○遠山清彦君 ありがとうございます。
ちなみに、先ほど私が言及しました二十一世紀ビジョン
懇談会の
報告書の中でも、
地方の歳出の約九割について国が定めた基準が存在しており、
全国どこでも似たり寄ったりの画一的な
地域の形成につながっているということが端的に書かれているわけでございまして、是非これは変えていかなきゃいけない。
〔理事
二之湯智君退席、
委員長着席〕
それから、今これ、
大臣の
お話伺ってたら突然思い出したんですが、私ちょっとラジオで対談したことがあるんですが、昔、路地裏の経済学という本を出して有名になった竹内宏さんという経済評論家おりますけれ
ども、彼が一番最近出した本が、とげぬき地蔵通りの経済学という面白い本がございまして、これは、
大臣御存じかと思いますが、豊島区の巣鴨駅の近くにおじいちゃん、おばあちゃんの原宿通りと言われるとげぬき地蔵通りという商店街があって、ここは、私もちょっと対談するときに勉強してびっくりしたんですけど、一日平均四万人ぐらい訪れて、縁日とかあると十万人近く来ると。縁日もしょっちゅうありまして、年に五、六回十万人以上集めるという、もうたった
一つの通りの商店街でですね。
なぜここが成功したのかというのをその竹内さんが本の中で詳しくお書きになっているんですが、
一つは、今の
お話で思い出したのが、国から補助金をもらってできる事業を
幾つか断っているんですよね、商店街として。で、その竹内さんに言わせると、ほかの商店街だったら当然にやっていた事業を断った結果、そのとげぬき地蔵通りにしかない雰囲気とか物が残って、それが集客の要因になって、今非常に経済的に潤っている商店街になっていると。だから、ある
意味でいうと、国が推し進めた事業にあえて乗っからなかったから今日があるという皮肉な、行政区の側から見ると皮肉な結果になっているという事例もあるので、
大臣お忙しいでしょうけど、簡単に読める本ですから、このとげぬき地蔵通りの経済学という本を一度目を通していただくとまた面白い発想があるかと思います。
次にお伺いしたいのは、先日の決算
委員会で私
大臣に、頑張る
地方応援プログラムの具体的な中身についてお聞きをしました。
大臣の御答弁の中で、要は
地方の考えを聞いてしっかり中身を考えていきたいとおっしゃった上で、例示として、例えば、就業率とか
出生率の改善、あるいは
地域ブランド、それから企業誘致、こういったものをその
成果指標として使って、そして
地方交付税の
算定に反映をしていくと。で、結果として独自にいろんなプロジェクトを考えて、また
改革努力をして頑張っている
地方を応援していくと、こういうものにしたいということだったんですが。
ちょっと、若干続きの
質問で素朴な疑問がございまして、それは、例えば、就業率とか
出生率というのはデータですぐ出てくる話ですので分かりやすいんですが、例えば企業誘致とかに関しては、公共インフラがそろっている
地域とそうでない、整っている
地域と整ってない
地域が元々あるわけであって、そうすると、整ってないところはハンディを背負ったままこの頑張る
地方応援プログラムで淘汰されてしまうと。
それから、
地域ブランド、
地域資源の活用についてもいろんな形態の活用方法が考えられるわけで、私がお聞きしたいのは、要は、単純に数値化できないものとか質的に同列化できない
成果指標になるんじゃないかなというふうに若干疑問を持っているわけですが、この点について現時点での
大臣のお考え、伺えればと思います。