○石破
委員 主に
衆法提出者に対して
質問いたしたいと思います。
私は、この質疑を通じてどうしてもよくわからないのは、
イラクに
派遣をしているというのは、別に
日本が勝手にやっているわけではなくて、
国連決議一四八三に基づいて出しているわけですよね。
国連決議に基づいて出している。
我が国は、
国連の主要な加盟国としてそれなりの
責任を果たさねばならぬ、常任
理事国にもならねばならぬ、嫌なこと、つらいことはみんなほかの国に任せてきれいごとだけやっておるという話で常任
理事国なんかなれるわけもないだろう。
国連決議に基づいて出しているもの。
そして、
イラクの
政府、首相も副
大統領も我々お目にかかって
議論したけれ
ども、民主主義によって選ばれた
イラクの
政府が、
自衛隊の
活動を続けてくれというふうに要請しているわけですよね。
つまり、
国連が続けてくださいと言い、民主主義によって選ばれた向こうの
政府が続けてくださいと言う。にもかかわらず、なおやめるという理由が私はどうしても理解できないんですよ。つまり、
国連の
決議はもうよろしい、向こうの
政府が何と言おうとよろしい、やめるんだという
正当性がよく理解できない。これが
一つ。
それからもう
一つは、何で二年なんだという御
質問をよくいただくのですが、あれは何が何でも二年いなきゃいけないという法律じゃないんですよね。二年はいることができますと。
本当に
治安が回復をし、
イラクの首相が述べたと伝えられるように、もう
自衛隊じゃなくてもいいというふうになったならば、それは一刻も早く引くべきものですよ。しかしながら
状況がよくわからないので二年という期間をとったけれ
ども、その理由は昨日
防衛大臣がお述べになったとおりだと思いますが、それはいなきゃいけないというわけではありません。目的を果たせば、あるいは
考えたくないことだけれ
ども危険になれば、それは当然引くべきものなのであって、なぜ二年なのですかということは、二年いなきゃいけないということを所与のものとしておられるようだけれ
ども、それは違うのだと私は思っているのですね。
この
活動は継続すべきだ、しかしながら私
どもは、基本的に、実力組織、普通の国でいえば
軍隊、
我が国でいえば
自衛隊、これを
海外に出すことはすべからく抑制的でなければならないと思っているのです。国内における災害
派遣でもそうですが、どういうときに出すかといえば、それは緊急性と公共性と非代替性、この三つが充足されなければ実力組織、
軍隊なんぞというものを軽々しく動かしてはいけないし、ましてや外国なぞに出してはいけない、そのことは十分に承知をしておるつもりであります。したがいまして、
民主党の
法案には賛成ができないということを申し述べておるわけでございます。
きょうは、今、
中谷議員と
末松議員あるいは
原口議員とのやりとりを聞いておって、どうもよくわからぬなということが出てきましたので、一般法も交えましてお尋ねをしたいと思います。
今、
末松議員の方から御答弁がありましたが、その後どうしていいか、まだ
法案はきっちりと詰めていない。ということは、これは、引いたらば後はどうするんですか、後はどのようになるんですか。
そして、今のお話ですと、
国連が本来の役割を果たすようになったとしたならば
自衛隊もそれに応じて
考える。ということは、逆に言えば、
国連が本来の役割を果たしたことはないわけですよね。正規の
国連軍ができたことは一回もないわけですよね。だとするならば、
国連が
集団安全保障としてのシステムを持つに至るまではやらないということですか。そうすると、いつになるかわからないんですけれ
どもね。
それから、先ほど、
主権を離れてというふうにおっしゃいましたね。
国連はユナイテッドネーションズであって、インターナショナルガバメントではないのですよ。
主権を離れるという
概念は恐らくいつまでたっても
存在をしない、それは
世界政府ができるまでそんな
概念は
存在しないと思うんですね。だから、
主権を離れるからいいのだというロジックは私は相当無理があると思いますが、いかがですか。