象から外されているんですけれ
ども、このマンションにも利用を広げていくためにはどういう道筋が考えられるのかなということについて、これも私なりの考え方を述べさせていただきたいと思います。
まず初めに、リバースモーゲージでございますけれ
ども、これは
住宅資産を担保とした
高齢者向けの融資なんですけれ
ども、返済を基本的に死亡時まで繰り延べることができるという点が大きな特徴でございます。したがいまして、一般の
住宅ローンというのは毎月金利と元本の返済をしていくんですけれ
ども、基本的に、リバースモーゲージというのは元本は少なくとも死亡時まで払わなくてもいいと、物によっては金利だけ毎月払ったり、あるいは金利も元加するような形で死亡時まで繰り延べるといったいろいろなパターンがあるんですけれ
ども、そういう違いがあります。
こちら、図表に、これ、よく使われる図表なんですけれ
ども、一般の
住宅ローンが右側で、リバースモーゲージが左側なんですけれ
ども、まず、右側の
住宅ローンというのは、融資の残高というのが初めは大きいんですけれ
ども、それを返済をしていくことによってどんどん残高が減っていくと、それに伴って
住宅の持分も増えていくと。それに対して右側のリバースモーゲージというのは、融資の残高というのは返済が後に繰り延べられますのでどんどん増えていくと、基本的にこういう違いがあるということでございます。
なお、リバースモーゲージなんですけれ
ども、契約をしたときに一括で融資をするというやり方と、もう
一つは、
年金のような形で毎月、あるいは三か月に一度というケースもありますけれ
ども、分割して融資するといった二パターンが大きくあります。
続きまして、リバースモーゲージの活用が求められる
背景なんですけれ
ども、もうこれは、まず初めに、言うまでもなく
高齢化がどんどん進んでいくということで、ここに挙げております表、私、大変お恥ずかしながら、昨年十二月の最新の推計ではございませんで、ちょっとこれ、データが古いものになっております。
昨年十二月の最新推計ですと、二〇五〇年で
高齢化率というのは三九・六%ということなので、このグラフ、実は
日本はイタリアとほぼ同じぐらいの
高齢化率に二〇五〇年時点でなるという
見通しになっていますけれ
ども、最新の推計結果を踏まえるとイタリアをかなり上回っていくということでございます。ですから、ここの
レジュメには国民の三人に一人が六十五歳以上の
高齢者にと書いておりますが、より正確には五人に二人ぐらいが六十五歳以上になると、それが二〇五〇年の
日本の姿であるということでございます。
そうした中、
高齢者の
生活意識なんですけれ
ども、老後の備えが足りないと考えている
高齢者は、内閣府の
調査によりますと、ほぼ半分ぐらいに上るということでございます。こちらのグラフ、一番上に
高齢者の総数が書いておりまして、老後の備えが十分か不足かということを聞いた結果なんですけれ
ども、足りると思うが四四・八%に対して、足りないと答えた人が四五・二%、おおむね均衡しています。
続きまして、こうした中で、ここが私自身は肝だと思っているんですけれ
ども、一般に
日本は個人の金融資産が千四百兆とか千五百兆とか言われていますけれ
ども、実は金融資産よりも
住宅などの実物資産の方が、貨幣価値に仮に換算すると
高齢者はたくさん持っているということで、これは総務省の全国消費実態
調査という
統計からグラフを作ったんですけれ
ども、右側で七十歳以上の
高齢者が大体
平均で六千百四十五万円の資産、金融資産と実物資産を合わせて持っているんですけれ
ども、これの内訳を見ると、上の方に金融資産ありますけれ
ども、これが大体全体の三分の一ぐらいでして、残り三分の二は
住宅などの実物資産になると。ただ、この実物資産というのはなかなか金銭化することがしにくいということもありまして、余り
生活資金を得る手段としては活用されていないというのが
現状でございます。
こちらのグラフは内閣府の
高齢社会白書に挙げられているものなんですけれ
ども、
高齢期に
生活費が不足したときにどう
対応しますかという質問をしたのに対する答えなんですけれ
ども、
生活費を節約して間に合わせるとか、貯蓄を取り崩すとか、あるいは
子供に世話してもらうといったようなのが主な
対応方法として挙がっていまして、自宅などの不動産を処分したり担保にして借りたりするというのは非常に少ない、二%前後にとどまっております。
続きまして、リバースモーゲージをめぐりましては、
日本の
高齢者の遺産動機、
子供世帯に、自分の
子供に遺産を残してあげたいという気持ちが非常に強いということが昔から言われておりまして、それがために
日本ではリバースモーゲージのような仕組みはなかなか普及しないんじゃないかというふうに言われているんですけれ
ども、確かにそれは否定できないということかと思います。
この図表六なんですけれ
ども、
高齢者の遺産に対する考え方を聞いた結果なんですけれ
ども、左側の青いところが自分のために使おうと答えた人の
割合、それに対して右側のやや黄色いところが
子供や孫に残してあげる方がいいと答えた人の
割合なんですけれ
ども、これ一番上が二〇〇一年の
調査、その下が二〇〇六年の最新の
調査なんですけれ
ども、自分のために活用した方がいいと答える青いグラフなんですけれ
ども、これが五年前に比べると大分増えているということがお分かりいただけるかと思います。まあ言ってみますと、遺産動機は確かに強いんですけれ
ども、自分のために資産を活用したいとする
高齢者も徐々に増加しているんではないかということでございます。
もう
一つ、じゃ具体的にリバースモーゲージという仕組みについてそもそも御存じですか、あるいは知っていたとしてそれを利用したいですかという意識
調査を二〇〇五年に内閣府がやっております。こちら、知っていると答えた人が二五・五%、四人に一人ぐらいにとどまっておりまして、さらに、それを活用したいと答える
高齢者はより少なくて、全体からするとわずか五%の
高齢者がリバースモーゲージを活用したいと答えるにとどまっております。
ただ、ここにはグラフ書いてないんですけれ
ども、内閣府が二〇〇一年にも同じような
調査をやっていまして、そのときは二・八%でしたので、リバースモーゲージを活用したいという人は少しずつ増えているということが言えるかと思います。
以上が
背景なんですけれ
ども、続きまして、大まかな量感をつかむという意味で、これは私の方でリバースモーゲージの潜在的な市場規模というのを試算してみたんですけれ
ども、このグラフの赤いところが結果でございます。
まず、リバースモーゲージの潜在市場規模全体で見ると十兆円、内訳は、戸建てが圧倒的に多くて九・二兆円、マンションが〇・八兆円ということになっております。また、その
住宅の資産価値が比較的高いものは民間の銀行なんかが取り扱うリバースモーゲージの適格物件であろうということで、
住宅の資産価値によってちょっと公的プラン適格と民間プラン適格というふうに切り分けたんですけれ
ども、この中で、民間プランに関しては戸建てが四兆円、マンションが〇・四兆円という大まかな量感でございます。
続きまして、海外の
状況なんですけれ
ども、まずよく
紹介されるのがアメリカでございます。アメリカには大きく三つのリバースモーゲージがありまして、一番左がHECMというものでして、これは
日本で言うと国土
交通省のような省庁がやっているものでして、これがアメリカのリバースモーゲージ全体の相当な部分を占めているということでございます。
真ん中が、これも公的色彩が強い
制度なんですけれ
ども、ややHECMに比べると、より資産価値の高い
住宅をターゲットにしているというものでございます。
一番右側が、ファイナンシャルフリーダム社という民間のモーゲージカンパニーが手掛けている純粋に民間ベースでのリバースモーゲージということで、より更に資産価値の高い
住宅をターゲットにしているものでございます。
このように、アメリカでは大きく三つに分かれていて、それぞれにすみ分けができているということでございます。
一点ポイントなんですけれ
ども、このHECMなんですけれ
ども、この連邦
住宅都市開発省がこのシステムを運営しているんですけれ
ども、その傘下にあるFHAという官庁がこのリバースモーゲージにかかわるリスクを全部カバーする保険を掛けているんです。それによってHECMの市場が円滑に回って、最近、ここ数年契約の件数がかなり増えているという
状況でございます。
もう
一つ、イギリスなんですけれ
ども、イギリスはアメリカと全く違って、やや乱暴な言い方をしますと民間が勝手にやっているということでございます。それに対して政府は後追いで規制をここ数年の間にしているということでございます。イギリスでは、リバースモーゲージのことをエクイティーリリースと呼んでいまして、これあえて
日本語に訳しますと
住宅持分を手放すとかいう意味になるかと思うんですけれ
ども、そういう名前で
存在していて、大きく二種類あります。
一つは、ライフタイムモーゲージということで、これは
住宅を担保とした返済繰延べ型融資という、先ほどの定義に近い、あるいはアメリカや
日本のリバースモーゲージと非常に近い商品でございます。イギリスでは、このライフタイムモーゲージがマーケット全体の九五%程度を占めているということでございます。もう
一つがホームリバージョンと呼ばれているものでして、これは、
高齢者が
住宅の所有権を全部あるいは一部売却してその売却代金を一時金として受け取る、ただし
住宅に住み続けることはできるという、そういうものでございます。
このライフタイムモーゲージ、ホームリバージョン双方について、業界の取決めによって担保割れを避ける保証というのが付けられているということで、アメリカの場合はFHAという公的な機関が保険を付けているんですけれ
ども、イギリスは民間の事業者がそのリスクを負っていると、保証という形でコストを
負担しているということでございます。
翻って
日本なんですけれ
ども、一番初めにできたのがかなり歴史は古くて一九八一年、武蔵野市が初めて
日本でリバースモーゲージを導入しました。その後、バブルの時代に信託銀行を中心にしてリバースモーゲージを取り扱うところが出てきたんですけれ
ども、バブルが崩壊したのに伴いまして新規の取扱いを中止したという
状況でございました。
二〇〇〇年代に入りまして、ようやく地価の下げ止まりの傾向が見られたりとか、あるいは
高齢化社会に対する検討、議論がより真剣になされてきたことなどを
背景にしまして、
厚生労働省が
制度を創設いたしました。これについては後ほどまた御
説明いたします。
また一方、民間におきましても、ここ数年の間に、数は少ないんですけれ
ども、一部の銀行やハウスメーカーが取扱いを開始しているという
状況でございます。
まず、地方自治体なんですけれ
ども、現在約二十の自治体が
制度を有している
状況ですけれ
ども、武蔵野市以外はほとんど取扱いがないという
状況でございます。大きく二つ
制度がありまして、自治体が直接貸付けを行うという方式、これは武蔵野市と中野区が採用しております。それに対して、融資あっせん方式というのがあって、これは、自治体は
高齢者を銀行に
紹介してあげると、それとともに自治体は金利について、これを利用者に無利子で融資してあげるというスキームもあります。こちらを取っている自治体が多いんですけれ
ども、これは結局融資をするのは金融機関なので、金融機関がしり込みして実績が上がっていないというのが実態かと思います。
続きまして、今現在
日本で最も多く利用されているのが
厚生労働省が作った
制度で、長期
生活支援資金貸付
制度というものがございます。これは二〇〇二年十二月に導入されたものでして、住民税が非課税程度の低
所得世帯、これを
対象とする仕組みです。実際には、
社会福祉協議会というのが各自治体ごとにございまして、ここが審査して貸し付けると。戸建て
住宅の土地評価額の七〇%が融資の上限でして、月三十万円が上限となります。元利ともに返済は死亡時まで繰り延べられるというものです。これはやや古いですけれ
ども、二〇〇五年末時点で三百七十八件、
足下では多分四百件を超えているんじゃないかと思われます。
この
制度は、後でも述べますけれ
ども、
日本のリバースモーゲージ市場を牽引していく
存在だと思っていまして、といいますのも、政府がこの
制度を
生活保護の代替手段として更に活用するという方針を打ち出しております。来年度からの施策として、要保護
世帯向け長期
生活支援資金貸付
制度というのがもう予算案の中に盛り込まれておりまして、
生活保護を受給したい
世帯がいて、
生活保護を申請しに来たときに五百万円以上の価値を有する
住宅に住んでいれば、
生活保護ではなくてこっちの
制度に誘導していくということを来年度からの事業として、予算案が通れば動いていくということでございます。
続きまして、公的なリバースモーゲージとしましてはもう
一つ住宅金融公庫の仕組みがありまして、これは
生活資金を融資するものではなくて、そういう意味ではリバースモーゲージ、定義上のリバースモーゲージとはやや色彩が異なるんですけれ
ども、これは、
住宅を
高齢者が建て替えるときに、その資金を、建て替えのための資金を融資するというものでございます。高齢
住宅、マンションそれぞれについて
存在するんですけれ
ども、
高齢者がこれを借りたときには返済を繰り延べてあげるというものでございます。この融資の限度額が担保評価額の四〇%ということで、やや掛け目が低いんですけれ
ども、物件の評価額が百万円以上であれば利用可能ということで、ハードルは低いということが言えると思います。
他方、民間の取組なんですけれ
ども、今銀行では中央三井信託銀行と東京スター銀行が取り扱っています。中央三井信託銀行は土地の評価額が四千万円以上の一戸建て
住宅に限定して行っております。それに対して東京スター銀行はややハードルが低くて、戸建て
住宅しか
対象ではないんですけれ
ども、土地評価額の九〇%以内で五百万円から利用できるというものを取り扱っております。
また、ハウスメーカーですね、
住宅を建てるメーカーが自社の物件を保有している人に対してリバースモーゲージを用意しているという動きもあります。具体的には旭化成が、ヘーベルハウスに住んでいる人についてそれを借り上げると、家賃を保証してあげると、その
高齢者はもうちょっと手狭でもいいから例えば都心の利便性の高いところに住み替えるということで、こういう住み替え型のリバースモーゲージというものを提供しております。
以上、ちょっと急ぎ足になりましたけれ
ども、
日本の
現状でございました。
こうした
背景や
状況を踏まえまして今後の
課題ということでございますけれ
ども、まず、大きく二つあると思うんですが、
一つ目は、リバースモーゲージに特有の三大リスクにいかに対処するかということでございます。
この三大リスクというのは、長生きのリスク、金利上昇リスク、
住宅価格の下落のリスク、こうした三つによって
住宅の担保価値を債務の額が上回ってしまうというリスクがリバースモーゲージの場合はありまして、これにどう対処するかというのが長年の
課題でございます。
一つ、一番簡単な方法としましては、アメリカの例を
紹介しましたけれ
ども、公的な組織がもうまとめて保険を掛けてしまうということでございます。ただ、私のような民間の立場の人間からすると、それは余りにもちょっと、確かに簡単な解決法であるけれ
ども、もうちょっと何か民間の取組で解決する道筋はないかというふうに考えまして、少なくとも理論上は金融技術を用いればリスクのカバーは可能なのではないかということを考えました。
この三つのリスク、切り分けて考えてみますと、まず長生きリスクについては、もうこれは生命保険が成り立つように
統計上の対数の法則に乗るリスクですので、比較的その保険という仕組みでカバーすることがしやすいリスクだというふうに言えると思います。それに対して、金利上昇リスクとか
住宅価格下落リスクというのはいわゆるマーケットリスクと言われているもので、本来的には保険になじまないものということでございます。
じゃ、どうすればいいかということなんですが、金利上昇リスクに関しては、上限付きの変動金利というのがアメリカでよく使われている仕組みなんですけれ
ども、こういうものを用いて貸手と借り手の間でリスクをシェアすると。一方、
住宅価格の下落については、市場でのリスクヘッジはやはりちょっと難しいのかなと。ここの部分に関しては何らかの公的な関与が不可避なんじゃないかなというふうに考えます。
課題のその二なんですけれ
ども、建物の資産価値をいかに反映させるかということでして、今、
日本のリバースモーゲージは土地の担保価値のみを考慮するために、より少ない融資しか得られない
状況になっています。これを建物の資産価値も含めて評価してあげれば、より融資の金額も多く得られるんじゃないかということでして、この辺はアメリカやイギリスなんかでは実質築年数という考え方が用いられて、築年数が表面的に長くたっても、メンテナンス、リフォームを適切に行っていれば実質的な築年数はまだ短いということで、資産を多めにするというような評価がありますので、こういう資産査定が根付くかどうかというのがかぎです。そういう意味では、昨年、住
生活基本法が
日本でも策定しましたので、よりその
住宅の質的な向上に対する具体的な施策が求められていると思います。
将来展望についてですけれ
ども、私個人は、先ほ
ども言いました
厚生労働省の
制度、これが牽引役となっていくんでしょうということでございます。ただ、先ほど見た二つの
課題というのはなかなか短期的な解決は困難なので、リバースモーゲージが普及するペースはやや緩やかなのではないかなというふうに考えております。
最後に、簡単にマンションについて、多く認められてないんですけれ
ども、これを
対象に広げていくためにはどうすればいいかということで、基本的には、適切なメンテナンスを施すことが重要なんですけれ
ども、技術的には百年もつマンションを造るのは今でも可能だということですので、性能基準をある程度満たして、かつマンションは管理を買えというふうにも言われますので、その管理体制が良好なマンションであれば、そこに一定の担保価値を見いだしてリバースモーゲージの
対象にすることも可能なのではないかと思います。
これについて
レジュメに反映させることできなかったんですが、
厚生労働省の先ほど申し上げた来年度から導入される要保護
世帯向けの
制度、これではマンションも
対象にしているということですので、この
制度が動き出して、実際にマンションの取扱いがどれぐらいになるのかというのをひとつ個人的には注目して見ていきたいと思っております。
済みません。ちょっと時間を超過して申し訳ありませんでした。
以上で終わります。