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長谷川憲正君 ありがとうございます。
大臣から大変力強い御答弁をいただきまして、もうあとのことは言わなくても済むぐらいの御答弁をいただいたわけでございますけれ
ども、まだ時間もございますので、今の御答弁を踏まえて少しお聞かせをいただきたいと思います。
今、
大臣は、法律だけではなくて国会答弁あるいはその附帯決議も守っていかれるということをおっしゃいましたし、国民の声に耳を傾けるんだということをおっしゃいました。全く大事なことだと思います。やはり、事業を提供しておりますのは人間でございますし、受けられるお客様も人間でございますので、しゃくし定規にはなかなかいかないところがあります。現在の郵便局などでは異常にぎくしゃくした
状況がたくさん目立っておりまして、皆様方はそんなこと当たり前だとおっしゃるのかもしれませんが、例えばお隣に住んでいるおばあちゃんが来ても身分証明書を見せなさいというような話に現在はなっているわけでございます。
それから、郵便貯金、百数十年の
歴史を持つものでありまして、時々もちろん事故が起きたり犯罪が起きたりということはありますが、しかし、ほかの金融機関の例に比べたら非常に確実な運営がなされてきていると思うわけでありますけれ
ども、しかし、これが新たに銀行という形に変わりまして、金融庁の規制の下に入るということを受けて、点検しなければならない項目というのが金融部門だけでも何か八百ぐらいあるんだそうでございます。今、郵便局、私の近くの郵便局でもそうですが、夜、前を通りますと、七時になっても八時になっても電気がついていると。どうしてそんなに遅くまで仕事をしているんだろうと思うと、その点検のための時間がとても足りない。日中もお客さんに対して真っ向サービスという公社はスローガン掲げて仕事をしておられるわけですけれ
ども、お客さんの方を向いている暇もないというぐらいにその点検で忙しいというような事態も起きているそうであります。
したがいまして、私、これから直面するであろう問題点というのは本当に多岐にわたる、それらを公社も、そして監督官庁であります
総務省も細かに見ていただきたいと思うわけでございますが、その中で、私特に今ここで取り上げざるを得ない問題が幾つかございます。それは
集配郵便局の再編と言われている問題であります。
全国で郵便物を配達に行く郵便局というのは今まで四千五百ぐらいあったわけでございますけれ
ども、そのうちのおよそ千の郵便局で配達をやめると、そして広い範囲を
一つの郵便局からできるだけ自動車、バイクといった機動力を活用して配って歩くんだと、その方が効率的で経費も掛からないと、こういうことだと思いますけれ
ども、そのことによって各地でやっぱりサービスが落ちてきているわけですね。
私のところにもたくさんいろんな方から手紙などがまいりまして、甚だ
地方で不便になったと、これから雪の季節を迎えてこれから先実際どうなっちゃうんだろうというような話とか、一杯苦情のようなものが参ります。
例えば、今までは、それまでの時間に郵便物を出したら、それをポストから集めてきてトラックで都会の方に運んでいくということで済んでいたのが、今までは六時半だったのが今回三時半になっちゃったということで、郵便物が一日遅れるような状態になったとかですね。
あるいは、お金を引き下ろすATMと呼ばれる機械がありますけれ
ども、まあ銀行でもどこでもありますが、郵便局以外にもあっちこっちにあったわけでありますけれ
ども、この民営化法が通ってからは、民間会社になるんだからということで効率の悪いものはどんどんと今撤去されていると。
病院だとかいうようなところにありましたものも利用が少ないという理由で撤去されてしまったというようなこととかですね。
それから、ポストの取り集めの回数も減らされたとか、それから今まで集配をやっていた郵便局は休日も取扱いがあった、あるいは平日も早朝だとかあるいは深夜でも取扱いがあった、それが今度は一切やめることになってしまったとかですね。
それから、従来から子供に、お小遣いをもらったときは無駄遣いをしないように学校で先生方が、まあ手数が掛かるんですけれ
ども、こ
ども郵便局というようなことで、お金は無駄に使わないで貯金をしましょうよと、そして幾らかお小遣いをずっと貯めておくと一年も貯めたら立派なものが買えますよみたいなことで、勤倹貯蓄の精神というのを養ってきたと思うんですけど、これも今回もはや民営化された郵便局でやるべきことではないということかもしれません、全廃と、こ
ども郵便局は全国で廃止をするというようなことが決まったというふうにも聞いておりまして、次々と心配なことが起きてくるわけです。
そして、こういったことの行き着く先は何かというと、最終的には、
地方の郵便局は採算が合わないから、国会の決議などでは郵便局はなくさないというふうに約束はしたけれ
ども、やっぱり事業として成り立たないものはしようがないということで切り捨てられるのではないかということを私
ども大変心配をしているわけであります。
やはり、安倍政権になられまして、弱いものに対しても温かい目を向けようというその
一つの大きな方向が今出ていると思うわけでありますけれ
ども、そういう意味で、
地域の中で税金を一銭も使わないで、あっちにもこっちにも郵便局があって、そしていろんな
地域の人たちの心の支えにもなってきた。この郵便局をやっぱり守っていくという意味では私はいろんな工夫がこれから必要だと思うわけでございまして、その辺につきましての
大臣のお考えをもう一度聞かせていただければ有り難いと思います。