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岩國委員 私は、こうしたフラットタックスという、私が言っているからというのではなくて、いろいろな方もおっしゃっている。アメリカの大統領選挙でも
一つの大きな政策として打ち出されたことは
皆さんよく承知のとおり。世界に例のないいろいろな問題を抱えている日本だからこそ、そして、職場をもっと広げたいという中小企業の人たちの願い、そういうものをもっともっと酌み取って、小さい者、弱い者に対する私は温かい政策の配慮というものが欲しい。その
一つがこのフラットタックス。
もしフラットタックスを導入することによって、中川経産
大臣が答弁していただいたように、アジアのいろいろな若い人たちが、アジアの会社が、日本では中小企業が一番やりやすい、日本で会社を始めてみよう、それこそがアジアの中における日本の
一つの大きな役割ではないかと思うんです。
公平性がちょっと欠ける、いろいろな問題点もあるでしょう。しかし、政治というのは何をやってもどうせ問題があるんですから、問題の中でも一番効き目があって、一番人に喜ばれて、少し問題があってもちゃんとそういうふうに政策目的を
説明できるのであれば、私は、フラットタックスを限定的にでも、期間を限ってでも導入してみたらどうかと思います。
次の
質問に移ります。
最後の
質問ですけれ
ども、
景気がよくなるか悪くなるか、いろいろな意見があります。そして、政府の中では、
景気の動きは底がたい、こう繰り返しおっしゃっていますけれ
ども、本当に底がたいかどうか、疑問も出てきております。
仮に、
景気がよくなれば金利は上がります。金利が上がれば、今まで発行した国債の値段は下がります。
財務省にとっては、
景気がよくなれば、税収はふえるという反面、金利の支払いがふえていく。そして、今まで発行した国債の価格が銀行の金庫の中で暴落する。
景気がよくなればこういう問題が出てくる。一方、
景気が悪くなれば、一部の人の懸念の中にそういうことが出てきておりますけれ
ども、
景気が悪くなればどうなるか。税収が減って、さらに国債を発行しなきゃいかぬ。国債の残高がさらにふえていく。
景気が悪くなればさらに国債の発行額がふえていく。
景気がよくなれば国債の値段が暴落する。こういう、前へ進んでも後ろへ進んでも怖い
状況にあります。
そこで、私は小泉総理とも三年前の
委員会で議論させていただきましたし、あるいは石原国土交通
大臣とも道路公団の民営化に絡んで提案しましたけれ
ども、政府紙幣。政府は国債ばかり印刷するから、印刷した国債はコストがかかる、金利を払わなきゃいけない。同じ印刷するなら、国債ではなくて、政府紙幣を発行してはどうかと私は思います。
日本には、日本銀行の印刷する日銀券だけが今紙幣として、しかし、
委員の
皆さんのポケットの中には五百円玉、百円玉、入っておるでしょう。あれは、日本銀行ではなくて、
大蔵省、
財務省がつくっておられるんでしょう。硬貨だけつくるんじゃなくて、紙幣の方も
財務省が発行すべきだと私は思うんです。
これは償還の必要がありません。金利を払うコストもかかりません。
景気がよくなって金利が上がっても暴落するものではありません。金利なし、暴落なし、償還なし。政府紙幣については、そういうことをやればインフレにつながるんじゃないか、こういう意見もあります。もちろん、無制限に発行すれば、国債だってインフレになります。福田元
大蔵大臣が国債発行に踏み切ったとき、一番の批判は、これはインフレにつながる、そういう批判でした。しかし、それから国債を毎年毎年発行して、毎年毎年これがインフレにつながるという議論は国会の中でも聞いたことがありません。
国会が金額をきちっと制限しながら、政府紙幣を限定的に発行し、金利コストを下げる、そして将来の国債暴落の規模を少なくする、もうそろそろというよりも、今こそ早急に私は政府紙幣の発行に踏み切る検討を始めるべきだと思いますけれ
ども、
尾身大臣、お答えいただけますか。