○松浪(
健太)
委員 自由民主党の松浪
健太であります。
私は、本日は歴史的な日であると思っております。道州
制特区法案は、
明治の二十一年に
市町村制が
導入されて、二還暦ぶりに、まさに私
たちの新しい日本の形を創造する第一歩であります。
今
国会より初めて道州制担当
大臣が置かれました。その歴史的な任を果たされます
佐田大臣には、まずもって、改めて心より就任のお祝いを申し上げたいと思います。
また、道州制が、本日ようやく
国会の場に上がってきたわけであります。その歴史的な瞬間にこうして
質問に立たせていただきますことを心より光栄に思う次第であります。
この道州制、
明治四年の廃藩置県にも連なります大きな
改革であります。私
たち政治家は、まさにこれは政治主導で行わねばならない。
明治維新に心をはせますと、まさに志というものを、我々はもう一度しっかりと政治家としての志を確認する必要があるのではないかと思います。
廃藩置県におきましては、そして、
明治維新におきましては、武士はみずからの既得権益を捨てたわけであります。武士の命である刀を捨て、まげを切り、そして身分までも捨てた、これ以上の既得権益の放棄というものは歴史上にもなかなかお目にかかれないものではないかと私は思うわけであります。
それゆえに、我が国の歴史に一層の誇りを感じますし、改めて先人への尊敬の念を深めるわけであります。そして、この廃藩置県によって、
明治の三
大改革、学制、徴兵制、地租改正が進んだわけであります。
そこで、我が国の現状を見てみますと、私
たちは今、
国民全体が非常に大きなモチベーションを失っているのではないかと思います。豊かな国になりましたけれども、この豊かさの裏返しに、学生
たちは知識があっても意欲がない、学力があっても意欲がない、そして、ニート、フリーターに代表されるように若い人なのに働く気力がないというような、こうした無気力も日本に蔓延しているのも事実であります。
私
たちは、もう一回、こうした現状の日本の中で大きな目標を見つけて、やるべきものは、この道州制というものを通じて、また、そうしたことにも、新しい日本をつくるんだという機運を日本の中にも高めていかなければならないのではないかと思っております。
そしてまた、今の日本の現状を冷静に見詰め直さなければいけないと私は思うわけであります。インターネットの普及によりまして、現在は本当にメガ競争時代であります。企業間競争だけではなく、文化、教育、
国家間、そして
地域間の競争、まさに恐ろしい競争社会にいるわけでありまして、これがいわゆる格差を広げているという原因の
一つにもなっているわけであります。
また、人口減少の問題は、我が国は深刻であります。一億二千万の人口は二〇五〇年に九千万人、また、現在八千八百万人の労働人口は二〇五〇年に五千万人に減少する。こうしたことを踏まえると、私
たちはまさに今行動をしなければならないわけであります。
また、税収におきましても、我が国では、税収約四十五兆円で
国家予算八十兆円を続けた結果、国、
地方合わせて一千兆円という大きな債務を抱えているわけであります。抜本的な
改革が必要なのは言うまでもないわけであります。
そこで、私
たちは、まさに国の形を示すためにこの道州制に取り組まなければなりません。
地方分権、
地方主権の実現はもちろんでありますけれども、それに見合った
地方議会や
国会といった統治機構の見直しにまで踏み込む必要があると私は思っております。道州制は、つまるところ、究極の
行政改革、政治
改革であると思っております。私
たちも、まさに
明治維新の先人に見習って、既得権益にとらわれない、そうした
改革を今後やっていく必要があると思っております。
今、これまでの
質問の中で、
石崎先生、これまで
自民党の道州制議員連盟の中で事務局長として中心に働いてこられました。まさに、今までの
質問で、今回の道州制に関する、特に
特区法案に関する問題点、ほぼ網羅をされていると思いますので、私は、この道州制、大きな目で、まさに今回の
特区推進法案は第一歩であるという点から、今後の
可能性といったものを探ってまいりたいと思います。
今申し上げましたように、この道州制に関しましては、まさに我が国の運命がかかっていると私は思うわけであります。そこで、道州制の意義も含めまして、まずは、初代の道州制担当
大臣であります
佐田大臣に、お覚悟のほどをよろしくお願いいたします。