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西島英利君 やはり、こういう
方々の
権利でございますから、まずその
権利をしっかりと
確認するためには、やっぱり被
保険者の側に立った
対応というのを是非お願い申し上げたいと思います。
そこで、先日、
安倍総理が五千万件の
確認ができていない
年金記録を一年以内に終了しますということを
発言をされました。これに対しまして、日曜日の
テレビ番組を見ていますと、いろんなコメンテーターの
方々がそれは無理じゃないかということも言っておられるわけでございます。そして、先ほどの申し上げましたその高名な
国会議員の方でございますけれども、十年掛けてやれなかったものが一年でやれるはずがないということも言われておりました。
私は、この十年間、この
作業が遅々として進まなかったのは、もう
一つの問題は
社会保険庁の
労働組合にも
責任の一端があるのではないかなというふうに思っております。当然、そういうものを放置していました
厚生労働省、
社会保険庁の幹部にもこれは大きな
責任があることは間違いございませんが、しかし、そこで働いておられる
方々もやはり認識をしてもらう
必要性があるのではないかなというふうに思うところでございます。
その中で、ここに
一つの
資料がございます。
昭和五十四年五月十二日に、
社会保険庁長官官房総務課長と
全日本自治団体労働組合国費協議会事務局長との間で交わされました
具体的確認事項というのがございます。これを読みまして、私、ちょっとびっくりしたんですが、ちょうどこれ
昭和五十四年でございますから
オンラインの
端末機を
導入するときでございます。このときに幾つかその
確認事項があるわけでございますけれども、
端末機操作は専門職化せず
一般職員が行うと、さらには
端末機の運用時間は現行の
勤務時間内とすると。じゃ、
窓口装置を連続操作する場合の一連続操作時間は五十分以内とし、操作時間五十分
ごとに十五分の操作しない時間を設ける。
窓口装置の一人一日の操作時間は平均二百分以内とし、最高三百分以内とする。
窓口装置の一人一日のキータッチは平均五千タッチ以内とし、最高一万タッチ以内とする。また、各職員及び毎日の
作業量はなるべく平均化するように努めるものとすると。
端末機の操作に当たり、ノルマを課したり実績表を作成したりはしないと。五千タッチといいますと、ちょっと慣れた人であればもう一時間も掛かんないですね。それを平均五千タッチ以内としというふうなことが実はここで
確認事項として示されているわけです。
この
確認事項が表に出てきたのは、この
社会保険庁の
改革をやろうとして様々な検討をしていた
平成十七年の私は一月か二月ごろだったろうというふうに思います。ということは、それまで実はこの
確認事項は生きていたわけですね。ですから、こういうようなこの時間とか様々な規制によって膨大な二億件にもなるこの
年金番号を
統合化していくことこそ進むはずがないわけですよ。
ですから、十年間でできなかったものが何で一年でできるのかということは、私はこれはちょっと違う考えじゃないかなと、日曜日の
テレビを見ながらつくづく思ったところでございます。
そこで、実はこの
社会保険庁改革の議論というのは、今日、
委員側におりますけれども、
平成十四年の十一月に、武見敬三参議院議員が
厚生労働委員会で
社会保険庁のずさんさに対しての
質問をいたしました。これは、様々な
質問を当時したわけでございますけれども、こんな大変なことかということで、そこで、自民党を中心にして、やはり
社会保険庁を
改革をしていかなきゃいけないという
状況になってきたわけですね。そして、ずっとこうやっている流れの中で、先ほどのような
確認事項が次から次に出てきたわけでございます。これではもうやれないよねということで、
社会保険庁の解体の方向へ議論が私は進んでいったというふうに思っております。
ですから、少なくともこういう
状況が発生するまではずっと続いていたわけでございますから、当然外注もされたと聞いております。しかし、外注をされたにしても、組織がこのような体質であるわけでございますから、急がなければならないという認識は恐らく全くなかったはずだろうと。
このような事態を放置していた、もう一度申し上げますが、
厚生労働省とそして
社会保険庁の幹部にもこれは重大な
責任は私はあるというふうに思っています。それは昨日、
柳澤厚生労働大臣が
国民に対して大変申し訳なかったという謝罪をなさったところでそれはもう明確になったというふうに思うんでございますけれども、しかし、もう
一つの問題は、
公務員というのは完全に守られているんですね。あの
年金の
情報が漏えいした、そしてそれを意図的に流された人たちも実は懲戒免職になっていないです、ほとんどの人が。つまり、それほど実は守られているわけです。その完全に守られた中で安住をしてやはりこの
年金の
統合の
作業というのがなかなか進まなかったし、そういう認識もなかったんだろうというふうに思います。
私は、
公務員というのは
国民のために仕事をするという、やっぱりそういう認識はしっかりと持っていただかなければならないだろうと。自分の都合だけで仕事をしていたという、そういう意味で、先ほど申し上げましたように、
社会保険庁の職員にも私は重大な
責任があるだろうと思います。
ただ、今この
責任論を言ってもこれはしようがないわけでございますから、先ほどから申し上げておりますように、この五千万件の
整理がこの一年間で本当にできるのかどうか、これを
確認をさしていただきたいと思います。私は、これは
安倍総理が
国民に約束をしたことでございますから、人海戦術も使って、やはりこの一年以内にやるべきだというふうに思いますが、この一年以内にできるかどうかの
確認をまずお願いしたいと思います。