○藤末
健三君
是非外交のインフラづくりをお願いしたいと思うんですよ。外交のインフラがあって、きちんと中立に独立な
議論をしていただき、研究をしていただき、それを発信していただくと。そして、きちんとしたものを、データを持って外交の場に行っていただくということをしていかなければ
我が国の外交の位置付けは僕は上がらないと思います。
私、昨年、
アメリカのワシントンDCに行ってきて驚いた話がございまして、それは何かと申しますと、
アメリカとイギリスの間で外交的な
連携を強めようということで、イギリスの大学に
アメリカ研究センターをつくって、
アメリカの大学にイギリス研究センターをつくり、お互いの研究者が外交の研究を共同でやろうということを進めているんですよ。具体的には、ケンブリッジ大学とMITがお互いにセンターをつくって共同研究を進めるし、
あと、オックスフォード大学とプリンストン大学がお互いにイギリス研究センター、
アメリカ研究センターをつくって研究すると、お互いの外交をですよ、二国間の。
やはり彼らと話をして聞いてきたのは、その研究がそのまま政策に上がってくるとおっしゃるんですよ。ですから、もう
日本と
アメリカの
関係とは違うんだとおっしゃるんですよね。
日本と
アメリカ、帰って調べたんです、実は。
日本に
アメリカ研究センターがあるかというと、ないです、大学には。調べました。
私は、
アメリカの外交の方、担当の方からおっしゃっていただいたのが、
日本と
アメリカと、
アメリカとイギリスとの
関係は違うんだよと、そこから、そこのベースで違うと。学者の研究のベースからもうつながっている
アメリカとイギリスとの
関係と、
日本と
アメリカの
関係は同じにできないんだよと言われましてすごいショックを受けたわけでございますが、やっぱり帰って調べてみると、外交の
議論のインフラであるシンクタンクがないんですよ、まだ、正直申し上げて、
政府から独立して中立なものというのが。
ですから、それを今つくる努力をやらなきゃいけないと思いますし、今回のこの
北朝鮮への
制裁の
議論を見ても、本当に具体的な分析があったかなというと、本当に努力していただいているとは思うんですけれど、恐らく科学的な分析、表に出してこうですよと言えるものが余りないんじゃないかなという気がします、これは分かりません。
是非、お二人のイニシアティブで変えていただきたいと思うんですけれど、そこを
是非お願いしたいと思います。
これから、恐らく
我が国が外交でイニシアティブを取り、いろんなものを引きずっていくためには、きちんとした
議論のベースがなければ僕はできないと思いますので、それをつくる舞台を
是非設置していただきたいと思います。これは、私が今回この
経済制裁のいろんな
議論を聞かせていただいて思ったことでございますので、
是非お願いしたいと思います。
私が次に思いますのは、今後どういう展開を予測されていたかということにつきまして、
鈴木内閣官房副
長官にお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。