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山田委員 私は、副
大臣は副
大臣として務まらないんじゃないか、
質問通告しているんですから、それぐらいのことはきちんとやっていただきたい。通例は、医師の診断がなくても、いわゆる関連する
症状があれば食中毒
患者として認められております。
次の
質問に移ります。
私の
資料を見てください。
資料二です。これは犬塚さんが調べた
資料なんですが、今、
患者の数は千三百人ということですが、当時、保健所に届け出て、そういう
症状、今度の
油症というのはいろいろな
症状が、先ほど
田端先生も言っておりましたが、あらゆる
症状が出てきているんです。
資料の三、これは
ダイオキシン関連疾患リストで、米国が調べたものですが、韓国の調べもそうなんですが、日本は残念ながらそういう調べがなされていません。
資料四、
油症患者のいろいろな
症状についての病名が書かれております。
資料三も同様です。
田端先生も先ほどおっしゃられていましたように、このように、
ダイオキシンによって多種多様のいろいろな
症状が出てきます。その中で、そういう
症状を訴えて出た者だけで、カネミオイルを使っていないという非使用者を外しても、最終的に何と一万三千三百三十四人いるんです。
私の知っている人でも、小さな土建会社の社長さんでしたが、とうとう白血病で亡くなりました。そのときも、その人は役所に行くときには必ずシャツを脱いで、臭いから、本当に臭いんです、こう言っちゃ悪いんですが、脱いで着がえてからじゃないと行けなかった。大変苦しんでおりました。その方も、
認定医に行ったら、何か目が悪いんじゃないかとかほかのことをさんざん聞かれて、あげく、金欲しさに来たんだろうと言わんばかりだったと。
山田さん、私はそれから二度と
認定医の診断には行きませんでしたと。とうとう白血病で亡くなってしまいました。アメリカでは、十分ではないけれども、白血病も
ダイオキシンに関連があるとされています。
そういういろいろな中で、当時
認定を受けているのが千三百人なんですが、実際にそういう
医療費の負担も受けずに苦しんでいる
方々は一万二千四百二十一人。先ほど副
大臣は、食中毒だと。食中毒
患者として扱えばこれだけいるんです。はっきり名前もわかっているんです。この人たちが
油症患者なんです。
これは、副
大臣、
大臣も、それから
委員長も聞いていてください。この人たちが本来、
油症患者なんです。この人たちの中から千三百人を、あいまいな
認定基準をどこかの
研究班につくらせてやらせて、そういうのじゃなくて、この人たちをまず
患者として
認定して認めて、その中から、
ダイオキシンに
関係がないという人は、それを逆に国側あるいは自治体が立証して外していくということが本来の
認定なんです。
認定そのものに全く法的根拠はないんですから、食中毒の
食品衛生法を根拠にするしかないんです。ところが、実際にはそういう
認定しかやってこないで、今本当に苦しんでいる数が多いということをしっかり
考えていただきたいと
思います。
それでは、国に責任はなかったのか。実は裁判で、控訴審で、一つは国が負け、もう一つは国が勝っております。実は私が、
カネミ油症の問題を、
プロジェクトチームの
座長として、もう三年になるかと
思いますが、お聞きしたときに、最初に法制局が言ったのは、国側に責任はありませんということでした。何でですかと言ったら、和解で訴えを取り下げていますと言ったんです。調べてみましたら、訴えを確かに取り下げています。しかし、取り下げていることは、訴訟法上、いわゆる裁判所の、司法の判断がなかったということなんです。なかったということは黒か白かわからないんです。
ところが、高裁であった判例の中に、これは国が負けた方ですが、このようなことで明確に書いてあります。ちょっと読み上げさせていただきます。
「
食品の生産流通を職務とする農林省係官が、」これはダークオイル
事件ですね。この
油症が発覚する前の、
油症発覚が十月ぐらいですが、三月ぐらいに鹿児島の養鶏業者の飼っている鶏が何万羽と死んで、その
原因がカネミオイルであるということは鑑定の結果明らかになったんです。それはもう六月の時点ではっきり明らかになっています。ところが、それをそのまま放置しておった。それで、知らないでどんどんその油を使っていって、
患者の人たちがさらにさらにふえていった。
この
ダーク油事件についてなんですが、「農林省係官が、自己の職務を独自に執行中であつても、その過程で右のような
食品の安全性を疑うような事実を探知し、
食品の安全性について相当な疑いがあれば、
食品衛生業務を本来の職務としないとはいえこれを所管の
厚生省等に通報し、もつて権限行使についての端緒を提供する」必要があった。それを怠った国の責任、これは高裁でもはっきり認めているんです。
私は、大変な数の未
認定者の人たち、そして、新たに
認定された三十九人の人たち、カネカも国も含めて、これは訴訟になったら、国の責任は大変なことになる。単に二十万円の見舞金で打ち切り、当初そんな話が
与党筋、
自民党筋から出ておったようですが、それでは済まされない。
さらにもう一つ、国の責任をあえて申し上げるならば、十月十一日に
厚生省では
食中毒事件として扱ったわけですが、
米ぬか油の販売禁止と移動禁止を
カネミ倉庫に言っている。これはそこまでなんです。その後、一月末日まで回収命令を出していない。いわゆる
周知徹底、例えば、もしそれがわかれば、厚労省は、当然のことながらプレスリリースして、
皆さん、カネミオイルは危ないから飲まないでください、そういう広報をする責任があると私は思うんですが、それもせず、そして回収命令を出したのは一月末。
しかも、自治体において、
長崎県において、それを回収できたという事実はない、記録も残っていないのです。私が聞いてみましたら、
患者の
皆さんにおいては、一斗缶で買ったのがほとんどなんですが、回収は本当に遅くなって、もう全部使い切ってしまった後に、ようやく売っている販売会社からやってきました、最初は何にも言われませんでした、そういう話もございました。
そうすると、回収をさせなかった、当時、国民にというか
患者の
皆さんに危ないということを
周知しなかった、
周知させなかった、プレスリリースもしなかった、注意義務喚起も図らなかった。
厚生労働副
大臣、それは国の責任だとは
思いませんか。