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赤松(正)
委員 今お二人の御答弁で、片や、当面の
部分でそういう仕組みをつくった、また、先行きのことを考えてそういう
制度は必要だ、こういうふうなお二人のお話であったと理解します。
ただ、私は、あえてもう一度こだわりますけれ
ども、例えばこれは去年、先ほ
ども申し上げましたけれ
ども、
憲法調査会が終わった段階の最終報告書、まさに
中山委員長と
船田委員そして
枝野委員がそれぞれ、
憲法調査会の終わった時点でこの場で
発言をされている中に、共通している点ではこうおっしゃっています。
中山委員長は、「本
調査会の後継機関において、それらの事柄ができるだけ幅広い会派の枠組みの中でオープンな形で
議論されていくことが望ましい」、こういう言い方をされています。
また、
船田委員は、「
憲法問題を取り扱う
国会の常設機関の
設置に積極的な
意見が多かった」「将来の
憲法見直しに向けての
議論の場を視野に入れつつ、まずは現在の
調査会の枠組みを維持し、」こういう言い方をされております。
また、
枝野委員は、「
憲法そのものの
議論を深めることと、
憲法改正手続法制を
整備することは、
国民の
皆さんに
憲法に対する関心と当事者意識を高めていただく上で、車の両輪とも言える関係にあり」云々、こういうふうにおっしゃっております。
私は、さきの
憲法調査会というのは、
国民の
皆さんの目から見ていれば、
改正をするための
議論ではないんだよ、今の日本の
憲法というものがどういう動き方をしているのかということについて、いろいろな角度からしっかり
調査をするというものであったはずだと。
それで、五年たった。それで、ほとんど時間を置かないで、先ほど来言っております、この
法律が通って今
皆さんの
提出されている
憲法審査会という場において、当面とそれから先行きのことという仕分けの仕方はありましたけれ
ども、しかし、そのつくられる場というのは、言ってみれば、性格としては、そこに
憲法改正のための原案が
提出されそして結論を出すという、
枝野委員のそれはそういう仕組みはあらかじめ想定しておくことが必要だということはわかりますけれ
ども、そういう場を今ここの中にビルトインするというのは、ちょっと私は、少し急ぎ過ぎといいますか、仕組みにおいてももう一段階つくる必要があるのではないのかという感じがしてなりません。
つまり、落ちついた雰囲気の中で、先ほど常設の
憲法機関というお話がありました。
委員長もそういう言い方をされております。つまりそれは、具体的な、
憲法改正を
発議するといく前に、要するに、果たして今のこの
日本国憲法というのは変えるとしたらどこを変える必要があるのか。さっき
民主党の
皆さんの方から、変える変えないではなくて全部ひっくるめた形での
議論を今壮大に展開しているというお話がありましたけれ
ども、まさにそれを私
どものこの
憲法調査会の次のステージで、期間は別に何年とは言いませんけれ
ども、そういう、後ろに
提出され決議をされるというものが待っているような状況ではなくて、しっかりと落ちついた中でやる必要があるんではないか、こんなふうに私は考えるわけでございます。
そうでないと、
国民の目から見ていて、
憲法改正というのはいつどこでそういうことをすると決めたの、そんなことどこでも我々の前では、どこで
もというのはちょっと言い過ぎですけれ
ども、
余り具体的にわかってこない。
それを、各
政党ごとには、先ほどお話があったように、
自由民主党の中でもいろいろな
議論が展開されている、
公明党もやっております、また
民主党も今やっておられる、社民、共産もそれぞれの
立場でやっておられる、そういう角度の中で、それぞれがやっているのではなくて、
委員長が言われるようなオープンな超党派の
議論の場で、大筋変えた方がいいという
意見が多かったという
憲法調査会の結論を踏まえて、さあ、では今度はどこを変えるんだろう、どこを変えなくてもいいんだろう、今の
憲法の
もとにある
法律のしっかり発動していない
法律はどれなんだ、新たな
法律をつくる必要があるのか、それでもって何かうまくいく手だてはないのかというふうなことをしっかりやって、つまり、
憲法を変えずとも現行を改革していくということで十分済む問題もあるんじゃないのかというふうなことをしっかりやることによって、その過程をしっかりと踏まえることによって、私は
国民の
皆さんの理解は深まっていくのではないか。
いや、そのことは
二つあって、前段に入っているんだと先ほど
船田委員はおっしゃいましたけれ
ども、私は、それは今のこの
憲法改正手続法の書き方ではそういうふうには読めないというか極めて弱いというか、それだったらしっかりとそのための場というものを新たに設けた方がいいというふうに思うんですが、この考え方について、
斉藤委員の方からお願いをいたします。