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仁比聡平君
日本共産党の
仁比聡平でございます。
やみ金ばっこの原因、あるいは社会的背景の一つに多重債務問題があるということは、先ほども
尾立委員から
指摘もされたわけでございます。
我が国の多重債務問題について、私自身もこの
委員会で今
国会二度にわたって
質疑をさせていただいたわけですけれども、自己破産件数だけで見ても八九年から毎年激増を続けておりまして、〇二年以降三年連続で二十万件を超えるという事態となっております。この予備軍、多重債務者は二百万人にも及ぶと言われておりまして、二〇〇四年の自殺者は約三万二千人、そのうち約八千人は経済苦、生活苦が理由だと言われております。
私自身もこのような多重債務あるいは金融
被害の問題について取り組んでまいりましたけれども、その原因というのは、異常な高金利、そして過剰融資、そして違法な取立て、この
三つが極めて大事な、あるいは重大な問題だと思うわけです。
その異常な高金利の法的な問題としてかねてから
指摘をされてきたグレーゾーンの問題について、先ほどもお話がありましたけれども、十八日に金融庁の貸金業
制度に関する懇談会が開かれまして、事務局からの両論併記の取りまとめに対して、
委員からグレーゾーンは廃止すべきだという意見が続出した、あるいはその意見が圧倒していたというふうに伺っております。これは本当に当然のことだと思うわけです。
後藤田政務官においでいただきました。
私がお尋ねをしたい一点は、この十八日の議論で、オブザーバーである業者、具体的に資料も出されておられるようなのでお名前も申し上げますけれども、アコム株式会社、ここからの
出席者がこの中間整理の事務局案に対してももういちゃもんと言っていいんじゃないかというようなことを言っているわけです。
といいますのは、その案には、この懇談会において貸金業
制度等の在り方を議論するに際しては、多重債務者の発生や増大をいかに防止するかという観点が重要であるとの認識を共有したという取りまとめになっておられるわけですね。これは私はもう国民的常識全くそのものだと思うわけです。ところが、このアコムの
出席者は、この冒頭の基本認識に対して、多重債務者問題だけが積極的に取り上げられている、こういうふうに文章としても表現をしておられて、実際の懇談会の場ではかなり強いことをおっしゃったと。これに対して、
委員各位から、そんな業界の議論がどうなのかと議論が出たかと思います。
政務官は、この分野で
責任を持たれてこの懇談会にも
出席をされて、報道ベースでいいましても、消費者保護の
規制強化が大事なんだと、
委員の意見を忠実に取りまとめることが大事なんだと、そしてグレーゾーンを撤廃をして現行の利息制限法で合わせることで一致したと言っても過言でないというような取りまとめの
方向の御発言をされたと伺っています。議事録はまだできていないということで私もそれは確認はしておらないのですが、報道ベースでも、あるいは参加をされた方のお話を伺っても、その後藤田政務官の発言に大変心強い思いをしたという方が大変多いわけですね。
そこで、改めて、どんな思いであるいは所感でこのような発言をなされたか、取りまとめそのものは明日中間報告をということですから私も楽しみにお待ちしたいと思うんですけれども、政務官御自身の思いやあるいは決意をお伺いしたいと思います。