○清水嘉与子君 是非きちんとしていただきたいというふうに思うのですけれども、ただ、今の
看護の必要度、これから明らかになってくるんだろうと思いますけれども、
看護協会が、七対一
看護ができてからどんなふうに
現場が変わったかというのを
調査したものがございます。
改正してからまだ時間がたたないうちの
調査でございますが、個々の
調査でございますけれども、例えば、
現場の
看護師の表情が穏やかになったとか、朝の
業務に余裕ができてトラブルが減っている、患者さんのそばにいる時間が増えた、丁寧なケアができるようになった、学生とか新人の
教育にもゆとりを持てるようになったというふうな、ケアの質の
改善。あるいは、夜勤体制の
充実や、夜間の救急入院、二十四時間救急患者の
受入れが可能になった、あるいは、ゆとりができたことで在院期間が逆に短縮できた、病床稼働率を上昇することができたというような、あるいは、七対一
看護実施のために病床再編あるいは病床削減などの病床の整理もできたといったような、
病院の機能分化の促進もできるようになった。あるいは、夜間に多い転倒、転落事故にも目が行き届くようになって、そういう事故が未然に防げるようになったといった
医療安全の
改善、あるいは新人
看護師を含めた、少し収入が増えるわけですから、
教育研修費が予算化できていろいろ良くなったというようなことも出ております。
つまり、こういった働く
環境の整備、そしてそれで
看護師が辞めなくなる、これが非常に大事なことだというふうに私は思うんですね。是非、そういうことも含めて、
実態を併せながら適正配置にしていただきたいというふうに思っております。
本来は、こうした
看護の必要度に応じて
看護の余裕を評価しながら配置するというのが本当の形だと思うんですけれども、残念ながら今までは、いかに
看護師を置いてもうけるかという立場からの作業しか行われてこなかったことを大変残念に思います。今度は必要度を少し考えるということでございますので、考えるときにこういった面も、是非患者さんの立場から見た面も考えていただきたいということをお願いをしておきたいと存じます。
さらに、もう三月が終わり、四月からは新しい人が
現場に入ってくるわけでございます。今、団体の方では、今の
教育では、とにかく卒業してきてもできる、自信を持ってできることがすごく少ない、そして
現場の患者さんたちにも御迷惑掛けているわけですし、もうとてもとても、いつヒヤリ・ハットを起こす、事件を起こすのかということで、一人ではもういられない、どんどん辞めてしまうというのが
実態で、もうこれは大変問題になっているわけでございます。恐らく、この検討を
厚生労働省でも進めてくだすっているわけでございまして、今までの幾つかの
国会答弁の中でも、
教育時間のことも、もうずっと見てくだすっているというふうに伺っております。
そこで、今度、
看護協会が
看護学校を対象にその
教育の
実態を調べております。三百六十六
看護学校の
調査でございますけれども、指定規則の
規定をする以上の時間で
教育しているというのが、学校では七割くらいは
教育時間を超えて
教育している。特に、専門分野については多く教えている。ところが、肝心の実習については、もう規則以上に教えているのはたった五%しかない。もう、非常に実習が厳しくなっているということなんですね。
本来は、
看護の実践者でございますから、この
教育基礎
看護技術がきちんとしていなければいけないにもかかわらず、それが中途半端になって送り出されてきて、
現場で非常に戸惑って辞めてしまうというのが、悪循環が続いているわけでございまして、これを何とかしていただかなきゃいけないんじゃないかというふうに思っているわけでございます。
指定規則、今までにも何度も
改正されてまいりましたけれども、普通は教員が多くなったりいろんなもので
充実していくんですが、実習の場所だけはどんどん条件が緩和されて、どこでもいいように実はなっちゃっているわけでして、もう実際に、学校が実習
病院を選ぶのが大変な苦労になっているわけでございます。
そこで、そういう面で、この実習
病院を何とかする、するといいましょうかね、
確保していくことについて知恵を出していただきたいというふうに思っているわけでございます。
実習指導者が
不足しているのが七〇%、実習の日程が
調整できない六〇%、実習に適した例が少ない、つまり実習時間が限られているから実習に行けない、あるいは実習
施設が
確保できない、実習の場で指導を受けられない、あるいは、このごろは患者さんの家族の同意が得られないというようなことまでありまして、本当にいい実習ができない
現場が増えております。
医師の研修ですと、研修
病院になりましたということが非常に誇らかに、みんな堂々とどこでも看板出ていて、研修
病院になっています。ところが、
看護学校の場合には、
看護学校の実習
病院になっていますなんてことはちっとも誇りにも何もならない、邪魔くさいというふうな
状況が、今、どうしてこうなるんでしょうか。やっぱりそこにもうちょっと、実習
病院になることというのはやっぱりある一定の条件をそろえなければできないわけですから、こういうところに、実習
病院になることをもうメリットと感ずるような政策をしていかなきゃならないんじゃないかというふうに思うんですね。
これから在宅
医療も進みます。そういうときに、そういう
人たちの指導もできるような、そういう
役割も私は大きいと思うんですけれども、実習
病院をもっと強化する、それを国としてもきちんと、各
病院それぞれが苦労するんじゃなくて、きちんとした
位置付けをする、いろんな
処遇の
改善あるいは実習指導者の手当、いろんなことがあると思いますけど、そこについてお伺いしたいと思います。