○大塚耕平君 私は、教科書予算に関しては、義務
教育の教科書予算は無償化を維持すべきであるという立場であります。そして、何か紙質を落とせとか、貸与制にしてコストを削減しろとか、全く不穏当な話だと思っております。米百俵の精神を掲げた総理の下でそんな
議論が行われるとは、米百俵という発言は全く笑止千万、もう笑わせる発言だというふうに思いますので、文科省におかれては、義務
教育の教科書予算については取るべきものはしっかり取っていただきたい。
ただし、ただしですよ、例えば文科省御自身も、先ほど数字を出していただいた委託調査研究、例えば
平成十七年度、千五百二十四件、六百億円、十八年度、千八百三十五件、六百四十三億円。この中に仮に一割でも無駄があったとしたら、あっという間に六十億円という金が出てくるわけですよ。そうすると、この削られた金額を充当することな
どもう訳のない話でありまして、そういうことをまず自発的におやりになることも必要だと思いますが。
もっと厳しく申し上げなければならないのは
財務省でありまして、例えば
財務省御自身の所管のこのシステム開発研究所の委託調査、まあ一杯リスト、いろんなリストが出てきましたけれ
ども、まあ断定はしませんけれ
ども、まあ八割方はタッチアウトですね、これはみんな。
政府の委託調査研究はほとんどないです。ほとんど、実際は一〇〇%
政府からの委託調査研究ですが、
政府のものはなくて、ほとんどアウトです、と私は、こう印象としてですね、印象として。
なぜこのシステム開発研究所が総務省から地域づくりキーワードブック作成のための実態調査を引き受けたり、国土交通省から環境に優しい雪国の
在り方調査研究を受けたり、環境省から地球温暖化防止対策を受けたり、外務省から外交関係報道対策にかかわる調査分析
業務を受けたり、
内閣府からは過去の災害資料の体系的な蓄積に関する調査を受けたり、衆議院と参議院の事務局からは政策担当秘書資格試験の実務を委託を受けたり、実務なのか何か試験の何か参考書を作っているのかよく分かりませんけれ
ども。いや全く、こういう予算を放置していて、査定の過程で文科省の義務
教育教科書無償予算を五億、十億削るなどというのは、繰り返し申し上げますが、言葉はきついかもしれませんが、全く米百俵は笑止千万、笑わせます。
是非、そういう無駄を省いていただいて、
付けるべきところには
付ける、そういうことをやっていただきたいです。
そして、
谷垣大臣には誠に恐縮ですが、これ四回目です、農道の話。これも、先ほどの小川議員の話にも相通ずる部分があるんですが、無から有を生むような例えば数字を作ったりデータを作るという、そういう
仕組みが、予算編成過程やあるいは何かの
歳出を
付けるときにそういう
仕組みが残っていたら、これは幾ら厳しく査定しようとしても、いや、ちゃんとした計算をした結果こういう数式に基づいてやったことですとかって言われると、これはなかなか主計局の担当の人は、時間もないですし、削れないんですよね。ちゃんと計算しているかって農水省に聞くと、いや、やってますって数字がだあっと出てくると、いかにもやってますという話になるんですが。
繰り返し申し上げますよ。この農道の
投資効率が一より大きい、つまり事業費より経済
効果の方が大きくて一より大きいという計算をするときに、分子の方に、経済
効果のところに景色が良くなるとか、近所の人の健康が増進するとか、掘ったら遺跡が出てくるとか、そういう数字を作って分子に乗せたら、一より大きくなるまで幾らでも分子は足せるわけですよ。このことを放置していて、文部科学省に対して子供の教科書の予算を五億削れだとか、そんなことを言っていると、これはやっぱり
財務省として信頼を失いますし、私は財政健全化すべきだという立場でずっと財金でも
議論さしていただいていますので、
谷垣大臣には頑張っていただきたいと思うんですが、片や、その一方でこれを放置していては、これというのは農道のことだけじゃないですよ、こういうもろもろの
仕組みを放置していては、やはり結局、これだけ長い審議時間を掛けていよいよ通そうとしているこの
行政改革関連
法案が絵にかいたもちになる運命はかなり確率が高いと言わざるを得ないわけでありますが、
谷垣大臣に、やはり
歳出を、無から有を生むようなメカニズム、これについて徹底して、これからどういうお立場で臨まれるのかは分かりませんけれ
ども、徹底して臨むという、その決意のほどを議事録にちゃんと残していただきたいんですが。