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2006-10-27 第165回国会 参議院 災害対策特別委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十八年十月二十七日(金曜日) 午後零時四十分開会 ─────────────
委員
の
異動
十月四日
辞任
補欠選任
岩井
國臣
君 小
斉平敏文
君
小泉
昭男
君
段本
幸男
君
野村
哲郎
君
倉田
寛之
君 十月二十六日
辞任
補欠選任
榛葉賀津也君
藤本
祐司
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
福本
潤一
君 理 事
田村
公平
君
西島
英利
君 松下 新平君 水岡 俊一君 委 員 大仁田 厚君
倉田
寛之
君 小池 正勝君 中川 義雄君 松村
祥史
君 小林 元君
那谷屋正義
君
羽田雄一郎
君 広田 一君
藤本
祐司
君 山本 香苗君
仁比
聡平君
国務大臣
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
防災
) )
溝手
顕正
君 副
大臣
内閣
府副
大臣
平沢
勝栄
君
大臣政務官
内閣
府
大臣政務
官
谷本
龍哉
君
事務局側
常任委員会専門
員
伊原江太郎
君
政府参考人
内閣府政策統括
官
増田
優一
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
理事選任
の件 ○
政府参考人
の
出席要求
に関する件 ○
災害対策樹立
に関する
調査
(
平成
十八年
台風
第十三号及び十月六日からの 低
気圧
による
被害状況等
に関する件) ─────────────
福本潤一
1
○
委員長
(
福本潤一
君) ただいまから
災害対策特別委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 去る四日、
岩井國臣
君、
小泉昭男
君及び
野村哲郎
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として小
斉平敏文
君、
段本幸男
君及び
倉田寛之
君が選任されました。 また、昨日、
榛葉賀津也君
が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
藤本祐司
君が選任されました。 ─────────────
福本潤一
2
○
委員長
(
福本潤一
君) 去る九月二十八日の本
委員会
におきまして、二名の
理事
につきましては、後日、
委員長
が指名することとなっておりましたので、本日、
理事
に
田村公平
君及び
西島英利
君を指名いたします。 ─────────────
福本潤一
3
○
委員長
(
福本潤一
君) この際、
溝手防災担当大臣
、
平沢内閣
府副
大臣
及び
谷本内閣
府
大臣政務官
から発言を求められておりますので、順次これを許します。
溝手防災担当大臣
。
溝手顕正
4
○
国務大臣
(
溝手顕正
君) このたび
防災担当大臣
に就任いたしました
溝手顕正
でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
我が国
は、その
自然的条件
から各種の
災害
が
発生
しやすく、最近でも、
平成
十八年七月
豪雨
や
台風
十三号、また、先日の低
気圧
による
暴風
と
大雨
などにより、
全国各地
で
被害
が
発生
しております。これらの
災害
によりお亡くなりになられた
方々
とその御
遺族
に対し深く
哀悼
の意を表しますとともに、
被災者
の
方々
に心からお
見舞い
を申し上げます。
政府
といたしましては、
発災
直後より一丸となって速やかな
応急対策
に取り組んでまいりましたが、今後とも
復旧
・
復興
に向けた必要な
対策
を講じてまいります。 また、
発生
からほぼ二年が経過した新潟県
中越地震
については、
発災
時から
政府
を挙げて
応急対策
、
復旧
・
復興
に努めてきたところです。
被災地
も日一日と
復興
への道のりを歩んでおりますが、一方で、今なお多くの
被災者
が
仮設住宅
での
生活
を送っておられます。今後も引き続き、当
地域
が魅力ある
地域
として
復興
されるよう、力を尽くしてまいります。 続きまして、最近の
防災対策
について御説明申し上げます。 いつ起きてもおかしくない
東海地震
や
首都直下地震
などの大
規模地震対策
については、
建築物
の
耐震化促進策
を強力に
全国
展開するなど、重点かつ効率的な
対策
の推進に
全力
で取り組んでまいります。特に、
首都直下地震対策
については、
地震発生
時の
避難者
及び
帰宅困難者対策
の
具体化
を進めてまいります。 また、ここ数年の風
水害
や豪雪による
死者
・
行方不明者
のうち、六十五歳以上の
高齢者
がその多くを占めております。
人的被害
を少なくするために、
高齢者
や
障害者
などの
災害
時要
援護者
の
避難支援対策
を講ずることが肝要であります。今後とも、引き続き各市町村における
避難支援プラン
の策定などの
取組
を
支援
してまいります。 さらに、昨年、米国を襲ったハリケーン・カトリーナによる
高潮災害
を始めとし、近年、
世界
的に大
規模
な
水害
が多発するとともに、
我が国
においても
集中豪雨
が
増加傾向
にあります。このような
状況
を踏まえ、大
規模水害
による
被害
を最小限に食い止めるため、
首都地域
の大
河川洪水
及び
高潮
を
対象
として、大
規模水害発生
時の
被害像
の想定などについて検討を行ってまいります。 一方、
世界各地
で
災害
が頻発する中で、
防災
は持続可能な開発を進める上で重要な
課題
であります。このため、昨年一月の
国連防災会議
で
世界
の
防災行動
の指針となる
兵庫行動枠組
を採択しました。今後とも、
世界
の
災害被害
の
軽減
が図られるよう、
アジア防災センター
や
国連
など多様な主体と連携しつつ、
国際防災協力
を積極的に推進してまいります。
最後
に、
災害
による
被害
を減らすためには、行政による
災害対策
を強化し、
公助
を充実させていくことはもとより、各個人、
企業
や
地域コミュニティー
による自助や共助の
取組
を一層推進していただくことが不可欠であります。このため、本年四月に
中央防災会議
で決定した
基本方針
を踏まえ、
国民
一人一人の
防災意識
の醸成や
地域防災力
の向上など、
災害
への備えを実践していただく
国民運動
を推進してまいります。その際、
企業
の
事業継続計画
の
普及促進
に努め、
企業
における
防災
への積極的な
取組
を働き掛けてまいります。 今後とも
災害対策
に
全力
を尽くしてまいりますので、
福本委員長
を始め
理事
、
委員各位
の格別の御
指導
、御
鞭撻
を賜りますようお願い申し上げます。
福本潤一
5
○
委員長
(
福本潤一
君)
平沢内閣
府副
大臣
。
平沢勝栄
6
○副
大臣
(
平沢勝栄
君)
防災担当
副
大臣
の
平沢勝栄
でございます。
平成
十八年七月
豪雨
や
台風
第十三号、低
気圧
による十月四日から九日までの
暴風
や
大雨
などの
災害
によりお亡くなりになられた
方々
と御
遺族
に対しまして深く
哀悼
の意を表しますとともに、
被災者
の
方々
に心からお
見舞い
を申し上げたいと思います。 今後とも、これら
災害
の
復旧
・
復興
に向けた必要な
対策
を講ずるとともに、
災害
から
国民
の生命、身体、財産を守ることは国政の最
重要課題
の一つであることから、
災害
に強い
国づくり
を進めてまいりたいと考えております。
防災担当
副
大臣
として、
溝手大臣
を補佐し、
災害対策
に
全力
で取り組んでまいりますので、
福本委員長
を始め
理事
、
委員各位
の御
指導
、御
鞭撻
をよろしくお願い申し上げます。
福本潤一
7
○
委員長
(
福本潤一
君)
谷本内閣
府
大臣政務官
。
谷本龍哉
8
○
大臣政務官
(
谷本龍哉
君)
防災担当大臣政務官
の
谷本龍哉
でございます。 本年に入りましても、
豪雨
、
台風
、低
気圧
などによる
災害
が多く
発生
をしております。これらの
災害
によりお亡くなりになられた
方々
と御
遺族
の皆様に対しまして深く
哀悼
の意を表しますとともに、
被災者
の
方々
に心からお
見舞い
を申し上げます。
防災担当大臣政務官
として、
溝手大臣
、
平沢
副
大臣
を補佐し、
災害対策
に
全力
を尽くしてまいります。
福本委員長
を始め
理事
、
委員各位
の御
指導
、御
鞭撻
をよろしくお願いいたします。 ─────────────
福本潤一
9
○
委員長
(
福本潤一
君)
政府参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
災害対策樹立
に関する
調査
のため、本日の
委員会
に、
理事会協議
のとおり、
内閣府政策統括官増田優一
君を
政府参考人
として
出席
を求め、その説明を聴取することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
福本潤一
10
○
委員長
(
福本潤一
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
福本潤一
11
○
委員長
(
福本潤一
君)
災害対策樹立
に関する
調査
を議題といたします。
平成
十八年
台風
第十三号及び十月六日からの低
気圧
による
被害状況等
について
政府
より
報告
を聴取いたします。
内閣府政策統括官増田優一
君。
増田優一
12
○
政府参考人
(
増田優一
君) 最近の
災害
によります
被害等
につきまして、お手元の資料に沿って御
報告
を申し上げます。 まず、
平成
十八年
台風
第十三号による
被害等
についてであります。 九月十日に
発生
した
台風
第十三号は、非常に強い
勢力
に発達し、九月十六日に
石垣島付近
を通過した後、十七日には強い
勢力
で
九州地方
に接近、
長崎
県に上陸、その後、日本海に進んだ後、二十日に
北海道
に再上陸いたしました。 この
台風
は典型的ないわゆる
風台風
の特徴を持った
台風
でありまして、
最大
瞬間
風速
が
沖縄
県の西表島で六十九・九メートル、
最大風速
でも
長崎
県の野母崎で四十六メートルといずれも
観測史上最大
を記録するなど、
各地
で
暴風
が吹き、風による
被害
が顕著でありました。 また、雨につきましても、局地的には一時間
雨量
が百ミリ前後に達する記録的な
大雨
となったところがございました。 さらに、この
台風
に伴い、
宮崎
県
延岡
市においては
竜巻
によるものと見られる
突風
が
発生
し、幅百五十メートルから二百メートル、長さ七・五キロという広域にわたって
家屋等
に
被害
が出ております。 二
ページ
目、
ごらん
ください。 この
台風
による
被害
の
状況
でございますが、
人的被害
といたしましては、
全国
で
死者
九名、
行方不明者
一名となっております。 その
内訳
といたしましては、佐賀県において、鉄砲水に巻き込まれたり増水した
河川
に流されたりして三名が死亡されております。広島県においては、
消防団員
の方が
警戒巡視
中に
河川
に流され死亡したほか、
災害取材
中の記者が行方不明となっております。
宮崎
県においては
竜巻
による
突風
で合わせて三名が死亡するなどとなっております。
家屋等
の
被害
については
ごらん
のとおりでございます。 ライフラインの
被害
も顕著でございまして、停電が広範囲で
発生
いたしました。
九州地方
を
中心
に、
沖縄
から
北海道
まで
全国
で
最大
時九十万戸の電力が
供給停止
となりました。 鉄道につきましては、
竜巻
の
発生
した
延岡
市におきまして、
JR九州日豊線
の特急にちりん九号が脱線、横転という
事故
が
発生
したところでございます。 次の
ページ
に参りまして、
港湾
の
被害
も顕著でございまして、
台風
による
高波
や
暴風等
によりまして、
重要港湾
十六港を始め約八十か所で防波堤や
護岸等
の
被害
が
発生
しております。 また、
農林水産関係
の
被害
が特に甚大でございまして、これまでに
被害額
が五百八十一億円に上っております。 その
内訳
といたしましては、
暴風
に伴う
水稲等
の倒伏や
潮風害
、
塩害等
による
農作物等
の
被害額
が
九州北部地方
を
中心
に三百五十四億円、
農地
や
農業用施設
の
被害額
が百七億円などとなっております。 次に、
政府
の
対応
についてでございます。 この
台風
第十三号は、非常に強い
勢力
を持って
沖縄
を通過し、本土に接近してきたことから、
政府
といたしましても、
早め
に
防災体制
を整え、
被害軽減
を図る必要があるという認識で
対応
いたしたところでございます。 具体的に申し上げますと、
台風
が
九州
に上陸する前の九月十七日の午後に、
沓掛防災担当大臣
にも
出席
をいただき
災害対策関係省庁連絡会議
を開催し、
大臣
から
国民
に対して、
早め
の
避難
や、むやみな外出を控えることなど呼び掛けていただくとともに、
被害情報
などを共有し、
ごらん
のような項目につきまして各
省庁
間で確認をいたしました。また、翌十八日にも二回目の
連絡会議
を開催し、
被害状況
や各
省庁
の
対応状況
についての
情報
を共有し、
政府
としての今後の
対応
を確認し合ったところであります。 その後、
宮崎
県
延岡
市におきまして
竜巻
による大きな
被害
が明らかになったことから、十九日には
防災担当大臣
を団長とする
政府調査団
を同市に派遣したところであります。 この
台風
による
災害
に対しましては、
災害救助法
が
宮崎
県
延岡
市に適用され、
避難所
の
設置等
の措置を実施いたしております。 また、
被災者生活再建支援法
につきましても、
宮崎
県はその全域を、また
沖縄
県は石垣市及び竹富町を
対象
に
支援金支給制度
を適用しております。 さらには、被災した
中小企業者
、
農林漁業者
への
対策
といたしまして、
政府系金融機関等
による
相談窓口
の
設置等
の
支援
も行っております。 以上が
台風
第十三号による
被害等
の概要でございます。 続きまして、五
ページ
を
ごらん
ください。 十月六日からの低
気圧
による
被害等
につきまして御
報告
を申し上げます。 この低
気圧
は、十月五日に
四国沖
で
発生
し、六日から八日にかけて急速に発達しながら本州の
太平洋沿岸
を北上したため、
関東地方
から
北海道地方
にかけて
太平洋側
で
台風並み
の
暴風
となりまして、海上でも大しけとなったことから、広い範囲で
暴風
による
被害
が
発生
いたしました。 また、前線の影響もありまして、
東北地方
の
太平洋側
や
北海道
の
オホーツク側
で降り始めからの総
雨量
が二百五十ミリを超える
大雨
となり、
洪水等
の
被害
や
土砂災害
も
発生
いたしました。 この低
気圧
による
被害
の
状況
でございますが、
人的被害
といたしましては、福島県で一名の方がお亡くなりになったほか、
全国
で四十三名の
負傷者
が出ております。 なお、
最後
の
ページ
に
参考
として掲載いたしておりますが、海や山における
海難事故
や
山岳遭難
によりまして、
死者
二十八名、
行方不明者
二十二名が別途出ております。
家屋等
の
被害
といたしましては、全壊一棟、半壊十八棟、床上、床下浸水合わせて約一千三百棟に及んでおります。
土砂災害
三十七件、それから
河川
につきましても、いっときは七水系、七
河川
で
はんらん危険水位
を超えておりました。 次の
ページ
に参りまして、
港湾関係
についてでありますが、この低
気圧
によって
暴風
、
高波
により、
重要港湾
十三港を始め、約五十か所で
被害
が生じております。 特に、この低
気圧
による
農林水産関係
の
被害
は甚大でございまして、これまでに
被害額
が四百五十億円に上っております。
農作物等
の
被害
が十五億円、
農地
・
農業用施設
の
被害
が六十八億円、
林野関係
が百十五億、特に
漁港施設
、
漁船
の
被害
が二百五十二億円に上っております。なお、このほか
北海道
につきましては、
農作物
や
営農施設
、
漁船等
に大きな
被害
が出ておりますが、現在、
被害金額
について
調査
中でございます。 次に、
政府
の主な
対応
でございますが、この低
気圧
は急速に発達したことから、早くから気象庁より
大雨
や
暴風
に対する厳重な
警戒
を呼び掛けるとともに、
内閣
府や消防庁におきまして二十四時間
体制
で
被害情報
や各
省庁
の
対応
について
情報収集
に当たったほか、各
省庁
においても
体制
を強化して
対応
に当たりました。 また、
北海道知事
から
災害派遣要請
に基づき、自衛隊が
避難住民
の
輸送支援
や堤防の一部決壊に伴う
復旧支援
、さらには
給水支援
を実施いたしました。 以上、
報告
を終わらしていただきます。
福本潤一
13
○
委員長
(
福本潤一
君) 以上で
報告
の聴取は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十六分散会