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国務大臣(
若林正俊君) それぞれの人の食に対する
意識の変革というのは大変難しいですね。ただ、最近の
消費者は大変に賢くなってきているように思うんですね。
一つは、やはり生活防衛というそういう
視点をそれぞれの方が持っておられると思います。購買行動として、スーパーなどで生鮮
食料品を購入する際に、余って結局捨ててしまうというようなことがないように小口の買物をするとか、そういうような購買行動にも変化が表れているというふうに関係業界の人からも私自身は聞いているところでございます。今
部長がお話ししましたが、そういうことと加えてやはり食育の
意識の徹底と、もったいないというそういう気持ちを、家庭教育あるいは学校教育、いろいろな場面を通じて食生活の在り方というふうなものをやはり繰り返し訴えていくということが
基本だと思うんですね。
ホテルなどで、本当にそれこそもったいないなと思うような場合があります。非常に格の高いホテルなんかではなかなかできないんですが、身内で私などいろいろな会合がありますと、もう必ず、残り物をタッパーもらいましてそこに入れさしてくれというふうに頼みますと、それは中毒なんかの心配があるものですからちゅうちょする場合があります。しかし、二次会で食べるんだというような話をしますと、分かりました、いいでしょうというようなことで、火の通ったものはそのまま持ち帰るというようなことを私はかなり率直にお話ししているんですね。
そういう言わば
消費者側の積極的な働き掛けというふうなものも、ホテル側とすればやはりサービス業ですからそういうことが気になるわけで、もったいないと、ここは多いじゃないかと、そうすると値段をもっと下げてもらってもいいじゃないかといったような、そういう生活防衛的な
視点というふうなものをもっともっと遠慮なく言っていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに私は思うんですね。あとは幹事の知恵の出しどころ、工夫のしどころで、足りなくなってきたときはドライフーズみたいなものを追加的に出すようなことをホテル側とあらかじめ相談をしておくとかね、やっているんですよ。
そういうような、婚礼とかそうなると難しいんですけどね、いろんな場面場面で工夫をしていく、そういうアプローチというのはやっぱり
消費者側がやるように働き掛けていきたいなというふうに思いますね。そして、最後こんなにも
廃棄物になっているんだといったようなことは、行政側としてももっと積極的に情報提供していかなきゃいけないと思うんですね。
同じ
食品などの生ごみの
廃棄物の半分は家庭ごみですからね。
事業者系のものと家庭系のものというふうに見ますと、家庭系のものが約半分あるわけですね。そういう
意味では、家庭系の生ごみを、こんなにも出ているものがそのまま
焼却あるいは埋立てになっているというのはもったいないですね、それは結局税金で処理することになっているんですよといったようなアピールを自治体を通じて一般御家庭にもっともっとしていかなきゃいけない、そんな思いがするわけでございます。