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2007-05-08 第166回国会 参議院 外交防衛委員会 第9号
公式Web版
会議録情報
0
平成十九年五月八日(火曜日) 午前十時開会 ─────────────
委員
の
異動
四月二十六日
辞任
補欠選任
犬塚
直史
君
若林
秀樹
君 四月二十七日
辞任
補欠選任
若林
秀樹
君
犬塚
直史
君 五月七日
辞任
補欠選任
高野
博師
君
鰐淵
洋子
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
田浦
直君 理 事
小泉
昭男
君 山本 一太君
浅尾慶一郎
君 柳田 稔君
鰐淵
洋子
君 委 員
浅野
勝人
君 岡田 直樹君
北川イッセイ
君 櫻井 新君
関口
昌一
君
犬塚
直史
君
喜納
昌吉君 佐藤 道夫君
榛葉賀津也君
白
眞勲
君
浜田
昌良
君 緒方 靖夫君
国務大臣
外務大臣
麻生
太郎
君
防衛大臣
久間 章生君 副
大臣
内閣
府副
大臣
林 芳正君
外務
副
大臣
浅野
勝人
君
防衛
副
大臣
木村 隆秀君
大臣政務官
外務大臣政務官
関口
昌一
君
外務大臣政務官
浜田
昌良
君
防衛大臣政務官
北川イッセイ
君
事務局側
常任委員会専門
員 泊 秀行君
政府参考人
内閣官房拉致問
題対策本部事務
局総合調整室長
内閣
府
大臣官房
拉致被害者等支
援担当室長
河内
隆君
外務大臣官房審
議官
猪俣 弘司君
外務大臣官房参
事官
伊原 純一君
外務省総合外交
政策局軍縮
不拡 散・
科学部長
中根 猛君
外務省北米局長
西宮 伸一君
文部科学大臣官
房審議官
村田
貴司
君
資源エネルギー
庁次長
平工 奉文君
防衛省防衛政策
局長
大古 和雄君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
理事補欠選任
の件 ○
政府参考人
の
出席要求
に関する件 ○
イーター事業
の
共同
による
実施
のための
イータ
ー国際核融合エネルギー機構
の
設立
に関する協 定の
締結
について
承認
を求めるの件(
内閣提出
、
衆議院送付
) ○
イーター事業
の
共同
による
実施
のための
イータ
ー国際核融合エネルギー機構
の
特権
及び
免除
に 関する
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件(
内閣提出
、
衆議院送付
) ○
核融合エネルギー
の
研究分野
におけるより広範 な
取組
を通じた
活動
の
共同
による
実施
に関する
日本国政府
と
欧州原子力共同体
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件(
内閣提出
、衆
議院送付
) ○
駐留軍等
の
再編
の円滑な
実施
に関する
特別措置
法案(
内閣提出
、
衆議院送付
) ─────────────
田浦直
1
○
委員長
(
田浦直
君) ただいまから
外交防衛委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御報告いたします。 昨日、
高野博師
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
鰐淵洋子
君が
選任
されました。 ─────────────
田浦直
2
○
委員長
(
田浦直
君)
理事
の
補欠選任
についてお諮りいたします。
委員
の
異動
に伴い現在
理事
が一名欠員となっておりますので、その
補欠選任
を行いたいと存じます。
理事
の
選任
につきましては、先例により、
委員長
の指名に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
田浦直
3
○
委員長
(
田浦直
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、
理事
に
鰐淵洋子
君を指名いたします。 ─────────────
田浦直
4
○
委員長
(
田浦直
君)
政府参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。 現在、本
委員会
に付託されている条約の審査のため、本日の
委員会
に、
理事会協議
のとおり、
政府参考人
として
内閣官房拉致問題対策本部事務局総合調整室長河内隆
君外七名の
出席
を求め、その
説明
を聴取することに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
田浦直
5
○
委員長
(
田浦直
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
田浦直
6
○
委員長
(
田浦直
君)
イーター事業
の
共同
による
実施
のための
イーター国際核融合エネルギー機構
の
設立
に関する
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件、
イーター事業
の
共同
による
実施
のための
イーター国際核融合エネルギー機構
の
特権
及び
免除
に関する
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件及び
核融合エネルギー
の
研究分野
におけるより広範な
取組
を通じた
活動
の
共同
による
実施
に関する
日本国政府
と
欧州原子力共同体
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。 三件の
趣旨説明
は既に聴取いたしておりますので、これより
質疑
に入ります。
質疑
のある方は順次御
発言
願います。
小泉昭男
7
○
小泉昭男
君 それでは、
質疑
に入る前に、
麻生大臣
、大変に連休中も海外での公務、
大変御苦労
さまでございました。
アメリカ
に行って2
プラス
2、
大変お話
をいただいたようでありますので、この件についてだけ冒頭にちょっと
感想
を伺っておきたいと思います。お願いいたします。
麻生太郎
8
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) いわゆる2
プラス
2と言われます
日米安全保障協議委員会
におきましては、いわゆる
在日米軍
の
再編
とかBMD等々の
協力
につきまして、
ゲーツ国防大臣
、
ライス国務長官
と我が方とで
意見交換
を行って、
共同発表
を出しております。また、北朝鮮によりますミサイルの発射、
核実験
、また中国の
衛星破壊
など、
地域情勢
についてもいろいろ
意見交換
を行わさせていただいております。 さらに、引き続きまして、いわゆる不確実とか不安定とか言われていますこの
地域情勢
というものがございますので、米国の抑止に対するコミットという面をきちんとしておいてもらうという点が一点。もう一点は、来年就航が予定されております空母、
航空母艦
の円滑な
交換
、交代というものに対してきちんと
双方
で
協力
をしていくということと、いわゆる
情報漏えい
等々に関しまして、
日米
の
情報協力拡大
などについて
日米
間で確認をしております。いずれにいたしましても、
日米同盟
の強化とか深みとか厚みとか、いろいろそういった
成果
が上げることができたと思っております。 また、今回の会合を通じまして、
在日米軍
の
再編
、
役割
、任務、能力等々に関する
措置
などを一層着実に
実施
して、そして
日米安全保障体制
並びに
日米協力
というものを強化していければと
考え
ております。
小泉昭男
9
○
小泉昭男
君 大変に重要な
お話
をいただいたようでありますので、今後またいろいろ御
指導
をいただければと、こういうように思います。 それでは、
イーター関連
につきまして御質問申し上げたいと思いますが、
イーター
の誘致にかかわる
外交交渉
を振り返りまして、どのように
評価
をされているのか、伺っておきたいと思います。
麻生太郎
10
○
国務大臣
(
麻生太郎
君)
御存じ
のように、この
イーター自体
というものを
日本
として誘致することはできませんでした点につきましてはもう
御存じ
のとおりであります。しかし、いわゆるより広い広範な
イーター
に関する
アプローチ
として、
通称ブローダーアプローチ
と言われるものに関しましては、
日本
における
実施
並びにこの
イーター機構
の
事務局長
のポスト等々を
日本
で
確保
ができたと思っております。したがって、
日本
、
ユーラトム
というのは
欧州原子力共同体
のことですけれ
ども
、
日本
とこの
共同体
、
双方
がともに、何というか、負けた勝ったではなくて、勝者となるような
関係
が構築できたと
考え
ております。 また、
国際協力事業
というものを、
早期実施
というのを非常に重視をしておりましたので、こういう
交渉
というか、
選挙
による投票だったんですけれ
ども
、こういった
交渉
によって決裂するというようなことは是非避けたいと思っておりましたので、
国際協力
を重視していこうという点からも、私
ども
としてはここは譲ってというところもありました。いろんなことで、結果として他の
参加国
からも高い
評価
を受けることができたものと
考え
ております。
小泉昭男
11
○
小泉昭男
君
大臣
の
お話
にございましたとおり、大変な御
努力
、時間を掛けての
交渉
があったように伺っております。本当に大変なことであったな、こういうふうに思います。これは、さかのぼること一九八五年、レーガン、ゴルバチョフの
米ソ首脳会談
を契機としたということを伺っておりますが、その後二十二年経過をしてようやくこの
段階
にこぎ着けたわけでありまして、この間の
関係
の方々の御
努力
に心から感謝、敬意を申し上げたいと思います。
お話
にございましたように、長年掛け
外交交渉
を重ねてきて、ようやくスタートをするわけでございますけれ
ども
、
イーター機構
の
設立
には
イーター機構設立協定
が
発効
される必要があると、こういうふうに
理解
をしておりますので、
イーター機構設立協定
は七者がすべて
締結
することが必要と思いますので、同
協定発効
の見通しについて伺っておきたいと思います。
浅野勝人
12
○副
大臣
(
浅野勝人
君)
先生
御
指摘
のように、
協定
に署名した七者がすべて
締結
した後三十日で効力が発生されることと規定されています。どの
署名者
も
早期
の
発効
を目指し、
締結
に必要な
国内手続
を進めてきております。既に
ユーラトム
、インド、それから韓国については
締結済み
となっています。
アメリカ
も
国内手続
を既に完了をしておりまして、
あと
は、まだ
IAEA事務局
への寄託をしておりませんけれ
ども
、
国内手続
は完了しております。その他の
署名国
も遅くとも今年夏ごろまでには
締結
したいとしております。もちろん、
日本
も今こうして
先生方
に
審議
をお願いをしている最中であります。したがいまして、秋ごろまでには
協定
が
発効
するものと期待されています。
小泉昭男
13
○
小泉昭男
君 今年の秋ごろに
協定
がスタートするということでございますので、大変重要な時期を迎えているかと思います。くれぐれも、
日本
の将来に向けてだけでなく、
世界
全体に向けての大きな
事業
でございますので、最終的に大きな
成果
を上げるように御
努力
をいただきたい、こういうふうに思います。 それでは次に、
ブローダーアプローチ
について伺っていきたいと思いますが、
核融合
、これはもう私
ども
の想像をはるかに超える大きなことでありますので、これから
イーター事業
の
早期実施
に向けまして、
イーター機構設立協定
の
発効
が遅れることのないように一層の
努力
をお願い申し上げておきたいと思いますし、次に、この
イーター事業
だけでなく、
イーター事業
と並行して、
材料
の
研究
を始めとして様々な
研究
が並行して動いていくようなことになろうかと思います。そのためには、
日欧協力
の
ブローダーアプローチ
、これが極めて重要な
流れ
の中に入ってくるんじゃないのかと、こういうふうに思いますので、
ブローダーアプローチ
がいかにして
イーター
と相まって
核融合エネルギー
の
実現
に寄与していくのか、伺っておきたいと思います。
村田貴司
14
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。
先生
御
指摘
のとおり、
核融合エネルギー
の
実現
のためには、
イーター
の
計画
のみならず
材料開発
など様々な
研究開発
を行う必要がございます。従来の
原子力
の
研究開発
の
活動
の経験を踏まえますならば、
核融合エネルギー
の
実現
のためには、
実験装置
、それから
実験炉
、
原型炉
、そして
実用化
というような道筋をたどることが一般的に想定されるわけでございます。この
イーター
はその中で
実験炉
に相当する位置付けが与えられるものでございます。そして、
ブローダーアプローチ
、いわゆる幅広い
アプローチ
でございますけれ
ども
、これは、
実験炉
である
イーター
の次の
発電実証
を行う
原型炉
の
実現
に向けて、
イーター計画
を支援し補完する
事業
であると言うことができます。 具体的には、青森県六ケ所村に
国際核融合エネルギー研究センター等
を整備し、また茨城県那珂市には
核融合実験装置
でありますところのJT60という、そういう
装置
がございますが、それを超電導化することによりまして、一層
性能向上
を図りまして先進的なプラズマの
研究
をするということとしてございます。 これらの
活動
はその後の
原型炉
の
建設
を確実に行うために不可欠、必要なものでございまして、
核融合エネルギー
の
早期実現
に向けて、
イーター計画
と並行して
ブローダーアプローチ
、幅広い
アプローチ
を
実施
していくことが必要と認識しているものでございます。
小泉昭男
15
○
小泉昭男
君
ブローダーアプローチ
、大変広範に、
動き
になっていくかと思いますけれ
ども
、御
努力
をいただきたい、こういうふうに思います。 もうこれは既に全
世界
で
理解
が進んでいるところでありますが、
世界じゅう
が今、
原子力発電
に
動き
始めているということをニュースで聞きまして、その中で
ウラン
の価格も一時は十六倍に跳ね上がったという、こういうふうな
状況
でございますし、
ウラン
を
燃料
として発電するということは、
最終処分地
の問題も出てきますし、万が一の事故の心配もございます。 そういう
関係
で、この
イーター事業
が成功していくことによって無尽蔵にある
海水
の中の
重水素
を利用してという、こういう
流れ
になってきますと、今までの議論の中では、
体外被曝
、
体内被曝とも
にかなり
安全性
が高いという、こういうことも伺っておりますので、これからこの
実現
に向けてしっかりと歩を進めていただきたい、こういうふうに思っております。
核融合
の
実現
に向けての
かなりコスト
の掛かる
事業
でございますので、七者の
参加
を得た幅広い国際的な
協力
で行うことは、これはもう当然のことでございますけれ
ども
、大切なのは、
イーター
の後も見据えたこの
ブローダーアプローチ
、これは
日欧
の二者による
協力
でやるというふうな形を
理解
しておりますけれ
ども
、近い将来、
核融合
、
核融合エネルギー
の
実現
に向けて、
日本
が
欧州
とともに強力に
指導的立場
と
役割
を担っていく
枠組み
ができていくということはかなり重要なことであろうかと思います。 今回、先ほど
麻生大臣
が
お話
ありましたとおり、
研究施設
は
フランス
の
カダラッシュ
ということでありますけれ
ども
、実際には
日本
は
人事
を得たわけでありますが、この
人事
を得て、結果としては予算的な
部分
、それからこれからの
流れ
を
考え
ますと
日本
はかなり上手な立ち回りをしたかなと、こういうふうに私は自分なりに判断をさしていただいております。 こういう中で、この
流れ
の
枠組み
を生かすもこれを生かさないも
参加者
の
努力
次第でございますので、
政府
として
イーター事業
と
ブローダーアプローチ
の両方がスムーズに進行していって、なるべく最短でこの
研究
の
成果
が出るように、こういうふうにしていただきたいなと、こういうふうに思います。 事前の
説明
で伺いましたところ、最初十年掛かる、そしてまた
研究
の期間に二十年、その後の処理を含めて大変な年月掛かるわけですね。この間に
世界
は大きく変化していくんじゃないかと思いますし、こういう中でしっかりと
努力
を続けていっていただきたい、こういうふうに思います。
あと
、時間はございますが、最後になりますけれ
ども
、
麻生外務大臣
に最終的な御所見を伺って終わりにしたいと思います。 今、
イーター事業
の予算一兆七千二百四十億円。今日の
ユーロ
は百六十円と聞いていますからもっと金額が違ってくるんだろうと思いますけど、これは当時
ユーロ
を百五十一円で換算したと言われる
数字
でございまして、かなり大きな資金が必要な
研究
であります。
日本
全体では、
日本
は全体で一千八百億ぐらい必要じゃないかという試算があるようでありまして、
建設段階
で五百四十億、
運転段階
で一千百八十億、
除染段階
で五十五億。こういうことになりますと、
かなりコスト
に見合った
動き
になってこないと、これは将来的に、負担はしたけれ
ども
いい結果が出なかったでは済まないような気がいたします。 これ、これから、私、
小柴先生
、
ノーベル賞
をお取りになった
小柴先生
が言われている言葉の中にかなり重要なことがあると思うんですが、これは専門的な
部分
ではなく、
小柴先生
が物すごく分かりやすく言われていることは、
科学
の進歩というのは
無理難題
を言い続ける人がいなければ進歩しないということを
小柴先生
が言われたことを本で読みました。これからこの
イーター事業
に関連して様々な
分野
の
研究
が触発されていくような気もいたします。 こういう
流れ
の中で、
麻生大臣
として、この
イーター事業
に対してのお
考え
を最終的に伺っておきたいと思います。
麻生太郎
16
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 今、
小泉先生
にも御
指摘
があっておりましたように、この
核融合
というものは、今
海水
の中にほぼ無尽蔵にあるであろう
重水素
、トリチウムとかいろいろそういった、我々
日本
にとりましては、周りを海に囲まれております。そういった
意味
では、この
資源
のいわゆる
化石燃料
等々においては極めて我々としては劣悪な
状況
にありますんで、そういった
状況
にある
日本
において、この
核融合
ができることによって我々としては非常に大きな
エネルギー
というものを
確保
できる手段がそこに出てまいりますんで、これは極めてその価値は大きいと思っております。 また、今同時に御
指摘
のありましたように、いわゆる環境問題という点からいきますと、このいわゆる、何というのかしら、二酸化炭素等々の排出というものが極めて限られておるということになりますと、この
核融合
というものの持っております夢、
可能性
というものは更に大きなものになってくるであろうと思っております。 したがって、これまでもこの
核融合
に関しては
日本
が
世界
をリードしてくる、そういった
立場
にもあったと思っておりますんで、これが今回のこの
ブローダーアプローチ
等々、更に大きな前に進んでいくステップになっていくと思われます。 したがいまして、
日本
としては、国際的にもこれは
指導
的な
役割
を今後とも担い続けるだけの
研究開発
というものに関しては更に力を注いで、結果的にこういったものが、三十年とかいろいろ言われますけれ
ども
、一年でも早くこういったものが現実化していくというものに対して今後とも
努力
を払っていかねばならぬものと
考え
ております。
小泉昭男
17
○
小泉昭男
君 大変分かりやすく御
説明
いただきましてありがとうございました。 今
大臣
がお答えいただきましたとおり、大変、
エネルギー
の
確保
が
日本
のみならず
世界じゅう
で大変な
状況
になっております。今、
世界
は
エネルギー
と真水と食料の
争奪戦
と言われておりますけれ
ども
、この中でこの
事業
を、
研究事業
をスタートさせることはかなり大きな
意味
があるんじゃないかなと、このように思います。 一説には、
太陽パネル
を大気圏の外に打ち上げれば二十四時間昼間、そこからレーザーで
地上
に送ればその
エネルギー
も使えるなんという話もありますけれ
ども
、あらゆる
可能性
にチャレンジしていくのが
科学
だと思いますので、そういう中で国益を
考え
、そして
世界
の環境も
考え
ての
一大事業
だと思っておりますので、
大臣
を始め
関係各位
のこれからの御奮闘に心から御期待を申し上げておきたいと思います。 以上で終わります。
白眞勲
18
○
白眞勲
君 民主党・新緑風会の
白眞勲
でございます。本日は
イーター事業関連
三
協定
についてまず御質問させていただきます。 この
イーター
、
国際核融合実験炉
というのは、
太陽
で起きている
核融合反応
を
地上
の
施設
で起こすという画期的なものであるということで、その国際的な
共同事業
の
建設
は結局
フランス
の
カダラッシュ
に決定したとのことですけれ
ども
。 まず、この
フランス
といいますと、せんだって
大統領選挙
が行われ、接戦の末、
サルコジ
さんが次の
大統領
になることが決定しましたけれ
ども
、
外務大臣
にお聞きしますが、まず、この件に関してどのような
感想
といいますか、今後どのような
日仏関係
になるというふうに展望されますでしょうか。
浅野勝人
19
○副
大臣
(
浅野勝人
君)
サルコジ次期大統領
が最近
イーター事業
について言及をしたとは
承知
をしておりませんが、
次期大統領
は、
地球温暖化ガス
を発生させない
原子力エネルギー
や新たな
エネルギー
には賛成の
立場
と
承知
をしております。したがいまして、
イーター
を推進していくという
フランス
の
政策
に大きな変化があるとは
考え
ておりません。
白眞勲
20
○
白眞勲
君 私が質問したのは、まず、
サルコジ
さんが
大統領
になったことによる
日仏関係
についてどのような御見解を持っているかというのを
外務大臣
にお聞きしているんですけれ
ども
。
麻生太郎
21
○
国務大臣
(
麻生太郎
君)
シラク大統領
ほど
日本
を知っている
外国人
というのはそんなにおりませんから、それ以上をちょっと期待していただいても無理だとは思いますけれ
ども
、じゃ、この人が
反日
かというと、そういうことでもないのであって、基本的にはこれまでの
日仏関係
を、何というのかしら、悪くしようというような
方向
でとか、若しくは反米とか
反日
とかいう
方向
で動いていくというような感じには受け取っておりません。
白眞勲
22
○
白眞勲
君 今
大臣
もおっしゃいましたように、今の
シラク大統領
は物すごい
日本通
であるというふうに聞いている。 例えば、切りがないんですけれ
ども
、
相撲
についても
大分造詣
が深いと。それに比べて、じゃ、
サルコジ
さんはというと、その
相撲
について、頭にポマードを塗りたくった太った
男たち
がぶつかり合うのは知的なスポーツではないということを話したというふうにも聞いているわけでして、我々としてはちょっとどきっとした
発言
でもあるんですが、まあこれも、わざと
シラク大統領
を意識した
発言
かもしれませんし、
日本
でも、
フランス語
の
数字
についてああだこうだと言った方もいらっしゃったようなわけですから、余り目くじらを立てる必要はないかもしれませんけれ
ども
、やはり今おっしゃいましたように、
シラク大統領
以上に
日本
のことを
理解
してもらおうという
努力
というのは必要かというふうに思っておりますが、その件に関して
外務大臣
はどういうふうにお
考え
でしょうか。
麻生太郎
23
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) おかげさまで、
日本
というものに関するいろんな知識というのは、多分、一般的には
サブカルチャー
と言われるものと
食べ物
というところから入ってきたと思いますね、今、現実問題として。 少なくとも、私が学生でいるときに、おまえら、魚、生で食うのかとよく言われたものでしたけれ
ども
、今みんなそいつを生で食っておるわけですから。それで、これが今一番ナウい食い物だと思い、
フランス人
をして御飯のことをしゃりって言うんですから、私はシャコの間違いだと思って丁寧に正していたら話が合わなくなって、ああ、何だ、しゃりっていう、
フランス語
でちょっと音がしゃりって似ていますものですから、それで、おお、しゃりのことかと思って、しゃべったのは
フランス
のある
大臣
でしたけれ
ども
。 そういう
意味
では、随分いろいろなものが今入ってきているような気がしますので、自然とこういったような
立場
に立って、国際的なものやら何やらの
会議
に出てくる、そういった場に出てくると自然と
日本
との
関係
とかいうものの
重要性
、また
フランス
の得意な文化という面においても、ヌーベル・キュイジーヌなんていう
食べ物
が
日本
の食の
影響
を受けていることはもうはっきりしていますので、いろんな
意味
でそういったものの
影響
が相互に重なり合っている
部分等
々が
理解
されて、私
ども
もそれなりの
努力
は必要だとは思いますけれ
ども
、押し付けるつもりもありませんし、そういった形で自然と
理解
が深まっていくものと期待をいたしております。
白眞勲
24
○
白眞勲
君 正に今
大臣
おっしゃいましたように、押し付けるものではないかもしれない。ただ、その
理解
を深めるための
努力
というものもこれ継続して必要だと思うんですが、特に来年は、二〇〇八年というのは日仏交流百五十周年だということで、いろいろな文化交流などのイベントも予定をされているというふうに聞いているんですけれ
ども
、是非気合を入れて取り組んでいただきたいというふうに思いますが、その件についていかがでしょうか。
麻生太郎
25
○
国務大臣
(
麻生太郎
君)
日本
の側の方がこれまでやっぱり日仏会館始めいろいろな
フランス
側の文化普及の
努力
、
フランス語
の普及の
努力
等々が
日本
よりは明らかに顕著だったと思いますので、
フランス
の文化に対しての
理解
、造詣というものは
日本
の方が圧倒的に深いと思っております。 傍ら、
フランス
側の
日本
に対する
理解
というものはそれほどではなかったと。これはこれまでの現実として言えると思いますが、事情が随分変わってきておると思っておりますので、そういった
意味
では、この交流年等々、いろいろな機会というものを通じて、昨年、
日本
とEUとの交流年をやって、イベントだけで何百でしたか、やりましたけれ
ども
、ああいったのはそれなりの結構効果が上がったとヨーロッパ側は言っておりますので、そういった
意味
では、我々が吸収してきた
部分
と、これまで向こう側が
日本
に対して特に吸収するとか学ぶとかいうものは、それは
日本
に比べりゃ少なかったと思っておりますので、こういった交流年というものをかなりやっていくことによって、時間は掛かるかもしれませんけれ
ども
、浸透していくという
意味
においては交流年等々は、そのイベント自体だけ見ても、余りちょっとぴんとくるものがないものも一杯ヨーロッパで見ましたけれ
ども
、あれを通してよかったと思ったという人がいることも確かですから、こういったものは手間掛けてやっていった方がいいのではないかと思っておりますので、積極的に支援をしてまいりたいと
考え
ております。
白眞勲
26
○
白眞勲
君 正にその
部分
、非常にこれからも重要だなというふうに思っておりまして、今、
浅野
副
大臣
からも、
イーター
の
関係
については、ただ、
サルコジ
さんについては今まで言及はないと。
シラク大統領
は事あるごとに
イーター
誘致に対しても非常に積極的な言及をされていたということを聞いているわけなんですけれ
ども
、そういう中で、この
イーター事業
ってとても長い年月が掛かる。
建設
までにも十年、またその後、
実験炉
が完成しても実験、
研究
で二十年以上というと、最低でも三十年。 そうすると、ここにいる
委員
の皆さんの何人が元気でいられるかという、そういった課題にもなってくるわけで、我々の子や孫の世代のために頑張っていこうじゃないかというのは分かるんですけれ
ども
、果たしてこれだけの予算を掛けて成功するのかという素朴な疑問というのもまた逆にあるわけなんですね。その辺についてはいかがなんでしょうか。
麻生太郎
27
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 基本的には、ちょっと
科学
技術の話で、ちょっと科技庁に聞いていただいた方がよろしいかとは存じますけれ
ども
、少なくとも、この夢みたいな話だったのが、我々、当選をしました二十数年前、この話はもうとにかく百年ぐらい無理よという話でしたのが、少なくとも二十年たちましたら、三十年、三十五年になったというのは、少なくとも四十五年は縮まった形になろうと思いますので、これは白
先生
、いましばらくまた何年かしていきますと、
科学
技術の進歩によって更にこの年数が縮まる
可能性
もあろうと思います。 いずれにいたしましても、
日本
としては、こういったようなものに関して、いろいろこれだけの熱の、すごい温度の高いものに溶けないものとか、いろいろなものの物質の開発等々も
考え
にゃいかぬところでもありますので、こういったものがただでき上がりますと
日本
にとっては極めて大きな、
化石燃料
を持たない我が国にとりましては極めて大きなメリットをもたらすというところが一番肝心だと思いますので、そこらのところを
考え
ながらこれはもう
努力
していく以外にほかに方法がないなと思ってはおります。
白眞勲
28
○
白眞勲
君 じゃ、実験成功というのは何をもって言えるのか、ちょっと文部
科学
省に聞きたいんですけれ
ども
。 どうぞ、お掛けになってください。
村田貴司
29
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 失礼します。
核融合
はまだ基礎的な
段階
にございます。現時点において本格的な
実用化
というところをどの
段階
までという時期は申し上げることができない、そういう
意味
で、実験が成功ということについてはまだ確定的なことは申し上げることはできないわけではございますけれ
ども
、先ほ
ども
若干御
説明
申し上げましたが、実験
段階
、それから
実験炉
段階
、
原型炉
段階
、実用
段階
という、そういう一つ一つのステップ・バイ・ステップで目標をしっかり立てながらそれを一つ一つクリアしていくと、そういうふうなことで技術開発をしっかりやっていきたいというふうに思ってございます。 一つ技術的に事例を申し上げて御
説明
したらお分かりやすいかと思いますが、プラズマの
核融合
に関しては、プラズマの閉じ込めというのが一つの大きな指標になります。それが主要な性能の一つでございますけれ
ども
、これについては、一九六〇年代ごろの本当に基礎的な
研究
をやっていた時代から比べて、約三十年後の一九九六年ごろには百万倍以上の性能が技術開発として、
成果
として得られてございます。
イーター計画
では、
建設
が終了して一定期間運転を行う時点、すなわち約三十年後になると思いますけれ
ども
、その指標において現
段階
の十倍程度の向上を目指すというふうに
考え
てございます。さらに、
イーター
の次の
原型炉
、発電の実証をいたしますので、それについては更に時間が掛かりますが、五倍以上の
性能向上
を目指しているということで、確実に進めていけるということで成功を目指していきたいというふうに思っております。
白眞勲
30
○
白眞勲
君 成功は何をもって言えるか申し上げることはできませんみたいな話なんですけれ
ども
、そうすると、ちょっとこれよく分からないんです。今度、じゃ失敗というのは、逆に何をもったら失敗なんですか。
村田貴司
31
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。 失敗ということで、何が失敗ということは現
段階
ではなかなか言い難いところはあるんでございますけれ
ども
、やはりこのような長期にわたる技術開発については、チェック・アンド・レビューをしっかりやりながら、そのときそのときの技術をしっかり
評価
しながら次につなげていくということが必要だろうと思っております。 その点に関して申しますと、従前も
原子力
委員会
の中に
核融合
に関する部会がございまして、そこで専門的、技術的な観点からチェック・アンド・レビューを行ってございます。さらに、こういう
原子力
委員会
の
評価
に加えまして、国の
研究開発
評価
に関する大綱的な指針というのがございまして、それを踏まえた
評価
を行うこととなってございます。すなわち、
イーター計画
を始めとする
核融合
研究開発
について、定期的に我が国としてその必要性、それから有効性、それから効率性の観点から
評価
を行うということでございます。 このような
評価
の
枠組み
を通じまして、
核融合
研究開発
の
計画
が
計画
的かつ効率的に失敗しないように
実施
していきたいというふうに思ってございます。
白眞勲
32
○
白眞勲
君 ですから、失敗しないように
実現
していくのは当たり前であって、その失敗という定義は何ですかと聞いているんです、私は。
村田貴司
33
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 失敗の定義というものが明確に文書として存在しているわけではございませんけれ
ども
、例えば
イーター
本体についていうならば、
イーター
でどのような性能を達成するかということはあらかじめ決められてございますので、それが達成できなかった場合ある
意味
では失敗だということになるのかもしれません。
白眞勲
34
○
白眞勲
君
建設段階
で五百四十億、
運転段階
で千百八十億円だと。あるいは除染、これは汚染を除くという除染ですね、で五十五億という多額の予算を付けていると。
防衛大臣
もお掛けになっていて、一機二百億円以上の戦闘機云々という話のときにこんなこと言うのもなんですけれ
ども
、文部
科学
省の
研究
予算に
影響
はこれ及ぼしませんか、これだけの予算使って。──速記止めさせてください。速記止めてください。
村田貴司
35
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。
イーター計画
につきましては、平成十四年
段階
でございますけれ
ども
、総合
科学
技術
会議
が決定いたしました国際熱
核融合
実験炉
計画
において示されました方針がございます。すなわち、他の
科学
技術上の重要施策に
影響
を及ぼすことがないよう、既存の施策の重点化、効率化を図り、
原子力
分野
の予算の範囲内で行うことという、そのような
考え
方が示されておって、これを踏まえて閣議了解を行った経緯がございます。 このような方針に基づきまして、私
ども
といたしましても他の
科学
技術
分野
への大きな資金的なしわ寄せがないように進めていくこととしておりまして、それはできるというふうに思ってございます。
白眞勲
36
○
白眞勲
君 最後何とおっしゃいましたか。最後、ちょっと、おっしゃったところ、もう一回おっしゃってください。
村田貴司
37
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 他の
科学
技術
分野
への大きな資金的なしわ寄せにならないように進めることとしておりますというふうに言ってございます。
白眞勲
38
○
白眞勲
君
実験炉
の素材な
ども
これから
研究
するということらしいんですけれ
ども
、そもそもこれだけの大きなプロジェクトを進めるためには、まず私が思うには、
実験炉
の素材を決めて予算を立てないと予算立てられないんじゃないかなというふうに思うんですけれ
ども
、その辺はいかがなんでしょうか。──速記止めてくれませんか。
村田貴司
39
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。
イーター計画
につきましては、真空容器等用いる
材料
といたしましてステンレス鋼を採用することといたしておりますが、これは長年にわたる
イーター
設計
活動
において国際的な専門家の議論の上で決定されたものでございます。 このステンレス鋼の強度につきましては様々な実験データがございまして、
イーター
の運転期間、これは運転期間としては二十年を想定しているわけではありますけれ
ども
、その二十年相当の運転期間において中性子による損傷が最も多い箇所の部材が受ける
エネルギー
の二倍ないし三倍の
エネルギー
を照射しても耐えられると、そういうステンレス鋼が現に存在しているという、そういう
評価
をしておるわけでございます。そういう
意味
で、
イーター
を造るという観点においては
材料
問題はないというふうに思います。 しかしながら、更にその上の先の
原型炉
、発電をする
原型炉
でありますが、その発電する
原型炉
についての
材料
ということであれば、幅広い
アプローチ
の
活動
等を通じて今後最適なものを選んでいくと、そういうことが必要だというふうに認識してございます。
白眞勲
40
○
白眞勲
君 私が
考え
るには、それだったらまず
原型炉
の素材を決めて、幅広い
アプローチ
を決めてから、それから
実験炉
を造ってもいいんじゃないかなというふうに思うんですけれ
ども
、これ何で並行してやっていくんです。つまり、そのステンレスの方では最終的には無理だから、
実験炉
はそのステンレスでもいいかもしらぬけれ
ども
、その後の実際の、何というんですか、その
原型炉
、実際に運用するときの炉については、これはまだ決まっていないということですから、それがちょっとよく分からないんですけれ
ども
、その辺はどうなっているんでしょうか。
村田貴司
41
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 御
説明
が不足しておりまして申し訳ございませんでした。
原型炉
の素材に関しましては既にいろいろな候補が挙げられておりまして、フェライト鋼等幾つかが開発されてございます。これらの
材料
を
原型炉
と同じ照射環境、中性子のですね、照射環境で試験するということが重要でありまして、
イーター計画
の中で
核融合
炉における実際の使用条件でその
材料
の性質、
材料
の挙動とかいうようなことについて総合的に
評価
して、最終的に
原型炉
として使える、そういうものを確定していくということでございます。 その過程におきましてはいろいろな技術的な
評価
が必要でございます。この
評価
の
活動
は幅広い
アプローチ
活動
においてスーパーコンピューターを使った
評価
を行うことになってございますので、そのようなこともしながら
原型炉
に対する候補
材料
を確定し、更に改良を重ねながら
原型炉
に向けた
材料開発
を行うこととしてございます。
白眞勲
42
○
白眞勲
君 まだ何かちょっと、のどに何か物が挟まっているような感じがしてしようがないんですけれ
ども
、ちょっとその辺りにしまして、このプロジェクトに関してちょっとお聞きしたいんですけれ
ども
、この
日本
国内で行う
部分
についての人員の
確保
というのはされているんでしょうか。
村田貴司
43
○
政府参考人
(
村田貴司
君)
日本
国内では幅広い
アプローチ
活動
が行われるわけでございまして、その
活動
につきましては、もちろん
実施
の中心になりますのが
日本
原子力
研究開発
機構ではございますけれ
ども
、この
核融合
に関する学術界の幅広い
研究
者の方々の御支援を得ながら、かつ産業界の御支援を得ながらやっていくということで、現在その体制づくりを行っているところでございます。
白眞勲
44
○
白眞勲
君 ですから、人員の
確保
はされているんでしょうか。 座っていてくださいよ、そこに。
村田貴司
45
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。 今正に、正に今その
確保
を
努力
しているところでございます。
白眞勲
46
○
白眞勲
君 ここで
協定
は
ユーロ
が単位ということになっていますけれ
ども
、百五十一円、今の
小泉
委員
からもその辺の
指摘
があったんですけれ
ども
、今のレートで百六十三円、これどんどんどんどん円が下がっていくんですね。このプロジェクト、円がずっとこのまま下がりっ放しだとは思いたくはないんですけれ
ども
、これからどんどんいわゆる
ユーロ
が高くなっていった場合、この辺の為替リスクはどのように担保しているのかお聞きしたいと思うんですけど。
村田貴司
47
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 今
先生
おっしゃいましたような総経費に関連いたしましての試算というのは、その為替の
影響
というのがある
部分
はございます。しかしながら、
イーター
の
活動
の中心となりますのは、各局から、その各局においてその
イーター
の
部分
部分
を分割して製造し、それを物納するという、そういうシステムが取られているわけでございます。したがいまして、為替リスクは当然あるとは思いますけれ
ども
、それが最小化するようなそういう
努力
が
イーター計画
の中に組み込まれているということでございます。
白眞勲
48
○
白眞勲
君 そうしますと、その為替のリスクというものはあるけど、最小限努めているんだということなんだろうけど、それにしたって、まあ余り
考え
たくはないけど、例えば円が相当安くなっちゃいましたというときには、何かその辺で、途中で、この二十年、三十年というスパンの場合に、何かその辺の
交渉
の、今回のこの
協定
の中にそういった、何というんですか、
措置
というのかな、何かそういったもののまあいわゆる逃げというか、そういったものというのは書いてあるんですか。
村田貴司
49
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。
協定
の中身に関連することでございますけれ
ども
、
イーター
協定
の中には、
建設段階
、十年間でございますけれ
ども
、その十年間には脱退ができないという、そういうような規定が入っていると思います。したがいまして、
関係
の国が一致
協力
して、十年間という期間でありますけれ
ども
、
建設
に邁進すると、そういう体制ができております。
白眞勲
50
○
白眞勲
君 いや、私の聞いていることを全然答えてくれていないんですけれ
ども
、だから為替のリスクは、十年間はもうどんなことがあったってこれやっていくということだから、それはもうどうであれ払わなきゃなりまへんよということなんですか。──ちょっと止めてください。
村田貴司
51
○
政府参考人
(
村田貴司
君) お答え申し上げます。 十年間はもう脱退ができないという、そういう
協定
の規定ぶりになっておりますが、それを毎年毎年、だからといって予算、製作費等がいたずらに拡大するということは適当ではございません。したがいまして、毎年毎年、
イーター
の機構が成立した暁には
イーター
の
理事
会というのが開催されます。そこにおいては
関係
国の
関係
者が出てくる、
参加
するわけでありますけれ
ども
、そこで毎年毎年、予算を技術的な観点からしっかり
評価
して、予算がいたずらに膨大、膨脹しないようにという、そういう配慮をしてございます。
白眞勲
52
○
白眞勲
君
資源エネルギー
庁さんにお聞きしたいと思うんですけれ
ども
、ほかにもいろんな
エネルギー
開発というのは今もやっているし、これからも
考え
てはいらっしゃると思いますが、例えば風力発電とかですね、それにどのように取り組んでいくのかということと、また、その予算との絡みで
イーター
に過度に予算が振り分けていることにはならないのかということについてお聞きしたいと思うんですけれ
ども
、いかがでしょうか。
平工奉文
53
○
政府参考人
(平工奉文君) お答え申し上げます。 近年、アジア諸国を中心とした
世界
的な
エネルギー
需要の急増等を背景といたしまして、国際
エネルギー
市場が構造的に逼迫しており、
エネルギー
安全保障を軸とした
エネルギー
政策
の
重要性
が高まっております。また、京都議定書の第一約束期間が来年から始まるなど、地球温暖化問題への対応も
エネルギー
政策
の重要な課題となっております。 こうした様々な課題に対応するために、
資源エネルギー
庁といたしましては、昨年五月に策定をされました新・国家
エネルギー
戦略や本年三月に閣議決定をされました
エネルギー
基本
計画
に基づきまして、省
エネルギー
の推進、新
エネルギー
の導入拡大、安全
確保
を大前提とした
原子力
の推進及び運輸
エネルギー
の次世代化等の
政策
を総合的に推進してまいります。 また、
委員
御
指摘
の風力発電等の新
エネルギー
につきましては、出力の不安定性あるいは高
コスト
等の課題がございまして、当面は補完的な
エネルギー
という位置付けでございますけれ
ども
、長期的には
エネルギー
源の一翼を担うことを目指しております。このために、技術開発、財政支援、それからRPS法に基づく電気
事業
者への導入義務付け等によりまして積極的に導入を進めてまいりたいというふうに
考え
ておりまして、必要な予算につきましても
確保
してまいりたいというふうに
考え
ております。
白眞勲
54
○
白眞勲
君
フランス
といいますと、
防衛大臣
にちょっとお聞きしたいと思うんですけれ
ども
、国防
大臣
とこの前、会談もされて、中国へのEUの武器輸出の再開について、これEU、どう見通し、
大臣
としてお持ちでしょうか。
久間章生
55
○
国務大臣
(久間章生君) この間お見えになりましたときに、中国の軍事費について透明性をもう少し高めてもらいたいということを中国に対しても言っていますよと、そういう
関係
もあって、EUの武器輸出については慎重に対応していただきたいという話をいたしました。 それに対しましては、イエス、ノーとは言われませんでしたけれ
ども
、こちらの言い分については
理解
すると。しかし、今これから中国に自分は行くんだというふうなことを言っておられたんで、その結果がどうだったかについては、まだ今のところ確たる返事はもらっておりません。
白眞勲
56
○
白眞勲
君
大臣
はせんだってイタリアの国防
大臣
とも会談してこの件についても
お話
をされているというふうに聞いているんですけれ
ども
、
日本
政府
としましては、このEUの中国に対する武器禁輸
措置
に対してどのような継続のための
措置
というのをとっているのか、お聞きしたいと思うんですけれ
ども
。
久間章生
57
○
国務大臣
(久間章生君) イタリアでも同じようなことを
お話
ししましたが、イタリアの方は、どちらかというと現在の
状況
を続けるようなニュアンスの内容でありました。
白眞勲
58
○
白眞勲
君 久間
大臣
は
フランス
の国防
大臣
との会談の席で、
日本
には武器輸出三原則があり、武器の輸出は慎重な
立場
でおられるというふうに
発言
されたというふうに聞いているんですけれ
ども
、片や、
大臣
御存じ
のように、ワシントンの講演の席では、武器輸出三原則の緩和については現在のままでいいのかどうか検討する時期に来ているとも
発言
されていると。この辺り、一体どうなっているんでしょうか。
久間章生
59
○
国務大臣
(久間章生君) 私は、
日本
が死の商人にならないために、平和国家として歩んできた、これを各国が非常に取り上げてくれているというのは大事にしていかなきゃならないという
立場
を持っております。 しかしながら、同時に、我が国としては、武器を購入しなければならない点もありますから、購入するときにその
研究開発
に我が国が特に米国との
関係
で携わっておればもっと安く買えるのにというような、そういうこともございます。 それと、武器という概念が非常に今広くて、もうすべて武器という、例えば防護服なんかでも全部武器と扱われているわけですけれ
ども
、こういうこれから先の問題について、今度のBMDもそうですけれ
ども
、防御専門のためのそういうやつについてすら
研究開発
ができない、そしてそのために高く購入しなきゃならない、そういうことについてはどうかなという思いがありますので、もう少し幅広くそういう点については
研究
していく余地はあるんじゃないかと、そういうふうに思っておりますので、そういうようなニュアンスを述べたわけであります。
白眞勲
60
○
白眞勲
君 昨日もテロ特でどうもそのような
お話
をされて、生物化学兵器とかあるいは輸送機なんかを昨日何か
お話
をされたというふうにも聞いているんですけれ
ども
、官房長官は、結論的に申し上げれば、緩和を検討するということはないんだということを言って、今後とも引き続いて慎重に対処する方針を
日本
政府
としては堅持するということまで言っていると。どうもこの辺、官房長官と
大臣
の
発言
にどうも我々としては
理解
に苦しむところがあるんですが、その辺についてはいかがでしょうか。
久間章生
61
○
国務大臣
(久間章生君) 官房長官談話で武器輸出三原則は一応仕切っているわけですね。その官房長官が武器輸出三原則については緩和をやりますとか検討しますと言ってしまったら、もうそれはとにかく結論ありきになるわけですから、周りから、今言ったような問題点を、武器の中でもこういうものはどうかとかこういう
研究開発
はどうかと、そういうことは言うことはあっても、官房長官が自らそれを検討しますとか、そういうことは言えない
立場
じゃないでしょうか。だから、それは国内世論とか国会の論議とかそういう中から、今度例えばBMDについては
共同
研究
から
共同
開発までやることになりましたが、そういう形で官房長官談話を訂正してああいう形でスタートしたわけでありますので、私はもし私が官房長官の
立場
だったら同じような
発言
をしたと思いますね。
白眞勲
62
○
白眞勲
君 そうしますと、簡単に言えば、
防衛
省としては、まず官房長官談話を今後変更させるために外堀を埋めていくような作業をしていこうじゃないかということというふうに
理解
してよろしいですね。
久間章生
63
○
国務大臣
(久間章生君) そこまで外堀を埋めるというようなことじゃなくて、こういう問題意識がありますよと、それでいいんでしょうかねという、そういう問題提起についてはやっぱりする必要があるんじゃないかと思っております。
白眞勲
64
○
白眞勲
君 そうしますと、今ミサイル
防衛
については私も前に国会でそういう答弁を直接聞いたわけでございますけれ
ども
、今回は防護服とかそういった、いわゆる武器の中でも幅広い
分野
の中で、具体的にはどういったものをもう少し
考え
ているのか、ちょっと
お話
聞きたいと思うんですけれ
ども
。
久間章生
65
○
国務大臣
(久間章生君) 前から私が言っておりまして、これは一応武器から外れて対象外になりましたけど、例えば中国での遺棄化学兵器の処理の
施設
とかそういうやつについては輸出になるわけですね、持ってきて向こうで造りますと。そういうやつとかいろいろやっぱりあるんじゃないかと思うんですよ、個別に見ていきますと。 それと、先ほど言いましたように、これから先のいろんな、
日本
が購入しなければならない
アメリカ
からのいろんな武器にしましても、
日本
国内でもっとこういう
日本
の技術を使って
アメリカ
がそれを製造してくれれば安くなるのに、あるいはいいものができるのにというような、そういうときに
日本
独自ではやれないと。
研究開発
費も非常に掛かる、
アメリカ
と一緒に
研究開発
をやれば安く済む、そういうようなことについて、今ミサイルしかやれないというようなことでいいのかなという、そういう意識は潜在的に持っております。 だからそれは、だから国会等でこういうのをきっかけにそういう議論をもっとしていただいて、そうだそうだということになればそういう
方向
に行きますし、やっぱりやめておけとなればやめる
方向
に行くと思いますので、そういうような問題提起はやっぱり必要に応じてするのは必要じゃないかなと私自身は思っております。
白眞勲
66
○
白眞勲
君 そうしますと、今ミサイルのみならずいろんな兵器というか、ということになると、やっぱり例えば戦闘機とかタンクとか、そういったものも含まれるということなんでしょうか。
久間章生
67
○
国務大臣
(久間章生君) 戦闘機なんかでも、例えば
日本
のこういう素材を使ったら非常に吸収力があってステルス性が高いとか、そういうことだってあり得ると思うんですね。そういうやつについても今、
日本
はそういう
材料
を提供することは武器輸出三原則からできないわけであります。しかし、そういうものについても本当にそうなんだろうかと。
日本
でもしそういうステルス性を
研究
すればそんなに高い飛行機を買わなくて済むこともあり得るんじゃないかという思いもあるわけですね。 だから、そういうようなこともいろんなことが関連してまいりますから、この議論をしないということじゃなくて、もう少し議論はする必要があるんじゃないかなと私自身は思っております。
白眞勲
68
○
白眞勲
君 そのステルス性という今
お話
があったわけですけれ
ども
、
大臣
はF22に大分こだわっていらっしゃるような感じもするわけなんですけれ
ども
、その辺の理由というのは何なんでしょうか。
久間章生
69
○
国務大臣
(久間章生君) こだわっているというよりも、F22は非常にいい飛行機だと、そういうふうに盛んに言っているわけですね。また、いいやつだと思います、いろんな情報を得ますと。しかしながら、これは
日本
には、
日本
じゃなくて外国には売りませんよ、あるいは情報提供もしませんよという法律があるわけですね。そういうことだと検討すらできないので、それで、物を買うわけですから、欲しがっているという姿勢を見せたらこれは負けですからね、商売としては。だから、欲しがっているというようなことは見せないけれ
ども
、どういう飛行機なのかぐらいはやっぱり情報を知りたいと思っているので、情報提供をしてもらいたいと、そのための
協力
をしてもらいたいと。今法律で情報提供すらできないとなっておりますので、そういうことを言っているわけであります。
白眞勲
70
○
白眞勲
君 そうしますと、欲しがっていることを見せないんだと言いながらも、この情報提供くださいと言うと、やっぱり向こう側としてはこの飛行機も欲しがっているのかなというふうに思えなくはないんでしょうか。
久間章生
71
○
国務大臣
(久間章生君) それはしかし、どれぐらいの値段かとか、そういうこともひっくるめながら、これから先の
交渉
、そしてまたその能力、そういうのを知った上で決めていくわけですから、とにかく、まあ見せませんよ、相手には売りませんよと言うとのぞきたくなるという、そういうのは分かりますよ。分かりますけれ
ども
、そういうようなまず情報提供しなさいよというようなことは言うべきだと思って、その程度は言っていますけれ
ども
、欲しがっているともし思われたとすれば、それは私の、まずいというか、そういうような、本当に欲しがるときは欲しがらない態度を取るべきだという、そういうようなあれもありますからね、一般の商売上の。そういうことも踏まえて、欲しがっているという態度をもし私が出したとすれば、それはこちらの態度の出し方が下手だったと率直に言って言わなきゃならないと思いますけれ
ども
、しかし情報はやっぱり欲しいと、これは正直言って思っております。
白眞勲
72
○
白眞勲
君 そのいわゆる情報ということになると、今度、秘密保持
協定
について、GSOMIAというんでしょうかね、の
協定
を結ぶということも聞いているんですけれ
ども
、この
協定
の際、国会
承認
というのはお取りになるつもりなんでしょうか。
久間章生
73
○
国務大臣
(久間章生君) これは現在の国内法規で対応できると思いますので、国会
承認
は要らないんじゃないかなと思っております。行政
協定
でやれると思っております。
白眞勲
74
○
白眞勲
君 つまり、その省令か何かということでやっていくということでしょうか。
西宮伸一
75
○
政府参考人
(西宮伸一君) 御
指摘
の
協定
につきましては、我が方としましては、我が国の国内法令の範囲内で
実施
可能な内容とすることとしておりまして、
締結
に当たって国会の
承認
が必要となるような条約とすることは想定していないわけでございます。
白眞勲
76
○
白眞勲
君 省令について聞いているんですけれ
ども
。
西宮伸一
77
○
政府参考人
(西宮伸一君) はい、失礼しました。 省令はその
意味
では必要ございません。
日米
間で行政取決めをいたしまして、これを各省庁で共通の例えば手続をつくっていくとか、そういう作業でございます。
白眞勲
78
○
白眞勲
君 私の、これは以前にも
大臣
に
お話
ししたと思うんですが、この関連して秘密保持ということについては、今までの秘密のきちんとした整理ということも当然必要かと思うんですけれ
ども
、余り数が多いと逆に本当に必要な秘密が管理できなくなるような
可能性
もあると思いますし、やっぱり私は、実際、秘密の洗い出しとか、公開するものは公開し、公開してはならないものはきちっと公開しないというのがセットになってないと、どんどん秘密の数ばっかり多くなってしまって、結局そのマンパワーでは、秘密の管理のマンパワーだって限界があるわけですから、そうなると守らなきゃならないものまで守れなくなるという
可能性
は出てくると思うので、この辺に関しては、
大臣
、いかがでしょうか。
久間章生
79
○
国務大臣
(久間章生君) おっしゃるとおりでございますので、やはり私をヘッドとするこういう保持のための漏えいの対策
会議
をもう一回開いて、今おっしゃったことも踏まえながら、どういうふうにすればそういう注意力がきちんと徹底できるか。結局、最終的には注意力をいかにしてずっと緊張状態を持っておくかというそこのことになりますので、そういう
意味
ではおっしゃる
意味
はよく分かっておりますので、これから先そういう形でやっていきたいと思っております。
白眞勲
80
○
白眞勲
君 2
プラス
2についてお聞きしたいんですけれ
ども
、普天間の件に関して環境アセスメントでブリュッセルでは柔軟に対応するということ、ブリュッセルでは
大臣
は柔軟に対応するということを
お話
しされているんですけれ
ども
、ゲーツ国防長官との会談では、ゲーツ国防長官が昨年のロードマップを一部変えたりすることなくそのままの形で
実現
することが重要だと述べているということなんですけれ
ども
、その辺り大丈夫ですか。
久間章生
81
○
国務大臣
(久間章生君) 昨年のロードマップを見ていただければ分かりますけれ
ども
、ロードマップにいろんなことが入っています、普天間だけではなくて。それらすべてを含めてロードマップで決めた内容を粛々と着工していくと、そういう話でございましたので、そのとおりでありますという返事をしております。 それと、今の云々、ブリュッセルでの云々という話でございますけれ
ども
、これはこれから環境アセスメントをやるわけでありますから、環境アセスメントをやるときに、もう内容については環境アセスメントに
関係
なくこれでやりますよなんということはそもそもおかしいわけでありますから、環境アセスメントをやってみて、いろんな意見が出てきたときにどう対応するかは、これはアセス法の下で当然のことでありますから、そういうことを言ったわけでありますから、全然次元が別な話でございますので、それは気にする必要はないと私は思っております。
白眞勲
82
○
白眞勲
君
外務大臣
にお聞きしたいと思うんですけれ
ども
、この2
プラス
2で、あるいはこれは
日米
外相会談の方かなと思うんですけれ
ども
、北朝鮮の問題で、必要があれば圧力を強めるべきだとの
考え
で一致したということだそうですけれ
ども
、具体的にはどのような圧力を強化していくつもりでいらっしゃるんでしょうか。
麻生太郎
83
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) これはライス長官、ブッシュ
大統領
、いずれもこの
日本
の北朝鮮に対する支持というのに関連して出てきたところなんですけれ
ども
、少なくともいわゆる初期
段階
のところに関しては、六十日以内という話はほとんど進行しておらぬというように見えるんですね。 その内容がBDAというこの六者とはおよそ
関係
ない話でやっているのは引き延ばしかと、それは。何のための引き延ばしなのかというのも、ちょっといまいちよく、私らにはよく見えてこないところなんですよ。何せ財務省の話でもありますし、
アメリカ
と北朝鮮の話で、他の四者にはよく見えてきていないというところもあります。 ただ、それが、それで本当の引き延ばしになっているのか、全然別の理由があるのかは、私らとしてはちょっと普通の国と違いますんでよく見えてこないんで、これが単なる引き延ばしのためにやっているというんであれば、これは新たなものをやっていくということで、今私
ども
としてはいわゆる万景峰を始めいろいろなことをやっておりますけれ
ども
、そのほか、我々としてもほかにもいろいろ手段がないわけではないと。その手段の内容を今ここでしゃべれと言われてもちょっとしゃべるわけにいかぬところがありますんで、いろいろ
考え
ておるということが事実であって、
アメリカ
側も同じように、忍耐は無限ではないというブッシュ
大統領
の
発言
もそういうことを言っておるんだというように御
理解
いただければと存じます。
白眞勲
84
○
白眞勲
君 正に今
大臣
がおっしゃいましたように、そのBDAの件が非常にちょっと、我々にとってみると非常に不透明な
部分
というか、よく分からない
部分
があって、あしたにも何か解除されるかと思えば、何かいつになるんだみたいなところもあるという中で、我々、
日本
側から見ると、何かBDAについては緩めながら、また逆にほかにどのような圧力を
アメリカ
は掛けていくんだろうかということもよく分からないんで、その辺については、
大臣
、いかがなんでしょうか。
浅野勝人
85
○副
大臣
(
浅野勝人
君)
日本
政府
がBDAについてコメントする
立場
にはありませんけれ
ども
、今の時点で北朝鮮側はBDAをめぐる問題が解決したとは認識していないと我々は
理解
をしています。 じゃ、北朝鮮にとって解決とは何ぞやということになるわけですから、それについてどういう形になればこの問題が解決したということについては北朝鮮側は言及していませんので、我々がその
意味
をせんさくして申し上げるわけにはまいりませんが、先ほど
麻生大臣
が申し上げましたように、初期
段階
の
措置
についていつまでも履行をしないということが続くのであれば、これは
日米
間での合意として、忍耐は無限ではないということでありますから、その中で新たな制裁
措置
も
考え
ていくと。その内容について今申し上げる
立場
にはないということは
外務大臣
が申し上げたとおりです。
麻生太郎
86
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 白
先生
、これは物すごく難しいところは、
アメリカ
自身も二週間ぐらい前までは三日で解決すると思っていたんです。間違いなくそう思っていたんですよ、そう言ってきましたから。ところが、しなかったんだ。この間の2
プラス
2の前のときにも、ほぼ似たように今週にはという話をしたから、二週間前も同じことを言っていたじゃないかと。三日たっても全然ならなかったじゃないかと、だから今回だって当てにならぬだろうと言うと、反論はしませんものね。だから、そんなに確信があるわけじゃないんですよ。私らにはそう見えます。 だから、直接担当をしていませんのでよく分からないんですけれ
ども
、そういう
意味
では、当事者同士の話がよく分からぬと。最初は解除、凍結解除だと向こうが言ったことは確かですから、ところが、凍結解除したら、今度はそれを送金だと。送金は自分でやるんだと言ったら、いや、送金もそちら側でやってくれという話ですから、ちょっとそれは話が違うだろうがという話やら何やら、そういった話で何となく上げてきているのかなという感じがしないでもありません。そんなもの、引き出して自分で現金輸送したらどうだと言ったら、いや、盗まれるかもしれぬと言っておるという話ですから、そこまで言い始めたらとてもじゃないけど、こちらが全部お届けするような話でもないんじゃないのかというような感じに今なっておるというのが現状だと存じます。
白眞勲
87
○
白眞勲
君 林副
大臣
に拉致問題担当としてちょっとお聞きしたいんですけれ
ども
、圧力を強めていくということで、今後、
アメリカ
と
日本
が連携を深めているということなんですけれ
ども
、これについてどのように認識していらっしゃいますでしょうか。
林芳正
88
○副
大臣
(林芳正君)
外務大臣
もおられますから私の方からどこまでお答えできるか分かりませんが、総理と
外務大臣
がこのたび訪米をされましたので、米国
政府
からは
日本
に対しまして変わらぬ支持を確約する旨の
発言
があって、この事態の進展のために連携していこうということで一致したというふうに我々も
承知
をしておるところでございます。 また、同時期に被害者の御家族の訪米がございまして、御家族の皆様自身が帰国後記者会見で述べておられますように、米国の
政府
の御家族の皆様お会いになった
関係
者の方から、初めて行った方もおられましたので、引き続き
協力
する旨の話があったというふうにおっしゃっておられるところでございまして、我々の方針は、既に昨年の十月まとめたとおりでございますけれ
ども
、対話と圧力という、これはもう一貫した
考え
方でございますが、すべての拉致被害者の安全
確保
と即時帰国と、それから真相の究明、容疑者の引渡しというものを強く求めて、具体的な進展を得るように最大限
努力
していくというのが今のスタンスでございます。
白眞勲
89
○
白眞勲
君 今、林副
大臣
から具体的な進展という
お話
もありましたけれ
ども
、ライス長官に対して
外務大臣
としては、この具体的な進展というのは何をもって指すのかということについては御
説明
されましたでしょうか。
麻生太郎
90
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) この進展と解決とよく分けて私
ども
使っておりますけれ
ども
、少なくとも今この拉致問題はすべて解決済みであるというのが向こうの公式な答弁でありますので、それは全然向こうと我々と見解が違いますので、少なくとも拉致問題について解決済みである態度を撤回、そして少なくとも拉致に関していろいろ我々としては調査等々要求していることが幾つもありますので、そういうことに関しまして誠意ある態度というものが出てこない限りは、少なくとも進展とは言い難い。 解決となりますと、これは拉致されたと言われる人たちの返還、犯人の引渡し、真相究明等々が解決ということになろうと存じますが、そこに行くまでの
段階
として、少なくとも拉致に関して、向こうは全然もう解決済み、こっちは冗談言うなというのと全く違いますんで、せめて少なくともそこらのところに関して誠意ある態度というものが私
ども
として最低限要求しているところだと存じます。
白眞勲
91
○
白眞勲
君 安倍総理が朝日新聞とのインタビューでは形式的な再調査では駄目だということをおっしゃっているということ、今正に
麻生大臣
もその旨の話だと思うんですけれ
ども
、そうしますと、どのような再調査ということで、つまりその再調査ということが進展の一つのステップだと、しっかりとした再調査が具体的な進展のステップであるという認識なんでしょうか。
麻生太郎
92
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 私
ども
として、ああいう国ですから、現実問題、捜査権を使ってどうのこうのということは、果たしてどれくらい向こうの
協力
を得られるかということに関しては甚だ疑問の点はあります。ただ、これが遺灰、遺骨ですといって全然違った人の遺骨なんということになりますと、これは元々信頼
関係
というのがかなり、何というの、ずれている、信頼
関係
が
双方
にないというところが問題だと思っておりますんで、少なくとも北朝鮮がそういったものに対して具体的な行動をある程度取ってくるということが必要だと思っております。それから、今までのようにもう、何といいますか、全く木で鼻くくったような返事じゃ、これはとてもじゃないというところであります。
白眞勲
93
○
白眞勲
君
防衛
省にお聞きしますけれ
ども
、先日北朝鮮で軍事パレードが行われたと。その中にミサイルは何種類か出てきていますけれ
ども
、スカッドやノドンが出てきているという話もあるけれ
ども
、グアムに届くミサイルも出たとの話が韓国の報道でありますけれ
ども
、
防衛
省としてはその辺どういうふうに把握していらっしゃいますでしょうか。
大古和雄
94
○
政府参考人
(大古和雄君) 北朝鮮のミサイルについては、新型のものとして、いわゆる中距離弾道弾が開発されている、それから短距離の固体
燃料
のミサイルが開発されているという情報は我々も接しております。ただ、具体的にこの軍事パレードの出されたミサイルにつきましては、北朝鮮も公表しているわけじゃありませんし、我々の情報能力との
関係
がありますので、いろいろ調べて情報を把握しておりますけれ
ども
、ちょっとこの場では、どういうミサイルがパレードで出たかということについての
防衛
省の観測については答弁を差し控えたいと思います。
白眞勲
95
○
白眞勲
君 最後に、
防衛大臣
、何か、北朝鮮のあの軍事パレードを見てどういうふうに思われましたでしょうか。
久間章生
96
○
国務大臣
(久間章生君) 久しぶりにミサイルも登場させて、こういうような装備を持っていますよというのを誇示しているんだなという、そういうふうな思いをいたしました。本当の誇示は、見せないことの方が誇示なのかもしれないですけどね。
白眞勲
97
○
白眞勲
君 終わります。
緒方靖夫
98
○緒方靖夫君
核融合
の
研究開発
については、将来の人類にとっての恒久的
エネルギー
源を
確保
する一つの選択肢と
考え
ております。同時に、
核融合
についてはなお多くの課題が残されており、
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
の
実施
は、安全の
確保
、基礎
研究
に財政的なしわ寄せを寄せないことなどに十分な注意を払い、国民の
理解
を得ながら進めるべきものだと
考え
ております。 まず基本点ですけれ
ども
、条約は平和利用を明記しております。
原子力
平和利用については、
原子力
基本法第二条でも、安全
確保
を旨として、自主、民主、公開という三原則を基本方針としております。
イーター計画
が工学設計
段階
を迎えようとするときの九一年、衆議院
科学
技術
委員会
の決議における
趣旨説明
でも、我が国としては、
原子力
平和利用の三原則にのっとり、積極的に
参加
し、
国際協力
の実が上がることを期待すると述べられております。 この三原則は、
原子力
の平和利用を
国際協力
の
枠組み
で進めていく上でも我が国の重要な足場になると思います。また、国内で国民の
理解
を得ていく上でも貫くべき方針であると思います。
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
の中で、我が国が
原子力
平和利用の三原則を貫いていくという、その点についての
大臣
の基本的な
考え
をお伺いしておきたいと思います。
麻生太郎
99
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 基本的には三原則というものを踏まえてこれはスタートした経緯がございますので、それを変更するという予定もつもりもございません。
緒方靖夫
100
○緒方靖夫君
核融合
の
研究開発
は長期にわたる
事業
であって、そこには、うまくいかない問題を含めて、何がどのように前進していくかどうかという、そういう未知の
部分
が当然あるわけです。被爆国
日本
が
原子力
研究
に踏み出した際に
原子力
の歴史と教訓を踏まえて基本法に明記した自主、民主、公開を貫くべきでありますし、国会の場でもその点を注目していきたいということをまず述べておきたいと思います。
ブローダーアプローチ
に関連してお尋ねいたします。 日・
欧州
条約の第七条の四号には、
日本
の
実施
機関は、
ブローダーアプローチ
の
実施
に必要なすべての許可、免許を
日本
の法令にのっとり取得するとあります。したがって、青森県六ケ所村に新たに
建設
する二
施設
の設置は
原子力
研究開発
機構が手続することになりますけれ
ども
、自治体や住民、地域住民への
説明
、その
理解
を得る点についてはどういうふうにされるのか、お尋ねいたします。
村田貴司
101
○
政府参考人
(
村田貴司
君)
核融合エネルギー
につきましては、
核融合反応
を継続的に制御してそこから
エネルギー
を取り出すという、
地上
ではまだ
実現
されていない新しい技術でございます。そのようなことから、その性質を含めてのメリット、デメリットについて国民の皆様に適切に情報をお伝えして、その
理解
を深めていくことが重要というふうに
考え
てございます。 そういう
意味
で、幅広い
アプローチ
につきましては、茨城県それから青森県六ケ所村において展開されるということでございますので、安全の
確保
、これは地元の方々は一番関心があろうかと思いますが、そういうことも含めて地元の皆様方の御
理解
を得るということは大変重要なことだと思っております。 そのため、当該地域におきまして、セミナーとかシンポジウムとか、それから
説明
会等々、いろいろな場を通じまして地元の皆様方の御
理解
を得るよう
努力
をしてまいりましたけれ
ども
、引き続き今後ともそのための
努力
を惜しまず継続してまいりたいと思います。
緒方靖夫
102
○緒方靖夫君 住民への
説明
を広報
活動
の一環としてとらえるんじゃなくて、情報を明らかにして住民の疑問に十分に対応していくと、丁寧に対応していくという、このことを要望しておきたいと思います。 〇二年五月に六ケ所村を
イーター
の国内誘致候補地にして以降、誘致の当事者になった青森県は、誘致されれば三十年間で一兆二千億円の経済波及効果、十万人の雇用効果と宣伝してきました。しかし、
イーター
が
フランス
に決定して以降、県民、住民へのその経緯を含めて何の
説明
もないと、そういう県民の声があるわけです。さらに、六ケ所村の設置候補地には隣接して核
燃料
再処理工場もあります。一体どういう
施設
が来るのか、安全面などは大丈夫なのか、県民、住民の疑問がいろいろあるわけですね。
ブローダーアプローチ
では、
施設
は国内
研究施設
として設置するわけで、県民、住民の
理解
を得ていく責任は
政府
にあります。その点、明確にお答えいただきたいと思います。
村田貴司
103
○
政府参考人
(
村田貴司
君)
先生
御
指摘
のような幅広い
アプローチ
に関連いたしましては、
日本
国内に関連
施設
が設置されることになっておりまして、
施設
の運用に当たりましては、我が国の
実施
機関となる予定でありますところの
日本
原子力
研究開発
機構が一義的な責任を持つことは当たり前のことではございますけれ
ども
、
協定
の
締結
者である国といたしまして、責任を持ってしっかり取り組むことが大事だと、重要だと思っております。 特に地元との
関係
におきましては、
先生
御
指摘
のとおり、安全
確保
が何よりも重要と認識しておりまして、
研究開発
活動
を進めるに当たりましては、
日本
国内では放射線障害防止法という法律がございますので、その規制に従いまして、周辺環境それから周辺住民の方々への健康
影響
等がないよう、
政府
としても適切に対応していくこととしているところでございます。 また、これまでも、安全
確保
を含めまして、地元を始めとする国民の皆様に幅広い
アプローチ
活動
について、そのメリット、デメリットを含めて御
説明
をしてまいってきたところでございますけれ
ども
、引き続きまして
政府
としてこれらの
努力
を継続し、しっかりやっていきたいと思っております。
緒方靖夫
104
○緒方靖夫君
ブローダーアプローチ
を取り交わす日・
欧州
条約は
イーター機構
条約と不可分一体であると思います。
イーター機構
条約の第十四条には、
イーター機構
は、公衆及び職業上の衛生、安全、
原子力
の安全、放射能からの保護、許可制度、核物質、環境保護などについての接受国の法令を遵守する旨が規定されております。一方、
ブローダーアプローチ
を我が国で
実施
する上で、同様の規定は日・
欧州
条約には特にありません。しかし、国際機関である
イーター機構
と国内での
施設
という違いはあっても、この第十四条で規定する公衆衛生、安全、環境保護などは
ブローダーアプローチ
の中でも我が国の
施設
、
事業
に関連して
確保
されるべきであるし、条約の
枠組み
の不可分一体性からいっても当然であると思います。
ブローダーアプローチ
における公衆衛生、安全、許可制度、環境保護も
イーター
条約機構第十四条と同じように
確保
されるという、そういう
考え
方でいいんでしょうか。
中根猛
105
○
政府参考人
(中根猛君) お答え申し上げます。 日・
欧州原子力共同体
核融合エネルギー
協定
におきましては、第七条の四というのがございます。この中で、
日本
の
実施
機関が
ブローダーアプローチ
の
実施
に必要なすべての許可及び免許であって
日本
国の法令に規定するものを取得するために必要な
措置
をとる旨規定しております。これは
先生
御
指摘
のとおりでございます。 そのほかにも、この
協定
の三つの
事業
について書かれております附属書というのがございますけれ
ども
、この三つの附属書の中におきまして、それぞれ第一条におきまして、
ブローダーアプローチ
の各
事業
がこの
協定
及び両締約者の法令に従って
実施
される旨を規定しております。 このように、
ブローダーアプローチ
の各
事業
というものは、公衆衛生、安全等にかかわる我が国の法令を遵守して
実施
されるということが
確保
されております。
緒方靖夫
106
○緒方靖夫君 次に、
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
について総合的な判断をどのようにしていくのかという点なんですけれ
ども
、
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
の
実施
を間近にして国内推進体制の整備が検討されております。文科省の
科学
技術・学術
審議
会
核融合
研究
作業部会の報告書では、
核融合
フォーラムを改組し、
核融合エネルギー
フォーラムを設置して学術界、産業界などの
関係
者の意見を集約すること、また文科省との連携も強化するとしております。議事録を見ておりますと、
核融合エネルギー
フォーラムを最終決定する場とするぐらいの気持ちが必要といった言葉も見受けられます。
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
全体について、総合的判断、今後の見極め、方針決定はあくまでも
政府
が責任を持って行うべきだと思います。その点について確認しておきたいと思います。
麻生太郎
107
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 今御
指摘
のありましたように、
原子力
基本法というものの方針として、
原子力
の
研究
、また開発及び利用につきまして、平和の目的に限るということと安全の
確保
というものを旨とすることがたしか第二条で
確保
はされている、明記されていると存じます。
イーター事業
及び今回のこの幅広い
アプローチ
と言われます
ブローダーアプローチ
の
実施
の目的というところは、平和的目的のための
核融合エネルギー
の
科学
的及び技術的な
実現
可能性
を証明すること、並びに平和的目的のための
核融合エネルギー
の
早期
の
実現
を支援することとそれぞれの
協定
に明記をされております。したがいまして、それらの
実施
におきましては、
事業
が
実施
される国の国内法というものを遵守することになっておりまして、これによって安全は
確保
されることになると
考え
ております。 したがいまして、
イーター事業
及び
ブローダーアプローチ
というものは、
原子力
基本法というものの基本方針を尊重しつつ、
国際協力
というものによりまして
核融合エネルギー
の
実現
を目指すというものに御
理解
いただければと存じます。
緒方靖夫
108
○緒方靖夫君 私が今お聞きしたのは、
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
全体について今後どうするかという見極め、そして方針決定、その点をあくまで政治が、
政府
が責任を持って行う、これは当たり前だと思いますけれ
ども
、その点について確認したいと思います。
村田貴司
109
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 我が国の
核融合
開発に関連いたしましては、
原子力
委員会
が定めました第三
段階
核融合
研究開発
基本
計画
というのがございます。その下で進められておりまして、その
原子力
委員会
の下に
核融合
専門部会というのがございまして、専門的な観点からその進捗
状況
を総合的にチェック・アンド・レビューを
実施
しております。その結果を踏まえまして、
核融合
研究開発
の推進方策についての検討が平成十七年当時に報告書としてまとめられておりまして……
緒方靖夫
110
○緒方靖夫君 端的に述べてください。
村田貴司
111
○
政府参考人
(
村田貴司
君) はい。 それに基づいて推進をされております。そのような形で技術的なレビューを行うこと、それから行政的には国の
研究開発
に関する大綱的な指針というものがございますので、それを踏まえて
評価
を行っていくというようなことを行いながら、
原子力
委員会
や文部
科学
省における
評価
ということを含めて、
政府
としてしっかりとして全体的な
評価
を行いながら、
核融合
開発の
計画
的、効率的な推進を行っていきたいと思っております。
麻生太郎
112
○
国務大臣
(
麻生太郎
君) 長々と答弁しましたけれ
ども
、当然ですということを言っただけです。
緒方靖夫
113
○緒方靖夫君 感謝しております、
説明
には。 先ほど、同僚議員の答弁で、
イーター
は基礎的な
段階
であり、成功ということは確定的に言えないということがありました。ならば、成功しないということも失敗もあるわけで、その見極めがやはり非常に重要であると思います。十年後、産業界、学術界の思いや意見はいろいろあっても、結局、見極め判断をする、つまり進退を含めて見極め判断するという、その政治の判断が通る仕組み、これがやはり必要だと思うんですけれ
ども
、その点についてどうなるのか、お伺いします。
村田貴司
114
○
政府参考人
(
村田貴司
君)
イーター
の
活動
及び
ブローダーアプローチ
に代表されます
核融合
に関するプロジェクトは、多額な国の経費を活用するものでございます。したがいまして、先ほど申しましたチェック・アンド・レビュー、
原子力
委員会
のチェック・アンド・レビューのみならず、国の
研究開発
評価
に関する大綱的指針の
枠組み
での
評価
を行いながら確実にやっていくということがまず一つでございますが、そのような行政的な
評価
に加えまして、毎年度の予算案の国会の御
審議
の中で総合的な御
審議
をいただきまして、
核融合
の将来の
活動
について万遺漏なきを期してまいりたいというふうに存じております。
緒方靖夫
115
○緒方靖夫君 政治が責任ある見極め判断が必要と述べたのは、例えば
ブローダーアプローチ
の有効期限は十年ですけれ
ども
、条約上はどちらかが終了させない限り二か国間の条約は引き続き有効になるという、そういう仕組みになっているわけですよね。そういうときに、結局その六ケ所村での
イーター
遠隔実験センターなどは
フランス
の
イーター
本体が十年を経て
建設
され稼働されてから市場価値がむしろ大きくなるということが想定されるわけですね。そうすると、結局今後十年以降も基本的には
ブローダーアプローチ
を続けるというのが前提になっているんではないかというふうに思えるわけですが、その点、端的にいかがですか。
村田貴司
116
○
政府参考人
(
村田貴司
君) 私
ども
は、
イーター
活動
を補完し補強するものがブローダー、幅広い
アプローチ
というふうに認識してございますので、そういう観点から幅広い
アプローチ
の
成果
を
イーター
活動
にしっかりそれを使っていくというふうにしていきたいというふうに思っております。
緒方靖夫
117
○緒方靖夫君 この
イーター計画
と
ブローダーアプローチ
についての総合的な判断は、やはり
政府
が、産業界やあるいは学術界の思いや熱意はいろいろあるかもしれませんけれ
ども
、やはり
政府
がやっぱり財政も含めていろんな点から見極めるということが必要だと思いますし、その仕組みも、先ほど答弁いただきましたけれ
ども
、やはりしっかりつくっておくということが必要だということを述べて、質問を終わります。
田浦直
118
○
委員長
(
田浦直
君) 他に御
発言
もないようですから、
質疑
は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、
イーター事業
の
共同
による
実施
のための
イーター国際核融合エネルギー機構
の
設立
に関する
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件の採決を行います。 本件を
承認
することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
田浦直
119
○
委員長
(
田浦直
君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって
承認
すべきものと決定いたしました。 次に、
イーター事業
の
共同
による
実施
のための
イーター国際核融合エネルギー機構
の
特権
及び
免除
に関する
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件の採決を行います。 本件を
承認
することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
田浦直
120
○
委員長
(
田浦直
君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって
承認
すべきものと決定いたしました。 次に、
核融合エネルギー
の
研究分野
におけるより広範な
取組
を通じた
活動
の
共同
による
実施
に関する
日本国政府
と
欧州原子力共同体
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件の採決を行います。 本件を
承認
することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
田浦直
121
○
委員長
(
田浦直
君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって
承認
すべきものと決定いたしました。 なお、三件の審査報告書の作成につきましては、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
田浦直
122
○
委員長
(
田浦直
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
田浦直
123
○
委員長
(
田浦直
君) 次に、
駐留軍等
の
再編
の円滑な
実施
に関する
特別措置
法案を議題といたします。
政府
から
趣旨説明
を聴取いたします。久間
防衛大臣
。
久間章生
124
○
国務大臣
(久間章生君) ただいま議題となりました
駐留軍等
の
再編
の円滑な
実施
に関する
特別措置
法案について、その提案理由及び内容の概要を御
説明
いたします。
駐留軍等
の
再編
を
実現
することが、我が国の平和及び安全の維持に資するとともに、我が国全体として
防衛
施設
の近隣住民の負担を軽減する上で極めて重要であることにかんがみ、
駐留軍等
の
再編
による住民の生活の安定に及ぼす
影響
の増加に配慮することが必要と認められる
防衛
施設
の周辺地域における住民の生活の利便性の向上及び産業の振興並びに当該周辺地域を含む地域の一体的な発展に寄与するための特別の
措置
を講じ、併せて
駐留軍等
の使用に供する
施設
及び区域が集中する沖縄県の住民の負担を軽減するとの観点から特に重要な意義を有する駐留軍の
アメリカ
合衆国への移転を促進するための
国際協力
銀行の業務の特例及びこれに対する
政府
による財政上の
措置
の特例等を定める必要があります。 以上が、この法律案の提案理由であります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御
説明
いたします。 第一に、住民の生活の安定に及ぼす
影響
の増加に配慮することが必要な
駐留軍等
の
再編
が行われる
防衛
施設
の周辺地域の市町村に対し、住民の生活の利便性の向上及び産業の振興に寄与する
事業
に係る経費に充てるため、
駐留軍等
の
再編
の
実施
に向けた
措置
の進捗
状況
に応じ、
再編
交付金を交付することができるものとします。 第二に、
駐留軍等
の
再編
による
影響
が著しい
再編
関連特定周辺市町村を含む区域について、
再編
関連振興特別地域として指定され、当該地域の振興を図るため
再編
関連振興特別地域整備
計画
が決定された場合には、当該
計画
に基づく
事業
について、その要する経費に係る国の負担・補助割合の特例等を設けます。 第三に、
駐留軍等
の
再編
に伴い
アメリカ
合衆国において
実施
される
事業
で駐留軍の
アメリカ
合衆国への移転を促進するために必要なものに係る資金の貸付け等を
国際協力
銀行に行わせるとともに、これに対する
政府
による財政上の
措置
を講ずることができるよう、
国際協力
銀行法の特例を設けます。 最後に、
駐留軍等
の
再編
に当たり、国は、
駐留軍等
労働者の雇用の継続に資するよう技能教育訓練その他の適切な
措置
を講じます。 そのほか、
関係
法律の規定の整備を行うものであります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御
審議
の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
田浦直
125
○
委員長
(
田浦直
君) 以上で
趣旨説明
の聴取は終わりました。 本案に対する
質疑
は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十二分散会