○内山
委員 柳澤大臣は、全国三百十二の
社会保険事務所の
年金裁定請求書の事務処理を御存じないんですよ。そんなに一つ一つ時間をかけてゆっくりと被
保険者期間そして職歴の期間を突合して事務処理をしていると思われているんですか。全くそれは違いますよ。受け付けた裁定請求書はそのままほとんど処理をしてしまっているわけでありまして、そこでこの五千万件の基礎
年金に
統合されていないようなデータが、このまま未来永劫にわかるわけがないですよ。今特別な相談をしているといっても、日常の
社会保険事務所の裁定請求書の受け付け処理なんというのは、そんなに親切丁寧に物理的にもできません。ことし六十歳になる人は二百三十万人いるんですよ。その
人たちが三百十二の
社会保険事務所で何分時間をとって処理ができるんですか。それは間違いですよ。
だからこそ、今わかっている、できることを事前にやるべきだと前向きな御質問をさせていただいているわけでありまして、なぜやらないんですか。こういうことをやらずして、新たな
日本年金機構などというものをつくって、社保庁改革になるんですか。
国民の
年金制度を守るのは、
厚生労働省であるんじゃないんですか。
私は、今手元にある資料をお配りしております。いかに
社会保険事務所で、
社会保険庁で
国民の
年金記録をいいかげんに管理しているか、一例、二例、時間の範囲で説明をしてみたいと思います。
この大きな紙の資料の一番下になります。資料の六と右の頭に書いてありまして、下に線を引いているところを読ませていただきたいと思います。
船橋市の前田満子さん、六十六は、
年金の受給が近づいた九九年に
社会保険事務所に行き、出産のため
会社をやめた後も、勤めた覚えがない
会社に勤めたという
厚生年金の
記録が一年半分あることを知った。正直に間違いを
指摘したところ、
自分で調べるように
社会保険事務所の担当者に言われた。仕方がなく、
記録にあった
会社に連絡をとると、
自分の旧姓と同姓同名で、生まれた日が三日しか違わない人が、
自分についていた期間に働いていたことがわかった。
何ですか、これは。こういうデータが入っているわけじゃないですか。余りにもひどいですね。ひど過ぎますよ、本当に。
そして、資料の一番に、該当する
社会保険事務所の所長の
おわびの文書が出ています。
拝啓 時下ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は社会保険
事業に対して御理解と御
協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、このたびは、当事務所職員の応対に、甚だ失礼な態度がございまして、御不快感をお与えいたしましたこと、誠に申し訳なく心より深くお詫び申し上げます。
日頃より、窓口及び電話でのお客様との対応には失礼のないようにと、厳しく指導してまいりましたが、私の監督、指導の不行き届きと申すほかなく、お詫びの申し上げようもございません。
今後は、このような失礼のないよう、十分注意いたす所存でございますので、なにとぞ御容赦くださいますようお願い申し上げます。
なお、
厚生年金の被
保険者記録について、早速調査いたしましたところ、御
指摘のとおり他人の
記録が混入していることが判明いたしました。
前田様の
年金記録については、当事務所で
責任をもって訂正をした後
記録票をお渡しすることとさせていただきます。
当方の対応のまずさによって、御多用中にもかかわらずお手数をわずらわせ、御迷惑をお掛けいたしましたこと謹んでお詫び申し上げます。
船橋
社会保険事務所所長のこの
おわびの文、船橋
社会保険事務所の印も押してない。これは余りにも失礼な文であります。
資料の二を見てください。
佐賀社会保険事務局、去年、十八年の六月二十八日で「報告」というものが出ています。
「「
国民年金納付記録」誤りについて」、事象、
平成十八年六月十二日、佐賀社会保険事務局に御本人様が来局され、
国民年金納付記録の誤りの報道記事を見て、
自分の
記録、昭和三十六年四月から三十八年三月までが未納となっているが誤りではないかと相談に来られ、事務局
年金課より管轄の佐賀
社会保険事務所へ
確認依頼したところ、マイクロフィルムに特例納付された御本人の
記録があり、
国民年金納付記録漏れであることが判明した。漏れですよ、これは。
原因、一九八一年ごろ行われた紙台帳からコンピューター管理へ切りかえる際に、誤って
記録されたものと思われる。また、
平成十六年三月、御本人が
年金相談センターを訪れ、
納付記録を照会されたが、コンピューター上未納との回答しかしておらず、
記録確認を徹底しておれば、その時点で判明した。
こういう、今、二例を申し上げましたけれ
ども、明らかに
社会保険庁、
社会保険事務所の間違いが出ているじゃないですか。だからこそ、きちっとした
年金記録の
確認をとって五千万件の整理をしなければ、社保庁を解体、改革なんかできないんですよ。あなた方は
国民の
年金を守る
立場にあるんじゃないですか。しっかりやってください。
この続きは、また次回もやらせていただきます。