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魚住汎英君
大臣、この
書籍に書いてあることをちょっと読んで御
参考に供したいと思いますが、今の
日本の
人口分布からすると、
田中角栄さんの均衡ある国土の
発展政策によって、
地方の
人口が多過ぎたままの状況になっていると思います。例えば、
北海道の
人口は約五百七十万人ですが、これほどの
人口規模になると、
政府に頼って
需要を常につくり出さないとみんなが食べられません。となると、
政府に頼って
需要を常につくり出さないとみんなが食べられませんということになると、
北海道のような
気候風土ならば、二百万か三百万人程度であれば、非常に豊かに住むことができます。無理やり均衡ある
発展などと言わずに自然に任せておけば、二百万なり三百万人という
均衡点に落ち着くものなのです。一方、
東京二十三区の
人口は約八百万人ですが、ここを例えば倍の
人口が住める町に改造することができれば、これは
大変効率が上がります。と同時に、大変な
投資も必要になります。もう少し
所得配分を自然にゆだねることで、恐らく
過疎地の
人口は徐々に
町村等の
中心地に移動し、また、
地方の
中核都市が更に
発展するようになり、最後に
東京を
中心とする
首都圏、京阪神の
関西圏等が
世界に対する
情報発信基地としての
役割を担い、
経済効果は格段の
向上を見せるはずです。こう書いてあります。
これは、とりもなおさず、
政府で十五年間、
規制緩和、
財政諮問会議等々をリードされた方の
書籍の中の著述の一部であります。
大臣は、今回
所信表明をされるに当たって、そういうことではあってはならない、どういう人であろうともちゃんと
生活ができていってこそ初めて
日本国民である。この
所信表明を見て、
甘利大臣の日ごろの
政治的な
姿勢というものを高く評価する中で、前
政権までは力の弱い者には冷たかった。
自民党においても同じようなスタイルであった。これは
党議拘束という名において、反対をした
人たちは
役職停止をしました。現に、かく言う私も二年間
役職停止でありました。昨年十一月までであります。
自由濶達に
議論ができることが
民主主義の
基本であると、私はそう思っております。いかなる党においても、自分の
考えを述べることができないような党であるならば、それは政党の体を成さない、そういう思いでおるわけでありますが、今回いろいろな事柄を
反省をされて、いいですか、
反省をです、これらのことを見られて、この十五年間、とりわけ前の
政権の五年間にいかに
地方が疲弊したかということを、どうぞ物理的に各方面での検証をしていただいて、次のこの
委員会で、金融問題あるわけですから、御発表いただきたいと思います。
私はたった十分間の時間しかありませんから、私だけの
意見を述べておきたいと思いますが、その中で、例えば
中小企業金融公庫の
総裁の
任命権者はあなたです。副
総裁の
任命権者は
総裁です。
経歴を見てみますと、それぞれの
経歴というのは、これは職責上そういう形にしてあるんですけれども、
公庫の
総裁はあなたと
財務大臣の所管になっております。
経歴を見ましたら、
前任者と今度の方は全然違います。一度お会いして、その経綸をお伺いをしようということを
考えておるわけでありますが、なかなかタイミングが合いませんから、それはこちらに置くといたしまして。それを補佐する立場の副
総裁、もう既に四年になるんですけれども、何の
実効性も上がってない。ただ単に置いてあると言っても過言でない人であるということを申し上げておきたいと思います。
そういうことをしていくことが、
政治の公約としていろいろのことを申し述べ、そして
国民に対して理解を求め、
協力を求めるという
基本的な
姿勢でありながら、実際
国民のサイドから見た場合には、極めてそのとおりになっていないところに今日の
政治不信があることをどうぞひとつしっかり思い付いていただきたいと思います。
選挙の前になると、いろいろ、まあ表現は適当でないかもしれませんが、馬にニンジンをぶら下げるような形で目の前に置きます。ポスターや何かを見ると、活力ある国をつくろうと書いてあります。今までのやつを、改革という名の化け物を踏襲していったとするならば、私は、必ず
地域社会はなくなります。
今の例の
一つとして、それぞれの
国民が一番よって立つ
行政単位は
市町村であります。その
市町村の中に、これは熊本県の恥を持ってまいりましたけれども、この
財政投融資資金の高い
金利の分のやつを見てください。これだけ多額の借金があります。
そこで、私は
政治活動の中の
一つとして、世間はゼロ
金利の
時代でありながら、こういう
財投資金、また公社、そういうやつの
借入金の
金利がそのまま据え置かれているのはおかしいじゃないかと。既に
民間の
借入金においては、
政府で
補正予算を組んで、三年間で五%超については、これはお支払をし、補助を出しましょうと、こういうことで我々は
皆さん方と
一緒になってやったことを思い出します。ところが、こういう
公的資金というのはまだ依然としてそのままの状態にして置かれておりますから、今度国会において新たなる
法律を作っていただくようになった。
ところが、問題はここからです。何の
法律もそうですけれども、
政省令の書き込みの中で、その
法律の精神と違う形で
現場が受け取る姿というのが山ほど出てきておる。例えば、昨年の四月一日に施行された
自立支援法なんというのは、正にそのいい例でありまして、結果としては悪いんですよ、いい例でありまして、書いてある、我々が
議論をする、そしてそれを成文化して
法律にしていく。だけれども、実際で執行していく中においては、
現場においてこんな乖離がある。例えばもう、今まで施設やってたんだけれども、やめなきゃならぬようになりましたと。ああそうかと、どこがどうなんだと聞いてみると、正にそのとおりに書いてある。
ですから、これだけ立派な
所信表明をされたんですから、
施行令その他、政令、
政省令等においてもその意思が十二分に伝わって実行ができるように
お話を進めていただくように、お
考えがあるかどうかということをお願いをしておきたいと思います。
もうわずかな時間ですから、本当に申し上げたいことの万分の一しかありませんけれども、
地方を切り捨てて何で国の
発展があるんですか。中央だけが栄えて何の国の
発展があるんですか。今やっていることは全部間違っていますよ。
規制緩和、国際
競争をやらなきゃならぬと、これは当然の話じゃないですか。これは何も
地方や中央を問わずの話であるわけでありますけれども、こういうことだけをはやし立てて、しかも日銀
総裁が、こういうことを言った
人たちのバックアップを基として
投資をして、村上ファンドというところに
投資して、自分で恐らくサインしただけだろうと私は思っておりますが、その真実をいろいろと言おうとは思っていませんが。
そういうことが正義であって、毎日毎日つめに火をともすようにして努力をしておる、それぞれの
分野で自分の特技を表そうとする、そういうような
人たちに対する思いやりのない
政府であれば、
政府の必要ないんです。
是非ひとつ、
政府というものを
国民の英知の中でつくっておる以上は、そのことをしっかり押さえて、いわゆる
皆さん方に与えられた
行政は
経済産業行政でありますから、その中にもうちょっと後ろからでもちょっと押してやれば、十二分にその人の持つ能力を
社会に役立ついろんな活動の中に生かすことができる、そういうことに対してしっかりバックアップしていただく決意があるかどうか、その一点だけをお伺いしておきたいと思います。