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政府参考人(平山芳昭君) お答えいたします。
御
指摘いただきましたように、昨年閣議決定いたしました
京都議定書の
目標達成計画、この中に、いわゆるエネルギーの効率的利用というものを社会経済システムに構造的に組み込むことが重要だということから、いわゆる地域や都市構造あるいは交通システム、これを抜本的に見直すように、いわゆる省CO2型の都市デザイン、あるいは省CO2型の交通システムのデザインということが重要だというふうに掲げられております。
具体的にはやはり、特にまず省CO2型の都市デザインについてどういうふうに進めていくのかということでございます。今先生御
指摘のとおり、これ実現するためには、いわゆるまちづくりとか都市計画、こういう面からのアプローチということが非常に重要であり不可欠であるというふうにまずは
認識をしております。
具体的にどんな
対策を今取っておるかということでございますが、都市開発と一体的に
環境負荷の
削減対策を行うという観点から、例えば複数の熱供給プラント、こういうものを同時に連携しながら整備するというような
施策に対しまして補助をする新しいシステムといたしまして、エコまちネットワーク整備事業というものを本年度に創設させていただいております。
また、いわゆるヒートアイランド
対策、これ非常に重要でございますが、こういう
対策といたしまして、都市緑地法に基づきまして、いわゆる事業者さんが提出いたしました緑化計画、整備計画というのがございますが、そういうものを市町村長さんが認定をすることによる緑化施設整備の計画認定制度というものを設けましたり、あるいは市町村長が都市計画決定をする際、緑地地域内の建築物、これを新築とか増築する場合があるんですが、ある一定規模以上のような割合につきましては緑化を義務付けるというような
政策をする、いわゆる緑化地域制度と呼んでおりますが、こういうものを導入する。さらに、いろいろな補助事業も含めまして、水と緑のネットワークの形成を総合的に進めていきたいというようなことを行っております緑地
環境整備総合支援事業という事業もございます。
こういうものを総合的に取り入れまして、まずは都市のデザインも省CO2型にしたいということでアプローチをしております。
また、交通システムの方でございます。
いわゆる交通システムの場合、やはりCO2
対策という意味で一番大きいのは、マイカーをどう公共交通に転換させるかということは非常に難しい課題ではございますが、重要な課題でございまして、特にそういう場合に、都市の場合には通勤交通、通学交通というのが非常に大きいものですから、いわゆる
経済産業省とともに一緒になりまして、交通事業者だけではなく経済界とも一緒になりまして、公共交通利用
推進等マネジメント協議会というのをつくりました。これを全国に展開いたしておりまして、それぞれその地域ごとに特性に合ったマネジメントをしていただくという協議会をつくりまして、いわゆる公共交通機関の利用促進を図っていくというのを
一つ実施しております。
また、いわゆる自動車運送事業者さん等につきましては、エコドライブという
言葉はかなり浸透してきましたが、これを更に
推進したいということで、このエコドライブを、気持ちだけでやるんではなくて、実際に本当にエコドライブがどういうふうに行われているかということをいわゆる周りからモニターできるといいましょうか、そういう施設整備をするためのエコドライブ管理システム、EMSと呼んでおりますが、こういうものを導入する場合に補助を実施するようなことも
考えておりまして、現在も行っております。
また、道路
対策といたしまして、いわゆる渋滞がかなりCO2
対策としては非常に悪い影響を与えておりますので、渋滞箇所を効率的に
削減するような、いわゆる道路におきましてもCO2
削減アクションプログラムというのを作っております。
こういうものを実施しておりますし、それからいわゆる
環境を持続的に成長と併せて持っていくという意味では、いわゆる持続可能な交通
政策というものが非常に重要でございます。
環境的に持続可能な交通
政策という意味なんですが、ESTと呼んでおりますが、いわゆるそういうものを地域で先進的に行っていただいている地区があるんですが、そういうところをモデル地域を、先進的なモデル地域を全国から選定をいたしまして、そういうところにその支援を総合的に集中するというようなことも組み入れておりまして、いわゆるありとあらゆる方策を集中しながら、新しい省CO2型の都市、あるいは省CO2型の交通システムの実現に向かって頑張っていきたいと
考えております。