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橋本委員 ありがとうございます。
今、極めて重要というお言葉をいただきました。元
公務員だった同僚の方に伺うと、やはり
公務員の方というのは、何のために働いているかというときに、給料を求めているのだというわけでは多分必ずしもないんだろうという
お話がありました。最初から高い給料が欲しいんだという人は多分別の会社に行くんだと思います。そうではなくて、きちんと国のため、公のために自分の力を尽くしていく、その使命感あるいは達成感というものを
公務員の
方々は働きがいとされているのではないかと思います。
したがいまして、
人事評価制度というものがそういったやる気というのをどう引き出していくのかというのが本当に大事なことなんだろうと思うわけでありまして、文章的には、例えば、
能力主義、
実績主義による
評価を行い、
給与、処遇に反映をさせていくのだといったことも出ておりますし、それはそれで大事な役目だろうと思いますけれども、問題は、頑張って働けば給料がたくさんもらえる、それは多分悪いことではないけれども、一生懸命働いた人がまず周りから
評価をされる、よく頑張ったねと言ってもらえる。あるいは、頑張ろうとしているんだけれどもうまく成果が上がらなかったという人に対して、例えば
上司の人と
目標設定あるいは期後の
評価のときに
面談を行うことで、いや、もうちょっとこうすればよかったんじゃないの、もともと
上司としてあなたにしてほしかったのはこういうことなんだよ、こういうことをコミュニケーションする
機会としてとらえていただくことで、細かい
改善の積み重ねをしていくきっかけになる、そういうツールなんだろうというふうにも思うわけであります。
したがいまして、
能力主義、
実績主義、これを客観的になどというと少し怖いような気もするわけですけれども、そうではなくて、
面談があった人、助言指導があった人となかった人で
満足感に差が出ているというのは、きっと今私が申し上げたようなことを示しているのだろう、実際に
参加された方もそういうふうに思っていらっしゃるんだろうと思うわけであります。
しかしながら、例えば、
評価の
制度というのは重要だなと。きのう私は経済産業
委員会で
質問をさせていただきました。それは、パロマのガス湯沸かし器の事故、もう十何年にもわたって何件も事故が起こり、二十一人の死者が出る、それでやっとこの間経産省が対応を始めた。その間、報告というのが経産省に何件かは届いていたはずなのに、それをすべて結びつけて一個の事故として考えることができなかった。これについて、経産
大臣初め率直に反省をされて、今回新たな法
改正をされているわけです。
例えば、そうしたときに、その一個一個の報告書をきちんと処理しました、きちんと処理をしましたというのは、自分の机に置いておきましたということではなくて、必要がある部署にきちんと連絡をしました、どういうアクションをとりました、消費者の方に伝えました、そういったことをちゃんとやっているかどうかということを人事の面でもきちんとチェックする
機会があれば、多少なりとも結果は違ったのではないかというふうにも、私はきのうの
審議を聞いて思いました。
あるいは、そうはいっても、仕事をしているのか、していないかということで、では
実績主義だということに極端に走ると、文部科学省さんの統計で、ここ数年いじめによる自殺者はゼロだという話があったというような、これは報道で聞いてちょっと不確かな記憶ですけれども、そういうことがありました。
人事の話ではないですけれども、逆に、いじめによる自殺者を減らすのが目的なんだ、それが
実績なんだ、それに向けて頑張ろうといって、報告だけ自殺者がゼロだと、
実態を無視して。それは
目標設定が誤っているのであって、本来は、文部科学省が達成すべき目標というのは、自殺の報告があった、それについてきちんと対応する、対処する、手を打つ、そのアクションをとったかどうか、そしてアクションをとったものが成果に結びついているかどうか、そういう
段階に分けて例えば
目標設定をすべきであったんだろう。そうすることで、ただ単に自殺者がなくなればいいんだ、では、来たものに目をつぶろう、もしくはこうじゃないものだと解釈をしよう、そういったものを防ぐということも大事なことであります。
そういった
目標設定というもの、
公務員だから難しい、なじまないと
アンケートの声にもあった。でも、きちんとアクションをとったかどうかは少なくとも
評価できるはずですし、そのアクションが結果に結びついたかどうかということも分けて
目標設定をすれば、できるはずだと思います。
昔、しばらく前に信賞必罰ということを申し上げた
行政改革担当
大臣がおりましたけれども、これは、必罰というところだけをとると大変怖いことを言っているような感じがするわけですが、そうではなくて、きちんと意識を持って仕事を毎日されている
公務員の方がきちんと報われる
評価をされる、そして伸び伸びと気持ちを持って働いていただくという
公務員制度をつくりたいということだったのではないかと私は思っておりますし、そのために、新たな
人事評価制度というのは、
大臣がおっしゃったように極めて重要なことだと思っておりますので、今後そういったものが、簡単にできることではないので、速やかにというのは難しいですけれども、きちんと
改善を積み重ねていって、できるだけ早く実用化の
段階を迎えることをお願い申し上げまして、
質問を終わります。
以上です。
〔谷
委員長代理退席、
委員長着席〕