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遠山清彦君
官房長官も戻ってこられたので、次の
質問で私、終わりたいと思いますが、
外務大臣、ちょっと二つ、私、要望があります。
一つは、この
アフガニスタンの麻薬の問題というのは、先ほども申し上げたとおり、あへんの全世界の生産量の九二%、もう
アフガン一国ですから、要するにミャンマーとかあっちで昔ゴールデントライアングルと言っていたのは、あれはもう数%以下と。中南米ですらもう
アフガンと比べたら全然ケシの作付面積なんてないに等しいんですね。だから、
アフガニスタンというのはもう
テロ対策というだけじゃなくて、麻薬によって巨額のやみ資金が、恐らく累計で言うともう何十兆円という単位で出入りしていて、そこに、ですからアルカイーダが
アフガニスタンに拠点を置くというのは、ただ単に捕まりにくいとかそういうことだけじゃなくて、麻薬取引を通じて巨額のダークマネーが入るという最大の利点があるわけですね。だからもう非常に賢いわけです、あそこに拠点を置くということは。しかも山の中ですから。で、もう恐らく、恐らくですよ、スイス辺りの銀行に入れているんでしょう。それ使って世界的な
テロのオペレーションもできますし、場合によっては兵器も買い付けすることができるという
状況がまだ続いているんだろうと私は思うんです。
外務大臣、お願いは、一つはこの
アフガンの麻薬問題、特にその代替作物とかですね、いわゆるケシに代わって何かを作らせないと、やはり生活が
アフガニスタン人ができないという面がありますから、ここはもう
国際社会総掛かりでやらなきゃいけないと。これを
外務大臣にいろんな場面で言っていただきたいというのが一つです。
ちなみに
外務大臣、フランスのシンクタンクは、
アフガンのケシの栽培を合法化すべきだともう言っちゃっているんですね。医療用の鎮痛剤の原料にすれば合法で売れると、ケシをですね。そういうことまで言っているんですが、これは
アフガニスタン政府は否定をしております。
もう一つの
外務大臣、お願いは、パキスタン政府に対して、ムシャラフ大統領に対して、もうパキスタンにも
日本は相当ODAしていますから、強く言っていただきたいのは、例の
アフガニスタンとパキスタンの国境付近のトライバルエリア、政府直轄部族
地域がもう非常に無法地帯で、ここのルートで麻薬とか武器の密輸が行われているわけですね。先ほど
外務大臣、冒頭に海上封鎖で麻薬とか武器とかの取引チェックしているっておっしゃっていましたが、私もそれはやった方がいいんです、海上封鎖やった方がいいんですが、陸路でかなりすかすかなんだろうなと私は思っていまして、実は、もう詳しく時間ないので申し上げませんけど、ムシャラフ大統領が最近あの
地域からもうちょっと手を引いて、まあどうぞ御自由にという
状況にどうもなっていると、そういう協定も結んでいると。
それから、タリバンが、これ十月二十三日付けのパキスタン英字
新聞のドーンという
新聞によると、北ワジリスタン
地域、北ワジリスタン
地域というあの部族
地域の一角でもう行政
事務を始めたという
報道があるわけですね。
ですから、これはちょっとパキスタン政府に
麻生外務大臣の方から強烈にもうちょっとここ取締りをちゃんとやったらどうかとおっしゃっていただかないと問題の根っこは解決しないのかなと思いますけれども、いかがでしょうか。